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【ホビーメーカー合同展示会】力強さと悲壮感を感じさせるその眼差しよ。グッドスマイルカンパニー「どろろ 百鬼丸」
2020年2月18日 19:56
- 発売未定
- 価格:未定
グッドスマイルカンパニーは、秋葉原で2月18日に開催された「2020 冬 ホビーメーカー合同展示会」にて1/7スケールフィギュア「どろろ 百鬼丸」の原型を展示した。原形制作はカミツレ小夜子氏によるもので、発売時期、価格ともに未定。
「百鬼丸」はこの世に生まれる前に魔物への生贄に差し出されてしまい、全身48箇所を失って生まれ落ちた……という強烈な出自を持つ手塚治虫氏の漫画「どろろ」の登場人物。そんな境遇にありながらも全身を医師の寿海による義手、義足などの人工パーツで補い、自らの身体を取り戻すために戦うキャラクターである。
展示されていたフィギュアで描かれたのは、まだまだ人工パーツの部分が残る百鬼丸。右手は外れて仕込み刀が顕になっており、左手も口で咥えつつ肘から刀を覗かせた、これから戦いに臨む、あるいは戦闘を終えた直後かのような悲壮感と戦意を同時に感じさせる壮絶な姿だ。さらにボロボロになった着物の表現は圧巻で、擦り切れた裾や袖が風になびく様は、これまでの戦いの激しさや、百鬼丸の孤独さまでをも現わしているかのよう。
また、その眼は射抜くような強い視線を放っており、顔にかかる前髪と相まってものすごい迫力だ。顔の造形は原作というより2019年に放送されたTV版「どろろ」に似てクールな二枚目といった雰囲気だが、これは担当者によれば「女性向けフィギュアのノウハウが生きている」とのこと。ある意味女性向けフィギュアとしても通用しそうな、びっくりするほどのカッコよさを誇っている。
また、肘や膝、足首部分からは球体関節が覗いており、非可動のスケールフィギュアでありながら、さながらアクションフィギュアのような造形となっている。塗装前の原形でもメカメカしさを感じさせる作りで、義手義足で人外の力を発揮して戦う百鬼丸の特徴が極めて精緻に表現されているといえるだろう。
「どろろ」は漫画の掲載開始からはや50年以上が経過しているが、百鬼丸の設定の特異さと、全身に武器を仕込んで戦うヒーローという姿は今なお全く色褪せない。今回のフィギュア化で「やっぱり百鬼丸カッケー!」と思わずテンションが上ってしまった。発売、価格ともに現状はまだ未定とのことだが、カラー版の完成が待ち遠しいフィギュアと言える。