インタビュー

合言葉は「ナイストライ」。アートカレッジ神戸は王者「KDG N1」に何度でも食らいつく

第3回全国高校eスポーツ選手権「LoL」部門準優勝チームインタビュー

3月14日 開催

 第3回全国高校eスポーツ選手権「リーグ・オブ・レジェンド」部門決勝戦、アートカレッジ神戸「アートカレッジ神戸A」はN高等学校「KDG N1」に破れ、準優勝となった。

 「アートカレッジ神戸A」は準決勝戦のBo1(1ゲーム先取)にて、ルネサンス高校「野菜鶏レモン味」を逆転勝利で下して決勝戦に進んだ。その試合で劣勢の最中、逆転の転機となった終盤のドラゴン戦では「諦めずに作戦をひねり出しつづけて、それがドラゴンで上手く行った瞬間に勝利を確信した」と言うとおり、諦めずに勝ちに向かう精神力を持ち合わせたチームだ。

 決勝はBo3(2ゲーム先取)にて行なわれ、1戦目は「KDG N1」に力の差を見せつけられるかのような展開となったが、2戦目は最終盤まで善戦。あわや1本返すかと思われた中で、今度は自分たちが逆転負けを喫することになった。ただ、「準決勝に終わってしまったのは悔しいが、このメンバーで大勢が見守る舞台に上り、準決勝という結果を出せたことは嬉しい」とリーダーのからあげ選手は語る。

アートカレッジ神戸「アートカレッジ神戸A」。前列左からmetamonn選手(TOP)、から揚げ選手(JG)、kaeto選手(ADC)、後列左からKensou124選手(MID)、イルミん選手(SUP)

 「アートカレッジ神戸A」が凄かったのはBo3の2戦目、結果的には負けてしまったものの、今大会で唯一「KDG N1」を追い詰めたチームだったということだ。1戦目の完封負けを跳ね返すような試合運びは、限られた時間でコーチとドラフトの最終調整を行なっているうちに冷静さを取り戻せたことによるもの。また、「KDG N1」のような強いチームと戦うというのは「普通にはできない経験」だとして、2戦目には気持ちを切り替えて挑むことができたのだという。

 逆転負け、という結果は勝利を目前にして「全員が焦り、連携が乱れてしまった」ことで発生したスキを、KDG N1に突かれてしまった形だ。ただ、逆転されて劣勢に陥っても、「なにもしないで負けるよりは何度でも食らいつく、それで負けたとしても後悔はない(からあげ選手)」という想いを胸にKDG 1に挑み続け、仮に作戦が失敗しようと「ナイストライ」と声をかけあっていたのだという。

 実際に対戦した彼らは、「KDG N1」の強さを「高い技術や知識、そして自分たちが選んだチャンピオンの強みを最大限に活かせること」だと分析。「アートカレッジ神戸A」のメンバーは全員が2年生であり、選手たちは口々に「次は勝ちたい」と次回大会への意欲を見せていた。すでに多くの反省点も見えているということで、はやくも発表された「第4回全国高校eスポーツ選手権」での活躍も期待したい。