【特別企画】

新開発のボールローラー支持ユニット!エレコムより親指トラボ「IST PLUS」発売決定

「メンテナンスキット」もついに公認アイテムとして発売

【IST PLUS】
6月下旬 発売予定
価格:
8,380円(ボールローラーモデル)
10,980円(ベアリングモデル)

 エレコムは、トラックボールマウス「IST PLUS(アイエスティープラス)」を6月下旬に発売する。価格はボールローラーモデルが8,380円で、ベアリングモデルが10,980円。5月26日12時からエレコムダイレクトショップにて予約販売が数量限定で実施され、それぞれ2,000円引きで販売される。

 「IST PLUS」は3台までのマルチペアリングに対応し、オンボードメモリと静音スイッチを搭載した5ボタンの親指操作型トラックボール。べースモデルとなる5ボタン1台接続、人工ルビー/ベアリング支持式の「IST」と、上位モデルとなる8ボタン+2ボタンで6台接続、ベアリング支持式の「IST PRO」の中間に位置するモデルとなる。

 発売に先駆けて「IST PLUS」についてのメディア向け発表会が開催されたが、ここで特筆すべきは本製品がベアリング支持式と、新開発のボールローラー支持式の2種類が発売されるということ。ベアリング支持モデルは操作時の摩擦が極めて少なく、人工ルビー支持式と比較して圧倒的に滑らかな操作感が味わえる一方、ユニット自体が高価な傾向にあり、回転時に「シャーッ」という感じの音がする。

 ボールローラー支持式は4つの小さなステンレスボールで、同じくステンレスの直径2.5mmステンレス支持ボールを支える構造となっており、支持球自体が回転することで滑らかな操作性を実現。回転時の音も極めて小さく、滑らかさと静音性を両立している。滑らかさにおいては人工ルビー比で約65%もの摩擦低減を誇るベアリングに一歩譲るものの、同じく人工ルビー比では約25%もの摩擦低減を実現。滑らかさと静音性、価格とのバランスから、好みのものを選べるようになったのは朗報だ。なお、既存の人工ルビー、ベアリング式と同じくボールローラーユニットもパーツとして販売され、ユニット式のモデルでは交換が可能となる。

発表会で登壇したエレコム 商品開発部 ペリフェラル課 課長の古畑義矢氏
エレコムトラックボールの歴史
「IST」シリーズにベースモデルとPROの中間に位置する「PLUS」が仲間入り。なお、「IST」は国内で「イスト」と呼ばれることが多かったが、海外向けの展開も考慮して今後の呼称は「アイエスティー」で統一される
「IST PLUS」は「PRO」譲りのマルチペアリング、オンボードメモリ、静音スイッチを搭載し、さらに新開発の「ボールローラー支持式」モデルがラインナップされる
ボールローラー支持式はボールがボールを支える構造となっており、摩擦軽減=操作感を向上。なんとお湯洗いも可能だという。滑らかさは人工ルビーとベアリングの中間くらいになる
発表会の会場に展示されていた支持ユニット。左からルビー、ベアリング、ボールローラー式で、右下のクリアパーツで制作されたモックを見ると、小さなボールがユニットにみっちりと詰まっていることがわかる
ボールローラー式のユニットを装着したところ。ユニット式のモデルであれば好きなものに交換できる

 接続方式としてはBluetooth無線、USB無線2.4Ghzが用意されており、Bluetooth無線が2chあることから合計3台までの接続先を登録できる。切り替えは本体側面のボタンで行ない、白、青、緑、のLEDで接続チャンネルを識別できる。また、「ELECOM Bridge E USBレシーバー」が同梱されており、こちらは同社製品を最大7台までのデバイスを登録できるUSB2.4Ghz対応のレシーバー。現状は「IST PLUS」にのみ対応しているが、今後「HUGE PLUS」、将来的に発売予定の静音キーボードにも対応予定だという。

 さらに「IST PLUS」で導入されていたオンボードメモリが搭載されており、同社のドライバ「エレコム マウスアシスタント」にて各ボタンの機能割り当てを変更した後、3つまでプロファイルを本体に保存できる。加えてポインター速度はデフォルトで500DPIとなるが、ドライバを使用することで100から4,000まで変更できる。

搭載されたオンボードメモリにより、「エレコム マウスアシスタント」で設定した内容をプロファイル3つ分まで本体に保存できる
3台までの機器登録が可能なほか、接続先をボタン一つで切り替えられる

 発表会では「HUGE PLUS」の説明に加え、アクセサリ展開や「マウスアシスタント」のアップデート予定なども明らかにされた。

 アクセサリーとして「IST PLUS」の同梱物となる「ELECOM Bridge E USBレシーバー(8月発売/価格:1,380円)」、「ボールローラー支持ユニット(6月下旬発売/価格:1,480円)」、そして「トラックボール用ボールメンテナンスキット(9月発売/価格:2,480円)」の発売が発表され、中でも新開発となる「トラックボール用ボールメンテナンスキット」はフッ素のコーティング塗布液と刷毛、クロスがセットになったもの。

 従来からマニアの間ではボールのメンテナンスの際、釣具用や車用に販売されているフッ素コーティング剤が使用されることがあったが、これらは独特の臭いがしたり、乾燥までに長い時間がかかったり、何より”手が触れ続けるもの”としての信頼性を担保できなかった。エレコムもこれらのケア方法については認識しており、「それならば専用のメンテナンスキットを提供しよう」と思い立ったのだという。キットのコーティング塗布液は素材等を吟味の上、5秒で乾く速乾性と安全性を備えつつ、無臭のものを開発。使い込んだボールに塗布すると摩擦が約半分にまで減少するほか、耐久性が約2倍に向上するという。ちなみに開封直後の新品のボールにコーティングを行う際は、一度ボールを洗浄してオイル等を落としてから行なうとより効果的だそう。

まさかの「ボール用メンテナンスキット」発売!他用途のフッ素コーティング剤の問題を解決した決定版なるか

 「マウスアシスタント」は「IST PLUS」発売までに「IST PLUS」と「Bridge E」への対応、プロファイル管理機能の追加やUIの改善などが行なわれる。また、2026年夏頃までに、搭載はされていつつもまだその機能が解放されていなかった「HUGE PLUS」のオンボード対応、先に発表されていたトラックスクロールへのアップデート、冬にはプリセットの拡張やカスタムマクロ対応などが行なわれる予定。

 直近のアップデートで行なわれる「Bridge E」への対応では、本体の機能に合わせて最大7台までのデバイス登録が可能になるほか、セキュリティコードの設定・入力を行うことで、最高レベルの安全性を担保する。くわえてプロファイルの移動や複製がドラッグ&ドロップで可能になるなど、利便性の向上も図られる。

「マウスアシスタント」は「IST PRO」向けの対応をはじめ、今後も継続したアップデートを予定
直近のアップデートでは「Bridge E」対応、プロファイル周りの改善も行なわれる

 今回「HUGE PLUS」に続く”PLUS”として「IST PLUS」が登場したことで、「IST」にはベースモデル、PLUS、PROが全て揃い、各モデルのスペックの違いなどが明確に比較できる初めてのシリーズとなった。

 「IST PLUS」は中位モデルとしてコストと性能のバランスが良いモデルとなり、ハイエンドからローエンドまで、自分にあったものを選択できるようになったのが何より嬉しいポイントだ。加えて新開発のローラボール支持ユニットは、革命的なハイエンドであったベアリング支持式の存在をエレコム自ら揺るがすような画期的なアイテムだと思う。実際触った感じでは静かで滑らか、といういいとこどりの非常にバランスの良い作りであり、ユニットの単価が比較的安めということもあるので、「IST」や「HUGE」につけてみるのも楽しいと思う。その他にもメンテナンスキットの発売やかゆいところに手が届く「マウスアシスタント」の継続的なアップデートなど、トラックボールファンには嬉しい発表が詰め込まれていた。

 余談ではあるがシリーズラインナップを見るに「EX-G」や「DEFT」のPLUS、「HUGE」のPROなども空位となっているため、これらの展開も期待したいところ。「IST PLUS」の発売はもとより、今後の発表も楽しみにしたい。