【特別企画】

新感覚の近接型バトルロイヤル「シャドウアリーナ」CBTプレイレポート

平等な条件でMMORPGライクな対人戦を楽しめる!

2月27日 クローズドβテスト開始

2020年上半期 サービス開始予定

 「シャドウアリーナ」は「黒い砂漠」の開発元であるPearl AbyssがPC向けにリリース予定の“近接戦型“のアクションバトルロイヤルだ。

 バトルロイヤルといえば「Fortnite」をはじめ、「Apex Legends」などシューターベースのバトルロイヤルがトレンドだが、本作はその中では珍しい近距離型のバトルロイヤルであり、MMORPGライクなPvPが楽しめる。というのもベースになっているのがPC版MMORPG「黒い砂漠」に実装されているバトルロイヤルコンテンツ「影の戦場」だからだ。

 RPGらしい味付けを感じられるのが、ゲームではまず9人のキャラクター(=クラス)から1人を選んで参戦するところ。各キャラクターは片手剣と盾を持って戦うキャラクターや、弓で戦うキャラクター、魔法をメインに使って戦うキャラクターなど幅が広い。それぞれのキャラクターが使用できるスキルも異なっており、キャラクターごとに戦い方は大きく違ってくる。

 MMORPGの対人戦はどうしても複雑になりがちだが、本作ではキャラクターやビルドに幅を持たせつつも、ややこしさを排除している。というのも、MMORPGはキャラクターを成長させることに重きをおいているので、スキルの数が多かったり、装備やレベルといったシステムも影響することもある。そもそも対人戦に挑戦するまでにキャラクターを成長させる必要があったりとMMORPGのPvPはハードルが高いものが多い。

 本作はそういったややこしさを排除し、「ゲーム開始時点の条件は平等」、「スキルは5種類」、「装備の概念もあるがワンボタンで強いアイテムを装備できる」というシステムを導入することで対人戦の面白さをギュッと濃縮し、バトルロイヤルだからこその駆け引きや“ワンチャン”なども起こせるという作品になっている。今回はCBTに参加する機会に恵まれたので、早速その手触りをお伝えしていく。

【Shadow Arena (シャドウアリーナ) - 公式トレーラー映像 | Pearl Abyss Connect 2019】

シンプルながら奥深さを両立させた新感覚バトルロイヤル!

 現在実施中のクローズドβテストの時点では9体のキャラクターが登場する。プレーヤーはこの中から1体を選んで、40人のプレーヤーが参加するバトルロイヤルに身を投じることになる。

 ゲームを開始すると難しいことは特になく、すぐに戦場に飛び立つことができる。現時点では1人でプレイするソロ的なシステム「個人戦」と2人で協力してプレイするデュオ的なモード「チーム戦」が選べる。チーム戦は本来オンラインで繋がった見知らぬプレーヤーともマッチングするようなシステムになっているようだが、今回のプレイでは何故かマッチングすることができなかった。この辺りは今後フレンドと一緒にプレイして試したいところだ。

 さて、対戦モードを選んだら早速キャラクターを選択していく。キャラクターによって使用する武器やスキルが異なるほか、さらに攻撃的なキャラクターはヒットポイントが少なめになっていたりなど、キャラクターごとに特徴がある。近接系、遠距離系、魔法系、遠距離系、アサシン系……などなど、MMORPGではおなじみのクラス構成になっているので、まずは自分にマッチしそうなキャラクターを選ぶのがいいだろう

 ここからのマッチングは素早く、数分程度で試合が始まる。CBTの参加人数も多いようで、ゲームまでの流れはかなり快適だ。こうして試合が始まるとマップ中央から全方位にプレーヤーが飛び出していき、血で血を洗うバトルロイヤルの幕開けとなる。

【キャラクター(=クラス)】
キャラクターはそれぞれ異なるスキルや装備を持っており、キャラクターの特性がゲーム性に変化をもたらす。ちなみにビジュアルは固定で、キャラクタークリエイトなどはスポイルされている
マップの中央から外側に向かってキャラクターが飛び立っていく。このタイミングで他のキャラクターの位置も大まかに把握することができる

 試合の開始後にすべきことは"ファーミング"で、まずはキャラクターの装備やアイテムを集めていく。マップの各エリアには雑魚モンスターが湧いているので、これらを倒すことで装備を入手できたり、キャラクターが成長していく。強力な装備を拾えばパラメーターはアップするし、キャラクターが成長するとスキルポイントを獲得しスキルを習得&強化できる。どのバトルロイヤルゲームにも言えることだがファーミングは非常に重要だ。

 また、本作ではややこしい装備システムなどが削ぎ落とされており、これが非常に好印象だ。フィールドでは武器や防具など様々なアイテムがドロップするのだが、深いことを考えずに1ボタンで自動的に今より強いアイテムを装備してくれる。シューティング系のバトルロイヤルであれば銃の種類がハンドガン、アサルトライフル、ショットガンと種類があり、さらにアサルトライフル1つとっても特性が異なっていたり、そこにさらにスコープのアタッチメントがあり、弾の種類が異なったり……とかなり複雑な仕組みになっている。そういった部分をバッサリと捨てて、強い武器を拾えば攻撃力がアップ、強い防具を拾えば防御力がアップとシンプルに寄せたシステムで非常に取っ掛かりが良い印象だ。

雑魚モンスターを倒してアイテムを拾っていく。それぞれ名前がついているが覚える必要は一切なく、ワンキーで自動的に強いアイテムを装備してくれる。

 シンプルな部分はシンプルに寄せているが、いざプレーヤー同士のバトルが始まるとこれがなかなかに奥深い。後ろから攻撃すれば「バックアタック」になりダメージが多めに入るし、スキルで敵をダウンさせて追撃したり、相手の攻撃を見切って反撃を入れるスキルもあったりとプレーヤー同士の戦闘には個々の操作スキル(と装備の良し悪し)が大いに反映される。自分のキャラクターのスキル特性はもちろん、相手のキャラクターの得意な戦い方などを把握しなければタイマンでは勝つのは難しい。

プレーヤー同士のバトルは基本的な条件が同じなだけに、ファーミングや操作スキルで結果が決まる。自キャラクターはもちろん、相手キャラクターの特性やスキルを知った上で、適切なスキル回しや立ち回りなどを求められる。非常に奥深い

 筆者は「ゲハルト・シュルツ」という両手に斧を持って戦うキャラクターをメインに使って戦っていた。遠距離から突進して敵をダウンさせるスキルを使って戦闘を開始し、通常攻撃でダメージを重ねていく。さらに相手を掴んでダメージを与えるスキルなどもあり、アグレッシブに攻撃を重ねられるからだ。

 また「蓮花」というキャラクターもお気に入りだ。刀を持って戦うキャラクターなのだが、2秒間敵の攻撃を見切って反撃を入れられるスキルを持っている。他のプレーヤーに出会うと熱くなって攻撃ボタンを連打してしまうので、このスキルを使って反撃を入れられればこちらのペースに持っていく事ができる。

筆者のお気に入りの2キャラクターだ。プレイスタイルにあったキャラクターを探したい

 こういったキャラクターごとの特性を覚えることが戦に勝利するポイントだと感じた。自分で操作する時はもちろん敵として対峙したときのキャラクターの特性を理解していないと一方的にボコボコにされることもあったからだ。

 タイマンだとどうしても勝てない……ということも正直あるのだが、本作はバトルロイヤルである。危なくなったら逃げてしまえばいいのだ。本作のキャラクターの移動速度はかなり早く岩や木の影などで相手に見つかりにくいようにルート取りをしていけば意外と逃げ切れる。そして逃げたところで回復ポーションで体力を回復し、今度はこちらから不意打ちをするなんてことも可能だ。もちろん既に戦っているプレーヤー同士に横槍を入れて漁夫の利をかっさらうというバトルロイヤルならではの楽しみもある。どんな戦い方であれ最後まで生き残れば良いのだ。

背の高い草の中などに逃げ込むと相手を撒くことができたりもする。不利な状況になっても諦めてはいけない

 筆者はまだ最後まで生き残れたことはないが、シンプルでとっつきやすいゲームプレイは非常に好印象だ。また長くても1バトルが20分以内には終わり、次のマッチングも早いのでサクサクとプレイできる。クローズドβテストながらも現時点で非常に完成度が高い印象だ。

 本作は2020年上半期にリリース予定。今後の情報公開に期待したい。