使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第345回
3DS LL拡張ハンティングパッドに“スリム”が登場!
PS3でもDUALSHOCK 4のワイヤレス利用が可能に
(2014/7/7 00:00)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
この秋には最新作「モンスターハンター4G」の発売も予定されているなか、左手の人差し指で視点操作する、いわゆる“モンハン持ち”を再現した「CYBER・拡張ハンティングパッド」が、新型の「スリム」になって帰ってきた。前モデルとの違いを含め、使用感を実際に使って試してみた。
据え置き機では、プレイステーション 3のシステムソフトウェアVer.4.60にて、プレイステーション 4の標準コントローラーである「DUALSHOCK 4」の動作に変化があり、Bluetoothによるワイヤレス接続で使えるようになっていたということで、こちらも実際に使って試してみた。
“モンハン持ち”を実現する拡張ハンティングパッドが、“スリム”になって帰ってきた!
拡張スライドパッドの機能を搭載し、左手人差し指で視点操作をする“モンハン持ち”の操作感を実現した「CYBER ・ 拡張ハンティングパッド スリム」が発売された。サイバーガジェットからは2013年9月に「CYBER ・ 拡張ハンティングパッド」が発売されていたが、そちらはほどなくして生産終了となってしまっていた。この「スリム」は、前モデルをベースに厚みをスリムにした最新版となっている。
サイズは、約10.7×16.3×0.46cm(縦×横×厚さ)となっており、縦幅と横幅は3DS LLとほぼ同等の大きさ。形状は2本のグリップが伸びていた前モデルとは異なり、3DS LLと同じ長方形になっていて、充電台のようなスタイルになった。底面は平らで薄く、奥側が厚みが1番あるが、そこから手前に向かうにつれて薄くなっていく。重量は約142gと、前モデルより約12g軽くなっている。
素材はプラスチック(ABS)でできていて、L/Rボタン(ZL/ZRボタン)と、左手の人差し指で操作する拡張スライドパッドを搭載している。アタッチメントを着けたままでゲームカードを交換できる開閉式のカバーがあるほか、3DS LLの充電端子も使えるようになっている。ただ、前モデルにあったタッチペンホルダーは無くなった。
大きな変化として、電源にマイクロUSBが利用できるようになった。ケーブルは別途用意しないといけないが、ケーブルとUSB端子から給電できる機器があれば、電池の持ちを気にせず使用できる。また、単四乾電池を2本使っての使用も前モデル同様に可能で、連続プレイ時間は約164時間、スタンバイ時間は約3,256時間となっている。
実際にゲームプレイに使って試してみた。まずは手に持った時のホールド感だが、グリップがなくなり平らな形状になったので、前モデルと比べてだいぶ変化している。見た目通り充電台ごと3DS LLを持ったような感触になってくるのだが、4隅の角がしっかりと丸みをつけてあったり、底面のL/Rボタン周りとの段差に緩やかなカーブがつけてあって指の収まりを良くしているなど、ホールド感を良くする工夫がなされている。適度にある厚みもポイントで、底面の薄く平らな面に指をベタッと置いて、操作する親指とで全体を挟み込むように持てる。
拡張スライドパッドの作りは基本的に前モデルと同様。パッドの可動域になるガイドがひし形になっているところや、パッドのパーツが軸に固定されていなくてクルクル回転するところも同じで、ここは好みが別れるところだろう。表面の加工は、このスリムの方が梨地加工のザラつきが強くついているので、前モデルのパッドよりも指が滑りにくくなっていた。
また、パッドの直径も前モデルと同じサイズなので、Wii U用のスライドパッドカバーを別に用意するとぴったりとはまってくれる。カバーをつけるとかなり操作性が向上するので、より快適に使いたい人にオススメしたい。
L/Rボタンの形状や押下感も前モデルと同様だ。少し小さめの正方形に近いボタンになっていて、押し込むとグニッとした感触がある。クリック感は薄いが、特に「モンスターハンター4」および今秋発売予定の「モンスターハンター4 G」に特化しているという面では、走る時に押しっぱなしにするボタンなので、このクリック感がなく押し込みの深い感触はマッチしている。
給電にマイクロUSB端子のUSBケーブルが使えるようになったのは嬉しい変化だ。室内に限られてはくるが電池の持ちを気にせず使える。また、電池を入れなければ重量は約114gと、全モデルの約154gよりもさらに軽くなる。ただ、USBケーブルが付属しない点や、3DS LLの充電とハンティングパッドスリムへのUSBケーブルが2本になって少々わずらわしいのは気になるところで、できれば3DS用ACアダプターのコネクタに挿して、3DS LL本体とハンティングパッドスリムを二股で給電するようなアダプターが欲しかったと思う。
全体がコンパクトな形状になり、USB給電も可能になったハンティングパッドスリム。前モデル同様に左手人差し指でパッド操作をする、いわゆる“モンハン持ち”的な操作をするので、それに慣れられるかが、大きな分かれ目になるのだが、フィットした人にとっては手放せなくなるグッズだ。前モデルと共通な作りが多く、特にパッド周りはもう一歩、可動域を円形にしたり、パッドパーツを固定したりなどの改善が欲しかったところだ。そうしたところはありつつも、より軽く、携帯しやすい形状にしつつ、ホールド感が損なわれていないところは良好。「モンハン 4G」に備え、ぜひチェックして頂きたい。
PS3でもDUALSHOCK 4のワイヤレス利用が可能に
2014年6月24日にプレイステーション 3用のシステムソフトウェアVer.4.60のアップデートが配信されたが、このアップデートで「DUALSHOCK 4」をワイヤレス接続で使用できるようになっていた。
DUALSHOCK 4のPS3での利用を発売当初に試した時には、USBケーブルで有線接続させた場合のみ汎用ゲームコントローラーとして認識され、一部タイトルでは正常に動作しなかったものの、多くのタイトルでコントローラーとして使用できた。
PS3のシステムソフトウェアVer.4.60からは新たに、Bluetooth接続での使用が可能になった。手順としては、PS3のXMBメニューから、周辺機器設定>Bluetooth機器管理>新しい機器の登録を選び、Bluetooth機器の検索を開始後に、DUALSHOCK 4の「SHAREボタン」と「PSボタン」を“同時長押し”して、ペアリング待ちにする。これで、「Wireless Controller」という名称で認証されるので、登録すれば完了だ。
動作の方はというと、SHAREボタンはセレクトボタンに、OPTIONボタンがスタートボタンの機能に割り当てられ、DUALSHOCK 3のように利用できる。ただし、振動機能や6軸検出システムは機能しないほか、PSボタンもPS3の電源オン動作にのみ動作するという、完全とは言えない状態だ。特にPSボタンは、XMBメニューの呼び出しなどができないのでメインのコントローラーとして使うというのはちょっと難しい現状となっている。
ゲームプレイを試してみると、USB接続したときと同様で、ほとんどのタイトルでは問題なくプレイが可能だったのだが、一部のタイトルでは正常に操作できなかった。試した中では「グランツーリスモ6」がレース中のみ操作を正常に行なえない(ボタン入力は認識されているが、車がその通りに動かない)。
まとめると、今回の変化はUSB接続で使用できた時の延長という印象で、一歩前進というところだ。Bluetoothによるワイヤレス接続化、PSボタンの電源オン操作対応が加わったことで、グッと利便性は増している。なにより対応が進んでいるという事そのものも嬉しいところだ。
現状では、PSボタンの動作が完全でないところや、一部タイトルで操作できないところがあるので、メインに使うというのは厳しい。このあたりが今後に改善されてくれると、PS3用にもDUALSHOCK 4を購入するというのも有りになってくるかもしれない。今のところは、いざという時に2台目以降のコントローラーとして使えると覚えておくと、役に立つかもしれない。