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「龍が如く」シリーズ最新作「龍が如く7 光と闇の行方」発表会レポート

シリーズの中でも大きな分岐点にあたるチャレンジングな作品!

8月29日開催

 ついに「龍が如く」シリーズの新たな物語が幕を明ける。

 セガゲームスは8月29日、プレイステーション 4用「龍が如く最新作」の発表会を実施し、正式タイトルが「龍が如く7 光と闇の行方」となることを発表した。

 これまでの「龍が如く」シリーズの看板であった「桐生一馬」というキャラクターのストーリーは前作の「龍が如く6 命の詩。」で一旦の区切りを迎えており、正式ナンバリング作品となる「龍が如く7 光と闇の行方」では新主人公「春日一番」による新たなストーリーが展開される。

 「シリーズの中でも分岐点になる作品の発表」と話すシリーズの総合監督名越稔洋氏の言葉通り、ストーリーやゲームシステムなど、タイトル以外にも非常にインパクトが大きな情報が発表された。

 本稿では「龍が如く」シリーズの総合監督の名越稔洋氏、「龍が如く」シリーズチーフプロデューサーの横山昌義氏、そして新主人公「春日一番」の声を演じる中谷一博さん、助演女優オーディショングランプリ受賞者の鎌滝えりさんが登壇した、「龍が如く最新作」発表会で明かされた情報についてお伝えする。

「龍が如く」シリーズの総合監督の名越稔洋氏
左から「龍が如く」シリーズチーフプロデューサーの横山昌義氏、そして新主人公「春日一番」の声を演じる中谷一博さん、助演女優オーディショングランプリ受賞者の鎌滝えりさん
【PS4専用ソフト『龍が如く7 光と闇の行方』ティザートレイラー】

新たな舞台の横浜「伊勢佐木異人町」で新主人公「春日一番」と仲間のストーリーが描かれる!

 まずは本作のストーリーについてお伝えしよう。

 時系列としては「龍が如く6 命の詩。」の後、2019年の日本が舞台になる。冒頭でもお伝えしたとおり主人公は「春日一番(中谷一博)」。元東城会系荒川組の若衆で、18年前に兄貴分にあたる「沢城丈(堤真一)」の身代わりになり出頭し、18年の懲役生活を過ごす。

 そして出所した春日を待ち受けていたのは、神室町から東城会が消滅し、東城会のライバル的存在である関西の極道組織・近江連合が神室町を牛耳っているという事実、そしてその背後に実の父親のように慕っていた、元東城会系荒川組組長――現八代目近江連合若頭代行・直参荒川組組長の「荒川真澄(中井貴一)」の存在があることを知る。ティザートレーラーでも公開されている通り、18年の懲役生活を過ごした春日を待っていたのは、親のように慕っていた荒川からの「死んでくれ」というあまりにも残酷な言葉と、一発の銃弾だった。元看護師、現ホームレス「ナンバ(安田顕)」の手によってかろうじて命を取り留めた春日は見知らぬ街で目を覚ます。そこは本作の舞台である横浜の「伊勢佐木異人町」だった。

 こうしてすべてを失った春日がナンバをはじめとする仲間たちとともに成り上がっていくのを描くのが本作のメインストーリーになるという。

新バトルシステムに挑戦!ライブコマンドRPGバトルに注目!

 続いてインパクトがあった発表がバトルシステムだ。

 これまでの「龍が如く」シリーズのバトルといえば、シンプルなボタン操作と派手なエフェクトから生まれる「ケンカアクション」が特徴だった。本作ではそのバトルシステムをガラリと変え、過去シリーズのノウハウと、最新の「ドラゴンエンジン」、そしてRPGのコマンド選択システムが融合した「ライブコマンドRPGバトル」が採用されている。

 ただのコマンド式のバトルではなく、戦況はリアルタイムに変化し、仲間と敵の位置や距離関係によっては攻撃を妨害されることなどもある。「龍が如く」らしいところでは敵の近くにオブジェクトがあったりすると戦い方にも影響があるという。

 本作の仲間にはそれぞれに「職業」があり、その職業に応じたスキルを身につけられる。横山氏によると「例えば『ガードマン』であれば力があるので、いわゆるRPGでいうと戦士的な戦い方をします。他にも魔法使い的な職業もありますが、『龍が如く』では現代の日本にある職業で表現されます」と話す。

 この新たなバトルシステムのチャレンジについて横山氏は「春日一番は金もない、権力もない、伝説の漢と呼ばれるような強さもない、言ってしまえば未熟な人間です。そんな春日が這い上がっていくためには仲間の存在が必要で、仲間に助けられることによって成長していくんです」と話した。そして「春日というキャラクターを考えたときに、力で壁を乗り越えていくのではなく、明るい性格とバイタリティで信頼できる仲間と手を取り合って壁を乗り越えていくような人間ではないか」と考えた結果、仲間と協力して戦う本システムが生まれたのだという。

 バトルシステムは大きなチャレンジが行なわれたが、シリーズの大きな柱である「街歩き」は過去シリーズと同じように、隠されたアイテムを探す要素や、カラオケのようなプレイスポットはもちろん用意しているという。「伊勢佐木異人町」はこれまでのシリーズの舞台になった「神室町」の3倍以上の広さで、過去シリーズ最大規模の街になっている。この街の中で春日一番が仲間たちと成長していく物語が繰り広げられるという。

 ちなみに「神室町は登場しないのでしょうか?」という記者からの質問に対し、名越氏は「捨てるのもなんですし……そこはお楽しみということでお願いします」と、意味深な回答をしていた。被せるように「過去シリーズのキャラクターなどは登場しますか?」という質問を受けた名越氏は「まぁ、桐生一馬が二度と登場しないとも言ってませんし(笑)」とこれまでのシリーズファンに対してのファンサービスも匂わせる発言をしていた。

 登場人物とストーリー、バトルシステム、そして街歩き。これらの大きな3本の柱が本日の発表会のキーとなる要素だった。そして既報の通り発売日は2020年1月16日にプレイステーション 4向けに発売される。9月12日から15日にかけて開催される東京ゲームショウではプレイアブル出展と新情報を追加したトレーラーの公開も予定している。

 発表会の最後に横山氏からは「シリーズのファンであればあるほど驚きを感じていただけるのではないかと考えています。新作を作るつもりでゲームを1から生まれ変わらせるつもりで開発チーム一同ここまで取り組んでまいりましたので、ぜひ実際に触ってご判断いただきたいなと思います」とコメント、名越氏は「今日発表したのはゲーム内の本当にごく一部です。東京ゲームショウでのプレイアブル出展や今後の新情報にご期待ください」と会を締めくくった。