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試遊台で一足お先にウェブアクションを体験! 「スパイダーマン」レポート

6月11日 開催

 軽快で躍動感のある動き、切れの良い格闘、大都会を思う存分飛んでいくウェブアクション……映画そのままのスパイダーマンをプレーヤーが生み出せる楽しさに、世界中の人が魅了されたプレイステーション 4向けアクション「スパイダーマン(Marvel’s Spider-Man)」の続報が明らかになった。本作は9月17日に発売。今回は、「PlayStation E3 2018 Showcase」でのデモムービーに加え、会場で試遊できた内容も紹介したい。

 大都会をウェブで飛び回り、ヴィランと戦いを繰り広げるという「スパイダーマン」のオープンワールドアクションは、実はアクティビジョンから数作製作されている。シリーズにはできの良い作品もあるが、今の時代のユーザーが望む最高のスパイダーマンゲームは、インソムニアックゲームズ制作の本作「スパイダーマン」だろう。

 「レジスタンス」のユニークなゲーム性で世間を騒がせ、「サンセットオーバードライブ」でのハチャメチャなオープンワールドのテクニックでユーザーを魅了した彼らのセンスが、本作にどのように活かされるか大いに注目したいところだ。

 今回のデモプレイの舞台はニューヨークの東の川にある凶悪犯達を収納する刑務所。スパイダーマンは彼をバックアップする女性ワタナベと共に、刑務所に向かう。彼らを迎え撃つのは電気を放つヴィラン「エレクトロ」だ。彼はその電気を放つ力を活用しワタナベのヘリを落とし、刑務所の鍵を開放してしまう。スパイダーマンはワタナベを救った後、解放された犯罪者に立ち向かっていく。

刑務所にはヴィラン達が待ち受けている

 常人の数倍の力を持つスパイダーマンだが、彼の戦いで強調されるのは“スピード”である。犯罪者の攻撃をひらりとかわし、高いところからウェブを使って急降下、強力なキックで敵を吹き飛ばし、追いついてパンチの追加攻撃。戦場を縦横無尽に飛び回り、敵を翻弄して倒していく。

 しかし今回の戦場は刑務所である。ここには過去スパイダーマンが倒した敵が多くいるのだ。強力な機械スーツに身を包んだ大男「ライノ」、毒針のついた尾でスパイダーマンを付け狙う「スコーピオ」、飛行スーツをまとった「ヴァルチャー」。彼らが力を合わせてスパイダーマンを追い詰めていく。

 格闘だけではなく、チェイスシーンも見ることができた。チェイスシーンはとてもスピーディーだ。高速飛行するエレクトロをウェブスイングで追跡していく。ぶら下がりアクションだけでなく、小さな隙間にミサイルのように突進しすり抜けるアクションや、垂直の壁を駆け上るシーンもあり、スパイダーマンならではの実にカッコイイアクションをたっぷり見せながら決めながらスパイダーマンはエレクトロに迫っていく。

 しかしさらに「Mr.ネガティブ」の登場でスパイダーマンは窮地に陥る。敵に囲まれ追い詰められたスパイダーマン、しかし彼らの前に……というところで今回のデモプレイは終了。思わずピンチのスパイダーマンに声援を送りたくなり、この先がとても気になるところだ。

逃げるエレクトロを追う、様々なゲーム性が盛り込まれるのがわかる
追い詰められるスパイダーマン。救いの手はあるのか?

 「PlayStation E3 2018 Showcase」では試遊バージョンを触ることができた。「スパイダーマン」の基本的なゲームプレイは「オープンワールドアクション」だと感じた。街の中には様々なクエストやチャレンジがあり、これらをクリアし、ストーリーミッションを進めていくことになりそうだ。

 試遊バージョンは非常に凝っていて、10分近くフリーに色々遊ばせつつ、一定時間経過するとヴィラン「ショッカー」との対決ステージへの道が示唆される。本作の自由度や可能性をきちんとユーザーに実感させながら“締め”のステージを用意しており、プレーヤーがきちんと満足感を得る構成になっている。

今回は試遊台で体験プレイができた。E3会場でも出展予定だ

 筆者は最初この仕掛けがわからず、「フリーに遊んでるとショッカーを体験できなくなってしまう」と焦ってスタッフに質問してしまったが、ちゃんと展開が用意されているのがわかって感心させられた。今回はまず街の中を自由に動き回れる要素と、多数の敵と戦う要素、移動中に発生するミッション、そしてショッカーの戦いという盛りだくさんの内容が体験できた。

 まず本作の最大の魅力である“移動”である。R2を押しているだけで、近くに建物があるとスパイダーマンはウェブを繰り出し、スイングで滑空する。ボタンを放すと空中に飛び上がる。ウェブを離すところで寄り遠くに飛んだり、上方向に飛べるなど工夫できる。さらに×ボタンで前方にウェブを出し引き寄せることでスピードアップできる。

 R2を押したまま壁に当たると壁を駆け上る。このとき端近くで×を押すことで身体を引き上げより高くジャンプができる。簡単な操作で、思いっきり空を飛び回れる。地域は広大で、さらに緻密であり、本当に飛んでいるだけで楽しい。

 格闘は本来はPVのように多彩な操作が楽しめるのだが、初心者の“ガチャプレイ”でもなかなか爽快だ。敵と上手く距離をとりながら撃破していく。×のジャンプ、△のウェブ、○の格闘などを組み合わせていくだけで素早いコンボで敵をボコボコにできる。ただし囲まれると大ダメージを食らうし、強力な火器を使う敵もいる。本作で気持ち良く戦うにはちょっと練習が必要だ。

 イベント要素としては街を移動中逃走車両に遭遇した。警察が追う逃走車両を地上すれすれのウェブスイングで追いかけ、敵に追いつき車の天井に着地する瞬間がたまらない。簡単操作で軽口をたたきながら敵を無力化するスパイダーマンは非常にカッコイイ。他にも突発ミッションが多数ありそうで期待したい。収集要素などもありそうだ。

 そしてショッカーとの戦いである。ショッカーは両手にすさまじいパワーを発揮するグローブをはめた敵なのだが、ちょっとお間抜けで、軽く扱われがちだ。今回も初心者相手の力試しの相手として登場である。

 とはいえワザは非常に派手で強力だ。身体の周りにフィールドを張り、強力な竜巻のようなエネルギーを放って手がつけられない。対処法は数発空振りをさせて息切れがしている隙にL1、R1でオブジェクトにウェブをくっつけてスィング、ショッカーにたたきつけ、隙を生ませてパンチをたたき込むという戦い方をしていく。

 ボス戦の楽しさはこういったルールを把握した上で、いかに上手く立ち向かうかというところ。体験版でも最初はうまくいかないかもしれないが慣れればショッカーを翻弄したたきのめす爽快感を得られる。

 E3は関係者などが多い商談会のため現時点でこの試遊バージョンを触れる人は限りがある。「スパイダーマン」の魅力をもっと知ってもらうため、配布を是非希望したい。日本版の体験版も大いに期待したいところだ。