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【スマホアプリ今日の1本】「クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム」レビュー

クイズとRPGの見事な融合、往年のファンも満足な仕上がり!

2018年春配信予定

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

「クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム」3大ポイント

・王道クイズゲーム「QMA」がスマートフォンに登場!
・クイズとRPGが融合したバトルシステム
・名キャラクターのストーリーも充実

 KONAMIが2018年に配信を予定しているAndroid/iOS用アプリ「クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム」。本作は、2003年にアーケード用のタイトルとして産声を上げ、その後家庭用ゲーム、アニメなどさまざまな展開を見せてきたクイズゲーム「クイズマジックアカデミー(以下、QMA)」の最新作だ。

 約15年の歴史を引っさげ、満を持して登場するスマートフォン用の新作となる「クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム」は、アーケード版の世界観や生徒を引き継ぎつつ、RPGのエッセンスも加えた意欲作になっている。

 今回、本作の配信に先駆けて行なわれたβテストに参加する機会が得られたので、その模様をプレイレポートとしてご紹介したい。

攻略のカギはクイズ力!知識がそのまま武器になる新システム

 本作の基本的な流れは、4人編成のパーティを組み、さまざまなダンジョンに挑戦しながらストーリーを進めるという、スマートフォン向けのRPGとしてはオーソドックスな作り。ダンジョンで手に入れたアイテムなどを装備することで生徒はさらに強化されるシステムも普遍的なもので、このあたりはチュートリアル抜きでも楽しめるほどのわかりやすさがある。

 その一方で「QMA」らしさを存分に発揮しているのがそのバトルシステム。本作のバトルはターン制を採用しており、敵味方の攻撃が定期的に入れ替わるのだが、こちらが攻撃する際は毎回クイズに挑戦することになるのだ。

 クイズの形式は○×問題から四択、連想クイズ、並べ替え、線結び、文字パネルなどさまざま。出題されるクイズの内容も社会、アニメ&ゲーム、芸能など「QMA」ではおなじみのものが一通り揃っている。

バトル画面は上下で分割されており、上ではバトルの演出、下ではクイズがリアルタイムで流れてくる。クイズにばかり目が行きがちだが、バトルのアニメーションにも注目だ

 次々に出題される問題に答えていき、見事正解なら相手にダメージを与え、不正解ならなにもできずにターンが経過していく。モンスター側には攻撃までに要するターン数が設定されており、これまでにクイズに正解し、攻撃を繰り返せばノーダメージでクリアすることも十分可能。またクイズには制限時間が設けられており、早く回答するほどダメージにボーナスが加算されていく。強力なモンスターとのダメージレースでは、ちょっとした判断力が勝負を分ける展開が起こりそうだ。

 クイズの難易度に関してはプレーヤーによって感じ方が変わってくるところだが、βテストにおいて序盤の問題はかなり簡単な印象を受けた。ケアレスミスを含めても不正解は10問に1つくらいで、その分いかに早く回答するかに集中できた。その一方で、どのジャンルのクイズが飛び出すかはランダムなので、苦手な分野がある人は苦戦するかもしれない。また、クエストを進めるにつれて徐々に問題が難しくなっていくので、ある程度クエストを勧めればより歯ごたえのあるクイズを楽しめるだろう。

ゲーム内には各クイズ形式を体験できるチュートリアルも用意され、いつでも触れることが可能。「QMA」シリーズをプレイしたことがない人は、まずはこれで勝手を掴むといいだろう

パーティ全体の総合魔力が攻略の目安

 多数用意されたダンジョンをクリアするにあたって、大きな目安となるのが総合魔力だ。これはパーティに編成している生徒のレベルや装備品を加味した数値で、ダンジョンごとに「おすすめ総合魔力」を確認できる。敵が強いと思ったら、まずはこの数字を超えるのを目標に生徒を育成していくといいだろう。

 装備品は武器に加えて、「魔法断章」と呼ばれるマジックアイテムも存在する。中でも魔法断章は生徒の能力を左右する存在で、ダンジョンでの報酬か召喚(ガチャ)で入手できる。魔法断章はさまざまなキャラクターが描かれたカードのことで、初期では2枚、レベルを上げると最終的に4枚まで装備できる。イラストはもちろん上昇する能力、スキルもさまざまで、攻撃から回復まで、プレーヤーのアクションをあらゆる面でサポートしてくれる。また武器にもスキルがランダムで付与しており、こちらはダンジョンで定期的に入手できる。目当てのスキルが付いているかは運次第なので、まずは簡単なダンジョンで強力な武器が出るまで粘ってみるのもよさそうだ。

 パーティに組み込む生徒のバランスにも気を使いたい。生徒にはクリティカル率がアップする「攻撃」、確率でダメージを軽減する「防御」、確率でダメージを反射する「体力」、確率で先制攻撃を仕掛ける「起用」、クイズに正解するとヒットポイントが回復する「回復」という5種類の特性が設定されている。簡単なダンジョンであれば先制攻撃の「器用」タイプがいるだけでサクサククリアできるようになるし、難しいダンジョンでは「回復」がとても重要になってくる。お気に入りの生徒でパーティを固めるのももちろんありだが、時には特性の組み合わせを考えてみるのも一興だ。

 細かいところでは、パーティの並び順にも気を使いたい。バトル時の行動は左側から順番になっているため、十分に育っている生徒を左側に寄せれば、自然と多く行動できるというわけ。

 生徒は育成だけでなく、それぞれのストーリーも充実している。「QMA」シリーズおなじみのキャラクターが織りなすオリジナルのストーリーにも注目したい。なお、ゲームスタート時には解放されていない生徒も多数存在する。このあたりは召喚を繰り返すことで徐々に埋まっていく。

 「クイズマジックアカデミー」の名を冠しているが、実際にプレイしてみるとかなりRPGに寄せた作りであると感じた。RPGとして見てみると、あるべきシステムはすべて網羅されており、スマートフォンユーザーが“次の1本”として触れてみる価値は充分にあるだろう。

 逆にクイズゲームとして見ると、特に序盤は簡単すぎて歯ごたえがないと感じる人もいるかと思う。とはいえ初心者からすれば簡単であることはポジティブなポイントにもなり得るし、クエストを進めることでより高難易度の問題を楽しむこともできる。

 また、アーケード版「マジアカ」との連動機能も用意されており、スマホ側でコードを発行してアーケード版に入力するだけでプレイデータの連動ができるという。この連動を行なうと連動記念のきせかえアイテムが貰えるほか、高難易度の問題がスマホでも遊べるようになるということなので、今後の展開にも期待したい。