【特別企画】
【EVO2024】「スト6」部門レポート。キャミィが華麗に舞い、Punk選手が悲願の初制覇!
グランドファイナルはBig Bird選手のラシードとギリギリの大激闘!
2024年7月23日 11:37
- 【EVO 2024】
- 7月20日〜22日 開催
- ※日本時間
7月20日~22日、アメリカのラスベガス・コンベンションセンターにて、格闘ゲーム大会「Evolution Championship Series 2024」(以下EVO 2024)が開催された。
「EVO 2024」では、最新の格闘ゲーム「ストリートファイター6」や「鉄拳8」などに加えて「ストリートファイターIII 3rd Strike」など8タイトルをメイン種目に据えて、最も強い選手を決めるバトルが展開された。今大会全体の参加選手数はなんと10,224人。世界最大規模の格闘ゲーム大会らしい大規模のトーナメントが行なわれた。
EVO 2024の「ストリートファイター6」部門を予選から決勝まで一通り観戦をした上で総括すると、とにかく激戦の連続だったという一言に尽きる。特に予選2日目、Round2からTOP6を決めるまでの12時間については、日本人選手同士の激闘や、予想外のマッチング、大番狂わせの展開なども数多く見られ、とにかく驚きの連続だった。さらにTOP6の決勝戦についても、実力差はほぼなく、誰が勝っても納得する強豪たちのギリギリの限界を攻めた駆け引きが数多く楽しめるなど、会場に足を運びたくなる大会になっていたと言えるだろう。
ちなみに、EVO 2024の「ストリートファイター6」部門も「CAPCOM Pro Tour 2024 PREMIER」オフライン大会の1つとなっており、優勝者には来年日本で開催される「CAPCOM CUP XI」への参加権が与えられる。
今回だけでなく、今後にも繋がる「スト6」部門。本稿では本部門についてレポートする。なお、本レポートについてはCapcom Fighters JPのYouTubeチャンネルによる日本語公式配信の視聴レポートとなる。
TOP6の日本人選手はWinnersにももち、Losersにネモが進出!
「スト6」部門の参加者数は5,265人とかなりの大人数となった。3日間の会期の中で、初日はこの参加者の中から1,024人までが勝ち残れるRound1を開催。2日目は1,024人から192人にまで絞るRound2、続けて48人が残るRound3、24人のRound4、さらには決勝に参加する6人が勝ち上がってくるTOP24までを一気に実施。そして3日目はTOP6による決勝大会が行なわれた。
初日はRound1のみながら、約12時間近くかかっており、大会運営の大変さが感じられた。また、「EVO」はプロアマ問わず様々なプレーヤーが参加しているのも特徴で、筆者の知り合いも渡米して参戦。見事にRound1を突破するなど、アマチュアにとっても楽しいイベントとなっている。日本国内外でメジャーなプロプレーヤーについても、ほとんどがWinners、またはLosersでRound1は突破しており、日本人選手たちの層の厚さが伺えた。
2日目はRound 2~Round 4、さらにTOP24までを一気に消化し、1,024人の選手から最終日のTOP6に進出できる6人にまで絞り込む。つまり2日目でほとんどの選手たちが振り落とされる事となる。
日本人の選手同士の激闘も各所で発生しており、例えばかつての師弟でもある、Saishunkan Sol 熊本所属のネモ選手と、元Saishunkan Sol 熊本で今年からCrazy Raccoonに移籍したShuto選手による直接対決も。師匠のネモ選手が勝利するなど、いきなりエモい試合が見れてしまうのもこうした大会の魅力といえる。また、Good 8 Squad所属のガチくん選手と、同門のぷげら選手の直接対決もあった。ここではぷげら選手が勝利しており、同門対決ならではの読み合いも交えたアツい戦いを見られた。。個人的にはアメリカのリュウ使い、Paladin選手とBurning Core所属の立川選手との1戦がかなり盛り上がった。
また、過去の大会で実績を残して、日本でも知名度の高い、海外選手たちの動向も注目ポイントと言える。例えば先日のEVO Japan 2024で見事に優勝するなど、勢いに乗っているドミニカ共和国の強豪、MenaRD選手だが、なんと、日本のプロプレーヤー、ACQUA選手の手によって討ち取られていた。さらにその後のLosersでは、日本のネモ選手が勝利しており、最終日まで残る事なく敗退となっている。
また、EVO 2023の覇者である、アラブの強豪AngryBird選手については、Winnersで日本のももち選手に、Losersでもネモ選手の手により討ち取られており、こちらも敗退となっている。同門のBig Bird選手については、WinnersサイドでTOP6に勝ち上がっている。
初日、2日目の予選はどちらも12時間以上の激闘が続いたが、試合内容はどれも手に汗を握る名勝負ばかりなので、スト6が好きな人なら是非、配信の見直しをおススメしたい。
そんな激闘をくぐり抜けた6人の選手。1度も負ける事なく、トーナメントを勝ち進んだ、Winnersサイドの精鋭たちは、イギリスのエド使いEndingWalker選手、アラブのラシード使いBig Bird選手、アメリカのキャミィ使いPunk選手、そして日本のエド使いももち選手の4人。1度敗退しながらもLosersの過酷な道のりを踏破したのが、日本のJP/ブランカ/ベガ使いのネモ選手、そして中国のDee Jay使いZhen選手の2人だ。