使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第329回
iPhoneがついにボタン操作できる本格ゲーム機に!? ロジクール「G550」
Wii U、PS Vita(PSH-2000)用のグッズも試してみた
(2013/12/26 00:00)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
iOSにもコンシューマータイトルが数多く移植されているが、やっぱり操作感覚が気になる時が多かった。そこで登場したのがiPhone用に、iOS7のコントローラーAPIを仕様した公式対応と言っていいゲームパッド「ロジクール G550 パワーシェル コントローラ+バッテリー(G550)」。今回はこれを実際に試してみた。
また、このほかにも、Wii U ゲームパッドに大容量のバッテリーを加えつつ、スタンド機能も使えるようになる「Wii U GamePad用バッテリースタンド」や、保護カバーを着けたままでも使えるPS Vita(PSH-2000)用の充電スタンド、「PS VITA 2000用 充電スタンドVITA 2nd」と、アンサーの製品を2つ試してみた。
【今週のおしながき】
ついにiPhoneのコントローラーAPI仕様のゲームパッドが登場! 携帯ゲーム機のような快適なプレイが楽しめる!?
- メーカー:
- ロジクール
- 価格:
- オープン価格(購入価格:9,980円)
- 内蔵バッテリー容量:
- 1500 mAh
- 対応機種:
- iPhone 5s・iPhone 5・第5世代iPod touch(iOS7対応)
iOS 7対応のゲーミングコントローラー「ロジクール G550 パワーシェル コントローラ+バッテリー(G550)」は、いよいよiPhoneがハードウェアキーでゲームがプレイできる本格携帯ゲーム機になるかもしれない、そんな予感を感じさせる製品だ。
これまでiOS用のゲームパッドは、独自仕様で一部の提携ソフトだけが対応するものが多かったが、このG550はiOS7のコントローラーAPIを使用している、言わば公式対応のコントローラーだ。Apple Store/Apple Online Storeでは先行して12月13日より、その他ロジクール製品取扱店やロジクールオンラインストア、auショップ、auオンラインショップでは12月24日より発売されている。
G550は、横向きにしたiPhoneを中央にセットし、その左にアナログDパッド(いわゆる方向キー)とiPhoneスリープ/ウェイクボタン、右にはA/B/X/Yボタンと一時停止ボタンを備えている。アナログショルダーボタンといういわゆるL/Rボタンも1個ずつ備えていて、まさに携帯ゲーム機的な作り。
側面には内蔵バッテリーをオン・オフするスイッチ、microUSB端子の充電ポート、ストラップホール、ヘッドフォン端子をアダプタ経由で使えるようにするための穴が開けられている。
背面は膨らみのある曲線を描いた作りで、全体がラバーコーティングされており、左右の端には滑り止めのスリットも入っている。
製品名に「+ バッテリー」とあるとおり、充電式リチウムポリマー電池を内蔵。バッテリー容量は1,500mAhとなっており、iPhone5sのバッテリーが1,560mAh、iPhone5は1,434mAhなので、大体約1台をフル充電できるだけのバッテリー容量があるということになる。G550ごとiPhoneやiPod touchを充電することもできる。
全体的な形状は薄く、細長いという印象で、サイズは200×21×63mm(幅×奥行×高さ)、重量は120gとなっている。iPhone 5sと組み合わせた場合の重量は合計232gで、PS Vita(PCH-2000)は219g、ニンテンドー3DSは約230gなので、大体横並びな重量となる。
なお、付属品にはiPod touch(第5世代)を装着するためのアダプター、micro-USB充電ケーブル、ヘッドフォンを繋げるための穴に差し込むヘッドセットアダプタが付属している。充電用の端子がLightningコネクタではなくmicro-USBになっているところがある種、独特だろうか。
実際に使用してみた。まずはiPhoneを装着するのだが、G550のLightningコネクタに位置を合わせつつ、収納枠にiPhoneを押し込んでいく。取り外す時は、背面のカメラ穴のところから本体押し出すようにする。コネクタが上下に可動するようになっているので、斜めに抜き差しするのも手軽にできるようになってはいるのだが、着脱はちょっと力技な感じがするだろうか。収納枠にiPhoneがぴっちりとはまり、ガタつくような事はなく一体感は充分ある。
手に持ってみると、側面が手にぴたっと付いてしっかりとホールドできる。厚みもほどよく、背面のラバーが指をしっかり捉えてくれて、持った時の感触は好印象だ。各種ボタンにも指を自然に置ける。ヘッドフォンを使う場合のアダプタが横に出ないように工夫してあって、邪魔にならないのも嬉しい配慮だ。
ゲームアプリをいくつか遊んでみると、コントローラー設定は特にせずとも自動で対応してくれるので、すぐにG550のキーで操作ができる。アナログDパッドは十字の突起がついた丸型のキーで、押しこむとクリック感がしっかり感じられる。ただ、キーが小ぶりなこともあって、少々意図せず斜めに入りがちだったのは気になるところだ。
また、このパッドは“アナログ”入力になっているのが独特。例えば「Grand Theft Auto: San Andreas」だと、軽く押し込むと「歩き」、深く押し込むと「走る」ようになる。平型の方向パッドでアナログ入力するというのは違和感があり、アプリ側の対応次第なのかもしれないが、最大入力にはぐっと入れ込むような押し方をしないといけないのが気になった。
ボタンの方はというと、A/B/X/Yボタンはキーが小ぶりで互いのボタン同士の距離も近いのがちょっと気になるものの、押下感はパチパチとしたクリック感があって、高さも充分にある。ガタつきもなく押しやすい。L/Rの位置にあるショルダーボタンも同様にクリック感がしっかりとあり押しやすいのだが、こちらもボタン型ながら入力はアナログ方式になっているのが、Dパッドほどは気にならないものの独特。
音の方はと言うと、ボタンの脇にスピーカー音を通すための穴が開けられており、iPhone単体で鳴っているのとほぼ同じ音が聞けた。ゲームアプリをプレイしているとバッテリーの減りも気になるところだが、内蔵バッテリーをオンを使えばそれもだいぶカバーされる。このあたりの配慮はバッチリされている。
気になる対応ソフトだが、こちらのリストにあるほかにも順次対応アプリが増加中だ。例えば、「GTA」シリーズで知られるRockstar Gamesは「Grand Theft Auto: San Andreas」を早速アップデートで対応させたし、「G550」の製品説明会で伝えられた通り、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー」シリーズも順次対応予定となっている。
アナログ入力周りに独特なところもあるが、全体のホールド感は良く、操作の感触は良好だった。ボタンでプレイできるだけで、特にコンシューマーからの移植タイトルはグッとプレイしやすくなる。バッテリーを内蔵してゲームプレイ中のバッテリー消費をカバーしているところは嬉しいものの、そのぶん価格が高めなところは少し気になるし、ぴったりとした形状はこれから先、新端末が出ることがあるたびに買い替えなければならないだろうことを考えると悩ましいところだろう。特にコンシューマーの移植タイトルをiPhoneで頻繁にプレイするという人は、ぜひチェックしてみてもらいたい。
Wii U ゲームパッドをバッテリーで動作時間を延ばしつつ、スタンド機能も備える便利グッズ
Wii U ゲームパッドの背面に取り付ける外付けバッテリーで、スタンドの機能も持っている一石二鳥的なグッズだ。内蔵しているバッテリーはリチウムポリマーで容量は2,700mAhと大容量。Wii U ゲームパッドの標準バッテリーは1,500mAhなので、倍以上の容量を追加できることになる。
装着はWii U ゲームパッドの底面と背面にある4つの凹みにバッテリースタンドの突起を差込み、スクリューネジで固定するだけと手軽。バッテリーパックにはWii U ゲームパッドへ給電を開始する電源ボタンと、バッテリーの状態を示すLEDランプがある。LEDランプは充電中や給電中はオレンジに、バッテリーパックの充電が完了した時にはブルーに光る。
底面側の右横に充電用の端子があって、Wii U ゲームパッド用のACアダプターで充電ができる。バッテリーパックごとWii U ゲームパッドも充電可能だ。また、バッテリーパックの底面にも、Wii U ゲームパッドの底面同様に凹みと充電用の接点があるので、充電スタンドを使っての充電もできるようになっている。背面には可動式のスタンドがついていて、引き出すとバネでスタンドストッパーが出てきて固定される。
サイズは約125×113×18mm(横×縦×厚み)、重量は約115gで、装着すると背面中央と底面にバッテリーパックの厚みが加わるものの、手を持つ左右には影響はなく、そのままの使用感でゲームプレイが楽しめる。また、背面と底面の後ろ側にだけバッテリーパックが装着されるので、前面だけを保護するフロントカバーのような製品であれば併用可能だ。
実際にゲームプレイを試してみた。重さが増すものの、重心が中心に集中するのでバランスの悪さは感じさせない。操作する手や指にもバッテリーパックが当たらないので、操作の感覚はそのままだ。スタンド機能も便利で、動画視聴時や、Wii U ゲームパッドの画面とWii U PROコントローラーで遊ぶ時にも嬉しい存在だ。
動作時間がどれぐらい伸びるのかも調べて見た。Wii U内蔵のバッテリー残量が無くなった状態にし、満充電したバッテリーパックのみで動作させる。Wii Uのホーム画面で、画面の明るさは最大の状態でテストした。
結果は、4時間48分でWii U ゲームパッドの電源が落ちた。Wii U ゲームパッドに内蔵されているバッテリーと合わせれば、8~9時間は動作するようになる。続いてそこから充電時間を測定すると、こちらは5時間14分でLEDランプが満充電を示す青に変わった。
バッテリーパックの動作時間延長の効果も嬉しいが、操作する手に影響がなく、そのままの感覚でゲームプレイできるところや、スタンド機能の存在も嬉しい。フロントカバーグッズが併用できるところや、充電スタンドを使えるところも嬉しい。Wii U ゲームパッドをより活用したい人にオススメの良く考えられたグッズといえそうだ。
保護カバーを着けたままでも使えるアジャスト機能を搭載したPS Vita(PSH-2000)用の充電スタンド
PS Vita(PSH-2000)用の充電スタンドグッズだ。アジャスト機能があって、PS Vita(PSH-2000)に保護カバー等を着けたままで使えるようになっている。充電には純正のACアダプターが使えるほか、ケーブル長50cmのUSB充電ケーブルも付属している。
スタンドは横長のシンプルな作りで、LEDランプなどはなし。microUSB端子が高めに突き出ていて、左右にはスプリングで沈み込む支えがついている。これである程度microUSB端子がカバー等で遠くなっているものでも、問題なく充電できるようになっている。
また、スタンドを手前に引くと約5mm延びるようになっている。シリコンカバーのような背面に厚みがつくカバーを着けたままでも、問題なくスタンドに設置できる。
実際に使ってみると、カバーを着けたままでも充分に余裕ができるぐらいにアジャスト機能の幅があったので、かなり厚みのあるカバーで大丈夫。おそらくほとんどのカバーと併用できるだろう。シンプルな作りだがよく考えられていて使いやすい。
ただし、アジャスト機能で支えが動いてしまうので、PS Vita(PSH-2000)をセットする時にmicroUSBの位置がちょっとわかりづらくなってしまっていた。アジャストの幅を好みの位置で固定できるようになっていたら、より良かったかもしれない。
カバー類を装着したままで使える充電スタンドとして、基本的な作りはバッチリ押さえられていた。高さ、厚みの両方に対応していて、ほぼ全てのカバーに対応できるようになっている。カバーを着けたままで使える充電スタンドをお探しの方は、ぜひチェックしてもらいたい。