HUE、「HELLGATE」CBT報告会を開催
ユーザーからの要望を紹介、OBTは11月末~12月頭開始予定


11月10日開催

場所:アイ・カフェAKIBAPLACE店


 株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は10月3日、東京秋葉原のアイ・カフェAKIBAPLACE店にて、オンラインRPG「HELLGATE」の「クローズドβテスト(CBT)報告会」を開催した。

 今回の報告会では11月3日~11月7日まで行なわれたCBTでのユーザーから寄せられた意見、要望を紹介した。さらに、オープンβテスト(OBT)を11月末~12月頭に予定していることが発表された。また、先行体験としてオープンβテストで追加される新フィールドを体験できたが、こちらに関しては、後日レポートで紹介したい。


■ サーバートラブルの原因を究明、コンセプト・プレイ感を重視した上で新たな楽しさを

「HELLGATE」のプロデューサーを務めるHUEオンライン事業本部オンライン事業1部部長中尾圭吾氏
司会を務めたマーケティングチームの村松直也氏

 「HELLGATE」は2010年6月と8月に数百人を対象にした「評価・改善テスト」を経て、11月3日~11月7日までクローズドβテストが行なわれた。最初に「HELLGATE」のプロデューサーを務めるHUEオンライン事業本部オンライン事業1部部長中尾圭吾氏は、これまでを振り返りながら改めて「評価・改善テスト」の経緯を説明、2回の評価改善テストで日本のユーザーの意見を聞くことで、ローカライズのためのコンセプトが確認でき、日本のユーザーに向けたコンテンツ開発ができるようになったと語った。

 CBTはテスター募集を5,000人、評価・改善テストの当選者1,150人、さらに評価・改善テスト当選者には友人を2人まで誘える「フレンドアカウント」も準備した。「HELLGATE」に対するユーザーの興味は高く、申し込みは非常に多かった。また、評価・改善テストのユーザーは10%以上がフレンドを呼び、人気の高さを実感したという。

 クローズドβテストでは多くのユーザーが意見を寄せた。好評だった部分で最も大きかったものが、敵を倒しアイテムを得る「トレジャーハンティング」だ。トレジャーハンティングは本作の基本コンセプトでもあり、8割以上のユーザーがこの点を評価していた。運営スタッフは高い評価を得たことで「自分たちは間違っていなかった」と大いに元気づけられたという。

 また、“中毒性の高さ”も感じたと中尾氏は語った。夜から朝まで接続ユーザー数が減らず、朝6時くらいにログアウトするユーザーが多かった。このため、数時間プレイしたら、ログイン時間を警告するようなメッセージ機能も考えているという。

 各クラスのプレイスタイルが大きく違うのも好評だった。ブレードマスターとガーディアンは装備をこまめにアップグレードして、敵に突っ込んで戦う。マークスマンとエンジニアは銃を手に、FPSの様な感覚で戦える。サモナーとエボカーは武器と魔法を使いこなす戦略性が要求され、これまでのオンラインゲームとはひと味違う感触が評価された。また、パーティープレイも積極的で、60%以上のプレーヤーがパーティーを組んでいたという。5人のフルパーティーの人も多かったが、2~3人の少人数で組む人も多かったとのことだ。

 一方、評価・改善テストで準備をしたにもかかわらず、CBTではサーバートラブル、チャンネルシステムで不具合が出て、プレイできなくなる状況も出た。これは運営側として予想外で、これまでのテストではわからなかったところだったと中尾氏は語った。この他、パーティーシステム、マーケットシステムもユーザーが少なかったときには気がつかない不具合が多かった。バグとしてはユーザーが移動する度に30%ずつ経験値が増えるというバグがあり、これを修正したところ、「レベルアップがしにくい」という意見も出てしまった。

 ユーザーからの要望としてはサーバー周りの改善が最も大きかったが、他にも「コンテンツの難易度をもっと上げて欲しい」、「似たようなマップが続くので飽きやすい」、「ゲームがわかりにくい」といった要望も寄せられた。コンテンツの難易度、バリエーションに関しては、OBT以降に追加されるコンテンツで、追加され、難易度も上がっていくという。また、ゲームの説明に関しては、マニュアルをPDF形式で配布することでも対応する。

 プレーヤーが協力してひたすらダンジョンの奥を目指す「追憶の神殿」は入場ルールが「モンスターからのドロップ」だったものを、1日1回できるという方式にした。ブレードマスターとガーディアンは他職業より弱いという指摘も多かったが、これに関して中尾氏は「装備を整えて根気よくプレイしていけば必ず報われる職業です」と語った。

 ここまでCBTでのユーザーの意見と、それに対する対応を語った上で、中尾氏は改めてOBTの日程を発表した。CBTでの不具合が予想より多かったため、11月末~12月頭予定で作業を進めているという。「HELLGATE」ではストーリー性の強いメインシナリオがACT1からACT5まで用意されているが、OBTではこの先のユーザーへの試練となる高レベル向けコンテンツが用意されるという。追加されるコンテンツはレベル25~40程度を予定しており、広大なフィールド、沢山の悪魔がひしめき合う難易度の高いコンテンツになるという。

 正式サービス時にはさらなる「深淵の地獄」が用意されているとのこと。ロンドン以外の地獄も登場するかもしれない、ということだ。ちなみに、オープンβで追加される新フィールドは韓国に開発が移ってから作られたコンテンツだ。「HELLGATE」は米Flagship Studiosの「Hellgate: London」を韓国T3 Entertainmentが開発を引き継ぎ、オンライン専用タイトルとして生まれ変わらせたタイトルである。「Hellgate: London」ではACT5までのシナリオとフィールドが用意されていた。これまでのコンテンツも様々な点で改良が加えられているが、OBTで追加される地域からが、生まれ変わった「HELLGATE」の真の姿とも言えそうだ。韓国で実装されている「東京マップ」も期待したい。

 寄せられた意見としては、「育てたキャラクターで他のプレーヤーと戦いたい」というPvPの要望もあったが、中尾氏としてはPvPはもう少しユーザーがゲームに慣れてから、バランスを考えて導入していく予定だという。パーティーでの協力要素が重視される「拠点防衛戦」や「追憶の神殿」は日本の要望で実現したコンテンツだ。今後もPvPも含め“遊びの幅を広げる”という要素が、日本オリジナルコンテンツでのテーマになるという。どのような要素が盛りこまれていくのだろうか。

 中尾氏は最後に、「CBT、評価・改善テストに参加していただいたユーザーには本当に感謝しています。3度のテストを経て、人の前に出せるゲームになってきたと思っています。不具合やバグ、サーバートラブルは結構出たのですが、OBTでしっかり改善し、『トレジャーハンティング』の楽しさをもっと沢山のユーザーさんに味わって頂けるようにがんばっていきたいと思います」と語った。


CBTで寄せられたユーザーの意見と、今後の改善策。OBT、正式サービスへのHUEの気合いが感じられる
「HELLGATE」のこれから。不具合を修正し、コンセプトを重視した上で新たなフィールド、新しい遊び方を提示していく
今回の報告会で体験できたOBTで追加される新フィールド。プレイレポートは後日掲載したい

(C)2010 HANBITSOFT INC. All Rights Reserved.
Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

(2010年 11月 10日)

[Reported by 勝田哲也]