【特別企画】
「Shadowverse」もついに7周年! 「マイローテーション」で戦うメディア対抗戦に参加!
「Shadowverse 7th Anniversary Specialミリオンカップ」開催に先駆けて実施
2023年6月19日 19:00
- 【Shadowverse】
- 6月17日 7周年
CygamesのAndroid/iOS/PC用カードゲーム「Shadowverse(シャドウバース)」が今年の6月17日、ついにリリースから7周年を迎える。本作は美しいカードイラストと手軽かつ奥深いゲームシステムで多くのゲーマーにDCGという存在を知らしめ、当時日本では珍しかった賞金制のトーナメント展開やプロリーグの結成に力を入れ、数あるDCGの中でも一際eスポーツ文化を取り入れる事に成功したタイトル。多くのスマホゲームがリリースされる現代においても未だその地位が揺るぐことのないほどの高い人気を獲得し続けるビッグコンテンツとなっているのだ。
正に国内スマホカードゲームの先駆けとも呼べる存在の本作だが、7周年を向かえる今年はアニバーサリ―企画の1つとして様々な時代のカードを駆使し、それぞれの年代ブロック毎に分かれて戦う「マイローテーション」のフォーマットを採用したルールで行なわれる大型大会「Shadowverse 7th Anniversary Special ミリオンカップ」の開催が予定されている。現在のローテーション環境では使用できなくなってしまっている古のカードやデッキで再び戦う事ができたり、年代別にその当時の流行やメタ等を読む必要があったりなど「マイローテーション」ルールならではの普通では味わえないゲーム体験が期待できるだろう。
今回はそんなミリオンカップに先駆けて「マイローテーション」ルールの感覚を直に体験できつつ、次回の第30弾カードパックに実装予定の最新カードパックに封入されるレジェンドカード情報の先行紹介権をかけて多くのメディア媒体が競い合う「「Shadowverse 7周年記念 メディア対抗戦」が先日開催された。我々GAME Watch編集部も意気揚々と参加してきたので早速その様子をレポートして行こうと思う。様々な制限や特殊なルール下で、デッキメイクやカードチョイスが重要となる今回の「マイローテーション」ルールでどのように立ち回ったのか等、今後もしかしたら参考になるかもしれないのでぜひ最後まで読んでほしい。
なお、本大会は6月上旬に実施され、記事内の対戦環境はリリース時と異なる場合がある。
まずは今回のメディア対抗戦の概要を詳しく紹介する。今回の対抗戦では全8メディアが各カードパックの年代毎に部門分けされた3つの「マイローテーション」ルール環境の中でBO1の総当たり戦を行ない、各部門の優勝メディアに次弾のレジェンドカードの先行公開権が授与される形となっていた。実際リリース予定の「マイローテーション」ルールでは今回のような部門分けは無く、時代を超えたデッキ同士での対決が可能だったり、デッキ作成のルールが今回のルールとは多少異なる。そのため、今回のレギュレーションがこのメディア対抗戦のためだけに調整された特殊なルールだった事がわかる。
対抗戦の会場ではリアルプロモーションカードが参加賞として配られたり、実況解説にはプロリーグやRAGEでお馴染みの友田一貴氏と海老原悠氏が登場したりなど、リアル大型イベントにも引けを取らない完璧な準備っぷりに筆者は度肝を抜かれた。さらに、各部門の一部対戦は大型大会ではお馴染みの外部からの音を完全に遮断できる「フィーチャー席」で行なわれ、大型モニターで参加者全員が観戦できたり、「Shadowverse EVOLVE」公式アンバサダーのゆいっこ氏が何故かCygamesの代表として参加していたりなど、もうプチお祭り状態である。正直筆者も「ここまで豪華ならもうこれは普通に楽しんじゃえ!」と半分仕事を忘れてエンジョイしてしまってた位には、この「メディア対抗戦」というイベント自体が濃い内容のモノとなっていたと言える。
次に今回行なわれた特殊な「マイローテーション」ルールについて軽く解説しよう。今回のルールでは通常の「マイローテーション」とは異なり「第1弾~第11弾」、「第8弾~第21弾」、「第18弾~第27弾」の3つの時代で部門分けがされており、各部門の中で連続した5パックのカード+クラシックカードでデッキを構築するルールとなっている。
さらには当時多くのプレーヤーを恐怖のどん底に落とした「次元の超越」を始めとした一部の非常に強力なカードや、「干絶の飢餓・ギルネリーゼ」等の多くのタイプのデッキに採用されつつ方向性を固めてしまう恐れのあるカードに禁止制限が適用されている。他にも各年代で活躍していたデッキタイプのエースカードが1枚制限になっていたりなど、かなり細かくパワーバランスを考えて環境構築をしている印象だ。
さらには現在ゲーム内でプレイできる「マイローテーション」のルールとも同様なのだが、DCGならではの要素としてカード自体の能力が弱体化させる「ナーフ修正」を受けてフルパワーで扱えた当時とは使い勝手がガラッと変わっているカードもあったりするため、上記の禁止制限と合わせて単純に各時代で強かったデッキのレシピをそのまま握れば良いという訳でも無いのが面白い所。各部門で指定しているパックの弾数がかなり幅広い事でメタゲームもハッキリとは読みづらい事も相まり、デッキチョイスの時点で独自の難しさと面白さを味わう事ができた。
この3つの部門の中で今回筆者は比較的最新カードプールの中で遊べる「第18弾~第27弾」の部門で挑戦する事にした。ゲーム最初期の雰囲気を楽しめる「第1弾~第11弾」は当然筆者もガッツリプレーしていたのだが記憶が朧げだったことと、様々なギミックが登場し始めた「第8弾~第21弾」は激動の就活期と重なり遊べてなかった時期だったため、最新の環境を遊んでいれば比較的問題がないこの部門をチョイスした感じだ。加えて他の2部門はPPやEPが特定ターンに追加される派手な特殊ルールも付属してた事もあり、非常に面白そうだったが頭がバグりそうだったので基本的なルールで遊べる「第18弾~第27弾」が自分には適していると思ったのも理由の1つである。
使用したデッキは22弾~26弾までのカードを使用した「秘術ウィッチ」デッキだ。上記でも取り上げた通り、環境を読む事が非常に困難なレギュレーションだったため自分の動きを押し通せば勝てる+使い慣れているデッキを選んだほうが良いと判断した事と、ゲーム開始時から今に至るまで一生ウィッチ狂いのプレーヤーだった筆者は、最新のカードプールの影響で格段に強化されていたこのタイプのウィッチを使う事にした。ストレートにアドバンテージを稼ぎながら除去もバランスよく飛ばせる事で比較的どんなタイプのデッキにも対抗手段があり、ライフ回復や守護持ちの生成、ライフバーンカードを駆使したアグロプランも取れるなど、1つのデッキでここまで幅広い戦い方ができる事は対戦相手に“何が来るかわからない”このレギュレーションにおいて他にはない強みに感じている。
ネックとなるのはデッキの切札とも言える最強レジェンドカード「スペリオルコントラクター」が制限カードに指定されている事だ。これによって爆速で土を消費しまくる事で最速キルを狙う当時の極悪違法ムーブができる可能性がかなり低くなってしまっている。とは言え他の禁止制限を受けているデッキと比べて「秘術ウィッチ」の中で強力な他のカードに差し替えられる点と、1枚しか投入できないものの、その1枚を引ければゲームエンドまで持っていけるほどのパワーカードを使えるのであればむしろ有利だろうとも思っていた。
後はぶっちゃけた話をすれば規制を受けた「スペリオルコントラクター」の事を筆者は気が狂うほど好きだったので「このカードを禁止じゃなく制限で許してしまった事を後悔させてやる……!」位の気持ちでこのデッキをチョイスしたという面もある。非常に強力な1枚なのだ。
そんな「第18弾~第27弾」部門の対抗戦は他部門に比べて参加メディアが少なく3名の総当たり戦で優勝を争う事に。もう最初からセミファイナルのような気分である。
第一回戦は我々GAME Watchとインサイドの対決。対面に出てきたのは何とウィッチだったためミラーマッチかとも最初思ったが、ターンを重ねていく中でその正体がこの時期に活躍していたもう一つの歴史あるデッキタイプ「スぺルウィッチ」である事が判明する。
スペルを連打する事で手札のカードを強化したりコストを軽減する「スペルブースト」を駆使して様々な強力なカードを連続で叩きつけるこのデッキは、どの時期にもスぺブする手段や対象が変化する事で存在し続けていた正に王道の”ザ・ウィッチ”なデッキタイプ。特に最新環境付近では一時期その圧倒的キル能力の高さから環境を一色に染め上げた程のパワーを持っていた。
しかし、この時期のスぺルウィッチの中核を担っていた速効アタッカー「絶尽の崇拝者」が大きなナーフ修正を受けてしまった事でそのパワーを一段階落としてしまった歴史を持っている。とは言え、その後追加された「破式の執行者・シュマエル」等の強力なアタッカーや、「ブレード・レイン」等の除去と強化を一気に行なえる最強サポートカードの存在によって活躍し続けた地力のあるデッキでもあるため一切油断のできない対面と言える。
試合の流れとしては序盤にスぺルウィッチと判明した事で戦い方を積極的にライフを削りに行くアグロプランに切り替えた事で流れを掴み、相手が得意とするスペルブーストからの大暴れムーブを実行される前に何とか勝利する事ができた。序盤に相手の手札がかなり事故ってしまっていた事と、ウィッチデッキが相手だった事で筆者も動きを知っていたため、全体的に運が良かった戦いだったと思っている。
試合後は同じリーダーを選んでいた事もあり各時代のウィッチデッキの話や、規制やナーフによって構築難易度が高かったなどを語る感想戦を繰り広げて単純に楽しい時間を過ごす事ができた。オフラインイベントならではの良さを存分に味わえた試合だったとも筆者は思っている。
実質筆者の最終戦となる2戦目は電撃オンラインとの対戦。対面したデッキはドラゴンの「ディスカードドラゴン」デッキだ。このデッキタイプも長い歴史の中で姿かたちを変えて存在し続けてきたデッキだが、特に昔よりも最近のカードを活用して生まれたタイプの型が非常に強力だったため、このレギュレーションに適しているデッキとなっている。ドラゴンらしい速いPPブーストで強力なカードを相手よりも速く投げれる強みはそのままに、「手札を捨てる事で効果を発揮するカード」と「捨てられた事で効果を発揮するカード」が重なる事で膨大なアドバンテージを獲得できるムーブは強力この上ない。
序盤のアタッカー兼相手への強力な牽制となるドラゴンの汎用カード「ブリザードハート・フィルレイン」が制限カードになってしまっているが、デッキの動きに直接影響があるわけでは無い事と、フィニッシュカードとして一気に盤面と顔面の両方に大ダメージを与えられるエース「金色の威信・リュミオール」がフルパワーで健在な事から出力の高さはトップレベルのデッキと言えるだろう。
試合の流れとしてはドラゴンデッキ相手に時間を書ければ確実にカードパワーの圧で押しつぶされることがわかっていたため、1回戦目と同じく速効のアグロプランで攻め立てて見る事に。
しかし、相手のカードチョイスが非常に強力で、しっかり回復や守護持ちを挟まれながら動かれた事で一歩キルが届かない展開が続き、最終的には相手の「金色の威信・リュミオール」を絡めたフィニッシュプランが間に合ってしまい敗北となった。こちらが「秘術ウィッチ」とわかるや無理した展開をせずにしっかり耐えプランを選択した相手の素晴らしいプレイが非常に光った展開だったと言える。
さらにこの試合では特に速効の要となる「スペリオルコントラクター」が制限カードとなっている事の影響を強く受けてしまった印象がある。ラストターン前後の攻防の中で何度も「ここでスペリオルコントラクターがいれば勝てるのに……!」と感じたので、パワーバランスを鑑みた規制内容はしっかり機能していたことを実感できる戦いだったとも言える。このレギュレーションでのデッキチョイスの難しさとプレーの練度がしっかりと反映される事が実感できる試合だった。
総当たり戦の最終戦。筆者は観戦側にまわりインサイドと電撃オンラインの試合に。しかもこの試合は完全防音&プロの実況が付いてくるフィーチャー席での試合となった。流れとしては「電撃オンライン」が勝利して文句なしの優勝となるか、「インサイド」が勝利して全員戦績が一緒になって延長戦となるかというかなり熱い展開になっていた。対戦デッキとしては「スぺルウィッチ」と「ディスカードドラゴン」という両方ともコンボを狙った後半に一気にキルを狙うタイプ同士の対決に。速効プランが無い分、どちらが如何に先にコンボパーツを揃えて走りだせるか、そしてそれを切り返せるかが試合の重要なポイントとなっていた。
そしてこの試合では先に「スぺルウィッチ」が完璧に準備ができていない状態にも関わらず積極的にバーンダメージを与えながら走りだすプレイが光る展開となった。「ディスカードドラゴン」相手に完璧に準備が整った状態では分が悪いと判断し、序盤から細かく刻んだダメージとギリギリでプレーできるMAX値のダメージで丁度ピッタリのリーサルを決めるという鮮やかな勝利を収めた。
実際、1ターンでも走りだすのが遅かったり、序盤でダメージではなく盤面の除去にアタックを消費していたらダメージが足りていなかったという計算力の光るプレイに実況も非常に盛り上がっていた。「秘術ウィッチ」との試合ではアグロプランに弱点を突かれた形となっていたが、ゆっくり戦うドラゴンデッキに対してコンボデッキの中でも相手のスピードに合わせてキル速度と安定感のバランスを自分でコントロールできる「スぺルウィッチ」の強みが存分に発揮できた試合だったと筆者は思っている。
この結果、筆者が参加した「第18弾~第27弾」部門は全員の戦績が同率一位となったため、今回の対抗戦で唯一特殊ルールを用いた延長戦が開催された。ルールは至ってシンプル。用意された「Shadowverse」のリアルプロモーションカードのパックをそれぞれ1つずつ選び、パックを開封して出たカードコストが一番大きいプレーヤーが勝利となる……。時間の関係上、カードゲームにおいて一番重要な”運”で全てを解決するゲームが最後に待ち受けていた。全員の実力が拮抗しているのなら最後に勝負を分けるのは時の運というのも意外と理に適ってるとも言える。
その結果筆者が引いたカードのコストはなんと2! もうどう転んでも勝てないと感じたが、他のプレーヤーが引いたカードのコストはが1と3だったため惜しくも2位(?)という形で今回の対抗戦は幕を閉じた。
結果としてはレジェンドカードの先行紹介権は獲得できなかったが、「マイローテーション」ならではの駆け引きやデッキ構築などを存分に味わう事ができ、参加した他プレーヤーと様々な時代の「Shadowverseトーク」を楽しんだり、間近で友田氏&海老原氏の実況解説を聞く事ができたりなどオフラインイベントならではの楽しさを味わい非常に充実した内容だったと筆者は思っている。
7周年記念の1つとして行なわれる「Shadowverse 7th Anniversary Special ミリオンカップ」では少しルールが異なるが、今回の「マイローテーション」の環境で本作をプレイできるため、現代でもバリバリ遊んでいるプレーヤーは当然ながら、昔「Shadowverse」を遊んでいたプレーヤーも参加しやすい環境となっている。古の時代にブイブイ言わせた数多のデッキで無双できるチャンスかもしれないため、引退していたプレーヤーでも興味があれば是非この機会にまた「Shadowverse」を遊んでみては如何だろうか。
7周年を向かえても全く失速する事のない「Shadowverse」。他にも様々な7周年記念の企画やキャンペーンの情報が公開されているので、今後もプレーヤーを楽しませてくれそうだ。
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