インタビュー

ファンタジー世界に入りたい! 注目の日本製VRゲーム「RUINSMAGUS」三上航人氏インタビュー

全ての根源は「あの世界に行きたい、だから作るぞ!」

【RUINSMAGUS ~ルインズメイガス~】

2022年後半 発売予定

価格:未定

 日本から世界に挑戦するxRゲーム開発会社キャラクターバンク。そんな彼らが今開発中の最新作がVR魔法アクションゲーム「RUINSMAGUS ~ルインズメイガス~」だ。プレーヤーは新人魔法使いとして魔法と盾とを使ったアクションで遺跡をクリアしながら秘められた謎を解いていくという作品だ。

 2021年には本作の開発プロジェクトのクラウドファンディングを実施し、目標金額300万円のところ、約952万円の支援を獲得。4月21日に実施されたMeta Quest 2のゲーム紹介配信「Meta Quest Gaming Showcase」でもフィーチャーされるなど、今注目すべきVR作品のひとつなっている。そんな本作の魅力や誕生の理由について、キャラクターバンクCEOの三上航人氏にインタビューできた。

【RUINSMAGUS Trailer】
【Meta Quest Gaming Showcase】

ファンタジー世界への妄想をゴリゴリに盛り込んだゲーム

――2021年にクラウドファンディングを実施し大きな反響があったことが記憶に新しいです。この反響について感想を教えてください。

三上氏: 僕らが思っていた数倍の反響をいただき、それだけ日本からのゲームを求めているんだなと思いましたね。クラウドファンディングのページにも書いたのですが、僕たちが発信した「日本発で日本人が作る僕らが思うファンタジーってこういう作品だよね」というメッセージに共感してもらえたのは嬉しいですね。

――本作の開発に至った理由は、子どもの頃経験した様々な日本のファンタジーRPGの世界をVRで再現したいという意図だったのでしょうか。

三上氏: 難しく言えばそうかもしれませんが、シンプルに「僕らが思ってるファンタジーの世界に入りたいよね」というのが根源ですね(笑)。

 登場するNPCとのコミュニケーションなど色々思いを込めている部分はもちろんあるのですが、「世界を目指すならこれくらいはしたいよね」という思いで作っています。例えば街などを作るときも「この世界に入り込んで、生活を感じてほしい」という思いで作っています。全ての根源は「あの世界に行きたい、だから作るぞ!」という感じですね(笑)。

――これまでの作品ではVRだからこそできる非言語的なコミュニケーションに重きを置いていると伺ったのですが、それは本作でも共通でしょうか。

三上氏: 弊社が開発した作品にVR人狼ゲーム「ANSUZ -アンスズ-」やVRマーダーミステリーの「MYSPERYENCE」という作品があります。これらは人と人のコミュニケーションなのですが、今作はキャラクターとのコミュニケーションです。VR上だからこそ体験できるキャラクターとのコミュニケーションで、絆を感じられるような仕組みはありつつ、しっかりとルートを提示してストーリーをガイドできる作品になっています。

――複数のステージを淡々とクリアしていくというゲームではなく、ストーリーに緩急があるというイメージでしょうか。

三上氏: そのとおりです。26のステージのようなものがあるのですが、それが複数の大きなテーマに分かれていて、全体では1本のストーリーではあるのですが、プレーヤーが色々感じられるものを用意しています。

――クラウドファンディングの参加者などには先行してプレイする機会がありました。どんな感想がありましたか?

三上氏: アクション性などが面白いという意見はもちろんですが、「早くこの世界に行きたい」、「もっとキャラクターとコミュニケーションを取りたい」というような世界を体験したいという声が多く寄せられたのが印象的でしたね。

――本作で、特に見てほしいポイントを教えてください。

三上氏: 僕らが小さなころに思っていたRPGに対する色々な妄想を詰め込んでいます。そうした妄想を、そのまま遊んでほしいなと思います(笑)。

 具体的に言うと、戦闘システムでは多種多様な魔法が使えたり、壁越しに覗き込んで戦うというVRでしか使えないような戦略もあります。また本作では盾が使えるのも面白いところだと思うので、ぜひなりきって遊んでいただきたいです。

 ほかにも現実では絶対ありえないような、とても巨大な武器を使えたりもしますし、町中などでは生活感を感じられるような表現にもこだわっています。そこも楽しんで欲しい点の1つですね。

――最後にこれだけは言っておきたいというアピールをお願いします。

三上氏: 実際に体験してほしい、という言葉に尽きます。僕たちの妄想をゴリゴリに詰め込んだ世界になっているので、VRゲームをやったことある方もない方もこの世界に入って体験して、謎をクリアして欲しいですね。

――ありがとうございました。