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RIZeST Gamer's Base、「PUBG」コミュニティイベントにのばしぼんの2人が参戦!
「ポケカ」、「ハースストーン」、「MtG」の三つ巴で行なわれたカードゲームイベントが大盛況
2018年12月24日 00:46
- 12月22日~24日開催
- 会場:神戸ファッションマート
RIZeST(ライゼスト)が主催するLANパーティーイベント「RIZeST Gamer's Base(RGB)」が会期2日目を迎え、ゲーミングPC40台が並べられたゲーミングエリアと、カフェテリアスペースにおいて複数のコミュニティイベントが開催され、多くのゲームファンが集まった。「Logicool G CUP」が開催された初日に勝るとも劣らないほどの盛り上がりを見せたRGB2日目の模様をお届けしたい。
LANパーティーにおけるコミュニティイベントとは、特定のタイトルを推すコミュニティリーダーが、ゲーミングエリア参加者に対してイベントを告知して参加を促し、その場でチームを組んで一緒にプレイしたり、対戦したりしてゲームを楽しむという、LANパーティーには欠かせないライブコンテンツ。興味があれば参加し、なければ参加しなくてもよく、別のゲームをプレイし続けてもいい。自由参加が原則だ。
初日は、「Logicool G CUP」と同時平行で、「Logicool G CUP」の競技種目である「League of Legends」や「ロケットリーグ」のコミュニティイベントが開かれていた。
2日目は「League of Legends」に加えて、「Call of Duty Black Ops 4」や「フォートナイト」、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」、「ポケモンカードゲーム」、「ハースストーン」、「Magic: The Gathering」と様々なタイトルのコミュニティイベントが開催され、同時多発的、別々の嬌声と歓声が混ざり合うという、LANパーティーらしい光景が繰り広げられた。
2日目のゲーミングエリアでもっとも大きな盛り上がりを見せたコミュニティイベントは、「PUBG」だ。RGBのメインMCを務めているお笑い芸人ののばしぼんの2人が参加したためだ。のばしぼんのバヤシXさんは、大のゲーム好きで“BAYASHI X”のハンドル(ゲーム内はBAYASHIMAN)で、個人の趣味として「PUBG」の配信を行なっているほど。RIZeSTとは「実況パワフルプロ野球」のオフラインイベントで一緒に仕事をしたことが縁で、ゲーム好きの芸人としてRGBのメインMCに抜擢されていた。
その“ゲーム好き芸人”のばしぼんが、オフラインで実力を発揮する機会がやってきたわけだ。これでドン勝を勝ち取れば、2018年、eスポーツ芸能人としてキャリアアップを果たしたケインコスギ氏のように、2019年にeスポーツ芸人として引く手あまたの存在になるかもしれない。
のばしぼんの2人は、配信設備が整えられたステージ席でかなり早い時間帯から練習を開始。2人がDUOを組んで練習している様子を後ろから見ていたが、バヤシXさんは「PUBG」の配信を行なっているだけあってかなり上手い。お尻を守るフライパンのスキンもターゲットデザインにアップグレードしており、かなり遊び込んでいる様子が窺える。その練習ではドン勝は取れなかったものの4キルを記録し、エイミングはかなり上手いことがわかった。一方、相方のしの丸さんはまだ5回目ということで、操作を一通り覚えたと言うレベル。DUO戦はかなりキツそうだなと思っていたが、今回はソロマッチということで、バヤシXさんのドン勝に期待が集まった。本人も取る気満々だ。
ソロマッチは計3戦行なわれたが、結論から言うとのばしぼんの2人は1度もドン勝を取れなかった。見せ場らしい見せ場もほとんどなく、eスポーツ芸人としては実力不足を露呈する結果となった。ただ、試合の回数を経るごとに参加者が増え、ギャラリーも多くなるなど、コミュニティイベントとしては大成功だったが、のばしぼんとしてはガチ勢が集うコミュニティイベントの洗礼を受ける形となった。
試合前、バヤシXさんはコミュニティの仲間達と「俺がドン勝できるようなムーブを頼むよ」と軽口を叩き、筆者の問いかけに対しても「ドン勝する準備はできています。M1で優勝する準備もできていますけどね」と自信満々だったが、試合後の感想は「みんな上手い! 上手すぎる!」ということで本当に悔しそうだった。2人のゲーム好きは本物だと感じただけに、ゲーム好きの芸人として是非とも捲土重来を図って貰いたいところだ。
そしてRGB2日目の取材でもっとも驚かされたのが、会場内のカフェテリアスペースを貸し切る形で行なわれたカードゲームのコミュニティイベントだ。RIZeSTが、大阪のゲームバーLOTUSに全面的に委託する形で行なわれていたが、京阪神から200人を超えるカードゲームファンが駆けつけ、文字通り大盛況だった。
イベント開始に先駆けてLOTUS代表の伊藤智紀氏に話を伺うことができたが、ゲームバーの一形態として、カードゲームが自由に遊べる場を提供するために半年前にLOTUSを大阪にオープンさせたということで、それ以前からカードゲームのコミュニティリーダーとして、様々なカードゲームのコミュニティイベントを大阪で開催してきたという。
カードゲームコミュニティは、LOTUSのようなお気に入りの場所を持っているが、こうした大規模なオフラインイベントに参加する機会を常に待ち望んでいるのだという。ちなみにバーの名前の由来は、「Magic: The Gathering」の伝説のカード「ブラックロータス」から取ったのではなく、一緒に活動している妻のハンドルから取ったということだ。
それにしても驚いたのは、年齢層の多彩さだ。年齢一桁の子供から、20台から40台の男女、そして還暦前後の年配の方までありとあらゆる属性のプレーヤーが参加しており、その幅の広さに驚かされた。
今回のイベントのもっともユニークな点は、「ハースストーン」、「ポケモンカードゲーム」、そして「Magic: The Gathering」という3つのカードゲームの大会を同時平行して行なっていたところだ。もちろん、それぞれのメーカーから公認を受けた公認イベントとして行なわれており、「Magic: The Gathering」については、公式のトレーナーも参加し、ビギナーにゲームの遊び方をレクチャーしていた。
参加者はそれぞれメインのゲームを持ち、最初はそれぞれのコミュニティで固まっていたが、次第に別のゲームにも手を出し、交流を深めたりして、最終的には3つのタイトルのコミュニティが渾然一体となって盛り上がっていく。「ハースストーン」のみデジタルで、残る2つはアナログという違いはあるが、カードゲームなら手段は問わないんだなということが実感できた。
大会は決勝戦のみ実況解説が行なわれ、カードゲームプレーヤーのNukesaku選手がすべての解説を担当していた。Nukesaku選手は、「ハースストーン」の世界大会への出場経験もある国内トッププレーヤーの1人だが、他のタイトルにも精通しており、ビギナーにもわかりやすい解説を得意としていることから白羽の矢が立てられた。
巧いなと思ったのは「Magic: The Gathering」だ。このタイトルのみ大会ではなく、専門のスタッフによるティーチングキャラバンが行なわれていたのだが、「ポケモンカードゲーム」と「ハースストーン」のコミュニティを狙い撃ちしたイベントになっており、知識ゼロの状態から手ぶらで参加でき、ティーチングキャラバン履修後は、スターターパックとカードケースも獲得できるということもあり、他のタイトルの大会を終えた参加者たちが列を成し、常に満席の賑わいだった。
こうしたコミュニティイベントのネックとなるのは、会場の確保だが、今回神戸市の協力によってRGBが行なわれているように、大阪市や区の協力を得ながら今後も大小のコミュニティイベントを開催し、カードゲームの盛り上げに一役買っていきたいという。
筆者は、RGBの同時多発的なイベントをフルカバーするために、直接参加はせず、参加者達が楽しんでいる様子を眺めるだけだったが、実に楽しそうで参加者達が羨ましかった。やはりカードゲームはオフラインが楽しい。それも大規模であればあるほど楽しい。それは「ハースストーン」のようなデジタルカードゲームでもまったく同じで、共通の趣味を持つ仲間と肩を並べて遊ぶだけで楽しさが倍加する。LOTUS主催のカードゲームイベントは、LANパーティーにおけるカードゲームの相性の良さを改めて気づかせてくれた。今後も引き続き開催していくということなのでぜひ同じような機会があれば参加してみては如何だろうか?