【特別企画】

【スト6】「CAPCOM CUP11」決勝レポート! リュウ使いBlaz選手の快進撃に公式全国大会始まりの地、両国国技館が興奮の坩堝と化す!!

チリ産・ジャパニーズドラゴンがルーザーズブロックで大暴れ!? 15歳の神童が魅せる快進撃!!

 今大会の見どころを語る上で、ルーザーズブロックで起こったドラマは外せない。それはTOP16最年少選手、Blaz選手のルーザーズブロックでのキャラクターピックに端を発する。

 CAPCOM CAP出場回数10回、大ベテランのXian選手との対戦で最初に投入されたのはMr.格闘ゲームと言ってもいいストリートファイターの顔、リュウであった! この瞬間に両国国技館には歓声が上がった。

ウィナーズブロックでケンの代わりに選ばれるのは豪鬼か? と見せかけた場面ではリュウが登場。これによりリュウの存在は一度筆者の頭の中からも忘れ去られようとしていた。そこにこの土壇場でリュウの登場には目が覚めるほどの衝撃だった

 そしてシンガポールの英雄・Xian選手のディージェイをなんと3試合連取で全く寄せ付けずに撃破という大金星を挙げる。

 ここから彼の快進撃が始まる。続くルーザーズROUND3ではTakamura選手との激戦を制したシュート選手が駆る豪鬼と対決。ここでは3試合先取ルールの最大試合数となる5試合目までもつれ込み、最終試合では超高速で奇襲する豪鬼のOD版百鬼襲をジャンプ中パンチで対空するという若さあふれるプレイを魅せて激戦を制すBlaz選手。

快進撃を続けてはいたが、決して平坦な道のりではなかった。特にキャリアハイではないのかというぐらい劇的な死闘を制してきたシュート豪鬼戦ではドライブリバーサルでリュウを吹き飛ばし、そこにSA1「滅殺豪波動」を強制的にガードさせ削りKOを行なうという冷静な判断で最終戦・最終ラウンドまで持ち込まれた

 この試合が終了した辺りから筆者の中でBlaz選手のリュウの必勝パターンがはっきりと見えるようになってきたので解説したい。

 リュウは同門のケンや、2人の師匠の剛拳の弟である豪鬼と比べると、やや機動力には劣る。「スト6」をお持ちの方はこの3キャラクターを歩かせてみると速度に差があることがわかるだろう。だが、リュウは攻撃的な性能では彼らに引けを取らない。特に対戦相手のドライブゲージを削り取る能力には秀でており、Blaz選手の戦い方はここが柱となっている。地上戦ではジリジリと接近するチャンスを伺い、相手の技の空振りを誘う。成功した際にはしゃがみ強キックを差し返しパニッシュカウンターを狙う。この技でパニッシュカウンターを成功させればドライブゲージを1ブロック奪える。

差し返しには連続技の起点となる技を打ち込むパターンが多いが、彼は意図的に追撃はできないが、連続技で得られるダメージより、ドライブゲージを大きく奪えるメリットや、パニッシュカウンターで転んだ相手への起き上がりへのタイミングが一定で、攻めが展開しやすいことを重視してしゃがみ強キックを用いているように感じた。差し返しにしゃがみ強キックを多用するという戦術は、強豪選手として知られるPunk選手もよく行なっている

 これらに加え立ち強パンチ、上段足刀蹴り、波掌撃の様なドライブゲージを削りやすい技振りを行ない、対戦相手にバーンアウトを誘発。これにより一部の技がガードしていても体力が削られる、攻撃を防御した際にフレーム状態が4フレームほど変化するというペナルティを相手に付与。バーンアウトさせて、その間に体力を削り取り勝利へのキッカケとする。と、文章化してしまえば意外とシンプルな戦術である。当然だが、言うは易く行なうは難しである。百戦錬磨の猛者達を相手にこの戦術を完遂しつづけるのは至難の業である。だが彼はそれをやってのけていたのだ!

 この戦い方はルーザーズQFで激突したNoahTheProdigy選手との対戦が印象的だった。Noah選手はドライブゲージを潤沢に用いて攻めていくスタイルだ。ハイリスクなバーンアウト状態に自ら突入していくが、バーンアウト状態でも高い防御スキルで凌ぎきり、バーンアウト後はドライブゲージが最大量に回復することを活かして再び攻勢に出るという彼の独創性あふれる必勝パターンだ。

 本大会では対戦相手の組み合わせを考えて上記の必勝パターンを控えることもあるクレバーさも見せていた。

 ドライブゲージがテーマとなりそうなこの1戦で、Blaz選手は果敢に攻め込み、Noah選手のルークを積極的にバーンアウトさせていく。バーンアウト“する”ことに定評があるNoah選手がバーンアウト“させられている”のだ。Noah選手からすればリスクを負いにいく普段とは違い、リスクを負わされている。いつもの勝ちパターンを構築できず、新旧主人公対決はリュウが制する。

 また、相手のジャンプや、ドライブインパクトへの反撃など、反応速度が問われる場面では、その若者ならではの反応の素早さで対処。それでいてしゃがみ強キックで相手の技の空振りを咎めていくスタイルは、「スト2」から脈々と受け継がれる“地上戦・足払い合戦”の面白さを改めて伝えてくれた。

 15歳の若者がオールドスタイルの戦い方を取り入れながら、歴史あるファイター・リュウが昇り龍のごとく勝ち進んでいく。このあまりにもドラマチックな展開に両国国技館の観客たちも虜になっていった。

世界最強の栄光を手に入れるのは!? グランドファイナルはどちらも「日本」に縁がある2人の対決!!

 そして本大会を締めくくるグランドファイナルは、どちらも「日本」に縁がある組み合わせとなった。ウィナーズから決勝に勝ち進んだのは翔選手。彼はBlaz選手がシュート選手を破った時点から、たった1人の日本代表選手となった。そしてルーザーズから勝ち進んだのはチリから「俺より強いやつに会いに来た」Blaz選手。彼はルーザーズブロックからは、日本のキャラクター・リュウに絞った状態でここまで勝ち上がってきた。

入場コールの後、握手をかわす両者。翔選手は登壇した後集中するように呼吸を整えている用に見え、TOP16の選手入場時に比べBlaz選手は握手の際には笑みが溢れるという心理的余裕が見られた

 ストリートファイター全国大会始まりの地、日本・両国国技館で日本人選手と、日本のリュウで勝ち進んだ選手が対決。まるで両選手とも日本代表だと感じてしまうようなグランドファイナルが幕を開けた!!

 ウィナーズサイドの翔選手はBlaz選手より先に3試合先取すれば優勝。対するBlaz選手は翔選手が3試合先取する前に3試合勝利、これを2度連続で達成するのが優勝の条件である。

 1試合目のキャラ選択は翔選手はJP、Blaz選手は今までの快進撃を支えたリュウを選択した。

ウィナーズサイドではケン・豪鬼を投入するも敗戦となったBlaz選手は最初からリュウを投入。翔選手はこの昇り龍を抑えることが出来るのか!?

 ラウンド1では今までの勢い通り、一度相手を捉えたら逃さない猛攻で体力9割程度を残しリュウが素早く先制。2ラウンド目は一転して双方体力5割程度でのにらみ合いが続く。ここでも若さが発揮されるジャストパリィを成功させ、ここからの連続技で勝負ありか? と思われたが勝負を決めきれず再びジリジリとした戦いへ。先程はジャストパリィしたJPのしゃがみ弱攻撃をカウンターで被弾してしまい、そこからのストリボーグをスーパーキャンセルしたSA3ザプリエットで1-1のイーブンへ。

 最終ラウンドではリュウの必勝パターンを翔選手がJPで実行するような展開。飛び道具で相手の動きをコントロールし、そこを対空技などで迎撃。これにより徐々にドライブゲージを削られ、バーンアウトが近づくリュウ。そして反撃のためにドライブリバーサルを使用したことででとうとうドライブゲージが枯渇、バーンアウトしてしまう。そして必殺技を防御する度に体力が削られていくが、Blaz選手は軽微な被害で抑えきり、ドライブゲージを全回復させる防御スキルの高さを見せた。

 そして間髪を入れずに反撃を開始、伝家の宝刀とも言えるしゃがみ強キックもパニッシュカウンターし、JPのドライブゲージは残っているかも視認しにくい量へ。だがバーンアウトするためのリュウの強パンチからの波掌撃の連携をパリィすることでドライブゲージを回復させつつ、後ろ投げで相手との位置を入れ替え、さらに投げがパニッシュカウンター2連発。あわやの窮地を鉄壁の防御で凌ぎきった翔JPがまずは優勝へ1歩前進。

 2試合目1ラウンド目は「マジシャン」Juicyjoe選手のような巧みなヴィーハトを用いた連携を基軸にリュウの接近を許さずにJPが先制。2ラウンド目はドライブゲージを多めに消費しつつもJPとの距離を詰め、画面端の攻防へ。リュウはこの攻防の中でドライブリバーサルを使用、1試合目の厳しい展開が再現されてしまうかと思ったが、ここはリュウの猛攻が通りつづけ、ある程度のダメージを与えた。JPは反撃として本日、多くの選手がバーンアウト状態では対処に苦しんでいたJPのSA2「ラヴーシュカ」を放つ。JPとラヴーシュカで生成された大量の空間からの波状攻撃の中、トリグラフのみを空中被弾することで被害を最小限に抑え、バーンアウト状態を解除することに成功する!!

 そして今度はヴィーハトからの瞬間移動でJPがリュウに接近戦を挑むが、このインファイトをリュウが制し、勝負は3ランド目へ。じわじわと画面端でのインファイトへ持ち込まれていくJP。そして突然放たれることで何度も勝利を手繰り寄せてきたリュウのドライブラッシュから中段攻撃を放つタイミングでODアムネジアで反撃。接近戦を挑んでくる相手への対応手段として強力な技だが、読まれたときのリスクも高い技なためか、総じて本日の大会で放たれることは稀であった。この狙いすました技が見事に機能。後ろ投げと組み合わせてピンチをチャンスへと変える。

 そして3度リュウはドライブリバーサルの使用によりバーンアウト。しかも今回は画面端にリュウがいる状態での使用で今までの中で最も危険な位置取りとなってしまう。

 しかしここからBlaz選手得意の地上戦で再び切り札のしゃがみ強キックがパニッシュカウンター。さらに飛び込み攻撃で攻め込もうとするが、翔選手はジャストパリィに成功し、投げで反撃することで再びリュウを画面端に追いやり攻勢へ。JPはバーンアウトしている状態では決して被弾できないドライブインパクトを発動。画面端で被弾すれば一定時間操作不能のスタン状態にできるためリュウにとっては絶体絶命の1撃が襲いかかるが、ここでドライブインパクトを回避せず、なんと後ろ投げでドライブインパクトを迎撃に成功するという若さと上級プレイヤーならではの判断力のあわせ技で再度危機を脱する。

 そこからの地上戦でSA3をヒットさせ、さらに追撃でバーンアウト状態となったJPを波掌撃をガードさせ、やっとBlaz選手の必勝パターンを翔選手にお見舞い!! 勝ち星を1-1に!

ドライブインパクトへの対抗手段としては後出しのドライブインパクト返し、またはドライブパリィ、SA技での反撃が主に挙げられる。しかし、バーンアウト中かつSAゲージが溜まっていなければこれらの対抗手段は使えない。そんなときの最後の手段は投げである。そのためボタンに投げ操作を設定し、バーンアウト中はとっさに押せるように指を構えておくのが重要だと語っていた動画を筆者は視聴したことがあるが、なるほどと思わされた場面だ

 3試合目でも翔選手の城塞の様な防御スキルが光る。

 2試合目後半から、JPの攻撃を捌く手札が増えたように筆者には感じられた。最初はリスクを恐れていたかに見えたODアムネジア、どちらかというとリュウが多用していたガード後のドライブリバーサルをこちらも用いだし、さらにヴィーハトの設置によるプレッシャーによる前進への抑制。それに本来の地上戦、対空スキルを組み合わせて1ラウンド目は先制。

 2ラウンド目もJP優位かと思いきや、リュウが飛び込んできたところを迎撃する対空のしゃがみ強パンチを空振るという自体が発生。これは翔選手の操作ミスではなくリュウがジャンプから攻撃をしない、所謂「空ジャンプ」で攻撃の被弾面積を減らし、しゃがみ強パンチが空振ることを誘ったものだ。対戦相手の高い防御スキルを信用しての対策がここで炸裂した。

 しかし読み合いの強さは翔選手も負けておらず、3ラウンド目ではパリィに対して有効となる投げ技でのパニッシュカウンターを決めて大ダメージと、JPが得意とする超遠距離戦のお膳立てに成功。バーンアウトしたリュウに襲いかかる無数の飛び道具で体力リードを広げる。最後は上空のヴィーハトからの攻撃としゃがみ攻撃による波状攻撃で決着。翔選手は悲願の優勝まで残るは1試合を制するのみとなった。

 もう後がないBlaz選手はリュウを信じぬいて、インターバルを取ることもなく素早く連戦を選択! プレッシャーに臆することもなく積極的にJPとの距離を詰め、幽門果敢に攻め、JPをパニッシュカウンターの投げ技でバーンアウトさせつつ位置もJPが画面端を背負うという理想的な位置取りを構築する! そして今まで世界の強豪たちを打ち破ってきた得意のバーンアウト状態への波掌撃を用いた猛攻が始まる。

 これによりJPの体力は残り2割弱にまで削り取られた! チャンスと見たBlaz選手は自らの行動でバーンアウトすることを意にも介さず猛攻を続けるが、ここは翔選手がバーンアウト状態から解放されたこともあり反撃。間合いを広げつつ、バーンアウト状態の相手を追い込む反撃の狼煙が上がる!残り体力約1.5割VS約4.5割の攻防で再びヴィーハトとしゃがみ中キックの波状攻撃が成功、ここからのラヴーシュカまで絡めた連続技を4.5割残っていた体力を、翔選手は優勝へ後1ラウンドと迫る!

 運命の2ラウンド目、このラウンドの主導権を握ったのはリュウの上段足刀蹴りにジャストパリィを成功させた翔選手。ここから確定反撃でリュウを画面端側へ吹き飛ばしJPの得意な間合いを構築。しかしリュウもパリィを活かしてJPとの距離を詰めていき、しゃがみ強キックと立ち弱キックと上段足刀蹴りの3つの足技を軸に画面端での接近戦に持ち込む。

 ここで様々な手段で猛攻を凌いでいた翔選手が選択したのは早めの投げだが、そこにリュウの姿はなく上空から渾身の一撃! 連続技を決めた後再び垂直ジャンプ攻撃がJPを貫き、逆転優勝への望みを首の皮一枚で繋ぎ止める!!

 2連続のジャンプ攻撃からの連続技でSAゲージを温存する作戦を成功させたBlaz選手の大爆発が期待される第3ラウンド! 今度は開幕と同時にドライブラッシュで猪突猛進! ファーストタッチでJPへダメージを与える。しかしここからリュウはドライブゲージを回復させるための我慢の時間が続く。ヴィーハトとトルバランによる遠距離からの波状攻撃をドライブパリィで耐え凌ぐリュウ。そこにODヴィーハトにより2つの空間の1つから飛び出してきたJPがドライブパリィを構えていたリュウにパニッシュカウンターとなる投げを決める!

 お互いのドライブゲージの消耗が激しくなる中、リュウが攻撃の間隙を縫って一気に接近戦へ持ち込み、念願の強攻撃を命中させるがSA3を絡めて然程大ダメージを奪うことはできず。

 しかし再び立ち強パンチを命中させ、そこからの連続技で今度は必殺の真・昇竜拳をヒットさせJPをKOさせることはできなかったものの、バーンアウト状態に至らせ、勝負を決める最大の好機が訪れる!! が、ラヴーシュカを発動してからの攻防から突如足元をすくうシャーロステがヒット、続けざまに前投げをヒットさせ、再び体力差はほぼなし、間合いはJP優位な遠距離戦となる!

 バーンアウト状態のJPを倒し切るためにリュウがOD必殺技を放つため黄色く輝いた瞬間、リュウの体を紫の腕が貫き、追撃のトルバランが激闘に幕を下ろし、CAPCOM CAP11の最終対決は3-1でウィナーズサイドから勝ち続けた翔選手が制した!!

日本開催のカプコンカップで日本人選手が優勝。優勝の原動力はまさかの出来事!?

 優勝者である翔選手には賞金100万ドル(約1億5千万円)、そして次回大会CAPCOM CAP12の出場権を獲得した。

優勝が決まった後2度蹲った翔選手。あまりに過酷な大会だったからか、1度蹲った後映った彼の顔にはうっすらと涙が見えた。2回目に顔を見せた際はやっと喜びを噛み締められたのか、笑顔に変わっていた

 優勝コメントではシンプルに「めちゃくちゃ嬉しいですね」と言葉少なげながらも笑顔を見せていた翔選手。その後優勝したことをまず誰に伝えたいですか? という本大会のMC兼、優勝インタビュアーを務めたアールさんからの“わかっているフリ”に「妻です」と言わされ、さらに優勝賞金の使い道にはまだ作れていない妻とのペアリングの制作費に充てたいと愛妻家な一面を見せていた。

妻への愛を語る翔選手だが、TOP16に出陣する前には夫婦喧嘩をしてしまったという裏話も語っていた。48名によるサバイバルレースには勝っていたものの、思い通りのプレイができなかったことに納得ができず、それが原因で喧嘩になってしまったそう。一応大会へ向かう前には仲直りしたらしい。そしてその事が思い通りのプレイへ吹っ切れるキッカケとなったのかもしれないと、お熱い夫婦仲トークに笑いと歓声が入り混じっていた

 よく世界中の猛者が集うeスポーツ大会では国の威信がかかった対決として決勝戦を見ることがあるが、筆者に関してはそんな気持ちは微塵もなかった。むしろBlaz選手も日本の誇りをもって戦っているのではないか? と錯覚するほどだった。

 その要因はリュウという「ストリートファイター」のシンボルとも言えるキャラクターの凄みを引き出し、勝ち上がっていく様は会場内外問わずギャラリーを魅了していたことだろう。強いプレイヤーは世界中に多く存在するが、人々の感情を揺さぶり、一挙手一投足が見逃せないような魅力・言わばカリスマ性の様なものは強さと等しく尊ぶべきものではないだろうか。

 筆者は普段はどちらかの選手に偏った応援をしてしまいがちだが、グランドファイナルで双方の選手を等しく応援できたのは筆者にとって貴重な体験だった。このような筋書きがあるはずもなく、偶然が組み合わさった結果このような多幸感あふれる大会となったことに感謝したい。

【【日本語実況】「CAPCOM CUP 11」- Day5「Street Fighter League: World Championship 2024」】