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IOC、史上初となるeスポーツを使ったオリンピックイベントの開催を発表

日本からは「パワフルプロ野球」と「グランツーリスモ」がエントリー

4月22日発表

 国際オリンピック委員会(IOC)は4月22日、eスポーツタイトルを競技種目とするオリンピックライセンスイベント「Olympic Virtual Series (OVS)」を正式発表した。OVSは5月13日から6月23日にかけて実施される予定。eスポーツがオリンピックの公式競技として扱われるのはこれが初めて。

 OVSは、7月23日より開催が予定されている東京オリンピックのプレイベントとして行なわれるIOC公式イベントのひとつ。プレスリリースにははっきり「eSports(eスポーツ)」の文言が明記され、ゲームファンを新たなオリンピックの観客としてリーチしていくことを目的とするようだ。

 IOC会長のトーマス・バッハ氏は「OVSは、バーチャルスポーツの分野で新しい視聴者との関わりを深めることを目的とした、新しいユニークなデジタルオリンピック体験です。その構想は、オリンピックアジェンダ2020 +5およびIOCのデジタル戦略に沿ったものです。それはスポーツへの参加を促し、特に若者に焦点を当ててオリンピックの価値観を促進します」と述べている。

 OVSは5種目が予定され、すべて各競技の連盟と連携しているところが大きな特徴となる。

・World Baseball Softball Confederation (WBSC) — eBaseball Powerful Pro Baseball 2020, Konami
・Union Cycliste Internationale (UCI) — Zwift, Zwift Inc.
・World Rowing — Open format
・World Sailing — Virtual Regatta, Virtual Regatta SAS
・Fédération Internationale de l'Automobile (FIA) — Gran Turismo, Polyphony Digital

 特筆すべきなのは、5種目中2種目が日本のeスポーツタイトルから選ばれているところ。ひとつは、世界野球ソフトボール連盟と連携して実施する「パワフルプロ野球 2020」(コナミ)。もうひとつは国際自動車連盟(FIA)と連携して実施する「グランツーリスモ」(ポリフォニーデジタル)。

「Olympic Virtual Series (OVS)」ロゴ
IOC会長のトーマス・バッハ氏

 各競技の詳細については発表されていないが、「グランツーリスモ」シリーズの生みの親である山内一典氏は、Twitterを更新し、「モータースポーツが、オリンピックの競技の一部になるのは歴史上、初めてのことです」と喜びの声を上げている。