HUE、WIN「HELLGATE」クローズドβテスト先行体験レポート
改善したキャラクターグラフィックス、ゲームバランス、新クエスト「トワイライトゾーン」など見所沢山!
株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は、Windows用オンラインアクションRPG「HELLGATE」にてクローズドβテスト(CBT)を11月3日15時~7日23時まで実施する予定だ。現在、公式サイトでテスターの募集を行なっている。応募期限は10月29日までとなっている。
「HELLGATE」は韓国HanbitSoftが、2008年にFlagship Studiosからライセンスを獲得した「HELLGATE: London」の後継作で、現在韓国では「HELLGATE: Tokyo」としてサービスを展開している。HUEでは日本国内向けローカライズ・タイトル開発のため、2010年6月と、8月に「評価・改善テスト」というユーザーからの意見を聞くテストを行なっている。より日本のプレーヤーがなじみやすい形でサービスしたいというHUEの“意気込み”が伝わってくる取り組みである。
評価・改善テストを受けて、「HELLGATE」はどう変わるのか? 今回、CBTに先がけて「HELLGATE」の最新バージョンを触ることができた。本稿では10月3日に行なわれた「評価・改善テスト結果報告会」で発表された改善点を中心に、新しい「HELLGATE」の感触を紹介していきたい。
■ より美しく、凛々しい女性キャラクター。わかりやすく、プレイしやすいゲームに進化
整った顔立ちのグラフィックスが追加され、既存のグラフィックスも修正された |
身長と体格も選べる。このモデルは1番背を低くし、体格を華奢にしたものだ |
「HELLGATE」はその名の通り“地獄の門”が開き、そこから出てきた悪魔達によって破壊されつくされたロンドンが舞台となる。プレーヤーは人類を救う戦士として、悪魔に立ち向かっていく。SF的な武器やガジェットと魔術が融合した世界観、沢山の敵を倒し、ドロップするアイテムでキャラクターを強くするゲーム性が魅力の作品だ。本作の基本要素は、6月に実施された「評価・改善テスト」のファーストインプレッションでも紹介しているので、本稿では改善点や、前回取り上げられなかった点を紹介していきたい。
CBTバージョンは、6月に行なわれた「評価・改善テスト」を受けて、様々な点に改良が加えられている。まずはそれらの改善点をビックアップしたい。CBTバージョンの「HELLGATE」の大きな大きな改善点として最初に挙げられるのが、「プレーヤーキャラクターの顔グラフィックスの変更と調整」だ。評価・改善テスト時のキャラクターの顔グラフィックスは、特に女性はアクが強すぎて、日本人の感覚から言って遊んでみたいと思える顔グラフィックスが少なかった。今回は、一変して正当派の美男美女が多くなり、西洋風の彫りの深い顔から、東洋的なすっきりした顔まで、様々な顔が選べる。
「HELLGATE」ではキャラクターの身長や体格も選べる。ただ、体格を華奢に、身長を低くしても「かわいらしい女の子」という感じではなく、いかにも“戦う女性”という凛々しさがある。これは作品のカラーを大事にしている部分だろう。体格を良くしても「太った」という感じではなく、筋肉質になっていく方向性だ。
ちなみに男性キャラクターは、渋好みの厳つい顔立ちが多いが、美少年風の顔パターンも用意されている。髭のパターンは多めで、ユニークな組み合わせもできそうだ。ただ、男女とももう少し髪型は多くして欲しいと感じた。また、アバター要素として今後どんな物が入ってくるかも楽しみだ。
またこれらのほかにも、序盤のゲームバランスの調整や、表示の見やすさ、敵モンスターのHP表示などによりプレイしやすくなっている。現在はまだテスト環境のため、今回体験できたのはシングルプレイのみだったが、まもなく複数のプレーヤーが協力して波状攻撃を掛けてくる敵から拠点を守る「拠点防衛戦」と、CBTで新たに追加されるどこまで深く潜れるかに挑戦する「新ダンジョン」の準備が整う予定となっている。これらについても近日中にレポートする予定だ。
ジョブバランスについては、目にわかる変化としては「テンプラー」系の移動速度が上昇しているという。これを確認するために「ブレードマスター」を中心にプレイしてみたところ、確かに前回プレイしたときよりも移動速度が上がっている。また、シフトを押すことで発動する「ダッシュ」の仕様変更も確認できた。ダッシュは移動速度は短くなったものの、リチャージが早くなっている。このため、敵と戦っていて体力が少なくなり、逃げるときに使いやすくなっていた。
もう1つ気がついた点は、「初期スキルの配置」である。「HELLGATE」のキャラクターは職業につき3系統のスキルを持っており、初期から3つのスキルを使える。ところが評価・改善テストのバージョンでは、ショートカットに1つしかスキルが登録されていなかったので、他のスキルがあることに気がつかなかった。今回はちゃんと3つ置かれており、この3つのスキルを組み合わせた戦いは、キャラクターのポテンシャルを引き出せた実感があった。「よりわかりやすく」という点も、テストからのフィードバックが活きていると感じた。
ブレードマスターは両手に剣を持ち、振り回しながら敵を斬っていく職業だ。敵の周りをまるで踊るかのようなステップで回り、ダメージを与えて倒していくのはとても楽しかった。この感触の見事さは、他のゲームではあまり体験できない。今回、他のプレーヤーがいない状況で冒険を続けていったが、改めてシングルプレイの楽しさも感じることができた。ゲームに慣れた部分もあるが、サクサクと進み、「序盤のゲームバランスの改善」という部分も実感できた。「HELLGATE」はひたすらシングルをプレイする、という人も多くなるかもしれない。
女性キャラクターのグラフィックス。この他にもきつい顔立ちなどいくつものパターンがあり、肌の色、髪の色を変えてもイメージが大きく異なる。右下は体格を最も良くし、身長を上げたモデルだ | ||
男性キャラクターは左の「美形」の顔が追加された。ごつくて濃いグラフィックスも用意されていて、渋いキャラクターも作れる | ||
今回はブレードマスターを中心にプレイした。両手に剣を持ち、舞うように剣を振り敵を斬る |
■ 最凶のヘルモードに挑戦、“未来の姿”を垣間見れる「トワイライトゾーン」でキャラクターのポテンシャルを実感
ヘルモードの最大の魅力は、性能の高いアイテムの入手確率が上がること。よりよいアイテムを求めて、プレーヤーは戦い続けるのだ |
エボカーのスキルツリー。「自然」、「精神」、「魔術」の3つの系統がある |
「トワイライトゾーン」では未来の姿を垣間見れる。エボカーの装備は怪物のような凶悪な姿だ |
今回のプレイでは、前回のファーストインプレッション時ではできなかった要素も試してみた。「HELLGATE」は、街は不特定多数のユーザーがひしめくMMO空間で、街から繋がるダンジョンは基本的にパーティーメンバーのみがいるMO空間になっている。ダンジョンは、「Diablo」直伝の入るたびに新しい形になる自動生成ダンジョンになっており、「ノーマル」、「ナイトメア」、「ヘル」という難易度を変えることが可能だ。難易度を上げると、敵が強くなる代わりに、よりレアリティの高いアイテムがドロップされるようになるのだ。
今回は「ナイトメア」の難易度で進んでみた。ノーマルに比べると敵が強いが、今回のバランスでは丁度良い歯ごたえ、といった感じで、一定の敵を倒すと出現する中ボス的な存在の「地獄の伝令」と戦うときにピンチになる事はあるものの、次々とダンジョンを走破していけた。アイテムには「エンハンスド」、「レア」、「レジェンダリ」そして「ユニーク」というレアリティが設定されており、ユニークが最も貴重なアイテムとなる。地獄の伝令はレアをよく落とし、積極的にパワーアップをしていけた。
さらに、今回はヘルでもプレイできた。こちらの難易度では、通常のモンスターでさえレアを落とし、さらにアイテム集めが楽しくなるが、通常のモンスターですら囲まれればあっという間に殺されてしまう。地獄の伝令や、ネームドモンスターとはギリギリの戦いを繰り広げる。ネームドモンスターと戦っているときに地獄の伝令が出てきたときは、逃げるしかない。ゲームを先に進める、という視点ではヘルはちょっときつい。ヘルモードは腰を据えてアイテムを集めるモードだと痛感した。
加えて、これまで体験していなかった職業の「エボカー」を体験してみた。エボカーは強力な魔法を使うアタッカータイプの職業で、反面接近されると危ない。このため、遠距離攻撃が基本となるのだが、「ワード オブ フィアー」という魔法(スキル)で敵に恐怖を植え付け、自分から逃げさせるというのが面白かった。ちなみに、ゾンビなどの知性が残っているのかわからないモンスターにも効く。
攻撃としては近距離攻撃の「ファイアーストーム」はショットガンのように前方に弾をばらまき、当たった敵は燃え上がる。遠距離の敵には複数の光の玉がミサイルのように進む「スペクトラルボルト」という強力な魔法を使う。武器は魔法の弾を撃ち出す「フォーカスアイテム」やピストルを主に使う。最初からこの3つのスキルと、フォーカスアイテムを持っており、敵から一定の距離を置きながら戦っていくのが基本だ。
CBTバージョンからは「トワイライトゾーン」というクエストが追加されている。このクエストはチュートリアルを終えた直後という序盤に登場するのだが、いきなり強力な装備が与えられ、強大なモンスターと戦う。“未来の成長した自分”を一時体験できるシチュエーションになっている。このときのエボカーの装備がすごい。まるで両手に槍のように尖った小手、全身を覆う鎧は骨のような装飾が施されていて、“生きている鎧”という雰囲気だ。自分自身が怪物になったかのような迫力のある姿だ。
そしてこの鎧は、プレーヤーに常に魔力を与え続ける。つまり、魔法が撃ち放題なのだ。使用できる魔法は初期の3つだけなのだが、特に「ファイアーストーム」の連打はショットガンをマシンガンのように連射しているような感触で、自分のキャラクターが何十倍も強くなっているということが実感できる。「トワイライトゾーン」のクエストは「自分のキャラクターのポテンシャル」をしっかりと感じることができる、面白いアイデアだと感じた。ボスは自分の何倍もの悪魔。この強力そうな敵とゲーム序盤で戦えてしまうのだ。
今回はテスト環境のため他のプレーヤーと遊べなかったという点が残念だった。評価・改善テストでは、2人のパーティーを組むということをやっていたのだが、1人よりずっと早く、そして強引に進んでいける感触が楽しかった。CBT、そして来るべきオープンβテスト、正式サービス時にはパーティープレイを積極的に楽しみ、敵をガンガン倒していきたい。
来週は、運営スタッフの協力の下、「拠点防衛戦」、「新ダンジョン」という2つの協力プレイを体験し、レポートしたいと思う。こちらも楽しみにして欲しい。
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Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.
(2010年 10月 22日)