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日本一、PS4/PS Vita/Switch用「嘘つき姫と盲目王子」を5月に発売
絵本のようなタッチで描かれた世界を旅する優しい物語
2018年2月15日 15:00
日本一ソフトウェアは、プレイステーション 4/PlayStation Vita/Nintendo Switch用アクションアドベンチャー「嘘つき姫と盲目王子」を5月31日に発売する。価格は、PS4版が6,980円(税別)、PS Vita版が5,980円(税別)、Nintendo Switch版が6,980円(税別)。
「嘘つき姫と盲目王子」は、化け物と幼い王子を主役にしたアクションアドベンチャー。プレーヤーが操作するのは、少女に変身する力を得た狼の化け物。異形の狼と少女の姿を使い分け、時に王子に協力しながら、森の奥にある魔女の館を目指す。絵本のような美しいビジュアルや、謎解きアクション、異種族間の交流から生まれるドラマチックな物語を楽しめる。今回はゲームの世界観や、登場人物について紹介する。
ステージクリア型のパズル要素を持つアクションゲーム
本作は、「化け物」と「姫」の能力を使い分けて、パズル要素のあるギミックを解き、NPCである王子を導いてゴールを目指していくステージクリア型のアクションゲーム。
アクションやパズルが苦手な人のために「ステージスキップ機能」が搭載されており、気軽にゲーム本編を楽しむことができる。また、1度クリアしたステージは再度挑戦することが可能なので、サイドストーリーの開放に必要なアイテムの収集や、パズルの攻略を自分のペースで楽しむことができる。
温かみのあるグラフィックス
ペンで描かれたようなアナログ調のグラフィックスが本作の大きな特徴だ。キャラクターやステージ、ユーザーインターフェイス(UI)など、画面を構成する多くの要素がデザイナーによる手書きで作られている。
アクションパートでは、クロスハッチングで表現された印影や、森の奥行きを感じさせる多重スクロール、柔らかな光の質感など、繊細な2Dグラフィックスを全編にわたって楽しむことができる。また、ストーリーパートの一部には、アナログで描かれたイラストが使用されている。
「嘘つき姫と盲目王子」は、ゲームと絵本のようなビジュアルの融合を目指している。イベントシーンは声優による朗読と、ページをめくる演出によって進行していく。
【「嘘つき姫と盲目王子」物語】
ある森に、狼によく似た人食いの化け物が住んでいました。
その化け物は恐ろしい姿に似合わぬ美しい歌声を持ち、月夜の晩には誇らしげにその歌声を響かせていました。
しかし、その夜はいつもと様子が違いました。狼の化け物が小高い岩の上で歌を歌い終えると、どこからともなく拍手が聞こえてきます。
狼がそっと岩の下をのぞくと、身なりの良い少年がこちらを見上げていました。森のそばにある小国の王子が、狼の歌を聴きに来ていたのです。岩が邪魔で、王子からは狼の姿が見えていないようでした。
普段の狼ならば、すぐに王子を捕らえて食べてしまっていたことでしょう。しかし、狼は王子を見逃しました。それは単なる気まぐれでした。
それからというもの王子は毎晩、狼の歌を聴きにやって来ました。ふたりが言葉を交わすことはありません。けれども、いつしか狼は王子を食べようという気持ちを失っていました。
その夜も狼は王子に歌を聴かせていました。しかし、狼が歌い終えても拍手が聞こえてきません。不思議に思い足元をのぞくと、なんと王子が岩を登ってきているではありませんか。きっと歌声の主に会おうと思ったのでしょう。
自分の正体を知ったら、王子はもう歌を聴きに来なくなってしまう――そう思った狼は王子の顔に手を伸ばしました。目を覆い、姿を見られないようにするつもりでした。
しかし大きな爪がついた狼の手は、誰かに優しく触れるにはあまりにも不向きでした。
狼の意に反して、鋭い爪が王子の顔を切り裂きます。突然の痛みと化け物の大きな手に驚き、王子は地面に落下し気を失ってしまいました。
王子の叫び声を聞きつけたのでしょう。お城の兵士たちが王子を助けにやって来ました。兵士たちに矢を射かけられ、狼は森の奥へと逃げ込むしかありませんでした。
王子はもう、狼の歌を聴きに来ません。
狼の歌を褒めてくれる者など、この森にはひとりもいませんでした。きっと、そんな変わり者はこの先もいないでしょう。
やがて狼は、王子が盲目となったこと、顔の傷を忌み嫌った王族によってお城の塔に幽閉されていることを知りました。狼はいてもたってもいられず塔に忍び込むことにしました。
薄暗い牢の前で狼が目にしたのは、ぼろぼろの服をまとった王子の姿でした。醜い傷を隠すためでしょうか。顔には粗末な布が巻かれています。
狼の胸は痛みました。しかし王子の目を切り裂いたのは自分です。今更どう声をかければ良いのでしょう。
聡明な王子は、牢の前にたたずんでいるのが、あの美しい声の主であることに気が付きました。ですが、それが自分を傷つけた化け物だとは知りません。
王子の目が見えないのをいいことに、狼はとっさに嘘をつきました。
「わたしは隣国の姫。あなたのお見舞いに来たの。その目、森の魔女に治してもらおうよ」
狼は知っていました。森の奥には恐ろしい魔女が住んでいることを。代償を支払えば、彼女はどんな願いも叶えてくれるのです。
そう。王子を魔女のもとへ連れて行けば、彼の目を元通りに治してくれるはずです。
けれども自分は化け物です。こんな体で王子に触れれば、きっとまた傷つけてしまうに違いありません。狼は後で迎えに来ることを王子に約束し、森の奥にある魔女の館へと走りました。
王子を、あの冷たく寂しい牢屋から連れ出す「姫」となるために。
絵本のようなタッチで描かれる登場人物たち
狼
森に住む人食いの化け物。自慢の歌声を魔女に捧げ、人間の姿を手に入れた。
姫
魔法で少女の姿となった狼。自分を隣国の姫と偽り、王子を連れ出す。王子に正体を知られるのを恐れている。
王子
森に囲まれた小国に暮らす王子。狼によって顔に深い傷を負い、視力を失う。自分を傷つけた化け物のことを恐れている。
魔女
森の奥深くに住まう魔女。あらゆる願いを叶えてくれるが、そのためには自分が「最も大事にしているもの」を差し出さなければならない。
姫と狼、2つの姿を使い分ける
「私を人間にして」。
そう願った狼に、魔女は代償として歌声を差し出すよう求めた。狼は美しい歌声と引き換えに、姫の姿へと変身する魔法を手にした。
しかし姫の細い腕では、道を塞ぐ重い障害物をどかすことも、森に住む恐ろしい化け物から王子を守ることもできない。困った狼は考えた、「王子は盲目。触れさえしなければ、私が化け物に戻っても、きっと気付かないはず――」と。狼は王子を安全に魔女のもとへ連れていくために、化け物と姫の2つの姿を使い分けることにする。
狼の姿の時には、強い脚と鋭い爪を持っており、高い場所へ登ったり、障害物をどかしたり、森を徘徊する化け物を倒すことができる。
姫の姿の時には小さな体と器用な指先を持つ。狼が入れない隙間を潜り抜けたり、王子と協力して仕掛けを解いたり、収集要素である花を摘むことができる。
手をつないで森の奥へ進んでゆく
森は狼にとっては見慣れた住処だが、王子にとっては全く見知らぬ土地。盲目の王子がひとりで魔女の館を目指すことは難しい。そこで狼は王子の手を取り、一緒に歩くことにする。
人間は非力なので、化け物なら一晩で駆け抜けることができる道のりでも、姫と王子の足では何日もかかってしまう。それでも狼は、新しく手に入れた体に満足していた。この小さく柔らかな手の平なら、王子と手をつなぐことができるから。
公式サイトではゲームの雰囲気を再現したギミックも楽しめる
2月15日15時より「嘘つき姫と盲目王子」公式サイトがオープンした。ゲーム情報やプロモーションムービー、店舗特典に関する情報など今後も随時更新されていく。本タイトルの世界観や雰囲気を再現したギミックも用意されている。
キャンバスアートがセットになったNippon.jpショップ限定版
日本一ソフトウェア公式通販サイト「Nippon1.jpショップ」では、「嘘つき姫と盲目王子」のキャンバスアートが付属する通販限定版の予約を2月15日15時から開始した。
イラストは本タイトルの企画・キャラクターデザインを担当する小田沙耶佳氏による描き下ろし。サイズは275×220×19mm(幅×高さ×奥行き)、価格はPS4/Nintendo Switch版が9,980円(税別)、PS Vita版が8,980円(税別)。
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