【特別企画】
イケアの新作ゲーミングチェア「スティルスペル」は”くつろげる設計”を重視
「アートフレーム型WiFiスピーカー」などの新商品発表会詳報
2022年9月1日 19:20
- 【イケア Life at Home Press Day】
- 8月30日 開催
イケアは8月30日、自社の理念や様々な取り組みについて紹介するイベント「イケア Life at Home Press Day ~イケアと考える『より快適な家での暮らし』~」をIKEA原宿店にて開催した。
本イベントではイケアが力を入れている「平等で多様性を意識した人事制度」「多様化する家での暮らしの調査」「イケアのサステナビリティへの取り組み」「健康的でサステナブルを意識したIKEAFood」の4つ分野についての発表を行ない、その実情や理念に基づいた新商品等が数多く発表された。
GAME Watchでは新作ゲーミングチェア「STYRSPEL/スティルスペル」の発表を速報としてご紹介したが、今回は「STYRSPEL/スティルスペル」を含む新製品の数々についてより詳しく取り上げていきたいと思う。
最初に取り上げるのは地球環境へ意識を向けた新商品だ。イケア商品の中でも特に長年愛されているシンプルで耐久性に優れた本棚の「BILLY/ビリー」が今回環境を意識した素材でかつペーパーフォイル仕上げとなって生まれ変わっている。
また、海洋生物をモチーフとしたぬいぐるみシリーズの「BLÅVINGAD/ブローヴィンガード」は中素材をリサイクルポリエステルにしており、今回新しく「くじら」と「シャチ」が加わった。どちらも以前から存在しているシリーズだが常に理念に基づいた商品のアップデートが行なわれている事がわかる。
生活をスマートに、そしてオシャレに楽しめる家電商品も今回新しく登場している。イケアとSonosによる共同開発によって生まれた「SYMFONISK/シンフォニスク」シリーズは、高品質なサウンドを楽しみつつも、スピーカー自体がインテリアの一部として溶け込めるようなデザイン性に優れた商品となっている。
さらに、「ガラス」「布」「竹」の3種類のランプシェードを組み合わせて使用する「スピーカーランプ」、モダンアートや絵画のアートパネルを取り付けて壁に飾る事が可能な「アートフレーム WiFi スピーカー付き」の2種類が今回発表。どちらも部屋の雰囲気に合わせる事でオシャレな空間を簡単に演出できる商品となっている。
スマートさで言えば、今回発表された「STARKVIND/スタルクヴィンド」も非常に特徴的な商品だ。これはサイドテーブルやフロアスタンドとしても使う事のできる空気清浄機となっており、家のインテリアとして溶け込める自然なデザインと高精度な3つのフィルターシステムが搭載されている。埃や花粉などの除去・脱臭効果等が期待できる商品だ。
ポイントは、1つで2つの家具の顔を持っているところ。部屋のスタイルに合わせながら、余分なスペースを取る事なく活躍できるスマート家電なため、一人暮らしやちょっとした小部屋等に気軽に置けるのも得点が高い。
イケアは現在数々のコラボレーション商品にも力を入れている。まず、ルバーブの葉から着想を得た「マリメッコ」とのコラボレーションシャワーカーテン「BASTUA / バストゥア」。そしてエレクトロニック音楽のパイオニアである「Swedish House Mafia」とのコラボ商品となる、クールかつシックなデザインのデスク&アームチェア「OBEGRÄNSAD/オーベグレンサッド」だ。発売はそれぞれ2023年に予定している。各コラボレーション先の特色を汲み取り家具として表現する手腕は流石にイケアクオリティである。
そんな新商品の中でも、我々ゲーマーが特に注目したいのが昨年よりイケアが展開しているゲーミング家具シリーズの最新作「STYRSPEL/スティルスペル」だ。
この商品は10月発売予定のゲーミングチェアとなり、アームレスト、シートの位置、チェアや腰の高さなどを駆動する各パーツを細かく調整する事で個人個人の姿勢や体格に合わせられる。快適な状態でのゲームプレイを意識して開発されたとの事だ。
背もたれ全体がメッシュ素材のため通気性が良い事に加え、立体的な脚のデザインによって強い安定感を確保しているのもポイント。掲げる理念が「より快適な家での暮らし」という事もあり、奇抜な見た目や機能の派手さで勝負するのではなく、ストレートなチェアとしての過ごしやすさが重視されている。
ただ座る以外にも、背もたれに寄りかかれば座面を含めた全体が傾斜する設計になっている。そのままスマートフォンで遊んだり本を読んだり、生活の様々なシチュエーションでの”くつろげる設計”に力を入れているのが特徴と言えるだろう。
価格は29,900円(税込)とゲーミングチェアとしてはかなりお手頃な価格体となっており、デザインも「パープル/ブラック」「ブルー/ライトグレー」「ダークグレー/グレー」「グレー/レッド」の4色が一気に展開される。そのため自分のお気に入りのカラーリングも見つけやすいだろう。
実直な性能が素晴らしい商品なので、”生活の中で満足に使う”という面に優れていると言える。安定感に貢献している脚部分がデザイン的にも特徴的でチャームポイントとなっており、全体的にシンプルなデザインながらも独自性が強く出ている商品だ。
イケアのゲーミングチェアラインナップの中では、29,900円(税込)という価格は中から上位に位置する。メッシュ素材が使用されたものでは「マッチスペル」(19,990円[税込]))があり、こちらはヘッドレストと背もたれがメッシュ素材だった。
「スティルスペル」は座面を含めてすべてがメッシュ素材となっており、素直に考えるなら「マッチスペル」の上位版と捉えることができる。また全体が生地素材の「グルッスペル」(29,990円[税込])も販売されているので、「スティルスペル」の登場でさらに選択肢の幅が広がったと言えるだろう。
価格4,999円(税込)で衝撃デビューした「フーヴドスペラレ」(現在は6,999円[税込]で販売)に比べると高級に感じるが、ゲーミングチェアとして考えるとエントリーモデル級であり、初めてゲーミングチェアを買う人にもお勧めできる商品となっている。
発表会では、どの商品も生活の中で快適ながらもワンランク上の楽しさを味わえるイケアらしさが良く出ているデザインの家具がいくつも発表されたと言える。気になる商品があったら発売日を確認しつつ、この機会にイケアに足を運んでみるのもいいだろう。