ニュース

PS3「真・三國無双7」ファーストインプレッション

ストーリーモードをプレイしつつ最新作を体験

ストーリーモードをプレイしつつ最新作を体験 ~刷新されたグラフィックエンジンの凄さを実感~

 さて……チュートリアルを終えてストーリーモードをさくっと進めていくと、まずは刷新されたグラフィックスエンジンによる快適な操作性に気づかされる。前作「6」も相当がんばっていたが、今作はそれをさらに洗練させたといった印象で、端々まで丁寧に描かれているのはもちろん、モーションも円滑で美しく、なによりキレが増し迫力に満ちている。

 従来シリーズの一部に見受けられた「ここまで無理をして敵を多く出現させようとしなくてもいいのになぁ……」といった敵の処理も自然なものになっており、フレームレートの変化も低減。さすがに超密集地帯や多数のステージ演出が重なる場所で乱舞を発動させたときは明確な処理落ちが発生するものの、あえて狙ってやるような人でもなければ特に気にするほどのことはない。

 ストーリーモードは魏、呉、蜀、晋、他から好きな勢力を選んでプレイ。各シナリオ冒頭では、プレイ可能な武将が2~4人表示され、ひとりを操作武将として選択。同じシナリオでも、選んだ武将によって展開が変化するなど「ひととおりプレイしてクリアしたら終了」とはならないのがいい。

 なお、ストーリーモードでは、プレーヤー武将の行動次第で、史実や演義とは異なる“if(もしも)”の展開が楽しめる。シナリオ中に一定条件を満すと、それが後々のストーリー展開に影響を与え、操作武将が増えたり新たなシナリオが発生するという。なお、if展開で変化したシナリオはフリーモードでもプレイできるようになる。詳細には触れないが、気になる人はぜひチェックしていただきたい。

壮大な歴史絵巻を体験していくモード。シナリオごとに操作可能な武将が変わっていくほか、一定条件を満たすとif展開に移行することも! なお、本モードでクリアしたシナリオはifも含めフリーモードでプレイ可能になる(上画像・最右下)

もしやこっちが本当のメイン!? ~やめどきが見つからない将星モード~

 将星モードは、在野のいち武将の立場から自分の基地を発展させ、“銅雀台”を築いて帝を招き入れることを目指すモード。基地を拠点に戦闘を繰り返し、施設の充実、仲間集め、名声アップをはかっていく。

 最初はひとりぼっちで、住人もまばら。施設も武器屋しかない殺風景な土地に、正直「……これ基地って呼んでいいのかな?」と思うが、まずは衛兵に話しかけてインターミッションに挑戦。難易度と戦場を選ぶが、初期はチュートリアルをかねているためほぼ一定の展開。戦闘に勝利してお金、素材、名声、経験値を獲得。一定以上ミッションを進めると“連戦”が可能になり、ステップアップ式に高い報酬が狙えるようになるが、そのぶん戦場の難易度も飛躍的に上昇。連戦ではわずかしか体力が回復しないため「ここが限界かな」といった見極めも重要になる。

 戦闘では、施設や武器を発展させる“素材”のほか、武器や支援獣がもらえることがある。さらには、倒した武将が仲間に加わることがある。ただし、仲間にできる武将の人数上限は“名声”で決まり、その名声の上限は“施設”の充実度で制限される。つまり、施設、仲間、名声はバランスよく育てていく必要がある。どれかひとつを突出させるといったことはできないため、各要素を少しずつレベルを上げていくといい。

 壮大な歴史絵巻を体験していくストーリーモード、各シナリオを個別にプレイできるフリーモードもいいが、個人的には本モードが凄まじくツボに入ってしまった。ただの荒地に等しかった基地が、少しずつ手を加えていくことで徐々に発展。仲間集めもコレクタブルな楽しさに満ちており、著名な武将を狙えるときはがぜん力が入る。武将は700人以上が登場するといい、大変かとは思うがやはり“コンプリート”を狙いたくなる。

戦闘で地道にお金、素材、経験値を集め、少しずつ基地を発展させていく。その過程で増えていく仲間と住人たち。これが本当に楽しくて仕方がない

 各モードともオンライン協力プレイに対応しており、将星モードにいたってはクリア後には仲間と模擬戦が可能になるというからたまらない。こうなると「三國志」というよりは「水滸伝」の“塞”といった感じだが、より基地の発展に力が入るというもの。グラフィックスエンジン刷新はもちろん、充実のモードは歴代シリーズのファンを再びとりこにすること間違いなし。これまで無双シリーズと縁がなかった人も、この機会にぜひ本作をチェックしていただきたいと感じた。

Amazonで購入

(豊臣和孝)