ニュース

漫画「約束のネバーランド」が堂々完結!試される“家族の絆”。すべてを失った先で迎えるエンディングに注目

6月15日 完結

 6月15日発売の週刊少年ジャンプ2020年28号にて、漫画「約束のネバーランド」最終話となる第181話が掲載され、約4年間の連載が完結を迎えた。

 「約束のネバーランド」は、白井カイウ氏原作、出水ぽすか氏作画による漫画。2016年8月より集英社の週刊少年ジャンプで連載がスタート。2019年1月にTVアニメ第1期が放送・配信され、2021年1月には第2期の放送が予定されている。さらに、2020年12月には浜辺美波さん主演の実写映画を公開予定。ロドニー・ロスマン監督による海外ドラマ化プロジェクトも始動し、Amazon Prime Videoで配信予定となっている。

【TVアニメ「約束のネバーランド」第1期PV】
【TVアニメ「約束のネバーランド」第2期PV】
【映画「約束のネバーランド」公開カット】
エマ役:浜辺美波さん(写真中)、レイ役:城桧吏さん(写真右)、ノーマン役:板垣李光人さん(写真左)
クローネ役は渡辺直美さん

「約束のネバーランド」のストーリー

 本作の物語は、平和な孤児院「グレイス=フィールド(GF)ハウス」からスタートする。主人公のエマと、親友のレイ、ノーマン。3人は孤児院の子供達の中でも天才的な頭脳を持ち、最年長として孤児院のまとめ役でもあった。

 ある日、エマとノーマンは孤児院から引き取られていく子供たちの真相に気づく。「GFハウス」を取り巻く世界は、「鬼」という知性を持ち人を食らう生物に支配された世界だったのだ。そして、「GFハウス」が孤児院ではなく、鬼にとっての食料である人間を食用児として育てるための農園であり、愛するママは冷酷な管理者だったことが判明する。

 絶望的な真実を突きつけられる一方、エマたちは協力者を名乗る人物の手記により「鬼の世界」と「人間の世界」の存在を知る。「GFハウス」を脱出し、食用児全員で「鬼の世界」からの脱出を目指す。これが物語の大筋だ。

2021年1月放送予定のTVアニメ第2期ではGFハウス脱出後のストーリーを描く

「約束のネバーランド」の魅力

 同作は、これまでの週刊少年ジャンプ掲載作品とは一線を画すダークな世界観を持つ。一方で主人公達の年齢層は11歳以下と年若く設定されている。保護されるべき子供達が知恵と勇気で危険な世界を力強く生き、成長するというのが本作のコンセプトと言えるだろう。

 敵性生物に囲まれた状況を子供達だけで生き延び、ヒントすらない状況で敵地から脱出するというのは生半で成し遂げられることではない。子供たちには繰り返し残酷な決断が迫れられる。そのたびに強く成長し、出会いと別れを経て前へと進んでいく。読者はスリル満載で心をかき乱されるようなストーリー展開を追いながら、保護者のような視点でエマたちの冒険を見守ることとなる。子供が活躍するから子供向け、というわけではなく、ジャンプのメイン層となっている20代にこそ焦点を当てた作品なのだ。

 ストーリー終盤には連載期間にして約3年越しの重要な伏線も仕込まれており、その重厚さも相まって未読の方には是非ともコミックスでの一気読みを勧めたい。単行本コミックス最新19巻は7月3日発売予定。収録状況からすると、第20巻あるいは第21巻が最終巻となるのではないだろうか。

「約束のネバーランド」単行本コミックス第19巻表紙