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エリアには地下もある! 「SUPER NINTENDO WORLD」キックオフイベントで明かされた最新情報を紹介

Switchとの連動は? 「マリオ」以外のキャラクターは? 今判明していることを総まとめ

東京五輪前 オープン予定

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)が2020年の東京五輪前にオープンする新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」キックオフイベントでは、大きく2つのことが明らかになった。1つは「パワーアップバンド」の導入と、もう1つは「エリア全体が遊びになる」というコンセプトだ。

 「パワーアップバンド」については体験記事で詳しくご紹介した通り。本稿では、イベント全体で明らかになった「SUPER NINTENDO WORLD」の概要をご紹介していきたい。

パワーアップバンド

2020年、USJは「SUPER NINTENDO WORLD」イヤーで行く!

 まず「SUPER NINTENDO WORLD」のコンセプトについて。ユー・エス・ジェイ マーケティング部部長の山本歩氏によれば、「SUPER NINTENDO WORLD」は「遊びの本能が解き放たれる場所」という。

ユー・エス・ジェイ マーケティング部部長の山本歩氏

 人間はそもそも本能的に「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」であり、遊ぶことで様々な文化を発展させてきた。「SUPER NINTENDO WORLD」は、その本能を解き放つ場所にする狙いがある。

 「スーパーマリオ」になれる体験をはじめ、ゲーム要素を存分に取り入れ、他のゲストと一体感を得ることもでき、またそれらを全身をフルに使って行なう。任天堂と強力なタッグを組むことで、これを実現したいのだとした。

「SUPER NINTENDO WORLD」は遊ぶ本能を解き放つ場所。「ホモ・ルーデンス」は小島秀夫氏率いるコジマプロダクションがコンセプトにする概念でもある

 そして「SUPER NINTENDO WORLD」は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の新たなブランドスローガンのもとで展開するプロジェクト第1弾ともなっている。

 新たなブランドスローガンとは、「NO LIMIT!」。これまでUSJではブランドイメージのベースアップを全体の目的としてきたが、昨今では名実ともに「ティズニーに引けを取らない状態」になってきた。そこで「より差別化した、ブランド価値を高めるような姿勢」を打ち出す方針を固めたという。

 「NO LIMIT!」が意味するのは、「圧倒的な刺激で超元気を提供する」という力強さだ。攻めを感じさせるコンセプトであり、今後のUSJの方向性が楽しみになるような転換だ。ゆえに、「SUPER NINTENDO WORLD」には相当な力が注がれていることがわかる。

USJの新たなブランドスローガン「NO LIMIT!」

 投資費用を見ても、力の入れ方は明らかだ。その額600億円超で、総投資額450億円の「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」を軽く凌いでいる。スケールが膨らめば、当然期待も膨らんでいく。今年のUSJは「SUPER NINTENDO WORLD」イヤーで行くことも明かされており、オープン以降の2020年後半はまさにお祭り状態になりそうだ。

2020年は「SUPER NINTENDO WORLD」イヤーにすることを話すユー・エス・ジェイCEO社長のJ.L. ボニエ氏

山本氏がまだ見ぬ情報をチラリと明らかに

 一方で、「パワーアップバンド」とアプリ連動以外のほとんどの情報については、今回のキックオフイベントでは明かされなかった。

 今明らかになっているのは、「マリオカート」やヨッシーのライドアトラクションのほか、レストランやショップがあること。すべてのアトラクションは任天堂の宮本茂氏をはじめとした任天堂スタッフが完全監修していること。また先に紹介したプレゼン通り、エリア全体に遊びが仕掛けられていること、といった感じ。

プレゼンの目玉はパワーアップバンドとアプリについて。ユニバーサル・クリエイティブ副社長チーフ・クリエイティブ・オフィサーのティエリー・クー氏が登壇したが、これは全体の遊びの「ほんの一部」という
パワーアップバンドのメインコンテンツ「パワーアップバンド・キーチャレンジ」。クッパJr.に奪われたゴールデンキノコを取り戻すために、敵が守るキーを集めていく。キーを3つ集めると、クッパJr.に挑戦することになるという

 それでも山本氏がキックオフイベント後の囲み取材で、少しだけ情報を明かしてくれた。

 まず「SUPER NINTENDO WORLD」は、USJでは初となる「多層式エリア」になる。具体的には、地上エリアに加えて地下エリアがある。つまり現時点で公開されているビジュアルイメージに加えて、地下世界も広がっているという。

囲み取材を受ける山本氏

 また「パワーアップバンド」は「アトラクションとも連動する」。さらに「遊べば遊ぶほど、体験が変わっていく」ようなものになる。

 「マリオ」以外の任天堂キャラクターの登場は、「将来的には拡大していく構想もあるが、最初はマリオだけ」。アトラクションの詳細や未発表アトラクション、Nintendo Switchとの連動については、「まだ言えないが、後日発表する」とした。

 「SUPER NINTENDO WORLD」については、今後アメリカ2カ所とシンガポールのユニバーサル・スタジオにも導入していくという。2月にはニューヨークで開業日の発表を含む「グローバル・プロモーションイベント」が開催予定となっているが、これはアメリカでも「SUPER NINTENDO WORLD」をオープンすることに加えて、本エリアが世界全体で「社会現象」になるような狙いも含んでいるという。

 山本氏は今回明かされた「パワーアップバンド」周辺の情報も「ほんの一部」だとしており、期待はさらに高まる。2月のイベントでどんな内容が明かされるのか。ぜひ見守りたい。

プレゼンのラストではダンサーによるパフォーマンスも実施された。2月のイベントではもっと派手な演出があるかもしれない