■てっちゃんのぐだぐだオンゲーコラム■
共同ミッションで見つけた「SDGO」の新たな魅力
鍛え上げた機体を投入し、作戦を練って力を合わせてクリアを目指す
オンラインゲームの様々な面を取り上げ、面白さを再確認する「てっちゃんのぐだぐだオンゲーコラム」。今回は、「SDガンダム カプセルファイター オンライン」(以下、「SDGO」)で体験した“力を合わせて挑んだ共同ミッション攻略”を語っていきたい。
「SDGO」は3頭身のデフォルメされたMS(モビルスーツ)が戦うオンラインアクションゲームだ。数百種類のユニットを自分のMSとして所有可能で、プレーヤーはお気に入りのユニットを育て上げて戦っていく。初代「機動戦士ガンダム」放送からから30年以上、その後様々なガンダム作品が発表されているが、本作はその全てを網羅するような勢いと、“濃さ”がある。
自分の好きなMSを集め、育て上げプレイする「SDGO」は、プレーヤーそれぞれがこだわった機体で戦う対戦が熱いが、4人で協力して進める共同ミッションにも独得の面白さがある。今回は共同ミッションで知り合いと協力し、試行錯誤しながら攻略していった楽しさを語っていきたい。ミッションの特性と、役割を意識した機体選択、「ガンダム」ならではの楽しさ、本作ならではの体験ができた。
■ 「俺はこの機体で出る!」。機体のチョイスで見えてくるプレーヤー像と、力を合わせる楽しさ
ミッションのシチュエーション、機体の挙動など、原作ファンにはたまらないこだわりがふんだんに散りばめられている |
「SDGO」は“ガンダム”への思い入れを深く感じさせられるゲームだ。数百種類のMSがユニット化されていて、初代「機動戦士ガンダム」から、最近の「機動戦士ガンダム00」、OVAや外伝など幅広いMSを自分の機体として使える。
これだけ数が多いと各ユニットの個性は薄れがちだが、「SDGO」では1体1体に開発者のこだわりが感じられる。各機体の武装や動き、必殺技などに原作への理解と思い入れが感じられる。また、同じザクでも「マゼラトップ砲装備」というかなりコアなところをついてくる別バージョンがあったりする。
そして、こういったネタがわかるという自分のマニアっぷりを自覚することで、改めて開発スタッフに親近感がわくのである。このゲームをプレイしていると、つくづく自分が「ガンダムが好きだ」ということを思い知らされる。
そんなマニアックな「SDGO」にぴったりなのが「共同ミッション」だ。原作の様々な場面を再現した協力型コンテンツで、ここでも開発者の“愛”が感じられる。しかし、ミッションの難易度をNormal以上にしたとき、いきなり高い壁が立ちはだかるのだ。これまでのように軽い気持ちで適当に集まったプレーヤーでは、クリアできないのである。
ここで試されるのは本作の“やりこみ度”とプレーヤーの“連携”だ。MSは使い込むことで成長し、スキルを習得させたり、ステータスをアップできる。クリアするためにはミッションとの相性を考えた機体をチョイスする必要がある。そしてクランなど、クリアという目的のために集まれる仲間達だ。僕はクランに入って、ミッション攻略の楽しさを知った。そして、機体の選択で、プレーヤー達の個性が出ることをより強く実感した。
イラスト:ミズノ マサト |
「俺はこの機体で出る!」
「なぜアッガイなのか?」と突っ込みたくなるだろう。確かにアッガイは能力的にはそれほど高くない。しかし、MSの中で数少ないMSのHPを回復させる「修理装備」を持っているのである。共同ミッションの中には1度倒されたら再出撃できないものもあり、そこではMSのHPを回復させる修理装備がとても重要なのだ。
さらに敵の攻撃を一手に引き受けられる防御スキルを持った機体がいれば戦いはかなり有利になる。盾役と回復役という、まるでMMORPGのような役割分担がミッションモードでは求められるということを知ったとき、「『SDGO』ってこういう楽しさもあるゲームなのか」と、僕の中で印象が大きく変わったのだ。
「俺はこの機体で出る!」、「○○さんがそれでいくならば、俺はこれ!」、「そうなるとザコを倒すためにはこの機体が必要だな!」、「おお、その機体育ててるのか! 渋いな△△さん」……「SDGO」のコアプレーヤー達は多数の機体を育て上げていて、いつもはMS=プレーヤーではない。しかし、役割分担が求められるとき、対戦で負けられないときに出してくる「自分にとってのエースの機体」がある。
「○○さんが、あの機体を出すのか、これは本気だな!」という感じで、そこで初めてプレーヤーと機体がシンクロする。また、「弱いアッガイをここまで育て上げる○○さんすげえ」というように、機体のチョイスでプレーヤー像がより明確になってくる。渋い機体をきちんと使いこなすプレーヤーはそれだけでカッコイイ。作戦会議では対戦以上に、ノリノリでパイロットになりきった会話が楽しい。
相性を考え、育てたMSでも連携がうまくいかず、失敗してしまうことも多い。あと1息、という感じで失敗してしまうと、さらにミッションへの気持ちはは熱くなる。「次はこうしよう」、「最初の立ち位置を考えよう」、「お互いを守れるように意識しよう」などなど、いくつもの改善案が出てくる。そうやって試行錯誤を繰り返すからこそ、ミッションを達成したとき、大きな喜びがわき上がるのだ。仲間との繋がりがうれしくて、他のミッションを試してみたり、もっと効率を良くしたくなったり、さらにゲームにのめり込んでいく。僕は、クランの仲間と取り組むミッションが好きだ。
また、他の人の戦い方がかっこよくて、その人の機体が欲しくなったり、自分の戦い方によりあった機体は何なのか、というのも考えたりする。プレイを重ねるほど、ドンドン機体が欲しくなってしまう。ミッション向けの機体、試合向けの機体という感じで育て方も工夫している。もっともっと特化した機体を揃えていきたい。
■ てっちゃんの割とどうでもいい話 「どうしても欲しい! ガシャポンへの熱情」
カプセルマシンにコインを投入。ハンドルが回り、カプセルが吐き出される。画面を思わず凝視してしまう瞬間だ |
「SDGO」ではMSは“ガシャポン”から入手できる。ガチャガチャ・ガチャポンなどとも呼ばれる、カプセル型自動販売機だ。「SDGO」でのカプセルマシンは十数種類あり、1つのカプセルマシンには6つのMSが表示されている。コインを入れてプレイすることで、この中の1つが入手できるのだ。
「SDGO」のガシャポンはゲーム内ポイントや、課金ポイントで“コイン”を買ってプレイする。コインは1枚30CP(CJIJポイントCP=1円)、10枚270CPといった感じの価格設定だ。1枚でプレイできるガシャポンもあれば、10枚必要なものもある。カプセルマシンは、コインが投入され、ハンドルが回ってカプセルが吐き出される演出がある。さらにカプセルをクリックすることで、MSの姿が明らかになるのだ。
欲しいものがお金を払っていても手に入らないかもしれない。このドキドキは、妙に子供時代を思い出させる。思えばマシンの横を見たり、揺すってみたりして、欲しいものが手に入る可能性を何とか上げようとがんばっていた。筆者が子供の頃は1プレイ20円のものがほとんどだったが、それから50円、100円と上がっていき、200円のものを見たとき驚いたことをまだ覚えている。あの時、200円をマシンに入れたときの「後戻りできない感じ」は忘れられない。今は500円のものもある。金額が上がるほど、「せっかくのお金を使って他のものが出てきたらどうしよう」という不安は大きくなってくるものだった。
「SDGO」のガシャポンも自分が欲しいMSが出ることを祈りながら挑戦する。出ないと、「何としてでも出してやる」と思わずカッと熱くなり、勢いでコイン購入ボタンを買おうとすると……1瞬ブレーキがかかる。それでも結局「欲しい」という気持ちには勝てず、もう1度、もう1度と回してしまう。そして念願の機体が出たとき、大きな達成感がこみ上げる。しかししばらくすると、「何であんなに欲しかったのかな……」と、ふと思ったりもする。それでもプレイしている内に再び手に入れたMSに夢中になり、どう成長させようかあれこれ考えてしまう。このような感情の起伏も、「SDGO」の楽しさだ。
~今回ぐだってしまったオンラインゲーム~
「SDガンダム カプセルファイター オンライン」
ビグザムと対決。名場面を再現してくれるのがうれしい |
「SDGO」はバンダイコリアが、版権元より商品化許諾を受け、企画・開発し、2007年2月に韓国でのサービスをスタート。それ以降、中国、台湾、香港でもサービスが行なわれている。開発は韓国のSOFTMAXで、MSのモデリングは「SDガンダム GGENERATION」シリーズを開発するトムクリエイトが担当している。
開発スタッフは、「これまでにない多数のプレイアブルなユニットがあるゲームを作る」という目標を掲げており、多彩なMSでプレイできるという点は本作の大きなセールスポイントとなっている。各機体はモーションや武器の設定などで原作を細かいところまで反映されている。さらに、パイロットのキャラクター性を反映させたスキルもあり、ライトユーザーはもちろん、濃いガンダムユーザーの心も捉えている。日本では当初予定したよりも速いペースでMSの投入が行なわれているとのことで、毎月多彩な新MSが登場している。
2010年11月には「オーバーカスタム」を実装した。プレーヤーは自分のMSをより強く育てることが可能になった。弱いMSも使い込むことで強力な存在になり、ステータスを工夫することでより特徴的な機体へと成長させられる。12月にはプレーヤー達が集まれるロビー「3Dゲームルーム」が実装される。海外で実装されている最高ランクの「Sランク機体」は2011年の早い時期に実装予定とのことだ。
【スクリーンショット】 | ||
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もちろん対戦も熱い。様々な時代のMSが混じり合い、独得な空間だ | ||
共同ミッションはシチュエーションが凝っている。巨大ボスと対峙することも | ||
機体はレベルアップすることで必殺技を使えるようになる。さらに育て、スキルの習得やステータスの強化を行なっていく |
(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・毎日放送
Produced by BANDAI KOREA
Developed by SOFTMAX / Published by CJ Internet Japan.
(2010年 12月 14日)