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“モータースポーツの未来”「GT Sport」がついに中国でもデビュー

“ドライビングマナー”を重視する独自のレーティングシステムの採用を明らかに

7月28日~7月31日開催



会場:Shanghai New International Expo Center

 SIESHは7月30日、ChinaJoyのSIESHブースにおいてPS4専用レースゲーム「GT Sport」のステージイベントを開催した。ステージには「GT」シリーズの生みの親で、中国でもファンの多い山内一典氏が登場。中国未発売の「GT6」のパッケージを手にした熱狂的なファンが集まり、ステージは異様な熱気に包まれた。

笑顔で挨拶する山内一典氏
アンヴェイルイベントと同じスライドを使ってゲームを紹介した
コックピットビューの映像を見せながらPS VR対応について言及

 山内氏は笑顔で挨拶した後、中国に来たのはまだ3回目であることを明かし、「世界中のどのゲームショウよりも熱気がすごく圧倒されます」とコメントした。

 「GT」シリーズの展開は、PS3時代に「GT5」で展開を模索したことはあったものの、結局展開できず、「GT Sport」が中国初展開となるが、山内氏はそういう細かいことは意に介さない様子で、集まってくれた「GT」ファンに向けて「GT Sport」の新要素を駆け足で紹介していった。

 プレゼンテーションの内容そのものは、アンヴェイルイベントレポートで紹介したものと同じなので割愛するが、今回使用されたスライドが、いくつかアップデートされていて未公開情報が含まれていたり、山内氏の口から最新情報が届けられたりしたので、差分について紹介しておきたい。

 具体的なトピックとして挙げられるのはレーティングシステムの概要が披露されたこと、コックピットビューを見せながらPS VR対応について言及し、PS VRに対応することから高い精度で作っていると発言したこと、スケイプスについては、中国上海の写真も取り入れたいとし、来場者に「オススメの場所があったら教えて下さい」とコメントしていたことなどだ。

 とりわけ注目されるのは新しいスライドで解説されていたレーティングシステムだ。このレーティングシステムは、オンラインプレイ時のマッチメイキングに直接関係し、レーティングに即した形でマッチメイキングが行なわれる。エポックメイキングなのは、純粋なレーススコアで決められるR、D、C、B、A、Sの6段階で設定される「ドライバークラス」に加えて、「GT Sports」独自の「スポーツマンシップポイント」もレーティングに加味されることだ。

 「スポーツマンシップポイント」は、コースを外れたり、壁にぶつかったり、フラッグを倒したり、スピードリミットを守らなかったり、あるいはライバルカーを押し出したり、ライバルカーと接触することで減点され、それらを避けて綺麗に加点されるというもので、“フェアでクリーンでセイフティなオンラインレース”という山内氏のビジョンを具現化したものだ。

 レースゲームのオンラインマルチプレイモードは、実際のレースではありえないような衝突や押し出しが日常茶飯事に行なわれているが、それをマナーという観点からマッチングシステムに組み込むことで、フェアなレースを実現するという素晴らしいシステムだ。

 「GT Sport」では、ドライビングがうまいだけでは上位に上がることはできず、マッチングにおいても、同程度のマナーのプレーヤーと対戦することになるようだ。この画期的なレーティングシステムがうまく機能するか注目したいところだ。

 発売日については、グローバル向けスライドを見せ、全世界で11月15日により順次発売されることを紹介。アジアの11月15日に中国が含まれるかどうかについては明言しなかったものの、除外もしなかったため、11月15日発売に向けて準備を進めていくということだろう。日本と並んでアジアでも発売が待ち望まれるタイトルと言えそうだ。

【レーティングシステム】
ついにレーティングシステムとマッチメイキングシステムの概要が公開された

【FIAプロライセンス】
「GT Sport」をプレイする事でFIAのプロドライバーズライセンスが獲得できるが、中国はそれに加盟している。そのことを知らされると歓声が上がった

【レース大会】
プレゼンテーションの後は希望者によるレース大会が開かれた。みんなうまく明らかに「GT」をやりこんでおり、山内氏は、「GT6」と挙動が違うにも関わらず、修正しながらドライビングしていたことを称賛した