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NVIDIA、CPU開発で知られるArmを400億米ドルで買収。AI時代のコンピューティングカンパニーへ

9月14日 発表

 NVIDIAとソフトバンクグループは9月14日、NVIDIAがArm Limited(以下、Arm)をソフトバンクグループおよびソフトバンク・ビジョン・ファンドから400億米ドルで買収することに最終合意したことを発表した。

 PC向けのGPUであるGeForceなどで知られるNVIDIA。世界で最も普及したコンピューティングプラットフォームであるArmの連合により、AI時代のコンピューティングカンパニーが誕生することになる。

 本件に対してNVIDIA創業者/CEO・ジェンスン・フアン氏は、「AIは現代において最もパワフルなテクノロジーであり、コンピューティングの世界に新たな波を起こしてきました。数年の内には、何兆ものコンピュータがAIを稼働させ、今日のインターネットオブピープル(IoP)の数千倍にも上るIoT(インターネット経由で通信機能を持ったもの)を創出することになるでしょう。両者の連合は、AIの時代において優れたポジショニングの企業を作ることになります」とコメントしている。また、Armのエコシステムにとっては、Armの研究開発能力が増強され、さらに、NVIDIAのGPUおよびAI技術によりArmのIPポートフォリオが拡大することになるとも述べている。

 NVIDIAは、取引完了時に合計120億米ドルの現金と215億米ドル相当のNVIDIA普通株式をソフトバンクグループに対価として支払う。さらにソフトバンクグループは、Armが一定の業績目標を達成することを条件に、最大50億米ドルの現金もしくは普通株式を受け取る。また、NVIDIAはArmの従業員に対して15億米ドルの株式を付与する。これらにより、ソフトバンクグループは合計10%以下のNVIDIA株式を保有する予定となっている。

 なお、本取引は、約18カ月間で完了される見込みとなっている。