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半年間の戦いがついに幕張で決着!! 栄冠はLibalent Vertexに!!

「コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」グランドファイナル、TGS2018で開催

9月22日開催

会場:幕張メッセ

試合前のオープニングには、「コール オブ デューティ」コミュニティで世界最大の人気を誇るクラン「FaZe」のAttach選手が登場

 4月から5カ月に渡って繰り広げられてきた「コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」は、DetonatioN Gamingが首位、そして怒濤の追い上げを見せたLibalent Vertexが2位という結果で幕を閉じた。

 そして9月22日、東京ゲームショウ2018の会場内に設えられた「e-Sports X Blue Stage」にて、立ち見もあふれるほどの観客が詰めかけるなかDetonatioN GamingとLibalent Vertexの直接対決を行ない、最終的な優勝者を決定する「グランドファイナル」が開催された。

 賞金総額1000万を賭けた戦いは、勢いに乗るLibalent Vertexが勝利を収め、見事プロ日本一の座と800万円の賞金を獲得した。

5カ月に渡りリーグ戦を戦い抜いたトップ2チームが激突!!

 JeSUによる認定を受けたプロ6チームが参戦して行なわれたこの「プロ対抗戦」には、思えばさまざまなドラマがあった。

 第3回大会ではそれまで無敗で首位を走っていたRush Gamingが第5節、第6節と立て続けに敗北。DetonatioN Gamingに首位を明け渡すと同時に、第2回大会よりsitimentyooo(シチメンチョウ)選手が加わったLibalent Vertexの躍進がはじまった。結果的には4位から2位へと上り詰めてRush Gamingを3位に追いやる形で、グランドファイナル出場を決めた。

 一方、Rush Gamingは7月に4人中2人の選手がチームを脱退して第5回大会を迎える波乱を経験しつつも、リーグ戦最終試合となった第10節第3試合において、安定して首位を走り続けていたDetonatioN Gamingを下す意地を見せた。

これまでにおけるリーグ戦各大会と同様、MCは岸大河氏、実況にk4sen(カセン)氏、解説には鈴木ノリアキ氏、さらにアシスタントとして松嶋初音さんという布陣でグランドファイナルは進められた

 振り返ればDetonatioN Gamingの強さはリーグ戦全10戦において、たった2敗という非常に安定したものではあった。しかし、その内実を見ると、2敗とも相手はRush Gaming。Rush Gamingは闘会議2018の大会において優勝を飾ったいわば“前王者”であり、DetonatioN Gamingはそのプライドの前に敗れた格好だ。

 「リーグ戦で最後に負けてしまった悔しさをバネに、東京ゲームショウ2018では絶対に勝ちたいと思います(AIiceWonderIand選手)」、そう語っていたDetonatioN Gamingではあったのだが……。

安定のDetonatioN Gamingか? 破竹の勢いに乗るLibalent Vertexか!?

 第1ゲームはマップ「LONDON DOCKS」でのHardpoint戦。46/28というInaba_UR(イナバ)選手の驚異的なキル/デス数もあり、一瞬たりとも後塵を拝することなく177-250でLibalent Vertexが奪取した。

グランドファイナルでの使用マップは写真の通り。フルセットを戦うことになれば「LONDON DOCKS」、「SAINTE MARIE DU MONT」、「ARDENNES FOREST」、「VALKYRIE」、「LONDON DOCKS」の順で戦う予定だった

 このプロ対抗戦では、Hardpoint、Search & Destroy、Capture the Flagと3つのゲームルールを用いて3本先取の戦いを繰り広げるが、両チームのHardpoint戦における勝率を見ると、DetonatioN Gamingが81%であるのに対し、Libalent Vertexはわずか43%でしかない。倍近いその差をひっくり返しての完璧な勝利に、選手たちの笑顔ははじけ、会場には大きなどよめきが走った。

 続く第2ゲームは、Search & Destroy戦。マップは「SAINTE MARIE DU MONT」だ。AIiceWonderIand(アリス)選手のスナイパーライフルによる狙撃が冴えを見せ、DetonatioN Gamingが立て続けに2本を先取しての3本目。DetonatioN GamingはxAxSy(アクシー)選手、GenGar_AX選手の2人、対するLibalent VertexはE3NCOUNT(エンカウント)選手たったひとりという状況。E3NCOUNT選手は落ち着いてxAxSy選手を倒し、そして最後に残ったGenGar_AX選手が爆弾を設置した直後に襲撃。enGar_AX選手も倒して爆弾の解除に成功した。

 リーグ戦では目立った活躍をなかなか見せられないでいたE3NCOUNT選手がチームにスコアをもたらすと、そこからLibalent Vertexは勢いに乗り、3-6と第2ゲームもものにした。

 ここまで0-2とDetonatioN Gamingは後がない状況。第3ゲームのCapture the Flag戦のマップには、「ARDENNES FOREST」が選ばれた。旗を持ち合うなど混戦が続くなか、最初にスコアを取ったのは、DetonatioN Gaming。そこから再び混戦がはじまるが、前半終了間際にLibalent VertexのInaba_UR選手が旗を持ったAIiceWonderIand選手を倒して1-1に。

 後半も開始直後は混戦が続いていたものの、残り3分を切った頃から状況が変化を見せはじめる。Inaba_UR選手の3連続キルの合間に、旗を持つGenGar_AX選手をE3NCOUNT選手が倒して1-2と逆転。さらに勢いそのままに立て続けにInaba_UR選手が旗を持ち帰って1-3。残り70秒というところでさらにsitimentyooo選手が旗を持ち帰ってスコアを1-4とし、そのまま試合を決めてしまった。

 かくしてグランドファイナルはLibalent Vertexが見事勝利を飾り、優勝賞金800万円のほか、副賞としてポータブルスマートプロジェクター「XPERIA Touch」と、12月3日に発売される「プレイステーション クラシック」が贈呈された。

始終硬さの見られたリーグ戦1位のDetonatioN Gaming。奥からGaIiard(ガリアード)選手、GenGar_AX(ゲンガー)選手、AIiceWonderIand(アリス)選手、xAxSy選手

E3NCOUNT選手の奮闘が光った一戦

 リーグ戦中の両者の対戦成績は、Libalent Vertexの2敗。過去のデータだけ見るならば、完全にDetonatioN Gamingが有利という見方が妥当だろう。しかし、蓋を開けてみれば、グランドファイナルでは0-3のストレート勝ちで、Libalent Vertexが一気に勝負を決してしまった。リーグ戦での雪辱をこれ以上ない形で晴らして見せたわけだ。

 思えば第2回大会でsitimentyooo選手が加わり、チームとしてようやく機能するようになった第3回大会からLibalent Vertexは急成長を遂げ、グランドファイナル出場、さらにはグランドファイナルで優勝するまでの“強豪”となった。

 そんなチームのなかにあって、1カ月前に行なわれた第5回大会終了後、E3NCOUNT選手は舞台上のインタビューで、こんなことを語っていた。

 「どちらかと言えば足を引っ張っているほうなので、『(グランドファイナル出場という晴れ舞台に)連れてきてもらってありがとうございます』という気持ちと、決勝で今までの借りを返させていただきたいと思います」

 ところが、だ。グランドファイナルの試合では要所要所でチームに流れを引き戻す殊勲を挙げてみせた。

第3回大会以降の勢いのまま、グランドファイナルでも勝利を遂げたLibalent Vertex。奥からE3NCOUNT選手、sitimentyooo選手、Inaba_UR選手、Nicochaaaaaaaann選手

 その秘訣を問われたE3NCOUNT選手は、「練習をなくす、いや、休みをなくすことです」と解答。思わぬ言い間違いに笑いも起こったが、休みをなくして練習に打ち込んだがために中には休みがたった1日しかなかった月もあったという。そこにはプロとして研鑽してきた真剣な日々と、その大変さが垣間見えた。おそらくは間違いなくLibalent Vertexに限ったことではないのだろうが、実際に相当の努力と苦労があったことと思う。

勝敗の狭間にあったもの

 半年に渡ってこのプロ対抗戦を見て来た筆者には、グランドファイナルのこうした結果を語るうえで、選手たちの努力とともに、欠かせない要素がひとつ存在するように思えてならない。それが、チームスタッフの力だ。

 実は前述の第5回大会の際に配布された公式の取材案内には、「チームマネージャーがおすすめする注目選手」という項目が用意されていた。各チームが中心的選手の名前を挙げるなか、なんとLibalent Vertexの欄にはEVA MK 7氏とWENGER 9氏という2人のチームマネージャーの名前が書かれていたのだ。

 筆者が特に注目していたのが、EVA MK 7氏だ。リーグ戦の各大会では、非配信の試合もスマートフォンでリアルタイムに実況するだけでなく、最前列で人一倍大きな声を挙げ、選手たちを鼓舞していた。第5回でRush Gamingを破り大金星を挙げた瞬間には、そのスマートフォンを投げ捨てて選手たちに駆け寄って抱き合い、飛び上がりつつ、全身で勝利を祝っていた。

勝利の瞬間、舞台ギリギリまで駆けつけて選手たちと喜びを分かち合うLibalent Vertexの関係者たち(写真は第5回のもの)

 もちろん、グランドファイナルでも、EVA MK 7氏らは観客席の最前列で大きな声と拳を振り上げ、全身で選手たちを応援していた。EVA MK 7氏のこの姿は、観客席の応援が明らかにLibalent Vertex寄りだったことに少なくない影響を与えていたと思う。

舞台に向かって右側の最前列に陣取っていたEVA MK 7氏らはじめとするLibalent Vertex関係者。全大会を通じて素晴らしい応援だった

来シーズンのプロ対抗戦に期待

 ともあれ、「コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」はこれで閉幕となった。「コール オブ デューティ」の次回大会では対応タイトルが「ブラック・オプス4」となり、5人vs5人での戦いになるという。

 半年に渡って行なわれたプロ対抗戦によって切磋琢磨を続けた6チームは、Libalent Vertexはもちろん、どのチームも確実にレベルを上げ、リーグ全体の底上げを感じずにはいられなかった。対象タイトルが変わろうとも、次回はさらなるおもしろい戦いを見せてくれることは、まず間違いない。

優勝の喜びを語るNicochaaaaaaaann選手。出場が決定してからの1か月間、Libalent VertexはみっちりとDetonatioN Gaming対策を練ってきたという