バンダイナムコ、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」REV.2.07インプレッション
新機体の実力と、新マップの性格は?


稼動中(8月5日 バージョンアップ)

価格:2プレイ500円


 株式会社バンダイナムコゲームスは、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」を8月5日にREV.2.07へとバージョンアップした。今回のバージョンアップで、「アレックス」、「ケンプファー」という2体の新モビルスーツに加え、新ステージの「リボー・コロニー」も実装され、即時稼働となった。また、従来のモビルスーツにも射撃型を中心に、モビルスーツ素体の性能などに調整が加えられるなど、「機動戦士ガンダム 戦場の絆」はよりブラッシュアップされ、新たな局面へと突入していく。

 新機体を入手するためには「リボー・コロニーで30勝する」という条件が設定されていることも受け、本稿では新機体と新ステージに関するインプレッションをお届けしよう。これから新ステージへと出撃するプレーヤーたちの助けとなれば幸いである。リボー・コロニーに関しては戦略マップを一読いただいてから読んでもらえれば幸いだ。

 なお、REV.2.07アップデート時点でのステージスケジュールが変更になり、8月10日にシステムバージョンがREV.2.08にアップデートされた後、8月10日~12日の間がリボー・コロニーというスケジュールに変更となっている。(ステージスケジュールはこちら

 また、3月以来となる「東西エリア 勢力戦イベント」(以下勢力戦)が8月17日からのスケジュールで行なわれる予定。今回は、前回の東西エリアの区分けが変更されており、さらに参加特典なども3月の勢力戦とは異なるものになっている。


■ 安定感のある武装が揃うアレックスは、優等生タイプの格闘機?

【RX-78NT-1 アレックス】
カテゴリ:格闘型/地上・宇宙
基本スペック:HP285 コスト280
メイン「腕部ガトリング・ガンA」
格闘「ビーム・サーベル」
サブ「頭部バルカン砲」

 地球連邦軍においてこれまではプロトタイプガンダムしか用意されていなかった、コスト280の「最高コスト帯」のモビルスーツとして投入されたアレックス。基本装備は使い勝手のいい射撃武器である腕部ガトリング・ガンAと頭部バルカン砲、そしてプロトタイプガンダムには及ばないものの、高コスト機であることを納得させる威力を誇るビーム・サーベルだ。これらの装備の組み合わせは、地球連邦軍の代表的な武装である頭部バルカン砲を持つジム・ストライカーやガンダムEz8をイメージさせる。お馴染みの頭部バルカン砲は相手をダウンさせる能力が高いので、「バルカンで捌く」というスタイルで乱戦に挑めるのは大きな長所となるだろう。

 追加支給されるメイン武装はいずれもコストアップするが、ビーム・ライフルと腕部ガトリング・ガンBがあり、前者はおなじみの高威力かつ1発ダウンの武器で、後者はバランサー蓄積ダメージが高いマシンガンタイプの射撃武器。また、ビーム・ライフルは常時リロードタイプなので、慎重に使っていけば弾切れしにくいという利便さもある。射撃やクイック・ドローの威力を重視する戦い方にはビーム・ライフルが適しているが、足を止めることのない射撃でチャンスを伺いつつ、相手のバランサー蓄積ダメージに応じて連撃やタックルで追撃といったスタイルで戦えるプレーヤーであれば、腕部ガトリング・ガンBという武装も魅力的だ。

 機動性能に関しては、高コスト機体だけあって着地時の硬直は短く、ダッシュによる瞬発力はプロトタイプガンダム以上という印象。スピードを活かして強襲するという立ち回りではなく、バランス良く射撃をこなしながら相手との間合いを詰めていき、静かにプレッシャーをかけていくという、格闘機としては優等生タイプと呼べるような立ち回りに適した機体のようだ。

 なお、本機体はチョバム・アーマーを装備しているが、モビルスーツの機構上、腕部ガトリング・ガンを使用する際にはチョバム・アーマーのパージ(装備解除)が必要となるため、腕部ガトリング・ガンを構えると同時にパージのエフェクトが発生する。また、ARMOR値が一定よりも減少した際にも、他のモビルスーツでシールドが弾け飛ぶのと同様に、パージのエフェクトが発生。チョバム・アーマーのパージによって、機体性能に変化が起こるのかどうかは確認されていない。


タックルはサイドスピンキックになっている

■ 尖った性能の武装を持つケンプファー。その真価を見極めろ!

【MS-18E ケンプファー】
カテゴリ:格闘型/地上・宇宙
基本スペック:HP275 コスト240
メイン「ショットガンA」
格闘「ビーム・サーベル」
サブ「頭部バルカン砲」

 ヒートロッドを彷彿とさせるチェーン・マインと青いボディカラーが特徴的なケンプファー。プレーヤーの間では「REV.2から近距離戦型となったグフ・カスタムの後継機か?」と騒がれたが、用意された武装から受ける印象は、これまでの格闘機の枠にはまらない、オンリーワンの格闘機といった立ち位置だ。初期装備のショットガンは単発マシンガンに似た印象で、蓄積バランサーダメージの高さもそこそこ。ジオン公国軍のモビルスーツとしては珍しい頭部バルカン砲を装備しており、ビーム・サーベルは同じ240コスト格闘機のギャンを凌ぐほどの威力を持つ。

 追加支給されるメイン武装にはジャイアント・バズ(後期型)とショットガンBの2つのコストアップ武装があり、前者は高威力かつ反動が小さく、相手の足下に着弾しないタイプのバズーカで、後者は1発で撃ち切りとなるものの、効果範囲が広く、かつ至近距離で絶大な威力を発揮するという射撃武器。サブ武器にはシュツルム・ファウストやチェーン・マイン(コストアップ)も装備可能で、注目のチェーン・マインはショットガンBと同様に1発撃ち切りとなる高威力武器。相手にヒットすると爆発し、同時に大ダメージを与える。

 また、セッティングによって機体制御の特性が大きく変わるという特徴があり、ドムに代表される「ホバー機体」のような滑りを利かせることもできれば、ブーストリミッターを解除して近距離戦型のようなダッシュも可能。

 特徴的な武装という存在は機体の個性を際立たせるため、ケンプファーに搭乗するからにはショットガンBとチェーン・マインの併用も試したいところだが、どちらも1発撃ち切りの武装であることを踏まえると、射撃による攻撃手段を失う時間が長くなってしまいがち。よって、ショットガンAかジャイアント・バズ(後期型)とチェーン・マイン、またはショットガンBと頭部バルカン砲またはシュツルム・ファウストといった、弱点を補うという発想で武装をチョイスすれば安定感が増す。ケンプファーという新機体に安定感を求めるのか、はたまた、特徴的な武装で固め、より尖った性格の機体に仕上げるのか。プレーヤーの発想やセンス、操作スキルを問う機体と言えそうである。


タックルはアレックスに似たサイドスピンキックになっている

■ スタート地点から左と右で地形が大きく異なるリボー・コロニー

サンタは破壊可能
この橋を破壊すれば、瓦礫が障害物として利用可能となる

 地球連邦軍でスタートした場合には右の方向、ジオン公国軍でスタートした場合には左の方向に配置された「ガラス面」と、OVA「ポケットの中の戦争」でも強調された「サンタ」が特徴的なリボー・コロニー。サンタは破壊可能だ。スタートシーンは両軍とも外部からの進入というシチュエーション。コロニー内の戦闘なので、「高機動型ザク(R-1A)(3S)」や「高機動型ザク(R-1A)」といった宇宙専用機体と、地上専用機体がチームを組める(オッゴとボールは出撃不可)、という点で新鮮味のあるステージとなっている(戦略マップはこちら)。

 周囲の地形よりも下がった位置にあり、完全にフラットな地形であるガラス面は「水のない川」といった印象で、見通しがまっすぐ効くというのは、「鉱山都市」の幹線道路を思わせる。いかにも狙撃型モビルスーツが活躍できそうな地形だが、ガラス面のところどころには横穴があるため、一時的に身を隠すことが可能。また、ガラス面の上に渡された3本の橋のうち、中央にあるものは拠点攻撃能力が高い武装による破壊が可能で、破壊後の瓦礫は狙撃型モビルスーツの射線を塞ぐ遮蔽物にもなる。

 

 地球連邦軍との正面衝突を避ける際に、早めに拠点攻撃に取り掛かりたいと考えるなら、このガラス面を使って進行したいジオン公国軍としては、早めに橋を破壊しておくことが戦術のポイントとなりそうだ。また、水陸両用モビルスーツを数多く擁するジオン公国軍としては、大きく左に展開することによって、用水路を味方につけることも可能。遠距離砲撃型モビルスーツは用水路からのノーロック砲撃も可能なので、ガラス面~用水路という展開を見据えた編成と戦術を模索したい。限定された地形で乱戦を作り、後方からガンダムGP02A(ビームバズ仕様)の火力で支援するなど、ジオン公国軍が得意とする戦術を構築しやすい地形とも言えるだろう。

 対する地球連邦軍がジオン公国軍との正面衝突を避けて左へと展開すると、中央の丘との高低差を使って防衛ラインを構築しつつ、学校方面へと進攻していくことになる。丘の周囲からは遠距離砲撃型モビルスーツによるノーロック砲撃が可能だが、遮蔽物を活かして防衛戦を展開するとなると、学校もうまく使っていきたいところだ。背の低い建物越しの戦いでは、ジオン公国軍のモビルスーツの多くが装備するクラッカーが厄介なので、戦線を押し下げられてしまうと地球連邦軍側は苦しい格好となる。学校を主戦場とすべく本体が進攻しつつ、ガラス面の方向への迎撃と見せかけた部隊が丘を右から迂回して学校近くのジオン公国軍を挟撃するなど、効率よく砲撃ポイントを確保するためにはそのときの状況に応じた柔軟な対応が必要となりそうだ。ジオン公国軍の拠点である偽装工場は建物のサイズが小さいので、ノーロック砲撃には失敗のリスクもつきまとう。遠距離砲撃型モビルスーツがしっかりと拠点をロックした状態で砲撃を行なえるように、ジオン公国軍の戦線を効率よく押し込んでいける編成の構築も必須と言えるだろう。

 なお、リスタート地点は基本的にスタート地点前、そして左右に2カ所が存在する、一般的なステージと同様の位置関係になっているようだ。つまり、護衛→アンチタンク、またはその逆の移動が可能なので、お互いの戦力が直接中央でぶつかるような展開にならない限り、リスタート時のポイント選択が重要といえるステージになっている。また、エリアオーバーはない。

 両軍ともに言えるのは、遠距離砲撃型のモビルスーツがステージの端まで単機で抜けてしまえば、相手のモビルスーツが追いついてくるまでに相当の時間を稼ぐことができ、その隙に拠点に大ダメージを与えられるということ。前衛が相手を食い止めてくれている間にステージ端に展開して、一気に相手を出し抜くという抜け目のなさも忘れないようにしたい。ミノフスキー粒子濃度が高い戦場では、こういった行動が特に有効なステージだと言えるだろう。



■ 勢力戦再び! 1クレジット中2つのステージで戦う新方式

 8月17日より、イベントモードにおいて、全国を東西2つのエリアに分け、連邦、ジオンに分かれて対決する「勢力戦」が再び実施される。詳しくは公式サイトを確認いただきたい。

・参加特典

 勢力戦オンライン対戦(CPU戦含む)に勝利する事で、1回くじ引きが引ける。当たった場合、支給を受けているモビルスーツから1つ、好きなものの武装レベル(武装、およびセッティング)を「1」上げることができる。勢力戦の期間中は何度でもくじ引きが可能。また、勢力戦イベントに参加し、所属軍で20勝(CPU戦含む)以上し、勝利した「エリア」に所属するパイロットには、前回の勢力戦同様、地球連邦軍では「ジム(バズーカラック仕様)」、ジオン公国軍では「ザクII(指揮官機)」が30日限定で支給される。ほかにも、エリア勢力戦での戦闘は、通常のバトルスコアに加えて、圧勝で200、勝利で200、引き分けで20、敗北で20のボーナススコアが追加される。

 ほかにも、公式携帯サイトに登録しているパイロットには、貢献ポイント(1戦行なった際に獲得したミリタリーポイント)を規定ポイント以上獲得すると「特別称号」がもらえたり、独立小隊に参加しているパイロットには、独立小隊が獲得した貢献ポイントの合計によって「エンブレム」がもらえるという特典も用意されている。

・エリアわけ

 前回の勢力戦と比較すると、埼玉県と群馬県が東軍に移動となっている。

・ステージ

 1戦目は北極基地、2戦目はリボー・コロニーが戦場となる。1クレジットでステージ2つを戦うことになるはじめての試みといえるだろう。

【1戦目:北極基地】
【2戦目:リボー・コロニー】
戦略マップはこちら

(C)創通・サンライズ

(2009年 8月 6日)

[Reported by 三番町第20小隊]