スクエニ、「FFXIV」大規模アップデート「パッチ1.19」を公開
遂に蛮神イフリートが実装! すべてが変わる空前のアップデート


10月5日公開




 株式会社スクウェア・エニックスは10月5日、現在無料サービスを展開しているWindows用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」において、大型アップデート「パッチ1.19」を導入した。

新規コンテンツ「キャラバン護衛」。チョコボ3匹に積まれた物資を守る繰り返し可能なグランドカンパニーコンテンツ
蛮神イフリート。「FF」シリーズでは召喚獣としてお馴染みだが、「FFXIV」では蛮神という独自の解釈で彼らが描かれる

 「パッチ1.19」は、2010年12月に吉田直樹氏がプロデューサー兼ディレクターに就任してアップデートの呼称を「バージョンアップ」から「パッチ」に変えてから最大規模となるアップデート。

 吉田氏はメディアインタビューや公式サイトのフォーラムを通じてゲームの全面的な改修を公言しているが、各パッチを通じて有言実行を果たしつつある。4月に導入された「パッチ1.17」では、パーティーメンバー数が15人から8人に変更され、7月に導入された「パッチ1.18」では、バトルシステムにおいてアクションゲージを廃止し、オートアタックを新たに取り入れるなど、システムの根幹にメスを入れつつある。

 「パッチ1.19」は、パッチノートの一覧を確認するだけでも一苦労するほど膨大な量の項目が追加/修正されている。ここでは大枠だけ取り上げたい。具体的な内容については1.19パッチノートを参照いただきたい。

 まずイベントまわりでは、キーボード/マウス、ゲームパッドという2通りの遊び方に対するチュートリアルがゲームの冒頭に導入される。キャラクターの移動方法から、メニュー/ジャーナル等の使い方、基本的な戦い方までが網羅されている。「FFXIV」の主要コンテンツである「グランドカンパニークエスト」、そしていわゆるクエストである「サブクエスト」が大量に追加されている。

 そして注目なのが、蛮神イフリートの実装と、蛮神イフリートと対決できるコンテンツ「イフリート討伐戦」、「真イフリート討滅戦」の追加だ。クエスト形式のバトルコンテンツになっており、4人もしくは8人でチャレンジする。「真イフリート討滅戦」の対象レベルは45以上となっており、文字通りのハイエンドコンテンツ。グランドカンパニーメンバーのみで構成されたパーティーで挑むと報酬にボーナスが追加されるという。

 なお、“レベル”という表現に違和感を感じた方もいるかもしれないが、「パッチ1.19」からフィジカルレベルが廃止され、ランクがレベル、修練値が経験値とそれぞれ呼び変えられている。廃止という点では、バトルシステムのひとつである「バトルレジメン」も凍結し、今後予定される新たなバトルクラス/ジョブシステム実装後に、改めて再実装するとしている。

【真イフリート討滅戦】

もちろん新モンスターも追加
採掘師/園芸師/漁師が使用可能となるアクション「ステルス」。レベル38で習得できる「ステルスIV」はレベル50以下のモンスターからの感知を無効化するなど、かなり強力なアクションとなっている

 その他、修正周りでは、経験値取得量の調整、パーティーボーナス計算式の見直し、リンクボーナス、チェーンボーナスなど、バトルの内容によって各種ボーナスが得られるようになっているほか、クラスアクションが調整されている。中でもギャザラーに対しては、安全に採集を行なうための「ステルス」アクションが追加されている。

 また、細かいが見逃せない仕様変更としては、モンスターの占有システムの廃止が挙げられる。1グループ独占から独占不可となり、誰でも自由に攻撃が可能な代わりに、経験値/戦利品/クエストモンスターの盗伐フラグは最初にコンタクトしたPCが所属するパーティーに与えられるように仕様変更された。

 アイテム周りでは、カバンの上限が100から200(リテイナーは150)に倍増し、新アイテム、新レシピが追加されている。そして待望の新システム「マテリアクラフト」が実装された。装備品を使い込み精錬度を100%にすることで装備品を「マテリア」化することが可能になり、生成されたマテリアを装備品に装着することで、装備品の性能をさらに強化できるというオリジナルの装備品強化システムとなる。マテリアにはマテリア/マテリラ/マテリダ/マテリガなどの種類があり、マテリア喪失ありの「禁断のマテリア装着」などもあるなど、「FFXIV」の大きな楽しみのひとつとなりそうな新システムだ。

 そのほかにも移動手段としてのチョコボや飛空挺の実装や、フレームレートを60から30に固定するオプションの追加、GDC 2011でアナウンスされたDolby Pro Logic IIzへの対応など、内容盛りだくさんとなっている。


(c)2011 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

(2011年 10月 5日)

[Reported by 中村聖司]