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「ソニックバースデー2018」で、最新作「チームソニックレーシング」の新情報を公開!

「ソニックマニア・プラス」にはマイティーとレイが参戦

6月23日 開催

会場:東京ジョイポリス

 セガゲームスは6月23日、お台場の東京ジョイポリスにて「ソニックバースデー2018」を開催した。超音速のハリネズミ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が主人公の同名ゲームタイトルが、1991年6月23日に北米で発売された日を彼の生誕日とし、その27周年目に行なわれた本日のイベントでは、「ソニック」シリーズプロデューサーの飯塚隆氏と「チームソニックレーシング」ディレクターの河原塚俊介氏、さらには「ソニック」シリーズサウンドディレクターである大谷智哉氏が登場し、さまざまな話を披露した。

【E3トレイラー映像「チームソニックレーシング」】

実機での4人対戦プレイを交えて紹介された「ソニックマニア・プラス」

 イベントで司会進行を務めたのは、タレントで女優の橘ゆりかさん。彼女に招かれ登壇したのが、「ソニック」シリーズプロデューサーの飯塚氏だ。

 最初に披露されたのは、7月19日にリリースが予定されている「ソニックマニア・プラス」。昨年、ダウンロード専用ソフトとして発売された「ソニックマニア」だったが、ユーザーからの“パッケージ版が欲しい”とのリクエストを受けて新たなコンテンツを加え、もう1度ファンの方々に喜んでもらおうということで作られたのがパッケージ版「ソニックマニア・プラス」だ。

 本作には新キャラクターとして、マイティー(マイティー・ザ・アルマジロ)とレイ(レイ・ザ・フライングスクイラル)が参戦。2キャラとも、アーケード版「セガ ソニック・ザ・ヘッジホッグ」に登場していたが、プレイアブルとなるのはそれ以来だ。マイティーは固い甲羅を使った攻撃を行ない、レイはムササビの特徴を活かして空を飛ぶことができるキャラクターとなっている。

新キャラクターのマイティーとレイ。久しぶりのプレイアブルキャラということで、会場からは歓声も上がった

 新仕様としては、アンコールモードが追加された。これは、「ソニックマニア」に登場したステージをもう1度チューニングし直し、再び楽しんでもらおうというもの。マイティーとレイを救出するシーンからストーリーが始まり、キャラクターを切り替えて進むという新しい遊び方を提案しているという。くわえて、対戦モードも進化している。「ソニックマニア」には2P対戦が搭載されていたが、「ソニックマニア・プラス」では最大4人での対戦が行なえるようになった。

 ここで、司会の橘さんのほか、会場に詰めかけたお客さんから3人を選んでの4人対戦プレイが行なわれることとなった。キャラクターを選択すると、4分割された画面が表示されてゲームスタートとなる。全員が楽勝でゴールするかと思われたが、橘さんをはじめ2人がゲームオーバーになってしまうハプニングも。しかし、4人対戦の面白さは十分に伝わったようで、会場からは大きな拍手が巻き起こった。

ステージに呼ばれたお客さんの1人はテイルズの手作りシッポを着けていたなど、登壇者全員が「ソニック」シリーズ好きな人たちばかりだった。プレイ終了後は、飯塚氏が直接記念品を手渡す場面も

 対戦終了後、アニメ「ソニックマニア アドベンチャー」の最新話となる「PART4」が上映された。これまで「PART1」から「PART3」が公開されていたが、今回の「PART4」では新キャラクターとなる、マイティーとレイの紹介を兼ねた内容になっている。実は、最初にプロモーションとしてアニメーションを作ったところ非常に好評で、せっかくなのでアニメーション形式で物語を描こうということになり、その結果として誕生したのが「ソニックマニア アドベンチャー」と飯塚氏の口から語られた。次の「PART5」が最終回で、彼らがエッグマンといよいよ対決することに! 最終回は7月配信予定なので、楽しみにしていて欲しい。

声は一切入っていないが、表情や仕草ですべてが理解できるように作られている
パッケージだけの特典として、豪華36ページのアートブック、54曲を収録した日本だけの2枚組オリジナルサウンドトラック、メガドライブ風リバーシブルジャケットを用意。数量限定生産なので、予約必須だ
既に持っている人向けにアンコールパックを用意。インストールすれば「ソニックマニア・プラス」仕様にアップデートされる。価格は税別500円だ

E3バージョンを使用して、詳しいルール解説などが行なわれた「チームソニックレーシング」

 続いて紹介されたのが、先日発表されたばかりの最新作「チームソニックレーシング」。世界中のプレーヤーと最大12人までのオンライン対戦が可能な、チームタイプのレーシングゲームだ。

 チームレーシングというところがユニークで、3人1組で勝利を目指す。キャラクターはスピードタイプ、テクニックタイプ、パワータイプの3種類に分かれており、スピードタイプは最高速度が最も早い。テクニックタイプはハンドリング性能が良く、荒れた道でも減速せずに走ることができるため、初心者でも扱いやすい。パワータイプは敵車を体当たりで弾いたり、パワータイプだけが使える攻撃的なアイテムを使うことができる。飯塚氏によると、これらのタイプを活かしたチームを構成するのがカギとなるそうだ。

今回紹介されたチームは2つ。チームソニックは、スピードタイプのソニック、テクニックタイプのテイルズ、パワータイプのナックルズで構成。方やチームダークは、スピードタイプのシャドウ、テクニックタイプのルージュ、パワータイプのオメガとなっている

 ここで、E3 2018に出展されていたROMを使用してのプレイが行なわれることになり、「チームソニックレーシング」のディレクターである河原塚氏がステージに招かれた。チームでいったいどうやってレースをするのか? という疑問に答えるべく、実際にプレイしながら河原塚氏が解説を行なうことになった。

 E3バージョンのゲームを起動すると、最初にプレーヤーへの説明が行なわれる。チームで1つのパワーゲージを集めると、強力なダッシュができるアルティメットブーストがあり、そのゲージの溜め方となる4つの方法が紹介された。1つはタッチダッシュで、味方がスピンアウトして減速した時に近くを通ることで、仲間に加速を与えるというもの。

 2つ目のラインブーストは、味方が走った後に表示される黄色いラインをトレースすることで、ブーストがチャージするという方法。いわゆる、スリップストリームのような感じだそうだ。3つ目が、アイテム転送。自分が取得したアイテムを、他のチームメイトにプレゼントすることができる。贈られたキャラは、より強力なアイテムとして受け取ることができるのだ。4つ目が、ライバルテイクダウン。これはわかりやすく、ライバルチームを攻撃することでゲージパワーが溜まるというもの。これらを駆使しながら、アルティメットブーストを溜めていくというゲーム進行になる。

使用されているのがE3で使用されているROMのため、音声や字幕はすべて英語だった。日本で発売される際には、当然ながらすべて日本語化されるほか、日本語音声も追加される
3人のチームが1つのパワーゲージを集めて強力なダッシュができるアルティメットブースト、そのパワーゲージの集め方が表示されている
アイテムを持っていない時に仲間へリクエストを出すと、アイテムをもらうことが可能。もちろん、その反対もできる

 プレイの結果、河原塚氏が操作したソニックは3位、チームメイトのテイルズが4位、ナックルズが5位となり、最終的なチームの順位が計算された。すると、まんべんなく上位入賞したのが貢献し、チーム順位は1位に。プレーヤーだけでなく、仲間の成績もチーム順位を左右するのがよくわかる結果となった。

ソニックチームは3位、4位、5位だったが、チーム成績を総合するとチーム1位に。自分だけが1位になっても、チームとしてはトップになるのが難しいシステムのようだ

 ここでなんと、河原塚氏が3位という順位に不満を訴えて再チャレンジを要求! それが認められると、次に走るキャラクター選択を会場へと投げかけた。すると、観客からはシャドウコールが巻き起こり、それを受けてシャドウで1位獲得を宣言した。なお、ここでは仲間としてルージュとオメガが自動で設定されたが、製品版ではソニックとシャドウが同チームで走る、ということもできるそうだ。

 本気モードで挑戦した結果、無事に1位を獲得! しかし、チームメイトのオメガは2位でルージュが11位だったためチーム成績は1位になれないと思われたが、なんとかこちらも1位で終了となった。今回、チームメイトはコンピュータが担当したが、オフライン友人を呼んでで遊ぶことも、オンラインで離れた友達とチームを組むこともできるとのことだ。

 実機プレイ終了後、キャラクター選択時に“?”と表示されていた9枠のうち、ソニックの誕生日を記念して3キャラクターが全世界に先駆けて公開されることになった。3チーム目はチームローズで、スピードタイプはエミー・ローズ。テクニックタイプはチャオとオモチャオという意外な組み合わせで、レース時はチャオがキャノピーの中に入り、オモチャオが外から指示を出すそうだ。最後のパワータイプは、ビッグ・ザ・キャット。チームソニックとチームダークはカッコイイ感じをイメージしたが、チームローズはのんびりのほほん、というイメージでチョイスしたそうだ。

キャラクター選択時に“?”で表示される枠が9つ残っているが、そのうちの3キャラクターはチームローズのエミー、チャオ、ビッグと公表された

 新キャラクター紹介後、「ソニック」シリーズのサウンドディレクター・瀬上純氏より届いたビデオレターが上映された。瀬上氏は本日、「チームソニックレーシング」のサウンドレコーディングのために会場入りできなかったことをお詫びし、続けて「チームソニックレーシング」は「ソニック」シリーズのキャラクターが勢揃いする楽しいレーシングゲームになっていることをコメント。サウンド面でもバラエティに富んだ楽曲をたくさん用意するので、楽しみにしていて下さいと結んだ。

予定が合わなかったため、ビデオレターでの出演となった瀬上氏
最後に、プレイステーション 4とNintendo Switch、PC(Steam)で今冬発売予定ということが明かされた

 この後、「ソニックバースデー2018」で開催されているコラボイベントや関連情報が数多く紹介されたが、中でも飯塚氏イチオシなのが新商品の「ソニックカレー」。盛りつけ例を見ると分かるように、青いカレーとなっているのが特徴だ。さらに、カレーとは思えないデザインを採用したパッケージも特筆すべき点。この商品は、東京ジョイポリスの「JP STORE」やオンラインショップ「山吉屋」、「ヴィレッジヴァンガード」などで好評発売中だ。

これが、飯塚氏イチオシの「ソニックカレー」。盛りつけ例の部分をアップで撮影した写真も掲載したが、青いカレーはどのような味がするのだろうか? なお、飯塚氏は既に試食済みだそうで、美味しかったとコメントを残した
その他の関連情報がかなりの数に上るので、それらのスライドをまとめて掲載した

 ここで、「ソニック」サウンド関連のお知らせとして、「ソニック」シリーズサウンドディレクターの大谷智哉氏がサプライズ登壇!

 大谷氏が紹介したのは、「ソニックフォース」サウンドトラックのアナログレコード「ソニックフォース オリジナルサウンドトラック ザ・ヴァイナル・カッツ」。発売日が7月31日に決定したことを発表し、あわせてこのイベント開催日の前々日に届いたばかりという現物を披露した。インナースリーブが入っており、リバーシブルで使えるほか、カラーLPレコードも2枚収録されている。

 イベント最後には、本日の主役であるソニックをステージへと招き、誕生日ケーキを披露して終了となった。

飯塚氏、河原塚氏、大谷氏インタビュー

 イベント終了後には、飯塚氏、河原塚氏、大谷氏を交えての囲み取材が行なわれたので、その模様を一問一答形式で掲載する。

Q:今日のバースデーイベントの感想をお願いします。

em|s|飯塚氏: @@ @@去年はバースデーイベントが開催できなかったことと、今年の告知もいつもより遅いタイミングだったので、皆さんに集まっていただけるか内心心配でした。しかし、多くの方に来ていただけましたし、お知らせの時にも皆さんの喜ぶ声と顔が見られたので良かったと思います。

河原塚氏: 私自身、大勢の前で喋るのも、出演させていただくのも初めてで最初は緊張したのですが、みんなソニック大好きな方々で、ホーム感を感じながら喋れたので凄く楽しかったですし嬉しかったです。

大谷氏: 今日、本当は登壇者として発表もされていなかったです。私がサプライズで、どうなんだろう? という思いもありましたが、いつも来てくれる顔ぶれがあり、ホーム感が感じられました。

Q:E3を終えての、ユーザーからの反応はどうでしょう?

飯塚氏: E3で「チームソニックレーシング」をプレイアブルで出展し、多くの方に遊んでいただきました。最初は、チームメカニクスがどうやって機能するかがわからない方もいたのですが、説明して楽しんでいただきました。いくつかの賞と、ノミネートを4ついただきまして、良い立場でアナウンスすることができたと思います。

Q:本日、新たに「プーマ」コラボの発表がありましたが、その感想やユーザーの反応で感じたことを教えて下さい。

飯塚氏: 「プーマ」とコラボをやらせていただくことは、自分でもエキサイティングでした。ただ発売された瞬間なくなってしまい、日本だけでなく海外でも入手困難な状況になったので、もっと量産してくれないかと思っていました。その矢先に第2弾をやっていただけるというのが凄く嬉しいですし、これでファンの方に届くと嬉しく思います。

Q:大々的に発表された「ソニック」の映画化について、何か進捗があれば教えて下さい。

飯塚氏: パラマウントでの配給なので、私から話すと怒られてしまうので言えないのですが(笑)、凄く順調に制作が進行しているので、続報が出るんじゃないかなと私も期待しています。制作順調という感じですね。

Q:今後、「ソニック」ブランドの展開に関して何か話せることがあれば教えて下さい。

飯塚氏: 去年は「ソニックマニア」と「ソニックフォース」2タイトルを発売しました。1年で2タイトルもリリースしたので、ファンの方々は“これで息切れか?”と思ったかもしれませんが、今年も「ソニックマニア・プラス」と「チームソニックレーシング」の2タイトルを出させていただきます。私が海外にいるので、国内外の開発と協力しながら「ソニック」関連タイトルを作り続けていく体制ができているので、今後も発展的に発売していく所存です。

Q:河原崎さんは、これまでどのような作品に関わられていたのですか?

河原崎氏:実はセガ歴自体が浅くて……セガに入って2つ目の仕事がこれです。前回のプロジェクトは「ぷよぷよ!!クエスト」で、そのPC版の開発ディレクターを担当していました。

Q:今回、「ソニック」シリーズに携わることになった感想、または意気込みをお願いします。

河原崎氏:「ソニック」シリーズに初めて関われるということで、最初にこの仕事の話をいただいた時“ついにきた!”と、素直に喜んだのを覚えています。飯塚プロデューサーと日々やりとりしていますが、普段は北米にいらっしゃるので……。

飯塚氏: 実は、直接会うのは今日が初めてなんです(笑)。

河原崎氏:普段生活していて時差を意識することはないので、メールを出して返事は明日とか、そういったことが新鮮に感じます。

Q:大谷さんに、「ソニックフォース」アナログレコードの所感をお願いします。

大谷氏: アナログレコードはCDより前のメディアなので、今の若い人はレコード盤をそもそも見たことが無いのが普通だと思います。デジタルで聞くのが主流の世の中で、音楽を“モノ”として所有する喜び、現物が手元に届いて良い、と思えるのが大きいです。所有している感じがありますし、色んな楽しみ方を広げられるのがいい。「ソニック」のレコードタイトルも増えているので、今後全部レコードで展開することができるかもしれないし、そのあたりも楽しみではあります。

Q:昨年、「ソニックマニア」には追加するコンテンツは無い、と聞いたのですが、「ソニックマニア・プラス」には複数追加されています。ここにはどんな苦労があったのでしょうか?

飯塚氏: 「ソニックマニア」は、発売も延期させていただいて、やりきった感じだったんです。その後、パッケージ版を単にリリースしようというプロジェクトが持ち上がったのですが、そうすると前作を持っている人はパッケージ版が出た時に悔しい思いをするじゃないですか。それがイヤで、デジタル版を買った人にもパッケージ版を新たに買う人にも同等に楽しめるものにしなければいけないと思い、今回の「ソニックマニア・プラス」という追加コンテンツをひねり出した感じですね。特に、ファンの間からは要望の強かったマイティーとレイが登場するタイミングというのが、通常のモダンソニックシリーズではありえないので、今回クラシックの「ソニックマニア」という舞台の中で、彼らが再登場できるのは自分の中でも良かったと思います。

Q:チームローズの3キャラクターを選んだ理由は何ですか?

飯塚氏: 「チームソニックレーシング」は、私の中ではカッコイイレーシングゲームを作りたかったんです。なので、チームソニックもチームダークもカッコイイ車のデザイン、カッコイイCG映像という形で構成しました。しかし同時に、大勢集まった時に和やかな雰囲気を作れるゲームにもしたかった。レースゲームにあまり興味のない友達が中にいた時、キャラクター選択時に“可愛いからこれ選ぼう”、そういうキャラクターをどうしても仲間に加えたい思いがあり、エミーとチャオとビッグになりました。特にチャオは、「ソニック」ゲームを知らなくても“なんか可愛いから私これ”という感じで選んでくれればと思っています。

Q:「チームソニックレーシング」はE3にてプレイアブル出展しましたが、海外の反応で印象的だったのは何でしょうか?

飯塚氏: 今回開発はイギリスのスモウ・デジタルという会社なんですが、「セガオールスターズレーシング」も手がけた開発会社なので、みなさん“スモウさんが作っているなら安心だ”と。開発会社がスモウ・デジタルと聞いただけで、レーシングの面白さは保証済み、と皆さん納得されていたのが印象的でした。

Q:今日のイベントでチームローズが発表されましたが、今後の発表はどうなるんでしょうか?

飯塚氏: プロモーションPR関係はセガオブアメリカがコントロールしてますので、彼らと話し合ってですね。今回のイベントに関しては、私の方から“どうしてもこのバースデーイベントに新たなニュースが欲しい”と彼らにお願いして、チームローズの情報をもらいました。次のキャラクター公開に関しても、彼らがプランを考えているところです。

Q:DLCに関して教えて下さい。

飯塚氏: DLCに関しては、現在は作る予定は無いです。とにかく作りきりたい、という思いもありますので。ただ、本作はオンラインゲームですので、長く遊んでいただくタイトルとして発売後、皆さんの反応を見ながら柔軟に考えていきたいと思っています。

Q:ありがとうございました。