ゲームオン、「眠らない大陸クロノス」開発&運営インタビュー
8周年を迎え、「武器ソケット」や「生産」システムなど大きな変化が到来


5月26日~6月23日「神々の祝福」キャンペーン実施




8周年記念のイベント「神々の祝福」が開催中だ

 株式会社ゲームオンは「眠らない大陸クロノス(以下、クロノス)」のサービス開始8周年を記念していくつかのイベントをパッケージにした「神々の祝福」キャンペーンを開催している。

 「クロノス」はハックアンドスラッシュ型のMMOPRGとしては最古参の部類だが、いまだに多くのファンに愛されている。ゲームオンでは昨年、「クロノス」の開発会社をGame On STUDIOとして子会社化し、よりスピード感のある開発体制を整えてきた。

 「神々の祝福」は、単一のイベントではなく、5月26日から6月23日まで続く一連のイベントをまとめた総称となる。その中でも目玉となるのは初心者や帰参者が気軽にレベルを上げられるように成長速度を従来よりも上げた「神サーバー」と、大規模なPvPイベント「コロッセウム」、新しい装備の強化システム「武器ソケット」の実装だ。中でも1日でレベル100まで上げられるという神サーバーの設置は、ネットでも話題を呼んだ。「武器ソケット」は武器に穴を開けて、そこにステータスを上昇させるアイテムをはめ込むというものだ。

 今回はゲームオン本社を訪問して、日本と韓国の開発会社両方のスタッフから「神々の祝福」のイベントや、来年までのアップデート情報を聞いてきた。インタビューに答えてくれたのは、Game On STUDIO社長キム・ジョンチャン氏、Game On STUDIO「クロノス」開発プロデューサー、シム・ヒョンソ氏、ゲームオン第3事業部部長、麥谷将人氏、運営アシスタントプロデューサー己越千清氏の4氏。昨年10月にお届けしたインタビューで少しだけ触れている生産採集システムの実装についても、より詳しい話をお伝えできる。



■ スタッフのテストプレイでは16時間でレベル100に到達!

ゲームオン第3事業部部長、麥谷将人氏
運営アシスタントプロデューサー己越千清氏

――「神々の祝福」についてイベントの概要を教えてください。

麥谷将人氏: 8周年記念として5月26日から開催しています。複数のイベントやキャンペーンを同時に開催するパッケージのイベントになっています。メインとなるのは5月の26日から6月17日まで、成長の神が降臨したということでやっている「神サーバー」という特殊なワールドです。成長率を通常のサーバーよりも高い設定にしてキャラクターを育てやすい環境を提供しています。

 レベル125までこのサーバーで育てることができるのですが、レベル100以上になった方はキャラクターを通常サーバーに移行できます。6月18日と19日には「神サーバー」の締めくくりとして「コロッセウム」というPvPイベントがあります。このイベントは約2年ぶりの開催で、1時間50分の間キャラクターを成長させていただくというスパンがあって、最後の10分間でPvPをやって優勝者を決定するという2時間のイベントになります。

 「神々の祝福」イベントは以前にプレイしていたけれど今はやっていないというプレーヤーに振り向いてもらうという意味もあるので、その方たちに向けてのメッセージとなるキャンペーンも同時に行なっています。6月19日でひと区切りつくのですが、その次の週にイベントの第3弾として大型のアップデートを予定しています。これは去年もお話しさせていただいた「武器ソケット」というシステムの実装になります。

――「神サーバー」のイベントでは1日でレベル100まで上げることができるという話ですが、本当に上がるのですか?

麥谷氏: 実際にスタッフが16時間で達成はできています。ちゃんと飲み食いもしてトイレも行ってですよ(笑)。

――普通にプレイをしていても、この期間内にレベル100まで上げるのはそれほど難しいことではないというわけですね。実際にもうレベル100まで上げて、一般サーバーに移行しているユーザーはいるのですか?

麥谷氏: 一般サーバーへの移行はイベントが終った後になるので、まだ申し込み自体は始まってはいないのですが、すでに条件を満たしている方は現状(5月30日時点)で38人いる感じでこれからどんどん増えていくと思います。

――ずいぶん早いですね。

麥谷氏: まだ先週の木曜日に始めたばかりで1回週末を挟んだだけなので、僕らとしても予想外の多さです。

イベント用の「神サーバー」

――「神サーバー」のイベントがメインとなっているわけですが、通常サーバーの方に対しては何か別のキャンペーンがあるのですか?

麥谷氏: 通常サーバーで遊んでおられる方の中にも、「神サーバー」で遊んでいただいている方がいます。通常のサーバーの人たちも遊ぶことを想定して、キャラクターを育てた後に一般のサーバーに移行する際に、一部のアイテムを持っていけるようになっています。今回のイベントは韓国でも実施されたものなのですが、韓国では装備の移行がなかったのです。そこを交渉を行なった結果日本向けにカスタマイズしました。ご自身がターゲットではないというお客さんには、雰囲気だけでも味わってもらうために、毎週末に経験値がアップするというイベントを通常のサーバーで実施しています。

――神サーバーの内容は通常のサーバーと同じで取得経験値が高いのですか?

己越千清氏: アイテムのドロップ率が80倍で、成長武器のドロップ率が800倍です。8周年ということなので。

――そんなに高いとボロボロでまくりそうですね。

麥谷氏: 少し特殊な確率計算になっていますので、そんなにボロボロでるわけではありません(笑)。ちゃんと必要な分だけ出るという感じです。ただ仕様上は800倍で、経験値が5倍です。

――レベル125あればほとんどの場所には行けるようになりますか?

己越氏: 「クロノス」には普通の1次クラスの他にマスタークラスと転生2次クラスがあります。今回は転生はなしで通常のクラスでレベル125までという形なので、通常クラスで行ける場所にはほとんど行くことができます。レベル125になって他のサーバーに移転しますと、すぐにマスタークラスに転職することもできますから、サーバーに移転後、また新しいコンテンツを楽しんでいただくことが可能です。

――神サーバーは戻ってきている方や新規の方も多いのですか?

己越氏: 8年を迎えた「クロノス」ではありますが、今現状は凄く盛り上がっている状態です。神サーバーが盛り上がっていて、そこで通常のお客さまも楽しんでいる感じです。

――コロッセウムを2年間開催しなかったのはどういう理由なのですか?

己越氏: 最後に開催されたのは2009年で、2010年からは形を変えてワールド対抗ユニオンウォーという各ワールドから代表のプレーヤーを選出して戦ってもらうという形に変えました。今回8周年イベントということで、プレーヤーに人気が高かったコロッセウムをパッケージの中に入れさせていただいたのです。

――開催されるのは神サーバーのみなのですか?

己越氏: もともとコロッセウムは専用サーバーで開催されるものなのですが、今回はちょうど神サーバーがありますのでそちらで開催させていただきます。通常のプレーヤーももちろん参加することができます。

Game On STUDIO「クロノス」開発プロデューサー、シム・ヒョンソ氏

――開催して欲しいという声があったのですか?

己越氏: 今年の頭にアンケートを取らせてもらったのですが、そこでもコロッセウムをやりたいと言うプレーヤーの声が多かったのです。イベント特設ページに広告が出た時にも「ああ、コロッセウムが復活したんだ」という反響がありました。

麥谷氏: コロッセウムは昔から人気がありますから。「神々の祝福」イベントにはコミュニティを活性化させたいという意図もあるのです。今後は韓国や台湾と世界大戦でコロッセウムの世界一を競うような大会も視野に入れています。

――世界大会ですか

麥谷氏: そうです。まだ企画段階ではあるのですが。

――韓国ではコロッセウムは今でも行なわれているのですか?

シム・ヒョンソ氏: 韓国でも以前は実施していたのですが、ジョブバランスの問題で2006年からは開催していませんでした。しかし韓国でも今年の1月に転生2次クラスが実装されて、バランス調整が入りました。韓国では神サーバーのもととなっている「士官学校」というイベントを実施しているのですが、このイベントが終了した後コロッセウムも実施する予定です。



■ システムのデータベース化がゲームの未来を拡大していく

Game On STUDIO社長キム・ジョンチャン氏

――開発がゲームオンスタジオという内製のスタジオになって、変化はありましたか?

麥谷氏: ゲームオン自体も4月に組織の改編がありまして、私も4月から「クロノス」を見ることになりました。キム・ジョンチャンも4月までは日本でゲームオン副社長とゲームオンスタジオの社長を兼任をするような形でやっていたのですが、4月からは韓国でそちらをメインにしています。ジョンチャンは僕らとずっと仕事をしてきて、僕らの気持を良く理解してくれているのですね。そして韓国で実際に開発現場を見て、韓国スタジオの温度も理解をしたうえで、橋渡し役を果たしてくれているのをひしひしと感じます。

 これからの「クロノス」は、アップデートについても日本の要望を受けてやっていただけると言う話もいただいていて、協力体制が一層強まったと感じています。スピード感も増しました。実際、今回のパッケージイベントをやろうという話になったのは4月の半ば過ぎなのですが、そこから1カ月経たずにパッケージをまとめたり、神サーバーのローカライズを準備したり、コロッセウムのイベントを準備したりととんとん拍子で話を進められました。

キム・ジョンチャン氏: 僕がスタジオに入って感じたのは、これまでは日本は1つのパブリッシャーとして第三者的な契約関係にある会社に過ぎなかったのです。それが内製になった後は、第三者ではなく兄弟のような関係になりました。日本のユーザーへの対応についても責任感が高くなっています。アイデアに対してアドバイスをしたり、これはやめて欲しいと言うこともできるようになりました。会議も以前は1カ月に2、3回しかやらなかったのですが、今は以前よりも緊密な会議ができるようになったと思います。

己越氏: 一緒に仕事をしていると日本のスタッフ以上に日本のことを考えてくれているなと、ありがたく感じます。

――転生2次転職は日本からの提案でしたが、今もそういった形で日本からの企画が提案されているのですか?

己越氏: 武器ソケットや生産採集システムに関しても日本からの提案です。コロッセウムや世界大戦についても話をしていきたいと思っているところです。

麥谷氏: コロッセウムについては実は先ほど提案したところです。

――それは新しいルールであるとか、仕組みを作るということですか?

麥谷氏: 韓国では転生2次クラスでバランスがとれたのですが、日本のコロッセウムはそこまで高レベルではないので、日本と台湾、韓国のバランス面でのニーズをちゃんと考えた上での提案です。すぐにはできないかもしれないですがやっていきたいです。

既存クラスの上位職として、昨年「転生2次職」が実装された

――以前のインタビューでは、去年の12月ごろに実装の予定だと聞いていたのですが、どうして延期になったのですか?

シム氏: 優先順位が変わったからです。今は、ファイルシステムをデータベースシステムに改変する作業を進めています。その後、武器ソケットとソケット用のアイテムを実装してから、「クロノス」でも最も最初に作られたマップをリニューアルします。生産採集システムはその後になります。なるべくシナジー効果が出るように考えた結果この順番になりました。

キム氏: 去年にお話しした段階ではシステムの改善は視野に入れていなかったのですが、今年に入って問題が起きたためファイルシステムのデータベース化を優先することになり、生産採集システムの実装が遅れたのです。というのも、ファイルシステムのままだとメモリー不足の問題で、新しいシステムを追加するのに時間がかかるし、色々な不具合が起きる可能性が大きかったのです。生産システムは重要なシステムなので、ファイルシステムを改善してから開発した方がより効率的にできるし、後で問題が起きる可能性も低いのです。ですからまずはシステムの改善をして、武器ソケットなども全部入れることになりました。

シム氏: 今年の年末にギルド戦の報酬として生産や採集に関するものが実装される予定です。当初よりも多様なコンテンツを追加するために、実装時期を再配置したわけです。

――以前のインタビューでデータベースシステムがないため、インスタンスダンジョンを複数生成するのが難しいというお話をお伺いしましたが、今回の改善でそういったところも変わっていくのですか?

キム氏: 改善されます。データベース化の改善が終わるのがだいたい6月頭くらいですので、1カ月間くらいテストをして韓国で実装するのが7月末くらいになると思います。日本には遅くても9月末までには実装されると思います。

――体感的にはどういったところが変わるのでしょうか?

キム氏: 運営側がやりやすくなります。イベントでアイテムをプレゼントするにも、昔は膨大なプログラムの中からファイルを1つ1つ探していたのです。そこが全部SQLになるので、アイテムの収集や配布も楽になります。今時のゲームになって、運営もやりやすくなるわけです。

――以前はアイテムを1つずつ探していたのですか?

己越氏: ものによっては探しきれないものもありました。データベース化でイベントをやりやすくなると言うこともありますし、お客様へのサポート対応も速度が速くなることになりますので、随時お客様のご提案も受け入れることができるようになります。

――ユーザーとしては運営のクオリティが上がるということが大きいのですね。

キム氏: 開発としても、メモリ不足のために新しいシステムを追加したくてもできない部分があったのですが、データベース化したことで新しいシステムを入れることもできるようになりました。お客様の要望や運営側のイベントに対応しやすくなると思います。



■ 新体制の最初の成果、「武器ソケット」で攻城戦やクエスト用の武器を強化

――生産は年末の目玉として出る予定なのですか?

麥谷氏: そうです。

――武器ソケットはどういったものなのですか?

己越氏: 既存のエンチャントや合成と似ている形なのですが、武器や防具を強化させるためのシステムと考えていただければいいと思います。

――武器ソケットに入れるものはどんな形になるのですか?

己越氏: 基本的には宝石のようなものになると思います。その宝石にオプションがついていて武器に穴を開けてはめると、武器自体にオプションがつきます。宝石の組み合わせによってはセットオプションというものが発動するので、お客様が各クラスごとの特性に合わせた武器を作っていけるのではないかと思っています。

――宝石はどこから入手するのですか?

己越氏: いま色々と出し方を考えています。通常の合成や、クエストで出す物もあります。できるだけ幅広く手に入れられるようにしようと思っています。

――取り外しはできるのですか?

己越氏: 取り外して交換することはできないのですが、はまっているものを消すためのアイテムでリセットすることはできます。

――はめた時に失敗して武器が壊れてしまったりはしないのですか?

己越氏: 現状では壊れない形にしております。開けられる穴は最大5個までになるのですが、1発で5個確実に開くわけではなくて、2個だったり3個だったり、開かない場合もあります。

――武器ソケットの穴は、現状実装されているすべての装備に適用されるのですか?

己越氏: 今回の実装では武器のみとなりまして、今後それ以外の実装も考えております。

――今プレーヤーが持っているものが使えるのですか?

己越氏: 成長武器以外はすべてできます。成長武器は成長武器単体としての使いどころとか魅力があるので、それはそのまま生かして通常の武器を強化していくかたちです。

――2系統に分けるのにはどういった理由があるのですか?

己越氏: 成長武器は変身ができるアイテムです。変身した状態ならばほとんどの敵を狩れるのですが、攻城戦には使えないのです。ですから成長武器はボス狩りやクエストで使って、通常の狩りや攻城戦では武器ソケットで強化したアイテムを作っていただくという形を想定しています。

――使いどころが違うわけですね。

麥谷氏: 攻城戦であれば、武器ソケットで攻撃力を特化させた人と防御力を高めた人で役割分担をしたりできます。

――オプションにはどんなものがあるのですか?

己越氏: ステータスが上がるものもあれば、スキルが上がるものも、属性に対する防御力が上がるものなど色々なオプションがあります。それを組み合わせて、セットオプションを作ることができます。

――セットオプションはどういう組み合わせで発動するのですか?

己越氏: 例えばABCという組み合わせではめた時には魔法攻撃力と攻撃力が上がるとか、でもBCDと組み合わせると防御力とスキル効果が上がるとか、組み合わせによってそれぞれつくセットオプションが変わるという仕様になっています。

――武器ソケットが使えるレベルに制限はあるのですか?

シム氏: レベル制限は今のところありません。

――最初から使えるわけですね。穴開けはアイテムで行なうのですか?

己越氏: そうです。

――そのアイテムはどこから入手するのですか?

己越氏: このアイテムに関しても、入手条件を幅広くしたいと思っています。クエストをクリアすると入手できるようになるとか、そういった形で少し入手のための条件を加えたり、穴開け用のアイテムにも段階を付けて、5個開く確率が高くなるアイテムとか、そこを条件によって入手難易度を変えていくということを考えています。

――実装はいつになるのですか?

己越氏: 6月23日を予定しております。



■ スタミナを消費しながらアイテム作り。生産採集システムの詳細が見えてきた

日本の運営と韓国の開発の協力体制によって、新コンテンツが作られている

――生産について前回の話ではフィールドで素材を採集して、それを材料に生産を行なうというお話でしたが、仕組みをもう少し詳しく教えてもらえますか?

シム氏: 採集できるものとしては、鉱物、木材、水晶と薬草があります。製作できるのは武器と防具、アクセサリーと消耗品の回復アイテムです。1キャラクターが習得できるスキルは採集と生産各1つずつで、スキルには熟練度が存在します。仮に私のキャラクターが武器生産を選択しているとすれば、防具を作る時には別のキャラクターに依頼しなければ行けないと言う形になります。

――武器と防具はクラスごとに系統があると思いますが、例えば武器を作れる人はすべてのクラスの武器がつくれるのですか?

シム氏: すべてのクラスの製作ができます。他に生産に絡んで今開発しているものにスタミナシステムというものがあります。採集や生産には「スタミナ」が必要で、アクションをしているとどんどん消費していきます。接続しているとまたじわじわ回復していきます。

――1日に生産できる数には限度があるのですか?

シム氏: 狩りでアイテムを手に入れるのは幸運ですが、生産と採集は時間をかけて努力してアイテムを獲得するものになります。

――狩りで得たアイテムは生産の材料にはならないのですか?

シム氏: 採集で得たアイテムのみが材料になります。武器や防具には生産で得たアイテムと、狩りで得たアイテムの2種類が存在することになります。

――その2種類のアイテムのバランスはどのような形になるのですか?

シム氏: 生産採集システムでは、狩りで得たアイテムとのバランス調整が最も重要なポイントだと思っています。今もいろいろと努力をしています。

――最終的に1番強い武器はどちらになるのですか?

シム氏: 現段階ではまだまだ検討中です。



■ 初期ゾーンのリニューアルを予定。転生2次マスタークラスも検討項目

――エリアのリニューアルではどういったことが行なわれるのですか?

キム氏: クロノス城という1番最初のゾーンのリニューアルを行ないます。ユーザーさんに新しい刺激や印象を与えられるように、グラフィックスを一新します。

――どういった形でリニューアルされるのですか?

シム氏: クロノス城だけではなく、既存のマップを順番にリニューアルしていく予定です。グラフィックスを最近のトレンドに合わせるのと、どこで何をすればいいのかをもう少しわかりやすくするなど、プレイしやすい便利な要素を追加します。このリニューアルに合わせて大きなクエストやイベントの開催を、いま日本の運営と一緒に検討しています。

――どんなイベントですか?

己越氏: まだ協議中ですが、日本のプレーヤーに受け入れられやすいような形でローカライズしたいと思っています。

――グラフィックスはどんな感じになるのですか?

己越氏: 転生2次クラスを見ていただければわかると思うのですが、去年DirectX 6からDirectX 9にバージョンを上げたことで、今風のグラフィックスになっています。

――初期ゾーンのイメージが変わりそうですね。

キム氏: 「クロノス」を開発していた時代は自由度が高いゲームを目指していたので、チュートリアルなどはなくて、入ると何でもやってくださいと言うゲームでした。

8年目を迎えた長寿ゲームだが、今後も急ピッチで変化していきそうだ

――8年くらい前にでたオンラインゲームはどれもそんな感じですね。今遊ぶと、次に何をすればいいのかわからなくて立ちすくんでしまうような。

シム氏: チュートリアルに関しては新規で入ってくださったお客様がプレイしやすいように、日本の運営側と相談しながら実装させる予定です。

――今日本のユーザーから上がってきている要望で運営が認識しているものにはどんなものがあるのですか?

麥谷氏: 多くのお客様からご要望をいただいているのは、転生2次クラスの上位スキルを持ったクラスを実装して欲しいという声です。

――転生2次クラスのマスタークラスですか?

麥谷氏: そうです。僕たちも転生2次クラスで終わりとは思っていないので検討していきたいです。

――最後に、8年目の感想と今後の抱負をお願いします

麥谷氏: 僕は先ほどお話した通り「クロノス」に関わり始めたのは4月からですが、ゲームオンにはもう長くいるので、一緒にやってきたも同然です。「クロノス」は、8年目でこれだけ大きなイベントができるポテンシャルを持っているゲームです。ゲームオンスタジオになって開発体制も変わって僕も含めてメンバーのモチベーションも上がっています。今後もお客様のご期待に応えられるように頑張りたいです。お客様にもついてきていただきたいです。

己越氏: 新規タイトルがたくさん出ている中で「クロノス」は2011年10月27日で8年になります。今後も多くの方にご愛顧いただけるタイトルとして、新しい企画なりリニューアルなりをしていきたいと思っています。ほかのタイトルとのコラボレーションなども視野に入れて幅広い視点からお客様に満足していただきたいと思っています。今後ともクロノスをよろしくお願いいたします。

シム氏: 8年間「クロノス」を愛してくださったお客様に感謝の気持ちを伝えたいです。ゲームは開発だけではなく、プレイをしているお客様と一緒に作っていくものだと思います。今も準備しているものはたくさんあります。次の8年目を迎えられるよう頑張りたいと思います。

キム氏: 去年から開発がゲームオンスタジオに生まれ変わりました。中にいるスタッフは変わっていないのですが、会社としての方向性は変わったと思います。ゲーム自体もそれに合わせて変わっていきたいと思います。新規タイトルかと思うところまで変えたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

――ありがとうございました。


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(2011年 6月 17日)

[Reported by 石井聡]