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単なるビンタの応酬かと思いきや、実は奥深いシステムが組み込まれていた!おビンタバトルゲーム「薔薇と椿」ファーストインプレッション

12月 配信予定

価格:無料

 2007年にFlashを使用したゲームとして登場し、累計1,500万回もプレイされたという、NIGORO伝説のおビンタバトルゲーム「薔薇と椿」。今回のゲームショウではインディーブース「room6」にて、スマートフォン向けのアプリとして1人目とのおビンタバトルが体験できるデモ版が展示されていたので、早速プレイしてみた。

 なお、以下はデモ版でのインプレッションであり、完成版では当てはまらない部分があることをご了承願いたい。

 本作は、2007年にFlashゲームとしてリリースされた「薔薇と椿」1作目の、スマートフォンへの移植版。ベースになったFlash版は、マウスを使い画面を横切るような形でカーソルを操作して、攻撃時にはビンタを出し、防御時はスウェーで華麗に相手のビンタを避けるという、非常にシンプルなゲームだ。

 プレーヤーは椿小路家の次女、椿小路 沙織を相手に、椿小路家の嫁である椿小路 玲子としておビンタバトルに挑む。スマホ版でも基本的なルールは変わらないが、マウスからスワイプ操作に変わったことで、臨場感と操作性が格段にアップしている。

昼メロを思わせる、ユニークなストーリーも健在。完成後は、後から新ストーリーを追加DLCとして無料でリリースする予定もあるそうだ。この冬は、日本各地でビンタの音が鳴り響く!?

 ルールは非常にシンプルで、画面右上に“ひっぱたけ!”と表示されているときには、画面の右から左へと“おスワイプ”を、逆に“ひっぱたかれる!”に変わったら、相手のビンタのタイミングに合わせて左から右へと“おスワイプ”させて避けるのみ。画面左上には時間と共に減少していくゲージが表示されているのだが、ここに薔薇が表示されているときはひっぱたくターン、椿の場合はかわすターンとなっている。

 慣れないうちは、“ひっぱたけ!(以下攻撃)”と“ひっぱたかれる!(以下防御)”の切り替わりタイミングを把握するのが、やや難しいかもしれない。攻撃と防御は約5秒おきに交代となるのだが、完成版では声で教えてくれるとわかりやすいのではと感じた。

 攻撃時は、スワイプの正確さと勢いで判定が行なわれる。プレーヤーはおビンタを繰り出し、相手にダメージを与えていく。相手の頬には弱点部分が設定されており、そこへ的確にヒットさせられればクリティカルヒットとなり、通常のやられグラフィックスとは違う、大きくのけぞるグラフィックが表示される。

上が通常ダメージの絵(複数あり)で、下がクリティカルヒットのグラフィックス。この瞬間が、たまらなくキモチイイのだ
ちなみに花マークはビンタ1発で1つ減るわけではない。ビンタの威力によってダメージが溜まり、累計ダメージが花に設定されたHPを越えることで1つ減る

 こうして、画面左下に表示されている相手の花マーク(HP)をすべてなくせばクリアだ。デモ版では、攻撃時には右から左へスワイプ、防御時は相手がビンタしてくるタイミングで左から右へスワイプし、何となく避けていても勝利できた。

 本作最大の特徴が、このスワイプでの操作方法だろう。スマートフォンでは一般的に使われているために誰もが知っていることと、実際にビンタをするときの右から左または左から右へと手を動かす動作がスワイプの操作方法と被るため、簡単な説明だけで老若男女問わず即ルールを把握できる。これには、大いに感心してしまった。

まだデモ版ながら、やり込み要素も仕込まれていた!

 実は、デモ版の時点でも見えない部分にさまざまなギミックが隠されており、かなり奥深いシステムになっているのだ。例えば、往復ビンタ。これは、特定条件を満たすと画面に“つかめ!”と表示され、このときに相手の顔の上で左右にスワイプすることで往復ビンタを繰り出し大ダメージを与えられるというもの。

 ビンタを当てるたびに相手の顔が左右に振られ、首がちぎれそうになっている演出を見ると非常にスカッとする。ただし、完成版では後半になると、往復ビンタを何度も決めないと勝てない敵も出てくるとのこと。スタッフの方に聞くと、いかに早い段階で往復ビンタを出せるかがハイスコア獲得の鍵になってくると教えてくれた。とはいえ、往復ビンタでフィニッシュを決める快感も捨てがたいので、どちらを取るかで悩むところだ(?)。

「つかめ!」と表示されれば、往復おビンタショーの始まり。フリックするほどに、相手の顔が左右へと吹き飛ばされる。その様子は、まさに某マンガのデンプシーロール

 さらには、反撃という手段も用意されている。相手のビンタをかわしたときに自分の右手が画面に一瞬表示されるので、そのタイミングで画面右から左にスワイプすると反撃のビンタをお見舞いできるできるというもの。これに関してはFlash版にも搭載されていたが、スマホ版は避ける→反撃という一連の動作が、画面上で円を描くように指を動かすことで非常にスムーズに行なえるようになっていた。

 マウスやトラックパッドでは難しかった操作が、これほどまでにわかりやすく、かつ簡単になるとは思わなかっただけに大いに感心した。ちなみに、今後実装される予定の後半戦では相手が巧みにフェイントをかけてくるため、そう簡単に反撃は成功しなくなるそうだ。

ルールはシンプルで導入も簡単、それでいてやり込み要素も盛り込まれているため、どんなユーザーもハマれる

 以上、デモ版を簡単に遊んでみての印象を述べてみたが、正直現時点でもかなり面白くて気持ちが良いので、このまま体験版としてリリースして欲しいと思ってしまった。操作方法もスワイプのみなので、年齢性別問わず誰もが楽しく遊べるのもポイントだろう。それでいて、しっかりとやり込める要素が搭載されているのは、さすがNIGOROのアプリと言える。

 今後の予定についてだが、リリースは12月を目指しているそうだ。価格は無料で、以前プレイしていたユーザーからの要望に応える形で、Flash版には無かったコンティニュー機能も搭載する方向で進行中とのこと。年内にはビンタをしまくれるので、完成を楽しみに待ちたい。

デモ版では、クリアまたは負けてしまった後のメッセージが、東京ゲームショウ仕様に変更されていた