「Prey」攻略連載 地球外生命体から生き残るための基礎知識
第1回:タロスIでのサバイバル! ルールを覚え、活路を見出せ!
2017年5月26日 12:00
ベセスダ・ソフトワークスのSFアクション「Prey(プレイ)」が、5月18日に発売となった。
自身がある実験の被験者となったことをきっかけに記憶を失ってしまった主人公モーガン・ユウが、巨大な宇宙ステーション「タロスI」を舞台に、「ティフォン」という正体不明の生命体の攻撃を振り切り、失った記憶を取り戻しながら戦っていくという本作。
「Dishonored」シリーズを手掛けるArkane Studiosの最新作であり、実際にプレイをしてみると1人称視点のゲーム展開や特殊な能力を身に付けられる主人公など、共通する項目が見受けられた。さらにゲームプレイにおける自由度の高さは「Dishonored」以上のものがあり、遊び方によってはかなり異なる手触りを感じられる作品となっている。
今回から、“「Prey」攻略連載 地球外生命体から生き残るための基礎知識”として、全3回でこの「Prey」の自由度の高いゲームプレイを意識した記事を、ストーリーに関するネタバレは控え目にお届けして行きたいと思う。ゲームをこれから遊ぶという人には攻略の参考に、プレイ済みの人には周回プレイにおける楽しみ方の選択肢を見出していただければ幸いだ。
「Prey」は中々歯ごたえのあるゲームである。難易度を「イージー」にしてもかなりの緊張感がある。第1回目である今回は、生き残るための基礎知識と、本作ならではの立ち回りにフォーカスしていきたい。
広大な宇宙ステーションでのサバイバルは甘くはない
ここでは右も左もわからない状態で広大な宇宙ステーションに取り残された主人公モーガンが、どのようにすればティフォンから生き残るのかを、筆者のプレイに基づいて説明していきたい。
本稿の冒頭では本作を「Dishonored」と共通している点を述べたが、根本的なゲームシステムはまったく異なるものだ。主人公のモーガン(男性か女性を選択可能で、ストーリー展開は同じ)は科学者であり、「Dishonored」の主人公達のように戦うことが本業ではないため、特にゲームの序盤の戦い方がわからないうちは、ティフォンと対峙したときにかなり苦労させられるはずだ。
また舞台となるタロスIは広大で、どう進んでいいか迷うこともあるだろう。これらを総合すると、本作の初回の体験は難易度のイージーを選んでいたとしても、かなり難しい部類に入ると言える。
筆者はゲームを難易度ノーマルで1度クリア済みだが、その展開はトライ&エラーの連続でもあった。幸い本作は特定の場所でのオートセーブのほかに、その場でのクイックセーブもできるので、何かありそうだと思ったときはこまめにセーブを行なっていくのが有効だ。
舞台となる宇宙ステーションのタロスIは元々、「トランスター」という企業のステーションであり、研究施設として13もの区画に別れている。それぞれの区画は複雑に入り組んでいて、しかもどこにティフォンが潜んでいるかわからない。ろくな武器も持っていない序盤のモーガンにとっては、この広大な空間自体が恐怖をかき立てる存在となる。
この場所にはティフォンに侵攻される前に、乗組員が仕事や生活をしていたときの多くの物資が残されていて、中にはサバイバルに使える武器やアイテムがあるので、それらを利用しない手はない。内部構造を理解するためにも、特に初回プレイではタロスIを隅々まで歩き回ってみるべきだと思う。
またタロスIの要所には「リサイクラー」と「分子成形機」という2つの機械が設置されている。前者は手に入れたアイテムを分解して4種類の素材へと変換し、後者はそれらの素材を消費して新たなアイテムを作り出すという役割を持っている。手に入れた不要なアイテムは全てリサイクラーに放り込んで素材に変え、必要になったアイテムを素材から作り出すという戦略は、本作ならではの面白さとなっている。特に消耗品の回復アイテムや各種武器の弾薬は、これらの機械を使って作っていくのが主となり、必然的にこれらがある場所の近辺が探索の拠点となっていく。
筆者が分身となったモーガンは、ゲームの早いうちからこの機械を頼りにしていた。そこらに落ちている不要品(紙くずや壊れたパーツ、倒したティフォンの臓器といった、ゲーム中で「ジャンク品」と分類される、リサイクルするしかないアイテム)を片っ端から拾ってはリサイクラーに放り込む。
中盤以降、HPの回復手段をある程度理解してからは、食べ物などもリサイクル対象だ。素材にしてしまえばアイテムのインベントリ枠も圧迫せず、分子成形機さえあればいつでも医療キットや弾薬に変換できるという安心感を得られるのだ。
安心感といえばもう1つ、タロスIには「オペレーター」というアシスタントロボットが特定の場所を飛び回っている。また区画内に「オペレーターディスペンサー」があれば、そこから呼び出すことも可能だ。
彼らは3種類いて、種類によって「HP」、「スーツのダメージ」、「PSI」の値を回復してくれるのである。リサイクラーと分子成形機がある場所と同様に、オペレーターが常駐している場所は、モーガンにとってかなり安心できる場所となるはず。ただしティフォンの一部には正常なオペレーターを汚染して攻撃的にしてしまう種類がいるので注意は必要だ。
独自の武器を使った、本作ならではのバトル
本作はその見た目などから、FPSのように捉えている人がいるかもしれないが、個人的にはシューティング的な要素はかなり少なめに感じられた。筆者のモーガンは中盤の弾薬が潤沢になるまでは「レンチ」による打撃攻撃が主だったし、敵も特殊な能力を使う侵略生物が相手なので、FPSのような銃撃戦は基本的に起こりえないからだ。
本作に登場する武器には「セキュリティ武器」と「非標準技術武器」の2つにわかれていて、前者は実弾を発射するショットガンなどの攻撃的な武器、後者はトランスターのテクノロジーによって生み出された科学的な武器だ。
その中でも非常に面白い存在だったのが、後者のカテゴリに当たる「グルーキャノン」(正式名は「ゲリフォーム・ラティス・オーガニズム・オブストラクター」)だ。これは発泡性の物質を射出して瞬時に固まらせるという武器で、攻撃性能は持っていないものの多くのティフォンを固めて無力化するという性質を持っている。無力化できるのは一定時間だけだが、その間に攻撃をすることでボーナスダメージを与えられるので、常に使っていくべき戦術となる。
またこのグルーキャノンが撃ち出した泡を足場にして通常では行けない場所に移動したり、燃えさかる炎を消化したり、電撃を撒き散らす配電盤を一時的に封印したりと、道具としての使い勝手もよく、方向キーのクイックセレクトにセットしておくべき便利な武器の1つと言えるだろう。
もう1つ面白いと思った武器が「リサイクラーチャージ」だ。いわゆる投擲武器なのだが、投げた場所に特殊な重力を引き起こし、それに引き込んだあらゆる物質を素材のかけらへと変えてしまうという性質を持っている。
攻撃手段としての使い勝手はもちろんのこと、アイテムとして持ち運べないオブジェクトを素材に変えるといった使い方も可能だ。物質をたくさん巻き込むほど多くの素材が手に入るという考え方を意識して使うと面白い武器である。ただし有用なアイテムや、それらを持っている乗組員の死体なども一切がっさい巻き込んでしまうので、使いどころには気をつけておきたい。
人間としての能力を伸ばすか、それともティフォンの力を得るか!?
本作には経験値やレベルの概念はなく、自身を強化するには「ニューロモッド」というトランスターが開発したテクノロジーを消費することで、特別な能力を得ることが基本となる。
「サイエンティスト」、「エンジニア」、「セキュリティ」という3つのカテゴリにわかれていて、HPやスタミナの増強やインベントリ容量の増加といった自身を強くするもののほか、取得することで探索できる範囲が拡大したり、ティフォンとの戦いに優位に立てたりするものなど多彩で、ツリー状になったこれらの能力をどう開放していくかはプレーヤーの自由となる。
タロスIの探索において最も便利なのが「レバレッジ」と「ハッキング」だ。前者は通路などに置かれた障害物を取り除き、後者はセキュリティのかかったドアなどを開けられるという能力だ。
通常は通れない場所を通れるということは、より多くの手がかりやアイテムを見つけられることになり、オプション目標(サブクエスト)攻略の近道にもなる。それぞれ最大レベルまで修得するには多めのニューロモッドが必要となるが、レバレッジはレベル1、ハッキングはレベル2ぐらいまで修得しておくと、中盤ぐらいまでの探索がしやすくなる。
また筆者は前述の通り、より多くのアイテムを持ち歩くために、インベントリを増やす「スーツ改造」をゲーム後半までに最大レベルまで上げていた。
ゲーム全体を通してアイテム数は比較的潤沢で、足らなくて困るようなことは基本的になかったが、持てるアイテムは多いに越したことはない。落ちている物を拾えないのは意外にストレスにもなるので、スーツ改造のレベル2ぐらいまでは習得しておくといいかもしれない。
またアイテムがらみでリサイクル時の素材の量が20%増える「マテリアルエキスパート」や、倒したティフォンの死骸からリサイクルできる臓器などを得るための「解剖」なども比較的に早めに習得していた。
こうした能力とは別に、アイテムの「サイコスコープ」でティフォンをスキャンすることで習得する、「エネルギー」、「モーフィング」、「テレパシー」という新たな能力も存在している。こちらはティフォン達が使っているかなり異質な能力であり、特に攻撃に秀でたものが揃っている。
なおティフォンの能力は一定数を取得すると、タロスI内に配備されたタレットにティフォンとして認識され攻撃されるというデメリットがあるが、実はそれ以外の大きなリスクは感じられなかったため、あまり気にする必要はなさそうだ。
実は筆者は、初回のプレイではこのティフォンの能力をあまり習得しなかった。やはり探索が主体となるプレイだったため、狭いところに入るための変身能力「物質擬態」、ダメージを与えつつティフォンの能力を封じる「サイコショック」、汚染されたオペレーターを一時的に動けなくする「エレクトロ・バースト」あたりだろうか。
ティフォンの能力はある意味本作の大きな特徴の1つであり、使わないのは惜しいので、次回の連載ではこれらを使った立ち回りを、敵となるティフォンの種類などとともに紹介できればと思っている。
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