【特別企画】

「GT7」のミュージックラリー「Moon Over the Castle GT7 version」はレースゲームファンへの御褒美だ!

6月29日15時アップデート実施

 筆者は、「グランツーリスモ7」の数あるコンテンツの中でもミュージックラリーが一番好きだ。音楽を聴きながら、指定のクルマで指定のコースを走り、ビート(タイム)が無くならないようにチェックポイントを素早く通過しながら曲の完奏を目指す。

 難易度は易しめで、気軽に短時間で何度でも楽しめる。レースゲーム初体験のトライアルとしても最適だ。カーカルチャーの普及、クルマの魅力の伝達をゲームを通じて目指している、山内一典氏らしい優れたコンテンツだと思う。

 そのミュージックラリーが、6月29日のアップデートVer1.35でついに拡充された。さっそくトライしてみたところ、大きく心を揺さぶられる体験を得られた、皆さんにその魅力をお伝えすべくレポートしたい。

【ミュージックラリー】

 筆者の琴線に触れたのは、ミュージックラリー新規コンテンツのフィナーレを飾る「12. Moon Over the Castle GT7 version」。初代から存在する「グランツーリスモ」を代表する名曲で、新作が出るたびにアレンジされてきた作品だ。「GT7」のオープニングにも使われており、作曲は安藤まさひろ氏。ミュージックラリーは、山内氏の好みからクラシック多めの選曲となっているが、12曲目はこの「GT7」アレンジバージョンが採用されているのだ。なお、「12. Moon Over the Castle GT7 version」をプレイするためには1から順番にトロフィーを獲得する必要があるので注意したい。

【「グランツーリスモ7」オープニングムービー】

 まず、シチュエーションが良い。コースは、実在するコースの中でも屈指の高難度を誇り、山内氏も走行経験のあるニュルブルクリンク。クルマは、これまた山内氏の愛車として知られるポルシェ 911 Turbo。レースゲームファンならご存じの通り、ポルシェは長年Electronic Artsとの独占契約で、ながらくEAのゲームにしか登場しなかった。「GT」シリーズにおいてもポルシェが登場したのは前作「GT SPORT」からだ。このチョイスには山内氏の強い想いを感じさせる。

【12. Moon Over the Castle GT7 version】
【クルマはポルシェ 911 Turbo】
【コースはニュルブルクリンク】

 ラリーは、ニュルブルクリンク北コースの北側、有名なヘアピンコーナー近くからはじまり、数々のカーブを突破し、南側の長いストレートまでを走りきる。時間にして4分20秒ほど。ちょうど1曲丸々となる。

 走り始めは真っ暗で、走行中に少しずつ夜が明け、ストレートに差し掛かる頃には朝陽で満たされる。このあたりはゲームならではの表現だが、「Moon Over the Castle」のスピード感のあるメロディを聴きながら走行していると、ついついアクセルを踏みすぎてしまう。ミュージックラリーなので、完奏の難易度はそれなりに易しめだが、ニュルはニュル。初走行で完奏は難しいだろう。何度か走ってコースを覚えれば、クリアは時間の問題だ。

【最初は真っ暗】
【徐々に夜が明ける】
【朝陽がのぼる】

 それにしても感心したのは、曲に合わせたレース展開と計算された演出の見事さだ。最後のストレートでは、あえてチェックポイント大量に置き、あたかも多くの観客に祝福を受けているような雰囲気で完奏できる。レースゲームにこだわり抜いてきた山内氏の演出の凄味が味わえるようになっており、まさに「GT」ファン、レースゲームファンへの御褒美のようなコンテンツだと感じた。レースゲームファン、「GT」ファンはぜひトライしてみてほしい。

【大量のチェックポイントから祝福を受ける】
【最高に気持ちよいストレート】
【ゴールドトロフィー獲得!】