【連載第296回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


“きっと、ゲームグッズも笑顔をつなげている。”「東京ゲームショウ2012」特別編
今年はゲームグッズ大豊作! 「HMZ没入快感研究所」での体験レポ、3DS LL用「拡張スライドパッド」、Wii U用ヘッドセットなど目白押し


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


TGS2012のキャッチフレーズは「GAMEで笑顔がつながっていく」というもの。もちろんゲームグッズもそのお手伝いをしているはず。というわけで、今年の本稿のタイトルは「きっと、ゲームグッズも笑顔をつなげている」とさせて頂いた

 今年もあっという間に終わりを迎えてしまった東京ゲームショウ。今年のTGS2012は、多彩な方向へと盛り上がりを見せ、ゲームグッズはもとよりゲームプレイ環境に関わるような機器にも新しい試みが登場していたのが印象的だった。

 ゲームプレイ環境として新しいアプローチを見せているヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」や、大きな話題を呼んだHMD「PROTOTYPE-SR」による新体験。既存のゲームグッズや周辺機器では、3DS LL用「拡張スライドパッド」が初めて展示されたほか、Wii U用の公式ライセンス取得なヘッドセットも早くも登場。さらにアーケードスティックや定番グッズも数多く見られた。

 一方でサービスの面でも、液晶保護フィルターを購入したら“その場でキレイに貼り付けてくれる”というサービスが登場。大型量販店等でもちらほらと見かけるサービスではあるが、“毎年、TGSに来たら使い込んだ携帯ゲーム機のフィルターを新品に貼り替えてもらう”なんていうことが定番化したら、面白いかもしれない。

 こうした様々な新しいアプローチ、定番グッズの進化、嬉しい試みなども見られ、ゲームグッズ研究所的には全体に「次のステップの片鱗」が感じられた今年のTGS。新しい物への期待感、胸の高鳴り。“きっと、ゲームグッズも笑顔をつなげている”。そんなTGS2012のゲームグッズを紹介していこう。




● 「ソニー・コンピュータエンタテインメント」- 新型PS3やPS Vitaの新色などを展示。
Z指定タイトルをはじめ、一部タイトルの試遊には「HMZ-T2」を使うのが今後のトレンド?

10月4日より発売される新型PS3(CECH-4000)も早速展示されていた
レーティングZのタイトルをはじめ一部タイトルの試遊にはヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」を使っていた

 ソニー・コンピュータエンタテインメントでは、先日に開催された「SCEJ Press Conference 2012」で発表された、新型のPS3やPS Vitaの新色をはじめ、発売されたばかりの「nasne(ナスネ)」や参考出品のコントローラー、電子書籍アプリ「Reader」でPS Vitaでコミックが読める新サービスなども紹介されていた。

 “初期型から50%も小型化した”新型PS3(CECH-4000)についてはショーウィンドウの中にモックアップを展示するのに留まっていたので、残念ながら詳細はお伝えできないのだが、実際に目にすると特に奥行きがだいぶ縮まり(CECH-3000代のモデルと比べると6cm減った)、小型化を実感できた。10月4日より発売となる。

 同じく発表されたばかりのPS Vitaの新カラー「コズミック・レッド」と「サファイア・ブルー」も展示されていた。クリスタル・ホワイトに続いて2色が新たに加わったPS Vita。「コズミック・レッド」と「サファイア・ブルー」は11月15日より発売される。

 ブースのプレイアブルスペースでは、新しい試みもみられた。10月13日発売予定の3D立体視対応ヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」で、レーティングZ指定のタイトルをはじめとした一部のタイトルをプレイするというものだ。

 「18才以上のみ対象」のZ指定タイトルはこれまでのTGSだと、その指定からもブースの奥のカーテンで仕切られた中で外から見えないように展示するほかなく、見逃してしまう来場者の方もいたのではと思うのだが、自分にしか見えない映像が見えないHMDであれば解決。Z指定タイトルも他のタイトル同様に見つけやすい場所に置ける。同時に「HMZ-T2」での迫力や没入感も味わえるというわけで、一石二鳥な上手い方法と感じた。これからはHMDでのプレイアブルも増えていくのかもしれない。

※「HMZ-T2」について詳しくは、こちらの記事をご覧頂きたい。


新型PS3(CECH-4000)。左はチャコール・ブラック、右はクラシック・ホワイト。これまでのモデルよりも、より薄く、奥行きも減っている。天面の段差の部分がスライドしてディスクをセットする方式

海外では既に発売済みだが、左の「PS Move レーシングホイール」が参考出展されていた。PS Moveを差し込み、USBバスパワーでホイールのボタン類が動作する

PS Vitaの新色「コズミック・レッド」と「サファイア・ブルー」も展示されていた。11月15日発売予定

電子書籍サービス「Reader」のPS Vita対応や「MUSIC UNLIMITED」など各種のサービスや、発売されたばかりの「nasne(ナスネ)」も紹介されていた




● ソニー「HMZ没入快感研究所」- 新しい、素敵な何かへのアプローチはもう始まっている
未知の体験を示し、未来への可能性を感じさせた“SR(代替現実)システム”

ソニー「HMZ没入快感研究所」ブース。このブースの中にある室内で実験が行なわれていた
「HMZ-T2」をベースに、ヘッドトラッキングシステムとライブカメラを内蔵した「TGS2012」限定仕様のヘッドマウントディスプレイ(HMD)「PROTOTYPE-SR」
直前まで会話をしていた研究員の女性の方が、突如ゾンビに! 実はこれは同じ空間で過去に撮影されていた映像。途中で切り替わっていたのだ

 機器関連でTGS2012で大きな話題を呼んだ物と言えばやはりこれ。ソニー「HMZ没入快感研究所」による、「人はどこまで没入できるか?」をテーマにした“公開実験”だ。

 「HMZ-T2」をベースに、ヘッドトラッキングシステムとライブカメラを内蔵した「TGS2012」限定仕様のヘッドマウントディスプレイ(HMD)「PROTOTYPE-SR」を使って、HMDを装着したままでも視界が映し出されようになっていて、そこに“同じ空間で撮影された「過去」の映像”がミックスされると、どんな体験になるのかという実験だ。

 詳しくは株式会社サイバーコネクトツーの松山 洋氏が体験した模様をレポートしたこちらの記事をご覧頂きたいのだが、研究所員もこの実験を体験させて頂いたので、その模様と感想をお伝えしよう。

 真っ白な室内に案内されると、白衣を身につけた研究員の女性が登場して「PROTOTYPE-SR」とヘッドフォンを装着してくれた。

 すると、本来のHMDであれば内蔵のディスプレイしか見えなくなるのだが、「PROTOTYPE-SR」では“ライブカメラに映している前方の視界”が映し出された。上下左右どこを向いてももちろん見えるし、肉眼とほぼ同様に下を向けば自分の手足や胴体も見える。やろうとすればこれで歩くことだってできそうなぐらいだ。

 この装着状態で目の前にいる研究員さんと会話をし、まずは上映中の映画「バイオハザードV リトリビューション」の予告編映像が映し出された。視界が見えていた画面が大きなスクリーンのように瞬時に切り替わる。映像が終わると、目の前には先ほど同様に研究員の方が立っていた。だが、彼女は突如苦しみだして、その場に倒れてしまう。部屋の照明も明滅して、いかにも怪しげな雰囲気。這い上がった彼女の姿はゾンビに! こちらに噛みついてくるように向かってきたところで、視界は暗転していった。

 ここで再び、何事も無かったかのように研究員の女性が目の前に立っている視界に戻った。映画予告編のあとに見ていた彼女のゾンビ化は“同じ空間で過去に撮影した映像”だったというわけだ。研究員さんが明るい口調で、「今のは映像だったんですよ」と話してくれた。

 だが……。ここで見えている彼女の姿も、実は本物ではない。これもまた体験者は“過去に撮影した映像”を見ているのだ。室内を歩き回りながらこちらに話しかけてくる彼女の姿が、次第に2重になっていく。まるで忍者の分身の術のような状態だ。右を向いても、左を向いても、自然に目の前の視界として分身状態な研究員さんの姿が見えているのだが、それは搭載されているヘッドトラッキングシステムによって、首の向きと映像がリンクしているからだ。

 それを見て「なーんだ、これも映像なのか。2重の仕掛けになっているんだね」と思ってしまうところなのだが……。実は、それすらも“さらに騙されている”。2重になっている彼女の姿の片方は、その時、本当に目の前にいる研究員さんだ。分身が消えて、右手を差し出してくれた彼女の手にこちらの手を伸ばせば、もちろん触れる。そこで初めて過去の映像と目の前の視界がミックスされていたことを実感できるというわけだ。

 この後は研究員の女性の方と入れ違いで、バイオリニストの宮本笑里さんが登場し、まるで目の前で本物の宮本笑里さんが自分だけのために演奏してくれているかのような撮影済み映像による体験ができるのだが、ここでちょっと変わった出来事が起こった。

 実はこの時、筆者ことゲームグッズ研究所員の体験模様を撮影するため、もう一人研究所員が奥にいたのだが、宮本笑里さんの真横にその姿が見えたのだ。これを見て筆者は、「あれ? 宮本笑里さんは本物? 映像? どっち」という具合に混乱。映像と目の前の視界のミックス状態が思いがけず再び起きたというわけだが、また混乱してしまうぐらいに自然に見えていたというわけだ。それほど、ヘッドトラッキングシステム込みで見る撮影済み映像にも違和感がなかった。


研究所員こと筆者が体験中の模様。左の写真に写っているのが、研究員の方だ。過去の映像が映し出されている時に、上下左右や背後も向いてみたのだが、それもしっかりとヘッドトラッキングが追従して映像内の視点が変わっていく。そのため、現実と過去が同じようにみえるというわけだ

 というわけで、「PROTOTYPE-SR」でしか味わえない“過去と現実の区別をつかなくさせてしまうという実験”を体験してみたわけだが、筆者も見事にその区別がつかなくなってしまった。未来を感じさせるその体験の新しさと感動は言うまでもない。ゲームの世界にこうした技術が反映されて、全く新しいエンターテイメントが生まれる可能性もあるのかもしれない。


「PROTOTYPE-SR」。正面に突き出ているのが目の前の景色を見えるようにするためのライブカメラ、下についているボックス型の装置がジャイロセンサーだ




● カプコンブースにて、3DS LL用「拡張スライドパッド」が初公開!!

3DS LL用の「拡張スライドパッド」が初公開!

 多くの注目を集めたタイトルと言えば、やはり3DS「モンスターハンター4」だ。3DS LLも発売され、そうなってくると欲しくなるのは、3DS LL用の「拡張スライドパッド」。カプコンブースの「モンスターハンター4」プレイアブルスペースの横で、3DS LL用の拡張スライドパッドを展示。実際に触れるようになっていた。

 基本的な作りや仕組みは、3DS用の「拡張スライドパッド」を踏襲しているのだが、右スライドパッドの形状が3DS LLと同じものになり、左右のグリップの形状も、より持ちやすく工夫されていた。

 右スライドパッドを追加している側は、3DS用だと平らだったところが斜めの傾斜が付けられている。また、背面の左右にはボコッと膨らみがついて、そこを握れるようになっていた。実際に持ってみても3DS用のものよりもホールド感が大きく向上していた。

 今回は「モンスターハンター4」プレイアブルスペースへの参考展示ということもあり、まだ発売日や価格などは出ていなかったのだが、続報を期待して待ちたいところだ。


3DSの「拡張スライドパッド」と比べて、形状がかなり変化している。側面に傾斜がついていて、背面にも膨らんだグリップがついている。本体の外にある枠の太さも3DS LL用ではだいぶ細くなった




●「TURTLE BEACH」- 初のWii U用の任天堂ライセンス取得「ヘッドセット」を展示!

任天堂オフィシャルライセンス取得のWii U用ヘッドセット

 北米や欧州を中心にゲーミングヘッドセット製品を展開する「TURTLE BEACH」が今年もブースを出展。日本での販売は代理店のテックウインド株式会社が行なっている。

 ここで注目だったのは、ニンテンドーWii U用の“オフィシャルライセンス取得製品”のヘッドセット「Ear Force NLa」と、「Ear Force N11」だ。任天堂公式ライセンスを取得したサードパーティー製の周辺機器としては、国内ではこれが初めて登場した製品と言える。

 「Ear Force NLa」はブラックとホワイトの二色があり、ステレオ音声と自在に曲げられるアームマイクを搭載。ボリューム調整やノイズ軽減機能も搭載している。接続は、Wii Uゲームパッドにステレオミニプラグ型な4軸コネクターで接続する方式。そのため、3DS等にも使えるということだ。2012年末に発売予定で、価格は3,400円を予定しているとのこと。

 「Ear Force N11」はよりリッチなパーツを使用した上位版と言えるもので、特にヘッドフォン部分が「NLa」より強化されている。カラーはこちらはブラックのみとなっているが、基本的な機能や接続の方式などは「NLa」と共通していて、Wii Uゲームパッドにステレオミニプラグ型のコネクターで接続する。2012年末に発売予定で、価格は4,980円を予定している。


左下が「Ear Force NLa」、右下が上位モデルの「Ear Force N11」だ。マイクは上下に可動するしアームも自在に曲がるので調整しやすい。装着感も軽く、扱いやすいヘッドセットと感じた




● 「サイバーガジェット」- “TGSへ行ったら液晶保護フィルターを貼り替えてもらう”が、今後の定番になる!?

海浜幕張駅近くにコーナーを設けていたサイバーガジェット。半額で購入できるアウトレット品販売のほか、カードケースのつかみ取り、液晶保護フィルターの貼り付けなど、面白いサービスをしていた

 もはや毎年恒例となっているが、今年もサイバーガジェットは幕張メッセ近くにコーナーを設けていた。今年はアウトレット品として同社のグッズを通常価格の50%オフで販売。パッケージに傷や汚れがあった品物ということでアウトレット品としたということだが、見る限りそれはほとんど目立たず、何よりパッケージだけの話なので、使うぶんには全く困らない。嬉しい半額での販売となっていた。

 さらに、ここで3DSやPS Vita、PSPといった携帯ゲーム機用の液晶保護フィルターを購入すると、その場でスタッフの方がキレイに貼り付けてくれるというサービスも実施していた。貼り付けがうまくできないという声はいつの時代にも多く、グッズメーカーも様々な工夫を凝らしてきたわけだが、「上手く貼れる人に貼ってもらう」というのが一番手っ取り早い。それを実際に行なっていたというわけだ。

 液晶保護フィルターは貼り付け後に使い込んでいくと、どうしても細かな傷がついたり、表面のコーティング効果が薄れて汚れやすくなったりしてしまう。定期的に貼り替えたほうがいいものだ。そこで、こうしたタイミングで年に一度貼り替えてもらうというのは、非常に魅力的なサービスと思える。

 “毎年、TGSに来たら使い込んだ携帯ゲーム機のフィルターを新品に貼り替えてもらう”というように、定番化してくれたら嬉しい限り。しかも、今年のように通常より安く液晶保護フィルターを購入できるとなったら、なおのこと見逃すわけにはいかない。来年にもぜひ期待したいところだ。

片手で掴んだぶんだけもらえる「カードポーチ」のつかみ取り。友人にプレゼントするぶんも取っていってくださいというわけだ。また、液晶保護フィルターの貼り付けサービスも行なっていて、お話を伺ってみたところ、貼り付けをお願いする人も多く、非常に盛況だったようだ

● 「マッドキャッツ」- 「鉄拳タッグトーナメント2 アーケード ファイトスティック トーナメントエディション S+」を展示。プロゲーマーとの対戦会も盛況

実機に触れたのはこれが初めての「鉄拳タッグトーナメント2 アーケード ファイトスティック トーナメントエディション S+」。こちらはPS3用

 家庭用アーケードスティックを手がけるマッドキャッツでは、プレイステーション 3/Xbox 360用「鉄拳タッグトーナメント2」に対応したアーケード型ゲームコントローラー、「鉄拳タッグトーナメント2 アーケード ファイトスティック トーナメントエディション S+(以下、『S+』)」を展示、実際に触れるようにしていた。

 この「S+」は、この冬発売予定の最新モデルで、ボタンのレイアウトはノワール配置。レバーとボタンとの間隔も広くなっている。また、絵柄の異なる天板がもう1枚付属するとのことで、この交換用の天板が付属しているという特徴が商品名のプラスという言葉になっているということだ。

 また、モニター販売中の静音アーケード型コントローラー「バーサスシリーズSH」も展示されていて、三和電子製の静音レバーとボタンを組み込んだモデルなのだが、モニター販売のみとなっていて実際に触る機会がないだけに、ブースを訪れた格闘ゲームファンの注目を集めていた。


写真左は「鉄拳タッグトーナメント2 アーケード ファイトスティック トーナメントエディション S+」のXbox 360用。右は静音パーツを組み込んだモニター販売中の「バーサスシリーズSH」

マッドキャッツジャパンで国内販売を請け負う北米TRITONのゲーミングヘッドセット「PRO+」と「720+」。「PRO+」はヘッドフォン部に8個(左右に4個ずつ)のユニットを内蔵したサラウンドヘッドセット。「720+」はユニットが1個でのバーチャルサラウンドモデルとなっている。デコーダーボックスにはヘッドセットを2個接続可能。国内での発売予定は年内に、価格は未定だが「PRO+」でも2万円以下におさめたいとのこと

 マッドキャッツブースでは製品展示以外にも、チームマッドキャッツ所属のプロゲーマーとの対戦会も実施。梅原大吾氏、ときど氏、マゴ氏、ふ~ど氏をはじめ、他にもEVO2012にてソウルキャリバーVで優勝したデコポン氏など、全国レベルの格ゲープレーヤーも訪れ大いに賑わっていた。

梅原大吾氏をはじめとしたプロゲーマーとの対戦会も行なっていた。直接会って対戦する機会がないだけに、たくさんの人が詰めかけていた

●「Razar」- 昨年から引き続きβテストで改良中! 驚異の新アーケードスティック誕生なるか?

 ゲーミングデバイスメーカーのRazerでは、昨年も展示していた「Xbox 360用アーケードスティック(プロトタイプ)」の最新版を実際に触れるようにしていた。こちらはまだ販売はされておらず、昨年よりβテストを続けている。テストユーザーからの意見や要望を聞き、今現在でも改良を続けているというわけだ。会場ではβテストの追加ユーザーの募集も行なっていた。

 昨年の段階から筐体デザインからしても大きく変わっているが、金型レベルから約13回のモデルチェンジを繰り返しているとのこと。天板はアクリルパーツになり、下のアートワークも変更になっている。また、内部ではハニカム構造のネジ穴がびっしりと敷き詰められている。ここには予備のボタンなどを収納するボックスを好きな位置にレイアウトが可能。その固定にネジ穴を敷き詰めているというわけだ。また、これにより剛性も高くなっているとのこと。

 1年がかりで作りこんでいるという驚異のプロジェクトになっているわけだが、現在行なっている来年春以降でゴールが見えてくれば……とのこと。製品の完成を楽しみに待ちたい。


筐体を作る大元の金型レベルから13回もモデルチェンジを繰り返しているという驚異のアーケードスティック。βテスト参加ユーザーの意見を積極的に取り入れ、ハニカム構造の底板のような、独特な機構を搭載している

● 「アンサー」- デザインを施したファッショナブルな携帯ゲーム機用ポーチ・ケースを多数展示

 関西のグッズメーカー、アンサーも昨年に続いて今年もブースを出展。3DSやPS Vita用など携帯ゲーム機用のグッズをたくさん展示していた。今最も力を入れて展開しているのは、携帯ゲーム機用のポーチやケース類で、従来のケースだとOA用品のような外観になりがちなところを、デザイン柄をほどこしたファッショナブルな製品に仕上げているとのこと。

 それ以外にも、3DS用グッズを多く準備しており、グリップアタッチメントの最新モデル「3DS用グリップスタンドHG」、3DS LL用の薄型な本体保護TPUカバーなどを発売予定ということだ。


昨年に続いて今年も出展したアンサー。デザイン柄の携帯ゲーム機用ポーチ・ケースを多数展示していた

● 「ゲームテック」- 透明かつ和風絵柄な、新作の3DS用ハードカバー和彩美が人気

 ゲームテックは物販スペースにブースを出展。今やゲームテックの顔とも言える和柄グッズ「和彩美」を販売。PS Vita用の本体保護ステッカーや、3DS用のハードカバーなど、新柄の製品を先行販売していた。その中でも人気が高いのは3DS用の透明タイプのハードカバーに和柄な装飾が施されている「堅 装飾カバー 透」とのこと。本体色がそのまま活かせるということもあり、非常に見栄えのいいハードカバーとなっていた。

 


和柄グッズ「和彩美」を販売していたゲームテック。新柄の「透」シリーズは海外からの来場者はもちろんとして、たくさんの人の注目を集めていた




● このほか、TGS2012に出展されていたゲームグッズの数々

・「HORI」- コーエーテクモブースに「デッド オア アライブ 5 対応スティック」を展示


大手グッズメーカーであるHORIは残念ながら今年は出展していなかったのだが、コーエーテクモのブースに、PS3/Xbox 360「デッド オア アライブ 5」と同時発売予定の「デッド オア アライブ 5 対応スティック」が置かれていて試遊が可能になっていた。こちらは現在発売中の「鉄拳タッグトーナメント2対応スティック」と天板デザイン以外の仕様は共通している

・「三和電子」- 物販のブースでアーケードパーツを販売、静音パーツも


アーケード筐体のレバーやボタンを手がける三和電子は物販スペースにブースを出展。交換用のレバーユニットやボタン、それぞれのカラーバリエーションなどを販売していた。操作音の静かな「静音パーツ」も販売していたほか、それを組み込んだアーケードスティックも実際に触って感触を確かめられるように置かれていた

・「アークシステムワークス」- Windows8用アーケードスティックを参考出展


アークシステムワークスでは、販売中の「ギルティギア 静音スティック SANWA EDITION」を展示。三和電子製の静音レバーとボタンを組み込んだモデルだ。また、こちらは参考出品のものだが、Windows 8用「BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER」の試遊台にはWindows 8で動作するアーケードスティックも用意していた。こちらはあくまで参考出展(というより詳しく伺ってみたところ、Windows 8用「BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER」のプレイ用に急遽用意したものだそうだ)とのことで、販売予定などは未定ということだ

・「レイアウト・ゲームス」


携帯電話などのグッズを手がけ、昨年より携帯ゲーム機用の保護シートやカバーなども展開している「レイアウト・ゲームス」では、グラデーションが施された3DS LL用のハードカバーを参考出品。販売はおそらく秋頃になるとのことだ

・「モリゲームズ」


主に任天堂の携帯ゲーム機向けにグッズを多く展開しているモリゲームズでは参考出品として、3DS LL用のTPUカバーを展示。こちらの発売はおそらく秋頃(10月か11月頃)になるということだ

・「ロッソモデロ」


ロッソモデロのブースでは、同社が販売中のドライビングシート3製品を展示し、実際のゲームプレイを試せるようにしていた。ドライビングシートは、写真左が最も小型で3種類の中では最も場所を取らない「GTD-RS」(価格:44,800円)、中央がシート部を広く高くして体格の大きい人にも向いている「GTD-speci」(価格:62,790円)、そして右がハイエンドモデルの「GTD-code:ALFA」(価格:77,700円)となっている。オプションパーツも豊富に取りそろえており、自宅で本格的なレース体験を楽しみたい人は要チェックのメーカーだ





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(2012年 9月24日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]