【特別企画】
コロプラ馬場会長が仕掛ける“遊んで稼ぐ”ゲーム「Brilliantcrypto」配信開始! 最速体験会をレポート
「これは俺の分野」と一念発起、「宝石のデジタル化」に挑む
2024年6月17日 17:00
- 【「Brilliantcrypto」リリース直前最速体験会】
- 6月17日 サービス開始
- 価格:基本無料(アイテム課金制)
コロプラの100%子会社のBrilliantcryptoより、6月17日にPC版が正式リリースされたブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」。それに先駆けて、6月5日にコロプラ本社でメディア向けのリリース直前最速体験会を実施した。
当日は、ゲームの体験会に加えて、コロプラ創業者兼会長でBrilliantcryptoの代表取締役社長を務める馬場功淳氏が登壇。当プロジェクトの紹介が行われたほか、ゲストにコインチェック 副社長執行役員の井坂友之氏を招き、トークセッションも行われた。こちらの記事では、その模様を一部抜粋しながらレポートしていく。
鉱山を掘って宝石をゲットするブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」
今回リリースされたブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」は、簡単に説明すると鉱山を掘り進めていきながらNFTとして扱われる宝石やトークンに変換可能な輝石を採掘することができる作品だ。「Play to Earn」(遊んで稼ぐ)にあたるゲームと呼ばれており、ゲーム内で入手した宝石はNFTとして売買することができるなど、新たな経済圏の仕組みを生み出そうとしている意欲的なプロジェクトとなっている。
ちなみに筆者は、昨年の12月26日から今年の1月9日まで行われていたクローズドベータテストに参加しており、かなりの時間をかけてプレイしてるという経験がある。そのため、今回の体験会では、「ああ、俺はまたこの世界に戻ってきたんだな」という懐かしさがこみ上げてきた。
こちらの記事では、どのような形で鉱山を掘り進めていくのかという部分については割愛しているが、以前別の記事でレポートしているのでそちらを参考にしてほしい。
「Brilliantcrypto」はブロックチェーンゲームであるが、本作の場合はゲームのダウンロードなどには費用は発生せず、基本無料でプレイすることが可能だ。今回はPC版のリリースと書かれているが、こちらはWindowsのみならずMac用のクライアントも用意されており、そちらをダウンロードしてインストールすることでゲームを始めることができる。
また実際にどう遊ぶかは、2種類のプレイスタイルを選ぶことができる。ひとつは、「つるはし(NFT)」を購入してプレイする方法だ。そしてもうひとつが、「スカラーシップ制度」を利用してつるはしのオーナーからレンタルして始める方法である。
「つるはし(NFT)」は、ゲーム内で使用できる通貨のブリリアンクリプトトークン(BRIL)をコインチェックなどの取引所から購入してゲーム内にインポートし、ゲーム内マーケットプレイスから購入することが可能だ。価格は仮想通貨の値動きも影響するので一概にはいえないが、ひとつの例としてコインチェックが抽選で販売していた「つるはし(NFT)」は、1本あたり0.043ETH(約2万4000円)で購入できるようになっていた。概ねそれに近い金額が必要だと思えばいいだろう。
「スカラーシップ制度」は、つるはしを持っているユーザーから、ほかのユーザーにつるはしを貸し出せるシステム。つるはしを借りるにあたってレンタル料などは掛からないが、掘り出した宝石は貸主のものになる。輝石については、貸主が決めた分配率で入手することができる。
自分でつるはしを買う余裕はないが、まずはゲームがどんなものか体験してみたいという人は、つるはしを貸し出しているユーザーを探して参加してみるところから始めるのもいいだろう。
そして、ゲーム内で入手した宝石はマーケットで売買することができる。Brilliantcrypto自身が宝石を買い取る投資ファンドも設立するため、そちらに販売することも可能だ。また、ゲーム内で使用できるBRIL自体も、6月17日の正午からコインチェックで取り扱いが開始される予定だ。どれぐらいの金額になるかは明らかになっていないが、参考までに5月27日に行われたトークンセール(IEO)では、1BRILが21.6円でひと口250BRILで販売されていた。
なお、このBRILを使用することで、つるはしのレベルアップや耐久値の回復、ゲーム内マーケットプレイスで宝石やつるはしを購入をすることができる。また、鉱山から手に入れた輝石は、1日1回BRILに変換されるので、そちらから入手することも可能だ。
最新版の「Brilliantcrypto」を試遊! クローズドベータテストからアップデートされた部分もあり
今回の体験会はリリース直前に行われていたということもあり、昨年末に行われたクローズドベータテスト時からアップデートされた部分もいくつかあった。そちらについてもご紹介しておこう。
リリースに向けて大きくアップデートされた項目は4つある。ひとつは、初回スタート時のみ流れる導入ムービーの追加だ。ゲームに参加するプレイヤーは、Brilliantcrypto社の審査に通過して採用された採掘者となるのだが、そちらを映像で見られるようになっている。ムービーの中で、プレイヤーのサポートとしてくれるナビゲーターロボットのルパートと出会うシーンなども盛り込まれており、よりゲームの世界に没入しやすくなった印象だ。
ゲームを起動すると、ホーム画面が変わっていることに気が付く。これにより、目的に合わせた行動が選びやすくなったほか、様々な項目に簡単にアクセスすることができるようになった。中でも目立つのが、金色と青色で大きく表示された「GO MINING」のバナーだ。
金色の「for OWNER」は、自分が保有している山から探索する山を選んで採掘することができる。もうひとつの「for SCHOLAR」は、自分自身がつるはしを所持していないときに、つるはしの貸し出しを行っているオーナーをスカラーとして採掘して手伝うことができるモードである。
クローズドベータテストでは、つるはしは何度も無料で回復できたが、正式サービス後は売買で手に入れることもできるようになる。つるはしは持っていないけどゲームに参加したいというときは、前述の通り「for SCHOLAR」を選ぶといいだろう。
このメニュー画面のUIだが、よく見ると「GO MINING」以外にも細かいアイコンが並んでいるのがわかる。これはお知らせやプレイヤーの情報、ミッション、ランキング、着せ替え、鉱山データベースといった項目に素早くアクセスするためのものだ。また、画面上部にも様々な項目が並んでおり、そちらでは鉱山の管理や獲得した宝石の確認、つるはしの回復や強化、スカラーの募集、宝石やつるはしの売買、トークンやNFTといった資産管理ができる画面にアクセスすることができる。
今回は体験できなかった要素もいくつか用意されており、そのひとつが新発掘アイテムのトレジャーカプセルだ。こちらは、ひとつの山に最大4つ埋蔵されており、通常の2倍の威力を持つ大型爆弾や着せ替え用のアバターの衣装といったアイテムを入手することができる。
宝石や輝石などは、探知機を使って場所をある程度特定していくことができるが、このトレジャーカプセルは探知機には反応しないため、目視で探し出すしかないというところがポイントである。4つのトレジャーカプセルには、3つの大型爆弾とひとつのアバター衣装が入っているため、可能ならすべて見つけ出したいところだ。
また、ゲーム内マーケットプレイスもあらたに追加されている。こちらは宝石やつるはしの売買を行うためのものだ。宝石の売買を行う「GEMEXCHANGE」では、BRILとMATICといった使用通貨に対応。つるはしの売買を行う「PICKAXESHOP」では、BRILやMATICといった使用通貨に対応している。使用通貨に関する詳細は、公式サイトで確認することが可能だ。
開始わずか13分で目標金額の15億1200万円を達成!
この体験会では、本プロジェクトの生みの親でもある馬場功淳氏から、これまでの経緯や目指しているものについても説明が行われた。コロプラは2008年の創業から16年が経つ。その同社の特徴ともいえるのが、最先端の技術を使って新しい体験を生み出すことだ。今回リリースされた「Brilliantcrypto」も、そうした流れを組んだものとなっている。
Brilliantcryptoという会社自体は、上場企業でもあるコロプラの100%子会社であるため、企業としても同じ扱いを受ける。そうした上場会社がトークンを発行してIEOを行うのは世界初であると馬場氏はいう。
実は仮想通貨を利用したゲーム業界は、ベンチャーなど小規模なところが運営している場合がほとんどだ。その理由は法令や税制など様々な壁をクリアする必要があり、難易度が高いからである。そもそもトークン自体がどのような売上げになるのかなど、会計基準が決まっていないというところも難易度の高さに繋がっているのだ。
上場企業の場合は、監査法人による監査を受ける必要があるが、同社がファーストペンギンになりこの取り組みに挑んだのである。その結果、今年の5月27日に実施したIEOは、開始後わずか13分で目標金額の15億1200万円を達成することができた。馬場氏は、IEOで10億円以上調達できたことについても最速で達成できたと語る。
デジタル化が進む世界で宝石はデジタル化されていなかった
馬場氏は、人類はどんどんデジタルに移行していると考えている。たとえば、株券は電子化されお金は電子マネーとなってデジタル化されている。それ以外にもゲームのアイテムもデジタル化されているほか、ここ最近の話題としてはマイナンバーカードなどの証明書もスマホで使えるようにするなどデジタル化が進んできている。
ビットコインは以前は通貨だと思われていたが、最近は金(ゴールド)に近いと言われている。これは資産価値や値動きが似ているからだ。つまり、金さえもデジタル化されたともいえる。そして、将来的には世界はメタバース的なものになり、どんどんデジタル化が進む未来がやってくると考えているのだ。
そうした中で、これまでデジタル化されてこなかったのが宝石である。実際の宝石は単純に宝飾品としての価値が高いだけではなく、指輪にして持ち歩くことができるほど資産の圧縮効果が高い。運搬効率も高いため、現実世界ではその価値が有用に使われることが多いのだ。しかし、それをデジタルに転化するという発想はこれまでになかったものである。
馬場氏は、このままでは宝石がデジタル化されることはないと思ったという。それに加えて、これをデジタル化することは人類史にとっても意義深いことだと考えたことが、今回のブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」が生まれたきっかけとなっている。
アイデアは思いついたものの、宝石をデジタル化するのは意外と難しいことがわかった。たとえばブランド品などは企業が保証することでデジタル化することは簡単だ。しかし、宝石は誰のものでもない。その存在を証明することもできないため、デジタルで保証するのが難しい課題となったのである。
それを解決する方法として考えたのが、「Proof of Gaming」だ。ビットコインでは「Proof of Work」という形で存在の証明と保証をしているが、そちらをもじったものである。「Work」の部分を「Game」に変えることで、みんなが楽しく宝石を作り出すことができ、保証できるのではないかと考えたのだ。
これを思いついたのは、今から2年前のことだった。そこから実験などを行ってきた結果、実現できることがわかった。「Brilliantcrypto」が目指しているのは、デジタルの世界に本物の宝石を生み出すことである。それに付随する形で、「Play to Earn」という概念を用いているのだ。