【特別企画】
3年ぶりとなる完全新作「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」先行プレイレポート。パルデア地方での冒険は今までにない“自由さ”がポイント!
2022年11月15日 13:00
- 【ポケットモンスター スカーレット・バイオレット】
- 11月18日 発売予定
- 価格:
- パッケージ版 各6,587円(税込)
- DL版 各6,500円(税込)
全世界のポケモントレーナーが待ち望んだシリーズ完全新作「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」がついに今月11月18日に発売される。
「ポケットモンスター ソード・シールド」の発売から実に3年ぶりの完全新作となる本作は、新たに出会えるポケモンやキャラクター達、バトルをさらに楽しく派手にする新システム、さらには今までにない試みとして3つの大きな物語を自分の好きな順番で楽しめる“オープンワールド要素”を強く取り入れた作品となっている。
当然既存シリーズで積み上げられてきた育成・ファッション・マルチプレイ等の様々な要素にもさらに磨きがかかり、シリーズ最新作として非常に期待しているプレーヤーも多いだろう。今回はそんな大注目の本作を一足先にちょこっと試遊する事ができたので、実際にプレイできた部分を中心にレポートしていく。
今回の「ポケットモンスター」はオープンワールドをフルに活かしきった学園生活!
今作では、広大なパルデア地方を舞台に、最古の学校である「オレンジアカデミー/グレープアカデミー」に入学した生徒となって、課外授業として「宝探し」をテーマに冒険へ旅立つ事となる。
完全オープンワールドとなった事で街とフィールドの境もなくなり今までにない開放感を味わいながら新たに出会えるポケモン達との冒険を楽しむことができる。今作の伝説のポケモンである「コライドン」か「ミライドン」に跨り、雪原や岩山等の様々な風景を見せる広大なフィールドを”登り”、”駆け巡り”、際限なくどこまでも突き進める爽快感は今までのシリーズにはない体験と言えるだろう。
登場するポケモン達も最初に選べる3匹のパートナー「ニャオハ」、「ホゲータ」、「クワッス」を始めとした新たに出会えるポケモンや、パルデアのすがたの「ウパー」、新たに「キリンリキ」の進化形として登場した「リキキリン」など、個性豊かなパルデア地方ならではのポケモンも多く生息しているため、シリーズ最新作らしい全く新しいポケモンワールドを楽しむことができるだろう。
また、冒険の中で出会う登場人物達も魅力的な面々が揃っている。
バトルが大好きな学友である「ネモ」や料理好きな先輩「ペパー」、学校のトラブルメーカー「スター団」などの学園を舞台にしたからこそ味わい深いキャラクター達をはじめ、各街に居るジムリーダー達にも、芸術家思考を尖らせまくった「コルサ」や現代の風刺がバリバリ出ているインフルエンサー系ジムリーダー「ナンジャモ」といった今までのシリーズに負けず劣らずの強すぎる個性を持っている。
「ポケットモンスター ソード・シールド」でも様々なキャラクター達がストーリーに関わり、その個性とドラマから多くのプレーヤーの心を奪っていったが、本作でも様々なタイプの人に刺さる魅力的なキャラクター展開やドラマが期待できそうだ。
まず初めにプレイして気づいたのは、オープンワールドになるにあたって、フィールドを進む爽快感が重視される新仕様が多々見受けられたことだ。
例えばトレーナーとのバトル。今までは目が合うと強制的にバトルが発生していたが、今作では自分から話しかけないと発生しない形となっている。これによってポケモンバトルをするかしないかなどを自分で自由にコントロールできるようになった事に加えて、フィールド探索中にトレーナーを頑張って避けて進むといったこともなくなる。
さらに、従来のシリーズ作品のようにフィールドをポケモンと一緒に進める「連れ歩き」を今作でも行なえるのだが、その際に「レッツゴー」という指示が出せるようになっている。これは、連れ歩いているポケモンを指示した方向に向かわせて道具を拾ったり、野生のポケモンとエンカウントさせる事で自動かつ一瞬でバトルを終わらせる「おまかせバトル」を行なえるシステムだ。広大なオープンワールドのフィールド探索を効率的かつスピーディーに行ないながら、ポケモンと一緒に冒険してる感を強く味わえるため本作の強みにマッチしているだろう。
どちらの要素も否が応でもバトルさせられる体験がなくなってしまうため古参プレーヤーからすると多少寂しい感じもするが、それを差し引いてもオープンワールドらしい爽快感と自由度の高いノンストレスな冒険が可能となった事はハチャメチャに大きいと筆者は感じている。
ポケモンバトルや野生のポケモンとのバトルの入り方や見せ方もシームレスかつフィールドの地形をそのまま利用したオープンワールドらしい方法に変化している。流れるようにバトルへ入るため臨場感がありつつ自然で、バトル中もカメラを自由に動かせたりなど見せ方には不自由が発生しないようにかなり力を入れられているように思えた。
また、同じような工夫として、ポケモンセンターなどの施設も建物に入るのではなくドライブスルーのような形でフィールドに点在させて、シームレス感を維持しているようになったのも特徴的だ。今作ならではのオープンワールド感を存分に発揮するために今までの「ポケットモンスター」の常識を本作風に違和感なく覆してきているのだ。
また「ポケットモンスター ソード・シールド」に存在していた「ポケモンキャンプ」のシステムは「ピクニック」という形でしっかりと本作にも受け継がれている。さらに、オープンワールドになった事でより冒険味のある内容へと進化しているのだ。
「ピクニック」では、手持ちのポケモン達をフィールドに出し、主人公を操作して直接話しかけたり一緒に食事や写真撮影などを行なう事ができる。手持ちのポケモン達が一気に集う絵面は壮観かつ広大なフィールドの風景ともマッチして見ていてとても気持ち良く、ポケモン達への愛着もさらに湧く事だろう。
パルデア地方を舞台に3つの大きな物語を自由自在に冒険できる!
本作で最も注目されているのは、各地のジムを巡ってチャンピオンランクを目指す「チャンピオンロード」、ペパーと共に秘伝スパイスを探す「レジェンドルート」、トラブルメーカーの「スター団」に挑んでいく「スターダスト★ストリート」の全く毛色の違う3つの大きな物語を”自分の好きな順番”で進めることできる点だ。
今までのシリーズだと物語の中で様々な問題やドラマが用意されているが、基本的には1本道のシナリオを進んでいく方式だったので、このオープンワールド性の強いシステムは「ポケットモンスター」シリーズでは全く新しい試みとなり非常にワクワクする要素といえる。
実際にプレイしてわかったが、本当にどう進めるかはプレーヤーの自由であり、例えば1つずつ物語を最後まで終わらせて進んでもいいし、ジム戦をしつつも、近くに「スター団」のアジトがあったらついでに「スターダスト★ストリート」も進めとくといった感じで途中に他ルートの冒険を挟んでもいい。行ける所まで進んでみるかの精神で、順番を気にせず遠くの街に行く事もできるので、本当に冒険の幅は無限大なのだ。自分だけの物語を自由に歩むことができる事こそが本作の一番の魅力だと言える。
今回の試遊では各物語を少しずつプレイできたので、その所感もレポートしていきたい。
まず初めに、従来の冒険に最も近いと言える「チャンピオンロード」だ。各街に存在するジムを巡るのは今まで通りだが、なんと巡る順番はプレーヤーが自由に選べるようになっている。既存シリーズでも一部順番を前後できるような作品が一応ありはしたが、まさかストーリーだけでなく挑戦するジムの順番まで完全に自由とは恐れ入った。このゲームどこまで自由に冒険させる気なんだ。「ポケットモンスター」でオープンワールドという未開の地を存分にしゃぶり尽くしている感じが最高である。あえて遠くのジムから攻略する人とか絶対現われる。
今までとの違いとして、ジム戦前に各ジム毎に用意された「ジムテスト」をクリアする必要があるのもポイントだ。ミニゲーム的な要素やトレーナー戦があったりなどが予測できるが、それをクリアした後すぐジムリーダーとの戦いが始まる形となっている。
今回試遊したくさタイプのジムでは、町の中にいるキマワリを集める「キマワリ集め」を行なったのだが、ゆっくり町を見て回りながら集めたり、芸術の町であると「ボウルタウン」と「キマワリ」の関係性などバックボーン的な結びつきが見えたりと、プレイしていて非常に面白い要素となっていた。他の「ジムテスト」もジム戦前の作業ではなく何かしら面白い要素としてしっかり用意してくれていると期待できる。
「レジェンドルート」では、学校の先輩である「ペパー」と共に秘伝スパイスを求めて各地に存在する「ヌシポケモン」に挑んでいく。
「ヌシポケモン」に挑むためには、フィールドで彷徨っている所を見つけなくちゃいけないのだが、通常のポケモンよりも圧倒的にサイズが大きいため、巨大なシルエットを目印に捜索を行なう。無事発見すればバトルできるが、通常のポケモンよりも強大な力を持っているため複数回に分けてバトルする必要があり、その体躯に相応しい強靭なHPで困難な戦いを強いられる。タイプ相性はそのままなため、弱点を突いたり「テラスタル」して一気に削ることなどが重要だろう。
今回は「岩壁のヌシ」である「ガケガ二」との1回目のバトルまでしかプレイできなったので続きが気になるが、他の「ヌシポケモン」も含めて今までにないポケモンバトルを楽しむことができそうだ。
なによりフィールドに突如現われるドでかいシルエットに興奮しない男はこの世に存在しないため、オープンワールドの冒険心をくすぐる最高の要素だと筆者は思っている。
最後に「スターダスト★ストリート」についてだが、筆者的には今回の試遊で一番気になった物語となる。
各地に存在する「スター団」のアジトに乗り込んで、学校のやんちゃな生徒と各アジトを統率するボスに挑戦していく「スターダスト★ストリート」。アジトではまず最初に「団ラッシュ」と呼ばれるしたっぱたちとの乱戦をし、手持ちのポケモン3匹を選んでアジト内を走り回り、3匹同時「レッツゴー」からの「おまかせバトル」を駆使しながら制限時間内に指定の数のポケモンを倒すアクション味のあるバトルを楽しめる。それをクリアする事でアジトを統率するボスとのポケモンバトルへ進めるのだ。
今回の試遊ではほのおタイプを駆使する「メロコ」をボスとしたアジトに挑戦できた。まず「団ラッシュ」が今までのシリーズ作品にはない体験となっているため新鮮味がある。プレイしていて面白く、アニメのようにポケモン達と一緒に戦いながら走り回れる感覚は今までにない楽しさになるだろう。
ボスとのバトルでは、ジムリーダーに負けず劣らずな実力を持った歯ごたえのあるバトルを楽しめ、演出もキャラクターの個性も非常に濃い。単純にジムリーダーとは別にジムリーダー戦並みのコンテンツが用意されていると言っても過言ではないのだ。
何よりこの「スター団」を取り巻く環境や、キャラクター性が面白そうすぎる点にも筆者は注目している。単純にやんちゃな生徒が問題を起こしているだけの集団かと思っていたら実は……といった感じの裏がありそうな描写や、各キャラクターの性格やバックボーンがかなり面白そうなのである。
今まで悪の組織などは各作品に存在したが、1つのシナリオのメインを担当するほどの「スター団」がどのような物語を展開するのか非常に楽しみである。
タイプも戦局も大きく変える新要素「テラスタル」!
近年の「ポケットモンスター」シリーズでは、その作品を象徴するようなバトルシステムが実装されている。中でも、「Zワザ」や「ダイマックス」に続く今作特有のシステムが「テラスタル」だ。
「テラスタル」はポケモンが宝石のように輝く状態に変化し、そのポケモンのタイプを「テラスタイプ」へと変化させる事ができるシステム。バトル中にポケモンのタイプが変えたりといった少しトリッキーなシステムだが、どのポケモンが何のタイプにテラスタルするかがわからないため、弱点を変えて意表を突く事ができたり、技や特性の組み合わせで無限の戦略を生み出せる面白すぎるシステムとなっている。
さらに、元々のタイプと同じタイプにテラスタルするポケモンもいるため、技の威力を上げることができたりと、単純に威力アップの用途で活用できるのも偉いところだ。ストーリーにおいても単純に技の威力をアップする用途でここぞというタイミングで使うのも良し、「テラスタイプ」のタイプの技として攻撃できる「テラバースト」を使って弱点を突いたりなど使い勝手は良かったので、冒険の切札としてしっかり運用できるだろう。
「テラレイドバトル」はお馴染みの4人協力プレイ! ただし今までにないコマンドも……!?
今作のレイド要素となる「テラレイドバトル」では、「テラスタル」している強力な野生のポケモンに4人のプレーヤーで挑戦できる。倒すことに成功すると全員に捕獲チャンスが発生し、バトル終了後に様々な道具を入手する事ができる。ここまで聞くと「ポケットモンスター ソード・シールド」の「マックスレイドバトル」とあまり大差ないように聞こえるかもしれないが、その内容は全く異なるシステムとなっている。
「テラレイドバトル」では、各プレーヤーが行動を選択して順番に技を繰り出すのではなく、戦闘がリアルタイムで進み、味方の行動を待たずに各々が自由なタイミングで行動できる。もちろんひたすら連続で行動できるわけではなく、一定の間隔で行動可能にはなるのだが、今までの「ポケットモンスター」にはなかったバトル中の”時間”の概念が生まれているのだ。
散々自由自由と言ってきたが、まさかレイドバトルの攻撃タイミングまで各々自由になってるとは筆者も思ってなかった。これによって行動するタイミング等も重要になる事から、より連携が重要なバトルになり、チームで戦う楽しさをより味わえるだろう。
また、今までにない要素として「おうえん」のコマンドが今回新しく追加されている。
これはトレーナーがポケモンに対して行なえるアクションで、味方全員の対応するステータスをアップしたり、HPや状態異常を回復したりする。ポケモンの技以外の選択肢も生まれた事で、幅広い戦い方が可能となったため、より戦略的なレイド戦を楽しめる。
今回実際にプレイさせてもらったのだが、プレーヤーのアクションも増えたなら簡単になってるかなと思っていたら全然そんなことはなかった。しっかりと新要素込みで楽しめるように調整されているし、時間切れもある事から、下手な力押しではクリアできないほど難易度としては歯ごたえのあるコンテンツとなっている。
ステータス変化技や「おうえん」を活用してサポートを行なうのもちろん必須だが、ステータス変化を打ち消して来たり、味方のポケモンのHPにも気を配らないと倒されてしまったりなど、4人でボス戦をしている感覚が強く押し出されていて、マルチプレイとして非常に楽しめる完成度となっていた。
まだまだその全貌が見えない本作! 続きは発売されてからのお楽しみか……!
今回の試遊では以上の要素を一通り遊んで終了となった。実際に触った感じだと、恐らくまだ本来の冒険の片鱗中の片鱗しか体験できてないだろうなと筆者は感じている。最後にマップを開いた際に、試遊した範囲だとそこまで自分が移動してなかった事に気づき、あの世界の”無限さ”を感じたのだ。
今回の「ポケットモンスター」は今までのシリーズ作とはかなり別タイプの作品になりそうだが、キャラクター性やコンテンツの魅力はそのままに、オープンワールドらしい自由さと広大さを存分に発揮できている作品になっているだろうと筆者は考えている。
今回の試遊では試せなかった最大4人でフィールドを同時に冒険できるマルチプレイや、未知の大地やポケモンなど気になるポイントはまだまだ沢山あるため、非常にワクワクを感じさせる作品と言えるだろう。
今までにない圧倒的な”冒険感”を感じ取れる本作をぜひ世代を超えた多くのプレーヤーに遊んでみて欲しいと思っている。本作の発売が今から本当に待ち遠しい限りだ……!
©2022 Pokémon.©1995-2022 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
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