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安西水丸氏が遺した最後の抒情漫画集「陽だまり」が発売!

村上春樹氏、柴門ふみ氏らのエッセイも同時収録

【安西水丸が遺した最後の抒情漫画集「陽だまり」】

8月23日 発売

価格:1,980円(税込)

 講談社は、「安西水丸が遺した最後の抒情漫画集 陽だまり」を、8月23日に発売する。価格は1,980円(税込)。

 本作は、9年前に急逝した安西水丸氏が、晩年「小説現代」に連載していた読み切り漫画「陽だまり」、「アメンボ」、「ボートハウス」、「冬の客」の4作品を収録。水丸氏の漫画デビュー作「青の時代」の流れを汲む、抒情的で独特のエロティシズムが溢れた作品となっている。また、漫画4作品に加え、安西氏と関係が深かった、村上春樹氏、角田光代氏、平松洋子氏、柴門ふみ氏、木内達朗氏、信濃八太郎氏の6人が、安西氏の魅力を語ったエッセイも同時収録される。

【「安西水丸が遺した最後の抒情漫画集 陽だまり」作品紹介】

比類なき個性で日本のイラストレーション界をリードし、小説家、絵本作家、漫画家、エッセイスト、翻訳家としても多くの作品を残した異才にして多才の人・安西水丸さんが亡くなって9年が経ちます。いまだに人気は衰えず、2,021~22年に世田谷文学館他で開催された展覧会は、コロナ禍にもかかわらず連日行列ができるほどで、没後に刊行された著書は10冊を超えました。
その水丸さんは、晩年、小説現代に読み切り漫画を連載していましたが、急逝されたためシリーズは4本で中断してしまいました。作品は、いまだ伝説となっている水丸さんの漫画デビュー作『青の時代』の流れを汲み、抒情的で独特のエロティシズムに溢れています。
この4本の読み切り漫画に、水丸さんと関係が深かった作家、漫画家、イラストレーターの方々、村上春樹さん、角田光代さん、平松洋子さん、柴門ふみさん、木内達朗さん、信濃八太郎さんの6人に、彼らだけが知る水丸さんの魅力を語ってもらったエッセイを合体させました。
ごくごくシンプルなのに誰にも似ていない。そんな安西水丸さんの魅力を再確認できる一冊です。

漫画「陽だまり」より

漫画「アメンボ」より

漫画「ボートハウス」より

漫画「冬の客」より

【安西水丸氏プロフィール】

1942(昭和17)年、東京生まれ。重いぜんそくのため、三歳から中学卒業までは、母の郷里、千葉県千倉町で育つ。日本大学芸術学部美術学科卒業。電通、ADAC(ニューヨーク)、平凡社を経て独立、フリーのイラストレーターとなる。朝日広告賞、毎日広告賞など、受賞多数。イラストレーターとしてだけではなく、広告、装幀、漫画、小説、エッセイ、絵本、翻訳など多方面で活躍した。2014(平成26)年逝去。漫画家・安西水丸のデビュー作は、伝説の漫画誌「ガロ」に嵐山光三郎氏の勧めによって描いた「怪人二十面相の墓」(原作/嵐山光三郎)である。水丸漫画には、この「怪人二十面相の墓」を含む最初の短編漫画集『青の時代』や『東京エレジー』『春はやて』などの繊細で叙情的な作品群と、『普通の人』などのオチがない、独特の可笑しさと怖さが同居する四コマ漫画集という、テイストがまったく異なる二つの系統がある。

【安西水丸氏の漫画作品】

「安西水丸ビックリ漫画館」(ブロンズ社)
「青の時代」(青林社)
「ハナクロ探検隊」(けいせい出版)
「東京エレジー」(青林社)
「春はやて」(ちくま文庫)
「青の時代」新装版(青林社)
「黄色チューリップ」(角川書店)
「東京エレジー」(ちくま文庫)
「普通の人」(宝島社)
「平成版 普通の人」(南風社)
「普通の人」(朝日文庫)
「平成版 普通の人」(朝日文庫)
「青の時代」新装完全版(Crevis)