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サイバーステップ、「コズミックブレイク2」の記者発表会を開催

ゲストに細江慎治氏、佐野電磁氏らが出席。開発に参画できるキックスターターの採用も発表

2月14日開催



会場:サイバーステップ本社

 サイバーステップは2月14日、本社会議室にて、メディアや一般ユーザーを集めて新作タイトル「コズミックブレイク2」の記者発表会を開催した。発表会には代表取締役社長の佐藤類氏をはじめ、主要開発スタッフや、参加している声優や、曲を提供しているコンポーザーが参加し、様々な内容が発表された。

【【コズミックブレイク2】コズミックブレイク2 PV】
BGMはスーパースィープ作曲

サイバーステップタイトルのファンで埋め尽くされた会場。雰囲気はさながら大型のオフ会のようだった
司会進行役を務めたサイバーステップ代表取締役社長佐藤類氏
「コズミックブレイク2」プロデューサーを担当するサイバーステップ取締役の小川雄介氏

 発表会の参加者はほとんどがユーザー、しかも「コズミックブレイク(CB)」をはじめとしたサイバーステップタイトルのファンばかりだった。開幕前に、試遊台を公開したことから、会場はさながら盛り上がるゲーセンのような雰囲気になった。

 今回、司会進行役を務めた佐藤氏は、「コズミックブレイク2(CB2)」について、2年前から開発に着手し、昨日初めてプレイしたということだが、「鬼斬」で得た経験を元に前作からグラフィックスを大幅に強化し、キャラクターに対するこだわりをより深め、さらに音楽にもこだわったという。

 この音楽へのこだわりについて、社内でサイバーステップのゲームを遊んでいるスタッフが、別の音楽を聴いていることに気づき、「なにくそ!」と思ったと、率直な理由を述べ、どうせこだわるならばと、著名なコンポーザーを起用し、さらに戦況や展開に応じて動的に曲が変わるシステムを取り入れたという。

 開発スタッフは、前作「コズミックブレイク」からプログラマーとして開発に携わっている小川雄介氏をプロデューサーに、「ゲットアンプド」や「C21」、「鬼斬」のスタッフが参加し、十数名の陣容で開発を行なっているという。

 佐藤氏が、来場者に対して質問を募集すると、元気良く手が挙がり、佐藤氏や開発スタッフが丁寧に答えていった。来場者は「コズミックブレイク」のコアユーザーが多いようで、前作との違いについての質問が多かった。質問が集中したのが、スキンエディット機能の有無。サイバーステップの主要タイトルでは、キャラクターのスキンをユーザー側でエディットでき、自分だけのデザインのキャラクターで闘うことができる。この機能の搭載を求める声が多かったのだ。

 回答した小川氏によると、機能としては実装する予定だが、「CB2」は「CB」と比較して、テクスチャの解像度も、適用されるポストエフェクトも進化しているため、従来のツールでは「CB2」のクオリティに適したスキンはとても作れないということで、どのようにすればハイクオリティなスキンが作れるのか、市販のアプリケーションを対象に、その使い方をガイドする予定だという。

 PCの要求スペックについては、前作よりも上がっているものの、オンボード環境でもグラフィックスオプションを落とせば今の環境でも遊べる。ロボットやヒューマノイドのカスタマイズは可能で、ロボットはパーツの入れ替え、ヒューマノイドは着せ替えに近い形になるという。キャラクター強化要素の「カートリッジ」は、今作でも引き続き登場するが、使い方は変わっており、速度やアクション性に関わってくるという。ダメージによる衣服が剥がれる演出については「請う御期待(小川氏)」ということだ。

 ゲームの概要紹介後は、主人公キャラクター3人の声を担当する声優3人が登場した。野田あゆ美さんは、浮遊する4個の遠隔操作型小型砲台で攻撃するキャラクター クリムローゼの声を担当。本田愛美さんは体の数倍はあろうかという巨大な銃を持つフィオナの声を担当。倉永紗希さんは、大剣を振り回すルナスタシアの声を担当する。

【声優さん登場】
歓迎される声優さん達
クリムローゼ役の野田あゆ美さん。クリムローゼのキャラクターについて「素直で明るいキャラ」と紹介
フィオナ役の本田愛美さん。フィオナについて「天使がモチーフになっているが、戦闘のプロという意外なキャラ」と紹介
ルナスタシア役の倉永紗希さん。「思わず好きと言ってしまいたくなるぐらい可愛い女の子」と紹介

 3人とも過去に「コズミックブレイク」や「鬼斬」などでサイバーステップタイトルで声をあてた経験のある声優ばかりで、来場者からは歓迎の声が上がった。「CB2」については肝心の音声収録はまだこれからということだが、収録予定の音声をマイクで披露すると会場から「可愛い!」と歓声が上がっていた。

 質問コーナーでは、「CB2」で主人公キャラを演じるに当たってやりたいことという質問があがり、野田さんが「キャラソンがやりたい」、倉永さんは「アニメをやりたい」とそれぞれコメント。隣にいた佐藤氏はまんざらでもない様子だった。

 「CB2」のオフラインイベントの開催についても要望が出されたが、佐藤氏は「やりたい」と即答し、春のサービス開始から1カ月程度間を置いてやりたい、将来的には海外のユーザーも集めてやりたいと抱負を語った。

 続いて登場したのは、「CB2」に楽曲を提供しているコンポーザー3人。細江慎治氏(「Beatmania IIDX」、「ポップンミュージック」等)、佐野電磁氏(「リッジレーサー」、「鉄拳」等)、菊田裕樹氏(「聖剣伝説」シリーズ等)で、それぞれ活躍しているジャンルは違うもののいずれも一流のゲームコンポーザーばかりだ。

 「CB2」では、曲にこだわり、音楽を通じてゲームを楽しくしていきたいという基本方針から、楽曲はすべて外注とし、細江氏率いるスーパースィープに、オープニングやサウンドエフェクトも含め主要な楽曲を依頼し、展開に応じて曲が変化するバトルテーマ4曲を、スーパースィープ、細江氏、佐野氏、菊田氏にそれぞれ1種類ずつ、計4パターン発注しているという。バトルテーマについては、序盤、中盤、終盤、優勢、劣勢と5パターン程度用意されており、展開によって動的に変化させていく。

 今のところ完成しているのはスーパースィープのものだけで、トレーラーで使われている楽曲や、今回体験会で公開された楽曲もすべてスーパースィープのものだった。3人とも着手はしているものの、作り込むのはこれからということで、ゲーム音楽らしいBGM、カッコイイ曲に仕上げていきたいと抱負を語った。

【コンポーザーの皆さん】
当代一流のゲームコンポーザーが集った非常に珍しくも濃い風景
細江氏は、まだ曲に着手できていないというが、これから頑張っていきたいと挨拶
佐野氏は、現在鋭意制作中でゲーム音楽らしいBGMをテーマに曲を作っていきたいと挨拶
菊田氏は、気持ちよくプレイできるようにカッコイイ曲にしたいと抱負を語った

 その後、佐藤氏からは、「CB2」の隠しプロジェクトとしてキックスターターによる開発参画プログラムの説明が行なわれた。来場者ひとりひとりに、出資金額と、それに応じたベネフィットが書かれた紙が配布されており、「コズミックブレイク」のファンを中心に、幅広いゲームファンに対して出資を呼びかけた。目標金額は15万ドル(約1,500万円)で、説明時点で56名から5,237ドル(約62万円)の出資が集められていた。

 その力のいれ用は、佐藤氏自身がその場で出資の仕方を実演して見せたことでも窺える。佐藤氏は、「CB2」に、「CB」に登場するロボットの実装をリクエストできる権利が獲得できる1,000ドルを出資。隠していたはずのクレジットカード番号が表示されるなど、ぐだぐだな展開だったが、無事出資を終えると、佐藤氏は自分が自腹で獲得したリクエスト権を来場者にプレゼント。その場でアンケートを採り、来場者からのリクエストで「グライノート」が「CB2」に実装されることが決定した。

【キックスタータープロジェクト】
「CB2」では、キックスターターを利用してユーザーから開発費を募る形を取る。出資金額によって様々なベネフィットを得ることができる。特設サイトから応募できる

 発表会後、試遊会となった。筆者も5分ほどプレイする事ができたが、グラフィックスが綺麗になっていて格段に遊びやすくなっている点と、対戦人数が最大60人から20人に減ったことで、従来のワイワイ乱戦ゲームというイメージから、キチッと各人が役割を意識しながら戦うという雰囲気に変わっている。今回はまだ実装されていなかったが、実際にはバトル中に主人公キャラクターらヒューマノイドは喋りまくるということでかなり賑やかなゲームになりそうだ。ちなみにある程度ロボットも喋るという。

 ゲームの全体像をプロデューサーの小川氏に聞いたところ、マルチプレイは、赤と青に分かれてバトルポイント(BP)を削り合う戦いになるという。マップの広さは、60人対戦だった前作よりも広がっているという。20人対戦で前作より広いと敵を見つけるのが大変になりそうだが、そうはならないようなギミックを用意しているという。

 具体的には1試合15分で、一定時間が経過すると、2本のタワーが出現し、1本は自軍、もう1本は敵軍で、味方のタワーを守りつつ、敵のタワーを攻撃する。このため、自然と2本のタワーに全軍が集まる形になるという。また、前作との大きな違いが、マップでの破壊ギミックの導入ということで、今回体験できた中央に石橋が架かるステージでは、対戦の中盤で隕石が落下し、橋が粉々に破壊されてしまう。橋が架かっている状態では、橋の上や下を使ってバトルが展開されるが、橋破壊後は、橋の残骸でマップの構造が変わり、見通しの利かない遭遇戦が展開されるようになる。

 現在のキャラクター数は12種類ぐらいで、正式サービスまでには20種類前後を揃えたいという。ビジネスモデルは基本プレイ無料のアイテム課金制で、前作で成功したキャラクターへの課金モデルを踏襲する。正式サービスのタイミングについては「ゴールデンウィーク前にはこぎ着けたいですよね(佐藤氏)」ということで、予定通りに行けば3月にもβテストが実施されることになりそうだ。

【体験会】

【「コズミックブレイク2」ルナスタシア】

【スクリーンショット】

【お詫びと訂正】
「スーパースィープ」の社名が誤って記載されていました。ここにお詫びして訂正いたします。

(中村聖司)