ニュース

【静岡ホビーショー】「ちゃんと飛べる?」河森氏のツッコミで進化する「バルキリー少女」

ラインナップを拡充していくアオシマの美少女フィギュア

5月11~14日開催(11.12は業者日)



会場:ツインメッセ静岡

 昨今のアオシマの“美少女フィギュア”への力の入れようには目を見張るものがある。2013年の「艦隊これくしょん」のキャラクターのフィギュア化を皮切りに、ラインナップはドンドン拡充、月に1体以上のペースで様々なキャラクターを立体化している。

美少女フィギュアへのテクニックを蓄積したアオシマが製作する「“赤”のアサシン セミラミス」
新たな挑戦「ギルガメッシュ 賛美せよ魅惑の肉美ver.」
河森氏の監修を受け製作されている「VFG VF-31prt」
アオシマブースではコスプレーヤーも注目だ

 アオシマは艦船モデルや、自動車モデルでファンの評価の高いメーカーだ。一方で、合体シリーズなど低年齢層への取り組みや、キャラクターモデルなども販売していた。フィギュアの場合、「艦娘」への“艤装”でアオシマのテクニックは活かされているという。砲塔や魚雷、航空甲板など艦娘がまとう様々な装備は、アオシマが蓄積した艦船プラモデルの設計技術、商品化への生産技術が活かされているとのことだ。

 加えてこれまでのフィギュア技術の蓄積は柔らかな曲線を持った女の子の表現、立体化映えし、かわいらしさを強調するポーズ、複雑な布の表現など“経験値”を積んでいるという。今回展示されていた「“赤”のアサシン セミラミス」などは、長いスカートに生まれるしわや、手で摘んだスカートのラインがとても自然だ。

 今回アオシマが会場で発表したのはプレイステーション 4/PlayStation Vita用ハイスピードサーヴァントアクション「Fate/EXTELLA(フェイト/エクステラ)」のキャラクターのフィギュア化。本作では魅力的なサーヴァント達が敵を蹴散らしていく。キャラクターの“強さ”を実感できる作品だ。アオシマはこのゲームに登場する様々なキャラクターを立体化していく。

 今回特に面白いのは「ギルガメッシュ 賛美せよ魅惑の肉美ver.」。アオシマのフィギュアブランド初の男性キャラクターだという。キャラクターをより深く再現するために女性の原型師を起用し、力を入れていくとのことだ。他にも数多くのキャラクターを展開していく予定だが、アオシマではこれらのキャラクターを1年ほどで販売していくとのことで、販売ペースにも注目したいところだ。

 筆者が面白いと感じたのが「VFG(VARIABLE FIGHTER GIRLS)」の第1弾となる「VFG VF-31prt」。「マクロス」の可変戦闘機「バルキリー」を“装着”した美少女フィギュアだ。本商品は少女がまとうバルキリーがアニメ同様ファイター、ガウォーク、バトロイドの3形態に変形し、フィギュアが装着できるという。フィギュアにも関節が仕込まれ、様々なポージングが可能となっている。

 面白いのは、美少女がまとうバルキリーにオリジナルのバルキリーをデザインした河森正治氏の“監修”が入っている所。少女がまとうバルキリーはただの“かぶり物”ではなく、ファイター形態なら実際に飛ぶものとしてデザインして欲しい、というのだ。このため、ただのパーツならば必要のない「エンジン」もきちんと製作されている。女の子が足パーツを装着するときはエンジンパーツは外に出るようにする。

 また、VF-31の腕は細く、内部機構を考えると装着できないので、女の子の両脇に配する。本来は胴体となる機首部分は背中に移動し、しっぽのようになると、バルキリーならではの凝った変形デザインになっていて、メカとしての魅力もたっぷりだ。担当者は河森氏の鋭いツッコミに頭をひねりながら答えを出していったという。こちらも注目していきたいシリーズだ。

 商品からは少しずれるが、アオシマブースでの注目ポイントの1つはコスプレーヤーの参加である。凝った衣装をまとったコスプレーヤーがアオシマのチラシを配っているのは他のブースと異なる雰囲気を出している。彼女たちはアオシマがコスプレ会場で声を掛けたり、コスプレーヤーとしての活動を行なっているSNSからコンタクトして、ブースでのコンパニオンを依頼しているという。

 もちろん衣装はコスプレーヤーが手を掛けたもの。写真を撮った「セミラミス」はスカートのラインを作るため針金だけでなくいたまで仕込んでおり、重さがスゴイとのこと。他にも既存の衣装に自分なりのこだわりポイントを足してアオシマのラインナップにあった衣装をチョイスしているとのこと。イベントでのアオシマブースでは、コスプレーヤーも注目して欲しい。

【アオシマブース】
続々フィギュア化されていく「Fate/EXTELLA」のキャラクター
「艦娘」も今後さらに増えていく
「“赤”のアサシン セミラミス」はディテールをチェックするのが楽しい
他にも様々なキャラクターがフィギュア化される
こだわりのエンジン部分の表現など、こちらも注目したい