【特別企画】

【ポケポケ】「未知なる水域」新カードを最速ピックアップ! 三犬を筆頭に既存デッキを強化するカードが多数収録

【拡張パック「未知なる水域」】
8月28日 実装

 本日8月28日、スマートフォン用カードゲーム「Pokémon Trading Card Game Pocket(以下:ポケポケ)」の新パック「未知なる水域」がリリースされた。

 今弾は前弾に引き続きジョウト地方のポケモン・トレーナーが多数収録されたパックとなっており、シリーズ内でも人気の高い伝説のポケモン「スイクン」「エンテイ」「ライコウ」の3匹を筆頭に注目を集めている。

 今回の記事では新弾「未知なる水域」に収録されたカードの中で、特に対戦環境に影響を与えそうなカードを中心に、扱い方やデッキタイプなどと合わせて紹介しよう。

【【公式】『ポケポケ』テーマ拡張パック「未知なる水域」】

強力なドロー性能を持つ三犬「スイクンex」/「エンテイex」/「ライコウex」

 最初に取り上げるのはパックの表紙にもなっている「スイクンex」「エンテイex」「ライコウex」の3種類だ。

 ジョウト地方の伝説のポケモンとして高い人気を誇り、プレーヤー間では「三犬」と呼称される親しみのあるポケモンとなっている。

 今回登場したこの3種のカードの特徴は、共通の特性「でんせつのこどう」を持っていることだ。

 「でんせつのこどう」は、バトル場に出ていれば自分の番の終わりに1枚カードを引けるというシンプルながら非常に強力な特性となっている。それぞれ2エネルギーで動けるワザを持っているため、序盤の攻めと手札補給を同時に行なえるデザインとなっている。

 中でも「スイクンex」と「エンテイex」は条件を達成すれば最大120ダメージまで威力を伸ばせる。大抵のポケモンを2回の攻撃で落とせることから、終盤においても隙がない性能と言える。

【スイクンex】
【エンテイex】
【ライコウex】

 また、その特性から、各タイプのドローエンジンとして出張性能が高く、既存のみず・ほのお・かみなりタイプのデッキには無理なく投入が可能だろう。

 特に試合序盤は育成に専念することになる「ガオガエンex」や「ゲッコウガ」などの2進化ポケモンを採用したデッキであれば、「ふしぎなアメ」や進化パーツをかき集めながら序盤でダメージを稼げる三犬は非常に相性がいい。

 また「スイクンex」「エンテイex」「ライコウex」は単体スペックもかなり高いため、それぞれが持つワザの性能やタイプ別のサポートに注目してデッキを構築するのも面白いだろう。

 特に「ライコウ」は、ワザ「ボルテージバレット」の追加効果で相手のベンチポケモンに20ダメージを与えられ、速攻かつ小回りの効く性能となっている。足回りの早い「ゼラオラ」や特定のデッキに滅法強い「電気オドリドリ」と組み合わせると強力だろう。

 他にも特性「でんせつのこどう」に着目して、同じく強力なドローソースとして活躍している「ニンフィアex」等と合わせてドローターボのようなデッキを組むこともできるだろう。

 今回の三犬は汎用性とタイプサポートが豊富であるため、”どこにでもワンチャン投入できる”といったカードゲームとして一番おいしい立ち位置のカードだと言える。

【「スイクンex」と相性の良いカード一例】
育成難易度は高いが、場に出せればダメージソースとして非常に優秀な「ゲッコウガ」と単体ダメージが心許ない「スイクンex」はお互いの弱点を補完できるため相性がいい
ワザのダメージ追加が「お互いのベンチの数だけ+20」と緩く、意識しなくても100ダメージ近くを叩き出せるため「カスミ」や「カイ」など単純に強いみずタイプサポートと組み合わせるのがベターだろう
【「エンテイex」と相性の良いカード一例】
ほのおタイプの2進化といえば対戦環境にも出てくる機会の多い「ガオガエンex」があげられる
「ブレイズビート」の追加ダメージはエネルギー参照なので序盤からエネルギー加速が行なえるベビィポケモンのブビィとも純粋に相性がいいだろう
【「ライコウex」と相性の良いカード一例】
ex系のデッキを完封できる「電気オドリドリ」は非常に強力ながらも、対策で投入されうる非exの存在が弱点になりがちだ
「ライコウex」はベンチ狙撃が可能なので育成中や一度逃げられた場合でもある程度ケアができ「アカギ」と組み合わせることで好きなポケモンを狙い撃ちできたりと痒い所に手が届く存在として重宝するだろう

みずタイプのサポートカードが登場! 「タマンタ」/「ミロカロス」/「ウォーターボート」

 次に紹介するのは、一気に追加された強力なみずタイプサポートだ。

 パックのメインとなる「スイクンex」もみずタイプの総体的強化になっているのだが、今弾では他にもみずタイプをプッシュするカードが多数存在している。

 中でも特に注目なのが今弾でクラウンレアにも選ばれたベビィポケモン「タマンタ」だろう。前弾に登場した「ピチュ」や「ブビィ」と同じく、エネルギーなしのワザ「ざぶざぶトス」でみずエネルギーをベンチのたねポケモンにつけられるため、先攻でもエネルギー加速が可能となった。

【タマンタ】

 特にみずタイプは「カスミ」によるエネルギー加速や「シャワーズ」によるエネルギー移動が可能なタイプであるため、エネルギーの捻出に関して選択肢がさらに潤沢になったと言っていい。

 今後は、少ないエネルギーでも戦えるエネ加速手段には「タマンタ」を、大量のエネルギーが必要な場合は同じくエネルギー加速が可能な「マナフィ」も合わせるなど、デッキタイプに合わせたエネ加速ポケモンの採用が楽しめるだろう。

エネルギーの供給手段がポケモン側にも多数選択肢が存在しているのがみずタイプの強み。「カスミ」+「タマンタ」で先攻1ターン目に法外なエネルギーを加速されることも今後はあるかもしれない……

 他にも今弾のみずタイプサポートで注目したいのが「ミロカロス」と「ウォーターボート」の2種類だ。

 「ミロカロス」は特性「いやしのはもん」で、進化した際にみずポケモンのHPを60回復できる。耐久力の高い「アシレーヌex」等の存在や、汎用みずタイプサポートで回復ができる「カイ」によって、全体的に耐久力の高い印象だったみずタイプがさらにガチガチになった。

【ミロカロス】

 今後は「ポケモンセンターのお姉さん」等とも合わせて草タイプもビックリな回復耐久デッキが生まれる可能性もあるだろう。

耐久戦に関しては草タイプに次いでトップレベルに硬くなったみずタイプ。アシレーヌexは「カイ」「リーリエ」「ポケモンセンターのお姉さん」の3種と「ミロカロス」の+60回復を組み合わせられるため、要塞と化しそうだ

 ポケモンのどうぐである「ウォーターボート」は、このカードをつけたみずタイプポケモンの逃げエネルギーを1つ減らす汎用性の塊のような効果となっている。

【ウォーターボート】

 単純に1回逃げるだけなら他のどうぐとも組み合わせられる「スピーダー」が優先されるが、継続的にポケモンを入れ替え続けることを想定したデッキの場合はこのカードの方が非常に高い効力を発揮するだろう。

 例えば前述した回復系のカードを大量に採用したみずタイプデッキで耐久力の高いポケモンを交代し続け、回復と交代をループされたら相当いやらしいデッキになり得る。

 みずタイプは現状でもエネ加速・エネ移動・回復・専用のどうぐ・ポケモン回収と、汎用カードが大量に存在しているため、基本的なデッキの足回りパーツは今弾でほとんど出そろったと言っても過言ではなさそうだ。

他のタイプと比較してもタイプサポートがかなり手厚い!

アカネ戦の再来? 「ミルタンク」/「アカネ」

 新たなデッキタイプとして注目を集めているのが専用サポート「アカネ」を携えた「ミルタンク」デッキだ。

 「ミルタンク」の特徴はなんと言っても自身が持つワザ「ころがりフィーバー」だ。無色1エネルギーで使用でき自身がバトル場を離れるまでダメージが+30され続ける性能なので、一度出てきたら後はころがり続けるだけで相手を撲滅できる破壊力へと成長していくのだ。

【ミルタンク】
必要エネルギーが無色1なのでどんなタイプ・ポケモンとも組み合わせられるが、最初からころがり続けることを考えるなら他のポケモンは入れないか化石ポケモンなどを使うのが丸いだろう。耐久力を上げるためにみずエネルギー+カイを投入したり、万が一に備えて闘エネルギー+ラムパルドを添えるなど構築は自由自在だ

 そんなミルタンクの場持ちを良くしてくれるのが専用サポートの「アカネ」となる。「アカネ」は、「ミルタンク」1匹のHPを60回復しつつ、ねむり・まひ・こんらんも全て回復できるという破格の回復カードとなっている。

 「アカネ」のような回復カードでミルタンクを場に残し続け、ひたすら「ころがるフィーバー」の打点をアップしながら攻撃し続けるという戦法がシンプルながらも非常に強力だ。

 かつて初登場した「ポケットモンスター 金・銀」において多くの少年少女たちにトラウマを植え付けたジムリーダー「アカネ」の戦法を模倣した効果となっており、再現度の高さと強さが合わさって注目を集めているデッキとなっている。

【アカネ】

倒すと無敵の耐性を得られる「ゾロアーク」

 プレーヤーの腕が試されそうなカードとして「ゾロアーク」も新たなアーキタイプになりえそうだ。

【ゾロアーク】

 「ゾロアーク」の特性「げんえいトリック」は自身のワザで相手ポケモンをきぜつさせると、次のターンの間にワザのダメージや効果を一切受けない耐性を得られる能力となっている。

 ワザ「ナイトバースト」がダメージ70と心許ない数値なので他のカードによるサポートが必須だが、トドメの一撃をこのカードに譲ることで1ターン無敵の耐性を得られるのは非exの中でも破格の性能と言っていい。

 相手の狙ったポケモンを引っ張れる「アカギ」や、適切な場面で「ゾロアーク」をバトル場に出すために「スピーダー」などを駆使したり、条件達成の難易度は少し高いがやりごたえのあるカードに感じる。

 組み合わせるポケモンとしては同じ悪タイプの中からダメージ調整が可能な「ダークライex」、特性で弱ったポケモンを引きずり出せる「ブラッキーex」等が候補になるだろう。

 非exであるため「電気オドリドリ」対策にもなり、悪タイプの非ex枠として出張させるのも面白いかもしれない。

進化前のワザが使用可能になる「メモリーライト」

 他にも面白いカードとしては新たなポケモンのどうぐ「メモリーライト」があげられる。

【メモリーライト】

 「メモリーライト」は、つけたポケモンが進化前のポケモンのワザを使用できるようになるという効果。既存の進化デッキであればどこにでも投入可能な1枚だ。

 進化ポケモンはエネルギーの燃費が悪かったり、デメリット効果持ちのワザを持っていたりするパターンも多いため、進化前の小回りの効くワザが必要な場面も多いのだ。

 相性のいいカードとしては今弾で追加された「ゴマゾウ」を投入した「ドンファンex」があげられるだろう。

【ドンファンex】

 「ドンファンex」は元々1進化ながらHP160という高い耐久力と、闘エネルギー1つで50ダメージ出せるワザ「ギガントプレス」による速攻性能が売りだ。試合が長引いてもエネルギーを3つ付ければ、60ダメージ追加される小回りの良さと合わせて、対戦環境でも十分活躍していたカードとなっている。

 そして今回登場した進化前の「ゴマゾウ」のワザ「じたばた」を「メモリーライト」で引き継げるようになったことでさらに強さに磨きがかかったのだ。

【ゴマゾウ】

 「じたばた」は自身が受けているダメージ分相手にダメージを与えるワザ。「ゴマゾウ」のままだとHPが70しかないので大したダメージにならないが「ドンファンex」で使用できるなら話が変わる。

 自前の耐久力によって上手くいけば最大で150ダメージを狙えるワザとなるため、今まで「ドンファンex」に絶妙に足りていなかった火力部分が補填されたのだ。

 他にも進化前の「パルデア ウパー」のワザを使用することで自発的にどく状態を作れる「パルデア ドオーex」や、「スイーツリレー」など特定のワザを参照する場合に進化後がワザを引き継げるのはテクニカルな使い方かもしれない。

 今弾にはポケモンのどうぐを引っ張れる「旅の行商人」まで追加されたため、「メモリーライト」を使用したデッキはかなり実戦的に楽しむことができそうだ。

【旅の行商人】
シャイニングハイに収録された「パルデア ウパー」と「パルデア ドオーex」。進化後でも「パルデア ウパー」のワザでどく状態をつくれる

 今回紹介するカードは以上となる。

 三犬を筆頭に手札補強や各タイプの足回りが相当強固になるカードが多数登場している印象で、かなり高いカードパワーを体感できる弾だと筆者は思っている。

 新たなアーキタイプよりも、既存のデッキに差し込めるような強化パーツが数多く収録されているため、久々に復帰したい人にもオススメできるパックと言えるだろう。

 ぜひ既存のデッキに新弾カードを混ぜて、様々なデッキを作って遊んでみてほしい。