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言葉を教える“「どこいつ」魂”健在! スマホ「トロとパズル ~どこでもいっしょ~」プレイレポート

癒やし効果抜群でプレイできる、まったりコミュニケーション&パズル

2019年 配信予定

価格:無料(アイテム課金制)

 「どこでもいっしょ」シリーズと言えば、初代プレイステーション当時からのキラーコンテンツである。シリーズに登場するトロやクロは今でもプレイステーションブランドのアイコンキャラクターとなっていて、そのビジュアルを見れば「おっ」と思う読者の方も多いことと思う。

 そのトロたちが、スマホ用ゲームとして帰ってくる! それが今回ご紹介する「トロとパズル ~どこでもいっしょ~」だ。

 タイトル名にパズルと付いているが、内容のメインとなるのはストーリーを読み進めること、そしてキャラクターとコミュニケーションすること。特にトロに言葉を覚えさせて、会話の端々にそれらの言葉たちがふと湧いてくる感じは、まさにど真ん中の「どこいつ」体験である。本作が“「どこいつ」魂”をしっかりと宿した新作であることを、まずはプッシュしておきたい。

「どこでもいっしょ」の新作ゲーム!

まったり楽しみたい、トロたちの圧倒的かわいさ

 本作では、プレーヤーがトロに「天つ空町(あまつそらまち)」という温泉街に誘われるところからスタートする。トロによれば、「天つ空町」には「人間になれる温泉」なるものがあるそうで、人間になりたいトロはその温泉を探しているという。そういえば、人間になりたいって言ってたなトロ……懐かしい。

 ただ「天つ空町」は、設備が壊れていたりホコリが被っていたりして、かなり寂れている。そこで新キャラクターの「ソラ」と出会うなど色々あって、トロとプレーヤーは町全体を再生しながら「人間になれる温泉」を探して町を巡っていくこととなる。

トロ(右)の隣にいるのがソラ。「天つ空町」に住む「あまつ猫」だそう
ゲームを進めることで、町を再生させていく。特定の場所には名前も付けられる
ソラは「天つ空町」のことをいろいろ教えてくれる
クロが考えた称号を提案してくれる。かわいいからOK

 ストーリーを進めるには「★」が必要で、これを集めるために3マッチパズルをクリアする必要がある。3マッチパズルそのものはオーソドックスな作りで、同じピースを縦/横3つ並べて消すだけなので、すぐ理解できるだろう。

 パズルをクリアし、ストーリーを進めれば、町はきれいになって人が集まってくる。そのうち、街の旅館「そらや」にトロたちの部屋(命名ができる)ができたり、クロが町にやってきたりする。町の再生とともに新要素がどんどん追加されていく。

パズル画面。3マッチパズルとしてはとてもオーソドックス
ステージクリア後、トロが一言喋る。かわいい

 そして、こうした要素とは別に、トロに言葉を覚えさせることができる。パターンは主に2つで、好きな言葉を覚えてもらう「言葉をおしえる」と、トロからの質問に答える「何か質問していいよ」。

 言葉を教えるときのポイントは、その言葉によってどんな感情になるかもトロは聞いてくること。ソファは「気持ちいいか」、天ぷらは「心がジーンとするか」など、返答はプレーヤー次第だが、その通りにトロは言葉を覚えていく。

言葉はカテゴリと気持ちを合わせて教える

 質問も、「ラブラブなこんにちはの挨拶を教えてほしい」などと突然来る。このピュアな眼差しにどう応えてあげるか。プレーヤーのセンスがどこまでも問われていく感じが、じつに「どこいつ」らしさ満点だなと思うのである。

 教えた言葉は、町をぶらつくトロたちがつぶやくセリフに反映される。「健康のためにマクラ投げを始めた方がいいかニャ?」など、正しいのかズレているのか、なんとも言えない微妙なところがいい。

「ラブラブなこんにちはの挨拶」を「アモーレ」と教えたらばっちりの反応を示してくれた。理解度は高いと見た
マクラ投げは健康にいいと思っているトロ

 結論としては、全体が圧倒的にかわいい。言葉を覚えるトロもかわいいし、覚えたての言葉を口に出しちゃう感じもかわいいし、ちょこんと椅子に座る姿もかわいい。なんなら、トップ画面やローディング画面からしてかわいい。別に何にも怒ってないのだが、かわいいからぜんぶ許せる気持ちになる。

 本作は、ゲームシステムがどうとか難易度がどうとか堅いことを言わずに、のんびりまったり楽しむのが最適なゲームである。温泉に浸かるトロたちのように、ゆったりと過ごすように本作をプレイすると、癒やしの効果抜群ではないかと思う。

癒やしのちょこん座り
癒やしのローディング画面
着替え要素もある。かわいいが溢れている