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プレイステーション 4ついに発表。今年末発売予定

「Diablo III」が、「BUNGIE」が、カプコンが、FFが! ビックネームが続々参加表明

2月20日 開催(現地時間)

会場:The Hammerstein at Manhattan Center

発表会ではラストに表示された「COMING HOLIDAY 2013」
発表会中に発表された参入企業のロゴ。日本ファルコムやMAGES、日本一ソフトウェアなど日本らしいメーカーの参入を喜んだ人も多いだろう

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)は現地時間の2月20日、ニューヨークのThe Hammerstein at Manhattan Centerで「PlayStation Meeting 2013」を開催した。ここでは次世代据え置き型ゲーム機「プレイステーション 4」が発表された。

 「PlayStation Meeting」と題して行なわれる重要な発表会は、今回初めて日本を飛び出し米国で開催されることとなり、気温-1度という非常に寒い天候ながら、会場には2時間ほど前から世界中から集まったプレス陣により道路に行列が出来上った。

 今回は一応発表内容は伏せられていたものの、Sony Computer Entertainment Americaを初めとしたサイトではプレイステーション・プラットフォームの歴史などを振り返るムービーが掲載されたこと、前回の「PlayStation Meeting」で新携帯ゲーム機のPlayStation Vitaが発表されたことなどがあり、次世代据え置き型ゲーム機が発表される気運は高まっていた。実際、外部などからウワサもちらほら聞こえてきており、ついにその時は来たと言った感じだった。

 その内容はすでにインターネットにおいてストリーミングで全世界に生中継され、発表会のラストにはいきなり「COMING HOLIDAY 2013」とスクリーンに表示され、発売時期まで電撃的に発表され、思ったより早い展開となった。年末に全世界で発表されることから逆算すると、9月の「東京ゲームショウ 2013」前後かGAMESCOMで価格の発表などが行なわれる可能性が高く、E3でゲームタイトルのラインナップが、3月末のGDCでより細かい技術仕様が明かされるといったスケジュールが予想される。

 ただ、ワールドワイドで発売されるタイトルが変わってくるほか各種施策が違うことから、一概にはわからないが、今年1年はゲーム業界の大きな話題となることだろう。今回のレポートでは、生放送されたこともあり細かいコメントを中心とした内容より、会場での熱気などを中心にお伝えしていく。また別項にて日本(ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン)のトップである河野弘プレジデントのミニインタビューもお届けする。

発表会開始直前のThe Hammerstein at Manhattan Center前。屈強な黒人の警備員の方の「建物側にきちんと並んで通行人を通してくれ!」という叫び声が常時飛び交っていた。本文でも書いたが、非常に寒い中にもかかわらず記者陣の熱気は比較的高く、談笑しながらみな開場を心待ちにしていた

発表会のトップバッターとして呼び込まれたのはSCEIの代表取締役社長兼グループCEOを務めるアンドリュー・ハウス氏

 発表会の冒頭、ムービーが流され呼び込まれたのがSCEIの代表取締役社長兼グループCEOを務めるアンドリュー・ハウス氏。プレイステーション・プラットフォームがパワフルなコンソールマシンであり続けることを宣言した上でスクリーン上に表示されたのが「PS4」の文字。予想されていたとはいえ、やはり開場からはどよめきが起っていた。

 ここで呼び込まれたのが、仕様の策定やコンセプトなどを中心となって考えてきたマーク・サーニー氏。氏はこれまで「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」や「カメレオンキッド」の制作を手がけたり、「クラッシュ・バンディクー」シリーズ、「スパイロ・ザ・ドラゴン」などを手がけ、常にプレイステーション・プラットフォームと深く変わり続けてきた人物だ。それだけに大きな拍手で呼び込まれた。

 マーク・サーニー氏はいくつかのキーワードを挙げながらシステムアーキテクチャーの重要点として掲げたのが「SUPERCHARGED PC ARCHITECTURE」、「X86 CPU」、「ENHANCED PCGPU」、「8GB UNIFIED MEMORY」、「LOCAL STOREGE HDD」の5点。微妙に細かなスペックは明らかにされなかったが、公開されたリアルタイム映像を見るとそれなりのスペックは推察されるだろう。

 そしてここでいきなり取り出したのが、新型コントローラー。タッチパネルがあり美しい青いバーがあるこれまでとは違ったコントローラーで、今回行なわれた各種実機デモは、このコントローラーを使用して行なわれていた。そしてUnreal Engine 4、Havokを使用したデモも交えながら進められた。そしてここで紹介されたのが、JAPAN STUDIOが制作した「KNACK」。おそらくアクションゲームで、小さな可愛らしいロボットが、ボールのようなものを多数身にまとうことで巨大な敵とも渡り合うシーンが描かれていた。またボールのようなものを身にまとっていることから独特な物理演算の動きを繰り広げており、PS4のような強力なハードウェアを搭載したことで実現できたアクションのようだった。

 さらに、「SIMPLE」、「IMMEDIATE」、「SOCIAL」、「INTEGRATED」、「PERSONALIZE」といったキーワードを掲げ、それぞれPS4でどういった形で実現しようとしているかをプレゼン。特に「SOCIAL」についてはPS4の画面を表示して見せ、プレイ動画を簡単にアップしたり、ストリーミング配信できるようにすることで横の繋がりを強化するといったアイディアを見せた。ちなみにプレイ動画のアップは実に簡単で、このあと行なわれたPS4版「KILLZONE」のプレイデモを終え、ポンポンと2度ほどボタンを押して何気なく公開共有して見せていた。なお、こういったソーシャルのシステムはPS4で閉じているわけではなく、タブレットやスマートフォンなどからもアクセスすることができ、どこからでも共有できるシステムとなるようだ。

 引き続き、マーク・サーニー氏に呼び込まれたのがGAIKAIのDAVID PERRY氏。ネットワークサービスの一端について解説した。PS4のサービスの重要な一翼を担うと考えられるGAIKAIの技術だが、より簡単に、スピーディに、プレーヤーが意識しないほどに、FacebookやUSTREAMと連携しながら様々なデバイスとの連携を重ねながら1歩1歩実現させていくよう進行中のようだ。PS Vitaから接続しリモートプレイを行なうといったことも考えられているようだ。

マーク・サーニー氏
発表されたアーキテクチャーの一部
コントローラーでどのようなことが可能になるかについては、細かくは明らかにされなかった

JAPAN STUDIOが制作した「KNACK」。可愛らしいロボットのキャラクターだが、ハイパワーマシンでなければ実現できないようなギミックが盛り込まれているようだ
ポイントとして掲げられた案件

PS4のメニュー画面の一部のようだ。とにかく簡単にプレイ動画をアップする事ができる。こういった機能を強化することでソーシャルの強化を図っていくようだ

GAIKAIの技術を使うことで、いつでもどこでもどんな端末からでも、リモートプレイできるようになるようだ

 そして発表会で最も盛り上がったシーンとも言えるのがこのあとのPS4版「KILLZONE SHADOW FALL」のプレイ映像だろう。いきなり敵の攻撃で危機的状態に陥るところからスタート。敵味方入り乱れる壮絶な戦いの中、敵をスナイプしたりしながら進めていき、ラスト付近ではロープ1本に掴まり飛行機に飛び乗り、もう片方の手に持った銃で飛行機内の敵を倒していく。こういったシーンに特に欧米の記者陣は歓声を送っていた。

 続いてカーレースゲームの「DRIVECLUB」、どうも近未来の米シアトルを舞台としているかのようなシリーズ最新作「inFAMOUS SECOND SON」、「MYST」を彷彿とさせるパズル作品「The Witness」、さらにはMedia moleculeの「PlayStation Move」でキャラクターを操作するアイディアなども披露された。

【KILLZONE SHADOW FALL】

【DRIVECLUB】

【inFAMOUS SECOND SON】

【The Witness】

「PlayStation Move」でキャラクターを操作するタイトル

 ここで欧米の多くの記者陣から待ってましたとばかりに大きな拍手で呼び込まれたのが、カプコンの小野義徳氏だった。小野氏はこれまでカプコンが「PSと共に進んできたと言っても過言ではない」と流されたムービーを振り返りながら発言。

 そして、新しいPS4において「新しいタイトルを提供したい」と言うことから、PS4用の新エンジン「Panta Rhei」を制作していることを表明した。圧倒的にリアリティあふれるグラフィックスが実現されており、さらにはそのエンジンを使った新規IPによるタイトル「deep down(-working title-)」までもが制作中であることが明らかにされた。

 引き続き登場したのがスクウェア・エニックスの橋本善久氏。「Agni's Philosophy」を流すと共に、PS4に「Luminous Studio(ルミナス・スタジオ)」に対応するエンジンとして進められている。そしてスクウェア・エニックスのもう1人の橋本氏こと橋本真司氏が登壇し、PS4版「FF」に関してE3で発表を行なうため、楽しみにして欲しいと挨拶をして降壇した。

【カプコン】
小野氏はPS4用の新エンジン「Panta Rhei」を制作していることを明らかにした

とにかくリアリスティックあふれるグラフィックスが魅力的な「deep down(-working title-)」

【スクウェア・エニックス】
2人の橋本氏により「Luminous Studio(ルミナス・スタジオ)」がps4向けに制作中である旨が明かされた。E3での「ファイナルファンタジー」関連の発表が楽しみなところ

 PS4において、まだまだ隠し球は用意されていた。それがラストに連続で披露された。1つがBLIZZARD ENTERTAINMENTの「DIABLO III」で、もう1つがACTIVISION。ACTIVISIONは、「Halo」シリーズで有名なBUNGIEの最新作「DESTINY」がPS4用タイトルとして制作されていることを明らかにした。両タイトル共にビックタイトルであるため、非常に強力なタイトルとして期待されるところだ。

 このほかにも監視カメラを始め様々な情報をハッキングなど行ないながらアクションをこなしていくUBIの「WATCH_DOGS」がスピーディなアクションと相まって記者陣から熱い拍手が送られていた。

【WATCH_DOGS】
スピーディなアクションがよくできていて、記者陣からも驚きの声が上がっていたUBIの「WATCH_DOGS」

【DIABLO III】
記者席からはBLIZZARD ENTERTAINMENTの名前が出たあたりから、ひそひそ声で「DIABLO III」の名前が挙がっていた

【DESTINY】
BUNGIEの期待の新作「DESTINY」。FPSにこだわるBUNGIEの最新作だけに楽しみなところ

(船津稔)