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ユニークな世界観とトレハンにハマる! アクションRPG「Anthem」オープンテストレポート
高いポテンシャルを感じさせる作品。発売日が待ち遠しい!
2019年2月6日 17:35
エレクトロニック・アーツは、2月22日発売予定のプレイステーション 4/Xbox One/PC向けアクションRPG「Anthem(アンセム)」のオープン体験版を日本時間2月2日午前2時より2月4日の午前11時まで実施した。オープン体験版では全プラットフォームの全プレーヤー向けに一部コンテンツが開放され自由にプレイすることができた。
既に弊誌では体験会のレポートなどをお届けしているが腰を据えてじっくりプレイすることで見えてきたこともあった。
本作はレアで強力な装備を求めてひたすら戦うというトレハン要素と、ジャベリン(プレーヤーが乗り込むロボット)ごとに異なる特殊能力を生かしながら戦うシューター要素。謎多き世界観に、歯ごたえのあるミッションと魅力的な要素が盛り込まれている作品だ。
とは言え体験版ということもあり不安定な部分があったのも事実だ。とは言えこのあたりはアップデートで修正されていくはずなので、まずはゲームとしての面白さや魅力について語っていきたい。
コンボが鍵! 4種類のジャベリンで協力し、レアな武器を追い求めよ
「Anthem」は「Mass Effect」シリーズなどで知られるBioWareが開発したアクションRPGだ。プレーヤーはかつての文化遺産である強化外骨格的な兵器である「ジャベリン」に乗り込み、人類と人類の拠点を守るために危険な任務をこなしていく「フリーランサー」になり、「ドミニオン」という敵勢力と戦っていくことになる。
本作にログインして最初にインパクトを受けたのはその世界観だ。「ジャベリン」の姿はいかにも未来的な印象だが、冒険の拠点になる「フォート・タルシス」は砂の香りがしそうな中央アジア的な雰囲気がある。
冒険の舞台になるエリアも、湿地帯のように澄んだ水が流れる川や滝に緑が残っていたり、ロストテクノロジーを感じさせるハイテク機器が残る廃墟、蜘蛛のような有機生物が巣食っている洞窟があり、過去と未来の融合、ハイテクとローテクの融合、無機物と有機物の融合のようなギャップが印象的だ。またそれらを違和感なく、美しく、ナチュラルに表現している本作の世界は魅力的だ。
今回の体験版でプレイできたのは中盤のストーリーミッションの一部と、フィールドを自由に探検しながらアイテムを探したり、突発的に発生するイベントに立ち向かっていくミッション「フリープレイ」、そして高難易度ミッションの「ストロングホールド」の一部をプレイすることができた。
フリープレイではこの魅力的な世界を自由に翔けたり、敵と戦ったり、突発的に発生する「ワールドイベント」に立ち向かうことができる。「ストロングホールド」では目的とルートが決まっており、歯ごたえたっぷりの戦闘やアクションを楽しむことができる。
本作には「レンジャー」、「コロッサス」、「ストーム」、「インターセプター」という4種類のジャベリンが登場する。それぞれに特徴がある。
まず参加者がプレイするのは「レンジャー」というジャベリンだ。レンジャーはいかにもオールラウンダーなジャベリンという印象だ。他のジャベリンを一言で説明していくと、「コロッサス」は巨大な盾で攻撃を防ぎ、重火器で敵にダメージを与えていく最前線役、「インターセプター」は身軽な動きと近接攻撃が強力な近接アタッカー役、「ストーム」は魔法のようなスキルで敵を攻撃できる遠距離アタッカー的なジャベリンだ。
どのジャベリンも攻撃面では通常攻撃時に使用する武器2種類に加え、それぞれのジャベリンごとにここぞ! という時に使う超必殺技的な「特殊スキル」、そしてジャベリンごとに名称は異なるものの、装備の変更で効果と名称が変わる3つのスキルを持っている。
例えばレンジャーの特殊スキルは「マルチターゲット・ミサイル」だ。複数の敵をターゲットしてミサイルの雨を降らせることができる爽快感も破壊力もあるスキルだ。ただ先程も紹介したようにあくまでも超必殺技的な存在なのでここぞというときにしか使えない。
レンジャーは「グレネード」、「アサルトランチャー」、「サポートギア」という3つのスロットがあり、ここの装備を変更することで3つをカスタマイズできる。グレネードはその名の通り爆発物なのだが、装備によっては敵にダメージを与えるだけではなく凍らせることができる特殊効果がついているものなどの種類がある。アサルトランチャーも単発のミサイル的なものを飛ばすものやレーザー状の継続的にダメージを与える装備もある。
インターセプターであれば「アサルトシステム」、「ストライクシステム」、「サポートシステム」という3つのカスタマイズがある。アサルトシステムのカスタマイズではダガーを投げるものや、対象地点に複数の地雷をばらまくもの、ストライクシステムのカスタマイズでは遠距離の敵に手裏剣を投げるものや、酸を撒き散らし敵にダメージを与えるものなど装備によってまったく異なる。
インターセプターの特殊スキルは「アサシン・ブレード」だ。無敵状態になり敵を近接攻撃でザクザクと切り刻んでいくことができる。また動きの速さもこのスキルの特徴で移動が早すぎて敵をうまくターゲットできないほど高速で移動することができる、アグレッシブなスキルだ。
これらの変更だけでも敵を状態異常にすることを重視して敵を仕留めるのは通常攻撃にするのか、反対にスキルによる瞬間火力を高めるのか……といった具合で装備のカスタマイズやゲームプレイは変化するのだが、本作にはもっと奥深い要素がある。それが「コンボ」だ。
例えばレンジャーの「フロスト・グレネード」で敵を凍結状態にできたとしよう。凍結状態の敵は一定時間動けなくなるのだが、この状態の敵に「シーカー・ミサイル」で攻撃するとコンボが発生しより多くのダメージを与えることができるのだ。
コンボの組み合わせは様々で、コンボが発生した時の効果もジャベリンによって異なる。プレイしていて強力だと感じたのがインターセプターだ。インターセプターは状態異常の敵を近接攻撃で攻撃すると「オーラ」をまとい、自分の周囲にその効果をバラ撒くことができる。
先程の例で言うと何らかの方法で敵を凍結状態にし、その敵を近接攻撃で攻撃するとコンボが発生し自身にオーラをまとう。そしてその状態で別の敵を攻撃するとその敵にも凍結状態を付与できるといった具合だ。
本作ではこのコンボシステムがカギになると筆者は感じた。ソロで動くときはもちろんだが、他のプレーヤーと行動するときも積極的にコンボを狙うか狙わないかで最終的に与えられるダメージに大きな差が出るだろう。
といった具合でコンボについて記載をしたが、積極的にコンボを狙っていくためにはカスタマイズするための装備を集める必要がある。同じグレネードでも与えるダメージ量が異なる装備などがあるので、より強い敵を倒してより良い装備を入手する、いわゆる「トレハン」も本作の大きな魅力だ。
ジャベリンを強化して、より強い敵やボスに挑み、さらに装備良い装備を入手して……というサイクルはやはり楽しいし、ゲームを続けるモチベーションにもなる。今回は中盤程度のコンテンツだったが、エンドコンテンツに近づくに連れてさらに強力な装備が手に入るのでは、と期待値が高まる
といった具合で非常に魅力的な作品に仕上がっている印象だ。だが手放しに絶賛できる体験ではなかったのも事実だ。
それというのも、とにかく今回の体験版は不安定だった。地形にハマって動けなくなることもあったし、ゲーム中のクラッシュ、サーバーへ接続できないなど、あくまでも“テスト”とはいえ発売まで1カ月を切っている中で不具合が目立ち、この状態なのは正直不安である。特に今回は、言語設定を日本語にしているとログインできないという不具合まで起きていた。
もちろん開発元もこの状況を把握していて対処に当たることは発表されている。とはいえ2月22日の発売までの残り少ない日数でどこまで不具合を解消できるかは不安だが、発売日にはぜひ不具合を解消してることに期待している。
ベースのゲームの出来は良いのにサーバー問題などで足を引っ張られてしまったのが残念だったが、本作のポテンシャルの高さを感じさせるオープンテストだった。製品版ではじっくりとこの印象的な世界でストーリーを楽しんだり、自由な冒険を楽しんだり、自分のジャベリンを強化するためにひたすらトレハンに明け暮れたり……、やりたいことは沢山ある。
「Anthem」は2月22日にプレイステーション 4/Xbox One/PCで発売予定となっているので、楽しみに待ちたい。