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角川ゲームス「GOD WARS ~時をこえて~」、「デモンゲイズ2」などの最新情報を公開

「KADOKAWA GAMES MEDIA BRIEFING 2016 SUMMER」を開催

6月13日 開催

 角川ゲームスは6月13日、「KADOKAWA GAMES MEDIA BRIEFING 2016 SUMMER」を開催した。同社のタイトルである「GOD WARS ~時をこえて~」、「√Letter ルートレター」、「デモンゲイズ2」の最新情報を公開した。

日本神話をモチーフにした「GOD WARS ~時をこえて~」

角川ゲームス代表取締役社長の安田善巳氏

 まず紹介されたのは「GOD WARS ~時をこえて~」。本作のナレーションを担当した俳優の佐野史郎氏、モンスターデザインを手がける竹安佐和記氏、ディレクターの安田善巳氏が登場するクリエイターズボイスが上映された。これは本日からYouTubeにて公開されている。

【「GOD WARS ~時をこえて~」Creators Voice】

 冒頭挨拶に立った角川ゲームスの安田善巳代表取締役社長は、9月に開催される東京ゲームショウ 2016に出展することを発表。本タイトルについても同社のブースで出展されることが明らかになった。

 なお開発状況だが、安田氏によると「進捗率は70%」とのこと。「ほぼすべてのデータは実装されており、パラメータの細部を詰めているところ」なのだそうだ。「東京ゲームショウでたくさんの方に魅力を伝えていきたい」(安田氏)と語った。

本日公開されたクリエイターズボイス
新たに公開された最新ビジュアル
こちらは公開されたスクリーンショット

「√Letter ルートレター」に登場する「ミステリー女優」が登場

左から皆口裕子さん、日髙のり子さん、井上喜久子さん

 そして次に紹介されたのが、6月16日に発売される「√Letter ルートレター」。こちらに登場する文野亜弥役の日髙のり子さん、吉岡栞役の皆口裕子さん、石原由香里役の井上喜久子さんが登場。3人によるトークショーが行なわれた。

 一同に会うのは「両手両足を数えても足りないくらい」(日髙さん)に久しぶりなんだとか。日髙さんと井上さんが「らんま1/2」、皆口さんが「YAWARA!」に出演していたころ、イベントで一緒に出演していたそうだ。

 今回の役については、「自分が高校生なんて驚いた」と語る日髙さん。しかし井上さんや皆口さんに会えるのがうれしかったのだとか。皆口さんには数十年に数回くらい高校生の役が来るのだそうだが、ゲームの内容にすごく興味を持って、「私でよければ是非」と言って引き受けたという。井上さんは「自分の持ちネタで『井上喜久子17歳です(おいおい)』というのを何十年もやっているので、高校生をやるのはしっくりくる」と語る。「高校生であったり30代であったりというのがあるので、時空を超えている、時の旅人的なのがぴったり」(井上さん)。しかし3人とも、役が18歳とのことで、本当に自分でいいのか確認したんだとか。

 「『タッチ』で中学生の南ちゃんを演じたのは22歳のとき。声だけで複雑な心理描写を演じるのは難しかった。自分が10代の時にこの役をもらったらうまく演じる自信がなかった」と語る日髙さん。「うれしい気持ちと悲しい気持ちが混じっている感じとか、切ない感じは10代の方がキュンキュン来ると思うんだけど、それが声に乗るのかは別問題」(日髙さん)。「新人の頃は『ひ・み・つ』というのは恥ずかしくて言えなかったけど、今では書いてなくても言える(笑)」(井上さん)。

 また、今回のようなゲームに声をあてるのは、同じ人でもルートによって違う表現をする必要があったりと、何年経っても難しいと感じるのだそうだ。ただし井上さんは、本作の台本を読んだときにとてもおもしろく感じたのだそう。「私が演じたキャラクターはどのルートもおもしろくて、わくわくが止まらない感じ」(井上さん)。

 本作では、18歳の時と33歳の時、2つの年齢を演じている3人。「自分のことを考えると18~9歳で心は出来上がっていて、そこから33歳になってどう変わるかをたどっても、本質的にはあまり変わっていない」と皆口さん。井上さんは演じたキャラクターが33歳の時にはバリバリに仕事をしている役だったそうで、演じやすかったそうだ。「学生時代の由香里の気分と、結構熱を持って仕事をしている由香里がだいぶ違うのでやりやすかった」(井上さん)。

 なお今回、3人が「ミステリー女優」となったことについては、昔の角川映画で言えば、薬師丸ひろ子さん、原田知世さん、渡辺典子さんという3人の女優さんがいたので、ミステリー女優が3人いてもおかしくないという発想から決まったのだとか。なお石原由香里については、最初はポニーテールだったのが、井上さんが演じることに決まったあと、井上さんの髪型(ハーフアップ)と同じに変わってしまったという。「女優っていう響きがどきどきするんです。声優だと思っているので。体当たりでいろんな役をやっていきたいと思いますね」(井上さん)。

 また本作は島根県が舞台で、実在の人たちが登場するシーンもあるのだそうだ。次はどのような場所がよいかという話題に、「雪国なんてどうかと思う」と日髙さん。「深い雪の中、静かに見えたこの土地で、春の訪れとともに雪解けがやってきました。そしたらその深いところに……埋められていた、とか(笑)」(日髙さん)。

 最後に今後の抱負を3人が語ってくれた。

 「今の私にこんなにすてきな役をいただけて、しかも1度だけでなくこれからも続くと言うことは私にも励みになりますし、それを皆さんに喜んでいただける作品になるように、できることは頑張りたいと思います」(皆口さん)。

 「この作品の面白さというか奥深さは、私も声をやらせていただいて、しみじみと感じました。こんなにおもしろいゲームをたくさんの人に遊んでいただきたいという気持ちでいっぱいです。大好きな日髙さんと皆口さんとこうして、ミステリー女優としていられることが幸せです」(井上さん)。

 「本当に今回この役をいただけて幸せだと思っているんですが、私たちの声をお母さん役と認知していらっしゃる若い世代の方たちには、新人声優と誤解していただいてもいいレベルで楽しんでいただき(笑)、私たちと共に青春時代を歩んだユーザーの方には、懐かしい気持ちと、切ない気持ちと、当時を思い出していただきながらプレイしてほしいと思いますし、これから私たちみんなで力を合わせていい作品を作っていきたいと思います」(日髙さん)。

 なお発売記念キャンペーンとして、本作の感想や要望を送ると、抽選で5名にミステリー女優のサイン色紙がプレゼントされるとのこと。内容は公式サイトに掲載されるとのことなので、続報をお待ちいただきたい。

 また6月16日より、プレイステーション 4版とPlayStation Vita版の体験版が配信されることも発表された。

発売記念キャンペーンを実施
プレゼントされるサイン色紙
世界展開も予定されており、しっかりと各国言語にローカライズされて発売されるとのこと

 このほか電子出版のサービスを提供しているBCCKS(ブックス)とコラボレーションして、本作の9章と10章の創作オリジナルルートを募集することも明らかになった。最優秀賞として10万円、優秀賞として5万円が授与されるほか、副賞として入賞作品のオリジナル文庫本がプレゼントされる。公募は発売日の6月16日から7月いっぱいまで行なわれる予定となっている。

コラボレーション企画を発表。右はBCCKSの代表取締役の山本氏
書籍のイメージ
裏表紙にはキャラクターが描かれている

「デモンゲイズ2」の発売日は10月13日に決定

 前回行なわれた「KADOKAWA GAMES MEDIA BRIEFING 2015AUTUMN」にて開発中であることが明らかになった「デモンゲイズ2」だが、今回の発表会ではその詳細について紹介された。本作については、プロデューサーを務めるエクスペリエンスの代表取締役社長 千頭元氏と、角川ゲームスの開発本部部長 河野順太郞氏よりプレゼンテーションが行なわれた。

角川ゲームス開発本部部長 河野順太郞氏
エクスペリエンス代表取締役社長 千頭元氏

 「デモンゲイズ2」を作るに当たり、新しい「デモンゲイズ」を再構築することが課題であったと河野氏。コンセプトを「挑戦」とし、まずは全3部作で全世界100万本のプロジェクトとし、スケールアップしたデモンゲイズ・ワールドを提供することを考えたとのこと。「1作目を作るときには続編を考えていなかった。これからシリーズを続けていくにあたり、“1”のまま発展させてもしょうがないという考えがあった。なので“2”を作るに当たっては、次を考えて作っていく。また前作はおかげさまで全世界で30万本売れた。なので3部作にすれば100万本行くのではないか」(河野氏)。

 「デモンゲイズ」はアルダ大陸の世界と半機械生命体のデモンとの近接遭遇がそのストーリーだった。「巻き込まれ型の閉ざされた世界での物語だったが、今回はそれを大きく変えていかなければならない」(河野氏)。そして「前回はダンジョンに力点が置かれていたが、今回はより楽しんで進めてもらうために、いろいろなところを知りたくなるような舞台設定が必要」と千頭氏。そこで発展した城塞都市が登場したのだという。「前回は館の中だけで話が進んでいたが、今回は町の至る所に出向いたりして、大きい角度で世界を見ることができるようになっている」(千頭氏)。

 前回のテーマの1つとして、ラブコメをより楽しくするための共同生活というものがあったが、今回は「ステラ座」を舞台に繰り広げることになる。なお今作では「ラジオ」が1つのキーワードとなっているのだが、その設備はステラ座の中に作られている。「単に迷宮探索の拠点となるだけでなく、革命の拠点ともなっている施設」(河野氏)。このように世界が広がることで、「デモンゲイズ2」では前作よりもシステムが新しいのはもちろんのこと、舞台設定もパワーアップしており、「没入感前作比で200」を達成したとのこと。

 また「デモンゲイズ2」では、「ロールプレイング」という観点からも強化されている。提供する舞台やシチュエーションを想像して遊ぶゲームなので、フックのある主人公の立ち位置はすごく考えたのだそうだ。最終的に“革命”が選ばれたのだが、医者やギャングといったものも案としては最終近くまで残っていたという。

 「デモンゲイズ2」での主人公だが、前作はまったく記憶がなかったのに対して、記憶がないのは共通しているものの、ステラ座の姉妹と幼なじみという設定が加わった。加えて主人公の左腕は、特別なギミックを持った義手だそうで、これが本作のシステムに“あること”をするそうだ。そして本作では、性格に合わせて3種類の主人公イメージが選べるようになっている。

 そして先ほど主人公の幼なじみとして紹介されたのがミュゼとプリムの姉妹。この3人でラブコメが繰り広げられる。ほかにも革命団の同士として4人のキャラクターが紹介された。中には前作から登場するカッスルとプロメスも含まれている。「プリムスは前作から時間が経っていることもあって力をかなり取り戻してきていて、アグレッシブに動く」(千頭氏)だという。

 前述の通り本作ではラジオが重要な役割を果たすのだが、武力でダンジョンを攻略していくのに加えて、その成果をラジオで放送し、革命をアピールしていくことになるとのこと。ミュゼ役の斎藤千和さんはビデオメッセージで登場し、「リーダーとしての自分と女の子としての自分の間で揺れ動きながら、どんな選択をしていくのか見てほしい」とコメントした。

 またミュゼの妹として登場するプリムだが、こちらはラジオに登場する歌姫で重要な役割を持っているという。演じた小澤亜李さんもビデオメッセージで登場。「プリムは歌姫ということもあって歌をよく歌うんですが、それもストーリーの重要な鍵となっているそうなので注目してください」と語った。

エクスペリエンス取締役の安宅元也氏

 本作を作るにあたっては、ユーザーのいろいろな意見を吟味したと語る千頭氏だが、その中で多かったのが、パーティメンバーでないデモンを自分のパーティに入れて戦える、ということ。「それに加えてヒロインも倍になっているので、ラブコメ度も300%」(千頭氏)なのだとか。

 ここでプレゼンターが本作ディレクターであるエクスペリエンス取締役 安宅元也氏にスイッチ。ゲームシステムなどの紹介に入る。

 新世代のデモンということで、今回新たに加わったストーリーは、デモンゲイザーも元は人間だった、というもの。「元々人間だった存在が悪の陰謀に巻き込まれてデモンやデモンゲイザーになってしまった。元々人間だからこそ、ふれあえる部分や身近に感じられる部分がある。今回はともに戦う存在、ふれあえる存在としてデモンが登場する」(安宅氏)。このため、戦うときには人間からデモン体へ変化する「トランス・デモン」が起きる。トランスすることで真の力を発揮するというわけだ。

右から大西沙織さん、田村陸心さん、長縄まりあさん

 ここでデモンとして登場している、キグナス役の大西沙織さん、ドラコ役の田村陸心さん、センタウル役の長縄まりあさんが登場してのトークセッションとなった。

 「演じさせていただいたキグナスはクールでかっこいい女の子。マスターであるゲイザーのサポートを忠実にこなす美人秘書的なポジションで登場する」と語る大西さん。ただし、仕事以外のことでは世間知らずな一面もあるそうだ。「そのギャップがかわいいキャラクター。堅物かわいい感じ」(大西さん)。そして会場ではボイスが流されたのだが、シャワー室に一緒に入っているというシーン。しかし決して変な場面なのではなく、大西さんによれば、主人公が心配で護衛するためにシャワー室に入ってしまった、というシチュエーションだとか。「そういう所がかわいいキャラクター」(大西さん)。

 ドラコについては、「頼れる姉御役的なキャラクター」と語る田村さん。「ちょっとうぶなところがあったり、性格がきまじめなので人に頼れない。1人でなんとか問題を解決していこうといったようなキャラクターの子。『1人にしてくれ』と言ってしまう」(田村さん)。

 長縄さんが演じたセンタウルは「見た目がかわいいけど残念な子で、会話にダジャレを毎回入れてくる。そして言って自分で笑っちゃうような。こんなに可愛いのにもったいないと思いました」。これに対して「滑り芸ですから」と安宅氏。

 この3キャラクターについてだが、ダンジョンを潜りに行くときに連れて行くには、非常にオーソドックスで役に立つと安宅氏。どのキャラクターを連れて行くのか迷ったときにはオススメだそうだ。

 「デモンゲイズ」はデモンが主役のゲームだが、デモンの魅力をアップさせる、デモンと共に戦うことを表現することに開発の当初から悩んできたと安宅氏。この点については手応えを感じているので、期待してほしいと語った。

「デモンゲイズ2」発売後に楽しめる無償ダウンロードコンテンツ「PROJECTCODE -KENGOU-」

 そして発表会の最後には、「デモンゲイズ2」本編とは別に、発売後に無償配信を予定している「PROJECTCODE -KENGOU-」について紹介された。

原作と監修を務めるベニー松山氏

 本作の原作と監修を務めるのは、ゲームライターのベニー松山氏。「ハードコア」×「和」のテイストを持つダンジョンRPGで、「デモンゲイズ2」をクリアしたあとのエクストラミッションとして用意される。

 本作は幅広いユーザーに対してではなく、ダンジョンRPGファンというコアな層に向けてリリースされるコンテンツ。前作のラストダンジョンである「グリモダール城」を組み替えて新しいダンジョンに仕立て上げたのがコンセプトとなる。「前作をプレイした人はもちろん、新たにプレイする人にも楽しめる歯ごたえのあるダンジョンとなっている」(松山氏)。

 「和のテイスト」については、侍なのだが意外なキャラクターが登場するとのこと。アルダ世界の外から来るものと戦うことになるようだ。「混沌に次ぐ混沌のどんでん返しがコンセプト」(松山氏)。また安宅氏は「ボリューム感ややりこみ度は、ダンジョンRPGファンが満足するものとなっている」と語る。

 なお「デモンゲイズ2」だが、正式公開記念のメモリアル予約特典として、コンピレーションアルバムが収録されたCDが用意される。予約は6月14日からだ。

メモリアル予約特典として用意されるコンピレーションアルバム
同社が今後予定しているタイトル