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極上の3on3大会「ストリートファイターリーグ powered by RAGE」グランドファイナル

長きに渡る激闘が遂に決着! 最強の座に輝くのはどのチームだ!?

3月21日 開催

会場:秋葉原UDX アキバ・スクエア

 3月21日、「ストリートファイターV アーケードエディション」で行なわれる3on3大会の決勝戦、「ストリートファイターリーグ powered by RAGE」グランドファイナルが秋葉原UDX アキバ・スクエアで開催された。多くの格闘ゲームファンが駆けつけ、会場内は熱気に満ちていた。

【会場の様子】
開場時間前から長い入場待ちの列が出来ていた。会場内も観客の熱気がすごかった

 「ストリートファイターリーグ powered by RAGE」は、格闘ゲーム初心者の「ビギナークラス」、格闘ゲーム経験者の「ハイクラス」、第一線で活躍するプロゲーマーの「エクストリームクラス」という、レベルの異なる3つのクラスのプレーヤーで1つのチームを組み、勝利ポイントを競い合う大会なのだ。

 従来の大会とは違い、“個の力”よりもチーム全体の総合力が重要になってくる本大会。戦いは2月2日からスタートし、2カ月間に渡る戦いで全6チームがしのぎを削ってきた。惜しくもグランドファイナルに届かなかったのが、ウメハラ選手率いる「UMEHARA GOLD」、ときど選手率いる「TOKIDO FLAME」、ふ~ど選手率いる「FUUDO GAIA」の3チーム。

【全10節に渡る戦いの記録】

 そしてグランドファイナルに進出した上位3チームは、板橋ザンギエフ選手率いる「ITAZAN OCEAN」、ネモ選手率いる「NEMO AURORA」、マゴ選手率いる「MAGO SCARLET」。1位で予選を勝ち抜いたITAZAN OCEANにはシード権が与えられ、グランドファイナルへ。そして決勝戦進出を賭けたセミファイナルは、2位のNEMO AURORAと3位のMAGO SCARLETで行なわれた。

【グランドファイナルへ駒を進めた上位3チーム】
1位のITAZAN OCEAN
2位のNEMO AURORA
3位のMAGO SCARLET

 試合は3ラウンド2セット制。同クラス帯で戦い、勝利ポイントを奪い合い、10点に達したチームが勝利となる。ビギナークラスは1点、ハイクラスは2点、エクストリームクラスは3点と、クラスによって勝利ポイントが異なる。アドバンテージとして2位のチームは勝利ポイント2点を獲得した状態からのスタートとなる。

【大会のルール】

 スタートから不利な状況のMAGO SCARLETだが、これまでの戦いではチームの総合力の高さを見せてきた。そして、ポイントは優勢ではあるNEMO AURORAだが、ビギナークラスの奥村選手は惜しくもこれまでの戦いで、まだ1度も勝ち星を上げていない状態。どのような展開になるのかまったく予想がつかないセミファイナル、そして、頂点を決めるグランドファイナルのベストバウトの様子をお届けする。

栄光の優勝トロフィーを掴むのは誰だ!?

決勝に進むのはどっちだ!? NEMO AURORA対MAGO SCARLET!!

 セミファイナル最初の戦いは、ビギナークラスの対決。NEMO AURORAからは唯一の女性プレーヤー・奥村選手。大会スタート時はキャミィを使用していたが、中盤からキャラをブランカに変更。戦いを重ね、着実に実力をつけている彼女だが、これまでの対戦では惜しいところで勝ちに繋がらないでいた。そんな奥村選手に対するは、ビギナークラス最強の呼び声が高い、エド使いの国定選手。奥村選手にとって苦しい戦いが予想された。

【奥村選手VS国定選手】
上がNEMO AURORAの奥村選手。下がMAGO SCARLETの国定選手

 開幕から安定性のあるコンボでダメージを奪っていくのはエド。しかしブランカも負けてはいない。ローリングアタック、エレクトリックサンダーと技を当てていき、体力はイーブン。エドに押し込まれると、すかさずVリバーサル(切り返し技)で仕切りなおしていくという、手慣れたプレイを見せる。わからない展開だったが、エドが一気に距離を詰め、ガードを固めている所に投げを立て続けに叩き込み1ラウンドを国定選手が取っていく。

 続いて第2ラウンド。先制で順調にダメージを取っていくブランカ。飛び込みから攻めを試みるが、国定選手の対空性能は抜群。飛びを許さず対空技で落とし、そこからコンボへと繋げていく。エドのコンボに次ぐコンボでスタン状態まで持っていかれるブランカ。一気に畳みかけ、この試合を制したのは国定選手。

ビギナークラス最強の国定選手と互角にやり合うも、あと一歩届かない奥村選手
次のセットに向けてアドバイスを送るネモ選手

 試合は2セット目。ここで国定選手が勝てば1ポイントが入るという大事な2セット目。勢いに乗って攻めていくエド。あと一撃でKOというところで粘り強さを見せる奥村選手だったが、1ラウンド目を危なげなく国定選手が奪っていく。

 ついにマッチポイント。ここまで来たらもう止まらない。エドの一方的な攻め込みで、ブランカに手を出す余裕を一切与えない。クリティカルアーツを織り交ぜた超強力なコンボを叩き込み、ほぼパーフェクトの状態で勝利する国定選手。MAGO SCARLETが1ポイントを獲得し、良い流れを作った。

 続いてはハイクラスの対決。勝利ポイントは2点となるので、かなり重要な戦いになる。試合はNEMO AURORAのあんまん選手VSMAGO SCARLETのさかがみ選手。2人ともハイクラス帯では最強レベルの実力を持っている。

【あんまん選手VSさかがみ選手】
上がNEMO AURORAのあんまん選手。下がMAGO SCARLETのさかがみ選手

 あんまん選手のユリアンがリーチの長い中キックで、さかがみ選手のバイソンの体力をじわりじわりと奪っていき、あんまん選手が優勢の流れ。しかしバイソンがユリアンを画面端に追い込む。Vトリガーの「クレイジーラッシュ」で強化し、怒涛のラッシュを食らわせてユリアンをスタン状態にさせる。スタンから一気に体力を削りきった。バイソンの爆発力を見せつけ、1ラウンドを制したのはさかがみ選手。

 1ラウンドを落としたあんまん選手に、同じユリアンを使うネモ選手からアドバイスが飛ぶ。アドバイスが効いたのか、2ラウンド目は、さっきのお返しといわんばかりに、怒涛の攻めでバイソンを画面端に追い込む。Vリバーサルで脱出を試みるも、それを完全に読んであんまん選手はしっかりとガード。手堅い立ち回りで、体力に余裕を持って1ラウンドを取り返すあんまん選手。

 そして戦いは最終ラウンド。開幕からユリアンがコンボを決め、ここも速攻で画面端にバイソンを運んでいく。画面端のプレッシャーは相当なもの。守りを固めすぎたか、連続でユリアンの投げが通っていしまい、スタン状態のバイソン。最後はクリティカルアーツを絡めた最高火力のコンボで一気にバイソンを沈めた。ネモ選手が指示を出し、それに応えるあんまん選手。的確なチームプレイで勝利を掴んだ。

 完全にペースを飲まれてしまったか、2セット目の1ラウンド、2ラウンド共に、ユリアンがバイソンを画面端に追い込み、その地獄から抜け出ることができないまま一方的な展開で決着。怒涛の勢いであんまん選手が2セット目も制し、NEMO AURORAに2ポイントが加算される。

 ポイントは4-1。大きな差が開いてしまい、ここは負けられないMAGO SCARLET。次は勝利点3ポイントのエクストリームクラスの対戦。キャラクターはネモ選手がユリアン、マゴ選手がキャミィを使用。プロ同士の大将戦、白熱の戦いが予想される。

【ネモ選手VSマゴ選手】
上がNEMO AURORA大将のネモ選手。下がMAGO SCARLET大将のマゴ選手

 暴力的なまでの猛攻で最初に押し込んでいくのはユリアン。スピーディな動きで上を取ろうとするマゴ選手だが、的確な対空技で迎撃するネモ選手。圧倒的な体力差で窮地に追い込まれる、誰もがこのラウンドは勝負あったと思ったところだろう。しかし、キャミィが繰り出すたった1発のEXキャノンスパイクで流れが大きく変わった。ギリギリで握った攻撃のターンを活かして華麗な動きでユリアンを翻弄。一気にスタン状態まで奇跡の逆転勝利を決めるマゴ選手。これには会場中が沸き起こった。一瞬の油断で状況が一変してしまう、これがエクストリームクラスの戦いなのだ。

 拮抗した展開が続くなか、2ラウンド目はネモ選手が制し、戦いはファイナルラウンド。一進一退の攻防が繰り広げられ、両者共に1コンボで勝負が決する状態に。互いに出方を伺っている状況で先に攻めたのはユリアン。EXのチャリオットタックルを繰り出すが、しっかりとガードを固めるキャミィ。そこから間髪入れずユリアンのVトリガー「エイジスリフレクター」を展開。キャミィの背後には壁ができ、壁とユリアンに挟まれる状態となってしまいトドメを刺されてしまう。息を飲む展開のなか、1セット目を勝利したのはネモ選手。

 2セット目でも互角の戦いが繰り広げられ、1ラウンド目がネモ選手、2ラウンド目をマゴ選手が勝ち取り、またも最終ラウンドまでもつれ込む。互いに細かいコンボでダメージを重ねていき、体力的には互角なもののユリアンはEXゲージがマックスの状態。ここが勝負の分かれ目だったか、チャリオットタックルからのクリティカルアーツを叩き込まれ、キャミィの体力が0に。この戦いを制したのはネモ選手。会場からはネモコールが沸き起こった。

 ここで全クラスの戦いが一巡した。この時点で勝利ポイントはNEMO AURORAが7点、MAGO SCARLETが1点と大差が開く。ここから再び、2周目のビギナークラス、ハイクラスの試合が行なわれる。結果は先の展開と変わらず、国定選手とあんまん選手が勝利。勝利点は9-2とNEMO AURORAにリーチがかかる。

 絶対に負けられない2度目の大将戦。しかし、勢いに乗ったネモ選手を止めることはできず、1セットと2セットともにストレート勝利を決められてしまうマゴ選手。まさに完全勝利を飾り、決勝に進んだのはNEMO AURORA。ネモ選手は「マゴには10-0で勝てるんですけど、マゴチームには10-0は取れなかったのは少し悔しいですね」とコメントした。

頂点が決まる決勝戦! ITAZAN OCEAN対NEMO AURORA!!

 勝利ポイント1位で決勝に進んだITAZAN OCEANと、セミファイナルを勝ち抜いたNEMO AURORAがついに決勝の舞台でぶつかり合う。試合前、板橋ザンギエフは「ザンギエフを使っているのは人生の無駄という持論をネモ選手が持っているんで、それを否定してやりたいと思います」とやる気十分の様子。

 先の試合と同じく、初めはビギナークラスの戦い。ITAZAN OCEANからはケン使いの木村選手。ガンガン攻めていくプレイスタイルで、ビギナークラスでの勝率はもっとも高い。“木村コマンド”と呼ばれる独特なコンボルートで相手を翻弄してきた。対するは、是が非でも勝ち星を上げたい奥村選手。

 1セット目。ブランカのローリングアタックを警戒して、波動拳を置いていくケン。動きの自由を奪いながら、得意のインファイトの距離に詰めていく木村選手。近づいたらもうやりたい放題。上からの攻撃と投げを駆使してガードを揺さぶり、ターゲットコンボからの強力なコンボを決めていく。距離を取ろうとするブランカだが、それを許さず攻めまくる! わずか20秒でパーフェクトKOを決める絶好調の木村選手。

 2ラウンド目も優勢は木村選手。激しい攻撃の前に手が出させないブランカ。このラウンドもパーフェクトで終わってしまいそうな流れであったが、ギリギリのところでブランカの下段攻撃がヒットし、攻撃のターンを握る奥村選手。体力差は相当なものだったが、ここにきてキレの良いコンボをケンに叩き込んでいく。中段、下段、投げと木村選手を翻弄し、まさかの逆転KO! 奥村選手の逆転劇に、この日1番の歓声に包まれる。

 この勢いをものにしたいファイナルラウンド。木村選手も気持ちを引き締めなおしたか、しっかりとガードを固めてブランカの攻撃を警戒しながら立ち回っていく。相手の隙をついて的確にターゲットコンボからの昇龍拳を決めるケン。最終ラウンドは危なげなく木村選手が勝ち星を上げる。

【木村選手VS奥村選手】

 2セット目も木村選手の勢いは止まらない。得意のインファイトを仕掛け、ものの数秒でブランカを画面端に運んでいく。そこから難易度の高い高火力のコンボを完走し、またもパーフェクトKOを取っていく。数カ月前まで格闘ゲームに触れたことがなかったというのが信じられないほどのコンボの完成度に、会場中から驚きの声が上がった。

 続く2ラウンド目では、奥村選手も意地を見せ、木村選手をあと一歩のところまで追い込むも、わずかに届かず。この戦いを制したのはITAZAN OCEAN。

 続いてハイクラスの戦い。ITAZAN OCEANからはファン使いのもっちゃん選手。予選の序盤では緊張からか本調子が出ず、4連敗と振るわない結果が続いていたが、後半戦から怒涛の追い上げを見せ、決勝までに6連勝という成績を出し、チームに貢献してきた。試合前でも緊張の様子を見せていたもっちゃん選手だが、あんまん選手との戦いに本調子は出せるのだろうか。

 ファンVSユリアンの対決。ファンが得意とする攻撃で固めて相手の動きを封じ、攻め続けるというセットプレイで攻めていくもっちゃん選手。じわじわと体力が削れていく毒の効果もあって、かなり戦い辛そうなあんまん選手。このループから抜け出すため、勝負のチャリオットタックルを仕掛け、見事ファンにヒット。そこから流れを変え、ファンを追い詰めるも最後の読み合いで負けてしまい、ユリアンの投げが空を切り、ファンのとどめの一撃をもらってしまう。

 この流れを味方につけたもっちゃん選手が2ラウンド目でも冴えわたる。クライマックスの場面であんまん選手が勝負を決めにVトリガー「エイジスリフレクター」を発動させるも、下段攻撃の低い体勢でするりとかわし、そこからコンボを叩き込んで勝つという魅せるプレイが炸裂した。

【もっちゃん選手VSあんまん選手】

 1セット目の戦いであんまん選手にプレッシャーが掛かったか、2セット目の戦いは終始もっちゃん選手の独壇場といった流れで、ほぼパーフェクトの勢いでストレート勝利。もっちゃん選手の完全勝利にチーム全体が喜び、結束力の強さを見せていた。

 ここまでで勝利点は3-0。ITAZAN OCEANが確実にポイントを重ねているが、エクストリームクラスの戦いでNEMO AURORAが勝利すれば同点となるので、まだまだ読めない展開である。

 予選では板橋ザンギエフ選手に煮え湯を飲まされ続けたネモ選手だが、ここは勝ちたいところ。アビゲイルとザンギエフが持ちキャラの板橋ザンギエフ選手だが、この戦いではザンギエフを選択。試合は、ザンギエフの投げの間合いに注意しながらダメージを与えていくユリアン。かなりの体力リードを取るが、高火力の投げキャラ相手には一瞬でも油断ができない。体力で大差を開いても、すぐに巻き返せる爆発力を秘めているのだ。1発デカいEXスクリューパイルドライバーをもらうも、手堅い立ち回りで1ラウンドを取っていくネモ選手。

 2ラウンド目もかなりの集中力を見せ、スクリューパイルドライバーを確実に回避。手痛い投げをもらうことなく、余裕の勝利を決めるネモ選手。

【板橋ザンギエフ選手VSネモ選手】

 1セット目ではうまく噛み合わなかった板橋ザンギエフ選手。2セット目では開幕から投げを積極的に狙い、スクリューパイルドライバーの嵐。瞬く間にユリアンの体力はピンチに追い込まれる。スクリューパイルドライバーから起き攻めのダブルラリアットコンボの華麗なセットプレイで1ラウンド先取。

 スクリューパイルドライバーで完封されてしまったネモ選手だが、まったく心は折れてはいない。投げなんて知ったことかと言わんばかりに果敢に攻め、投げキャラ相手に投げをガンガン決めていく。相手を引き寄せるザンギエフのVトリガー「サイクロンラリアット」を発動されるも、冷静に対処して投げを回避。その隙をついて勝負を決めるネモ選手。高度な読み合いが繰り広げられる熱い展開だ。

 ネモ選手がマッチポイントとなり、後がない板橋ザンギエフ選手。勝ちを取りに攻めていくユリアン。最初は良い流れがきていたのだが、ザンギエフの強パンチがカウンターヒットし、そこからスクリューパイルドライバーが炸裂。投げキャラにダウンを取られてしまうと、起き攻めに“投げが来るか、打撃が来るか”2択の読み合いが発生する。この読みに負けてしまうと、延々攻撃のターンを握られてしまうのだ。

 起き上がりにネモ選手が取った行動はガード。しかし、板橋ザンギエフ選手の選択は投げ。シベリアンエクスプレスが直撃。その後も攻撃のターンを握られ、勝負は板橋ザンギエフ選手が勝利。

 戦いはファイナルセット。開幕から互角の戦いが展開し、体力的にどちらが決めてもおかしくない状況。ザンギエフのダウンにVトリガーの「エイジスリフレクター」を重ねて勝ちを狙う。後ろから迫る壁に触れればザンギエフの体力は0。板橋ザンギエフ選手が起き上がりにとった行動は無敵時間が発生するEXシベリアンエクスプレス。リフレクターを回避し、そのまま強力な投げでユリアンを撃破する。

 2ラウンド目も拮抗した戦いは続き、やはり両者とも残り体力は僅か。ユリアンが怒涛の攻めザンギエフを追い込む。しかし板橋ザンギエフはただ攻撃をもらっているだけではなかった。ダメージをもらい、Vトリガーゲージが溜まった瞬間にVトリガーを発動。ユリアンを吸い寄せ、その刹那にクリティカルアーツを叩き込む魅せプレイで勝利。会場からは大きな歓声が上がった。

 板橋ザンギエフが見事勝利を掴み、3ポイントを獲得。6-0という圧倒的有利な状況に持っていった。

 2巡目のビギナークラスの戦いは木村選手が勝ち星を上げ、ハイクラスの戦いはあんまん選手が奮闘し、ポイントを死守した。この時点での勝利点は7-2。このエクストリームクラスの戦いで板橋ザンギエフ選手が勝てば優勝となる。

 負けられない戦いで意地を見せ、先に1セットをとったのはネモ選手。しかし、ここで勝負を決めたい板橋ザンギエフ選手。力でユリアンをねじ伏せ、1セットを取り返した。

 そして迎えたファイナルセット。高度な技術と技術のぶつかり合いで辛くも板橋ザンギエフ選手が1ラウンドを取り、優勝にリーチが掛かる。投げを絶対にもらいたくないネモ選手は、飛び道具で向かってくるザンギエフを足止めする。飛び道具を捌きながら、ユリアンにゆっくりと距離を詰めていくザンギエフ。

 たまらず打撃で迎撃するも、EXスクリューパイルドライバーを仕込んでおり、投げの嵐に飲まれてしまうユリアン。勝ちの道筋が見えた板橋ザンギエフ選手、この流れは絶対に離さんと投げを連続で叩き込み、最後の最後でストレート勝ちを決めた。

 決着後はチームメイトと熱いハイタッチが交わす板橋ザンギエフ選手。メンバーのもっちゃん選手は感極まり涙を浮かべていた。長きに渡ったストリートファイターリーグ powered by RAGEの王座には輝いたのはITAZAN OCEAN。

 激闘を制したITAZAN OCEANには優勝トロフィーが送られ、板橋ザンギエフ選手は「ビギナークラスとハイクラス、エクストリームクラスが全員一丸となって取り組んだ大会でしたが、自分たちが少しだけ良いパフォーマンスを見せれたかなと思っています。」と優勝コメントを残した。

 大会終了後、「ストリートファイター」シリーズのエグゼクティブプロデューサー小野義徳氏から、2019年の初夏に予定されている2つのストリートファイターリーグについての発表がされた。

 1つ目の「ストリートファイターリーグ トライアル」では、実力に応じてランクがどんどん上がっていき、最終的にはプロゲーマーにもなれるという夢の企画。そして2つ目の「ストリートファイターリーグ プロ-ジャパン」は日米のプレーヤーと組む3on3マッチだという。詳しい詳細は順次発表していくとのことだ。

 これからもまだまだ盛り上がりを見せていく「ストリートファイターV」。次世代のプロゲーマーをどんどん輩出していこうという動きに、さらなるeスポーツの発展が期待できそうだ。