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OMENにもデュアルスクリーン搭載モデルが登場! 日本HP、ゲーミングブランド「OMEN by HP」の新型ノートPCなどを発表

9月2日発表

 日本HPは9月2日、同社が展開するゲーミングPCブランドの「OMEN by HP」より、デュアルスクリーンを搭載したゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」のほか、15インチノートPC「OMEN 15」、17インチノートPC「OMEN 17」と、「HP Pavilion」シリーズのゲーミングノートPC「HP Pavilion Gaming 15」を発表した。

 またこのほか「OMEN X 27 HDR ゲーミングディスプレイ」やゲーミングヘッドセットの「OMEN MINDFRAME PRINMEヘッドセット」、ゲーミングチェア「OMEN CITADELゲーミングチェア」に加えて、バッグ類の「OMEN TRANSPORTER」シリーズやアパレル類の「OFFSET Tシャツ」、「VOODOOパーカー」、「ASCENDANTパーカー」についても発売される。

 発売日だが、「OMEN X 2S 15」が9月中旬、「OMEN 15」が9月2日、「OMEN 17」が9月中旬、「HP Pavilion Gaming 15」が9月2日、「OMEN X 27 HDRゲーミングディスプレイ」が9月中旬、「OMEN MINDFRAME PRIMEヘッドセット」が9月下旬、「OMEN CITADELゲーミングチェア」が9月下旬だ。アパレル類はバッグとヘッドセットケースが10月下旬、パーカーとTシャツが9月中旬からとなっている。

9月2日発表製品

【OMEN X 2S 15】
CPU:インテル Core i9-9880H
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2080 with Max-Q Design
チップセット:インテル HM370
メインメモリ:32GB DDR4-3200MHz SDRAM(16GB×2)
ストレージ:1TB NVMe SSD
光学ドライブ:なし
プライマリディスプレイ:15.6インチワイド、フルHD非光沢IPSディスプレイ、144Hz、NVIDIA G-SYNC対応
セカンドディスプレイ:5.98ワイド、フルHDブライトビュー、IPSタッチディスプレイ
サイズ:361×262×20~26.5mm(幅×奥行き×高さ)
重量:約2.37kg
OS:Windows 10 Home 64bit
価格:エクストリームプラスモデル 399,800円(税別)ほか

【OMEN 17】
CPU:インテル Core i9-9880H
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2080
チップセット:インテル HM370
メインメモリ:32GB DDR4-2666MHz SDRAM(16GB×2)
ストレージ:1TB NVMe SSD
光学ドライブ:なし
ディスプレイ:17.3インチワイド、フルHD非光沢IPSディスプレイ、144Hz、NVIDIA G-SYNC対応
サイズ:405×285×30~39.4mm(幅×奥行き×高さ)
重量:約3.26kg
OS:Windows 10 Pro 64bit
価格:エクストリームモデル 329,800円(税別)ほか

【OMEN 15】
CPU:インテル Core i7-9750H
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2070 with Max-Q Design
チップセット:インテル HM370
メインメモリ:16GB DDR4 SDRAM(8GB×2)
ストレージ:512GB NVMe SSD、1TB HDD
光学ドライブ:なし
ディスプレイ:15.6インチワイド、フルHD非光沢IPSディスプレイ、144Hz、NVIDIA G-SYNC対応
サイズ:360×262×20~27.5mm(幅×奥行き×高さ)
重量:約2.48kg
OS:Windows 10 Pro 64bit
価格:ハイパフォーマンスモデル 219,800円(税別)ほか

【HP Pavilion Gaming 15】
CPU:インテル Core i7-9750H
GPU:NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti
チップセット:インテル HM370
メインメモリ:16GB DDR4 SDRAM(8GB×2)
ストレージ:256GB NVMe SSD、1TB HDD
光学ドライブ:なし
ディスプレイ:15.6インチワイド、フルHD非光沢IPSディスプレイ、144Hz、NVIDIA G-SYNC対応
サイズ:360×256×23.5~25.5mm(幅×奥行き×高さ)
重量:約2.355kg
OS:Windows 10 Pro 64bit
価格:パフォーマンスモデル 169,800円(税別)ほか

【OMEN X 27 HDRゲーミングディスプレイ】
サイズ:27インチワイド アスペクト比16:9
液晶方式:TN
最大解像度:2,560×1,440
視野角(H/V):170度/160度
応答速度:3.5ms(オーバードライブ時は1ms)
垂直走査周波数:48-240Hz(DisplayPort/HDMI)
入力端子:HDMI2.0×1、DisplayPort×1
サイズ:613.6×272.5×533.6mm(幅×奥行き×高さ、スタンド含む)
重量:7.1kg(スタンド含む)
価格:69,800円(税別)

戦略転換を図った「OMEN」ブランド

 現在はゲーミングPCについても各社から多様な製品が発売されており、複雑化しているが、日本HPは日本において、自宅を訪問してゲームにまつわるさまざまなライフスタイルをヒアリングしてきたという。その中で気づいたのは、ゲームを楽しむ人々は、好奇心や探究心、向上心にあふれていて、とてもエネルギッシュだということ。また友人とつながり、世界中のライバルと対峙してストレスを発散しつつ、日々腕を磨いている人が多い。そしてこれらの人々は「ゲーマー」というひと言でくくれないたような人々であることが分かった。

 そこで今後は、ゲーミングPCのポートフォリオとしては、エントリークラスで展開し、ゲーミングPC市場の拡大に貢献する「Pavilion Gaming」、最高のゲーム体験とライフスタイルに寄与する「OMEN」、テクノロジーでゲーミング市場にイノベーションを生み出す「OMEN X」の3ブランドで展開するとのこと。またOMENについては「ゲーミングPC」のブランドから「ライフスタイルブランド」へと成長させるため、ゲーミングチェアやアパレル関係のプロダクトまで展開を開始する。

デュアルスクリーンを搭載したハイエンド向けの「OMEN X 2S 15」

 今回新たに登場するゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」はキーボード面上部にディスプレイを配置したデュアルスクリーンタイプだ。ちなみに「2S」はセカンドスクリーンという意味が込められている。

 日本HPの調査によると、ゲームをプレイしている最中に、スマートフォンでメッセージのやり取りをしたり。音楽を聴いたり、ゲーム関連の動画を見たり、Webサイトを見たりすることが多いという結果が出た。

 このためメインディスプレイとは別に5.98インチフルHD対応のタッチスクリーンディスプレイを配置。キーボード上には専用の独立したキーがあり、「ウィンドウ切り替えボタン」でプライマリディスプレイとセカンドディスプレイを切り替えることができるほか、「バーチャル10キーボタン」を押せばテンキーとして利用が可能となる。「バックライトボタン」、「輝度調整ボタン」では輝度調整が可能(オフにもできる)だ。

デュアルスクリーンを持つ「OMEN X 2S 15」
右側面にはUSB Type-C(Gen2)ポートとUSB3.1 Gen1ポート、排気口を配置
左側面は電源コネクタ、HDMI2.0端子、USB3.1(Gen1)×2、有線LAN(RJ-45)、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートを配置
ディスプレイの設定ではこのように表示される
テンキー入力
セカンドディスプレイにゲーム画面を表示させたところ

 またセカンドディスプレイでは、「OMENコマンドセンター」を利用した、CPU温度などのシステムモニタ表示やパフォーマンスコントロールが可能。パフォーマンスコントロールは「スタンダードモード」、「コンフォートモード」、「パフォーマンスモード(OMEN Dynamic Power)」の3種類を選択できるようになっている。パフォーマンスモードではCPUに負荷がかかる処理の時はCPU優先に、GPUに処理が集約される場合はCPUへと処理を調整することが可能だ。

 セカンドディスプレイの用途としてはこのほか、DiscordやLINE、Skypeでのやり取りを表示できたり、SpotifyやNetflixなどのアプリを表示可能。もちろんゲームの配信画面を表示させることもできる。またユニークなのが、メインディスプレイに表示されている画面の一部を切り取って表示させられること。たとえばメインディスプレイのマップ部分を切り取り、そこを拡大してセカンドディスプレイで見ながらプレイをすることが可能だ。

メインディスプレイの切り取りたい部分を指定する
セカンドディスプレイに表示させることができる

 「OMEN X 2S 15」はサウンドについてもこだわって作られていて、独立したアンプとなっており、DTS:Xウルトラに対応。BANG&OLUFSENのサウンドシステムが採用されているので、迫力のあるサウンドを楽しめる。

 「OMEN X 2S 15」では、CPUの熱伝導素材についても吟味されている。CPUクーラーとヒートスプレッダ、CPUコアの間には熱伝導素材が使われているが、THERMAL GRIZZLYの熱伝導素材の中でも液体金属でできているConductonautを採用。73.0W/mKの熱伝導率を持つため、効率よく冷却することが可能だ。これにより「Apex Legends」をプレイしたときには、従来よりもフレームレートが28%向上したという。もちろんこれだけでなく、「OMEN Tempestクーリングテクノロジー」により、5方向のエアフローと12Vファンモジュール、三相モーターに加えて流体動圧軸受けベアリングを採用して冷却効率をアップしている。

前モデルからブラッシュアップされた「OMEN 15」&「OMEN 17」

 新たに登場する「OMEN 15」だが、2018年モデルよりも約20%薄型となり、20mmに。重量も約2.48kgとなった。エアフローについても強化されており、右側面に幅43.5mm、高さ6.14mmの排気口を設置。背面についても従来の幅64.32mmから79.37mmへと幅広になった。「OMEN 15」にもOMEN Tempestクーリングテクノロジーが採用されている。また今年のモデルから、本体にメタルシャーシを採用したのも特徴だ。サウンドは「OMEN X 2S 15」と同じく、DTS:Xウルトラに対応しているほか、BANG&OLUFSENのサウンドシステムを採用している。

 「OMEN 17」は現行モデルよりも約10%薄型化され、30mmに。重量は約3.26kgだ。エアフローについては約11%の強化が図られており、OMEN Tempestクーリングテクノロジーでしっかりと冷却される。サウンドなどのスペックは「OMEN 15」と同じだ。

OMEN 15
OMEN 17

エントリー向けの「HP Pavilion Gaming 15」

 「HP Pavilion Gaming 15」では、現行モデルから約8%薄型となり、厚さは23.5mmに。エアフローについては底面から吸い上げて背面に流す導線と、排気口が従来の幅55mm、高さ6mmから幅75mm、高さ12mmへと大きくなったことで、約85%強化されているとのこと。底面の吸気部もスリットが大きくなっている。

 なお「HP Pavilion Gaming 15」は白いLEDを搭載した製品が日本では展開される。これは「赤い光は消せないのか」、「キーボードがなぜ光るのか」という問い合わせに対してのもの。個性的なものより、一般的な落ち着いた製品を好むユーザーに向けてのものとなる。

HP Pavilion Gaming 15

240Hz対応のQHDディスプレイ「OMEN X27 HDR ゲーミングディスプレイ」

 「OMEN X27 HDR ゲーミングディスプレイ」はQHD対応の27インチ液晶ディスプレイ。リフレッシュレートは240Hzで応答速度は最高1msとなっているほか、FreeSync2 HDRに対応している。色調だが、デジタルシネマの世界統一規格であるDCI-P3色域を90%以上カバーした。

 ディスプレイスタンドは、ヘッドフォンフックと兼用のアジャスタブルスタンド。高さや角度が自由に設定できる。OMENコマンドセンターにも対応する。

 なお同時に、24.5インチワイド液晶の「OMEN X 25fゲーミングディスプレイ」と「OMEN X25fゲーミングディスプレイ」も発表されている。

OMEN X27 HDR ゲーミングディスプレイ

耳の蒸れを防止する機能が強化された「OMEN MINDFRAME PRIMEヘッドセット」

 新しく登場する「OMEN MINDFRAME PRIMEヘッドセット」は、前モデルの「OMEN MINDFRAMEヘッドセット」よりも放熱効果の高い炭素素材のイヤーカップを使うことで、耳を蒸れさせない「フロストカップテクノロジー」を強化。イヤーパッドも一回り大きくなって装着性を高めた。またC-Media Xear製7.1バーチャルサラウンドチップを搭載したほか、デュアルマイクによる環境ノイズ抑制機能が搭載された。OMENコマンドセンターにより冷却度合いやLEDコントロール、イコライザによるサウンド聴雪ができるようになっている。HP Directplusでの価格は20,800円(税別)。

OMEN MINDFRAME PRIMEヘッドセット(左はヘッドセットケース)
強化されたフロストカップテクノロジーによりペルチェ素子の冷却効率をアップ。確かに触ってもひんやりした
光り方は「OMENコマンドセンター」で制御できる

ゲーマーの負担を考えた「OMEN CITADELゲーミングチェア」

 ゲーミングのコンディション、パフォーマンスにも直結すると言われているのがチェア。「OMEN CITADELゲーミングチェア」ではラージシートとハイバックを採用し、厚手のクッションにより快適なプレイを提供する。またシート高調整部にはガスユニットを搭載しているほか、最大135度のリクライニングが可能で-1~17度までの傾斜角で調整できる。ヘッドレストやアームレスト、ランバーサポーターも調整可能だ。アームレストは前後左右、上下、回転の4方向で動かせる。米国国家規格とBIFMA基準に準拠しており、性能や耐久性に関する第三者試験を経て出荷されている。総耐荷重は最大136kgだ。HP Directplusの価格は44,800円(税別)。

OMEN CITADELゲーミングチェア。体にフィットしてとても座り心地がよかった

バッグやパーカー、Tシャツも登場

 バッグのシリーズである「OMEN TRANSPORTERS」には、「17.3ダッフルバッグ」、「15.6ロールトップバックパック」、「15.6バックパック」、「ヘッドセット」をラインアップ。「17.3ダッフルバッグ」は17インチのゲーミングノートPCが収納可能で、ヘッドセットやマウス用のスペースも用意されている。

 「15.6ロールトップバックパック」には15インチゲーミングノートPCが収納可能。プルバンドルベルトなので肩の負担も軽減できる。「15.6バックパック」では同じく15インチのゲーミングノートPCが収納可能で、ヘッドセットやマウスの収納スペースが用意されているほか、ドリンクホルダーもついている。

 「ヘッドセットケース」にはヘッドセットとマウスを収納できるほか、カラビナ付きなので自分のバッグに付けて下げられる。防水加工済だ。

HP Directplusでの価格一覧

OMEN TRANSPORTER 17.3ダッフルバッグ 12,800円
OMEN TRANSPORTER 15.6ロールトップバックパック 10,800円
OMEN TRANSPORTER 15.6バックパック 9,800円
OMEN TRANSPORTERヘッドセットケース 4,800円
OMEN ASCENDANTパーカー(男性用M/Lサイズ) 9,800円
OMEN VOODOOパーカー(女性用Mサイズ) 9,800円
OMEN OFFSET Tシャツ(男性用M/Lサイズ) 4,800円

初心者向けにサポートサービス「カフェ・ド・オーメン」も展開

 なお9月2日以降に発売された製品には、ゲームにも精通した専任スタッフが、周辺機器の設定についてもアドバイスするサービス「カフェ・ド・オーメン」が付いてくる。新規購入時から1年間無料でサポート。ゲームには強いがテクノロジーにはちょっと、という人向けのサービスとなる。カフェのように気軽に相談してほしいという意味を込めて、この名前が付けられたそうだ。