「The Elder Scrolls Online」大満喫連載 アカヴィルたちの集い

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「ESO」連載第10回:みんな悩んで大きくなった、スキルの組み立てを皆に聞いてみる!

 「ESO」の魅力の1つは何といってもその成長要素だ。メインのレベルが上がることで、3種類のステータスからどれか1つを強化していくことができる。ここが非常にシンプルになっているのに対して、スキルの強化は非常に奥が深い。

 魔法使い系、戦士系、さらにDLCで盗賊系のスキルも用意されている。攻撃重視、防御重視、回復重視、敵を弱らせたり自分を強める支援系だってある。属性、武器……目移りするほどのカテゴリーと、スキルがある。しかも生産系のスキルもやりくりしなくてはならない。「ESO」ではレベルアップ、クエスト完了に加え、世界各地の「スカイシャード」からも得られるので潤沢ではあるが、実際は全く足りない。しかもスキルスロットは2つの武器セットに5種ずつ、実質10のスキルがアクティブスキルなんだ。

 何のスキルを上げれば良いんだろう? どのスキルが良いんだろう? この迷いと不安は尽きることがない。「そうだ、みんなに聞いてみよう!」俺はこう考えたんだ。ギルドには初心者から、メインクエストを終えたレベル50以上のプレーヤーもいる。俺と同じくらいの人にも話を聞きたいし、上級者にも聞いてみたい。そこで今回は「みんながどうキャラクターを育てているか」を聞いてみたんだ。

 いよいよギルド設立時の目標に挑戦したい! 10月7日金曜日、夜22時半から砦を奪うための部隊を結成し、突撃するぜ! そのためにもぜひ、俺達のギルド“VFA”に入ってもらいたい。俺達のギルドに所属するにはキャラクター作成時の所属を「アルドメリ・ドミニオン(Aldmeri Dominion)」にして、レベル10まで上げて欲しい。メインキャラクターはもちろん、サブキャラクターでもオッケーだ。まずは@norihikoikeか、@Lian66にメッセージとフレンド登録をしてみてくれ!

【著者近影】
elulazy:今回、座談会に集まってもらったメンバー全員で記念写真を撮ってみたぜ。今回は「感情表現」を使った「椅子に座る」を利用して前列は椅子に座って、後列は立って整列してみたんだが、本格的な集合写真風のビジュアルになったので、かなり満足の1枚だ
Glian:「ESO」の乗馬スキルは“毎日の積み重ね”だ。スピードやスタミナ、搭載量のステータスの3つの項目があるのだが、1日に1%しか上げられない。そこで課金アイテム「クラウンレッスン」だ。これを使うと10日分の訓練が一気にできるんだ!

目移りするほど多彩なスキル。どれをどう上げていけば良いんだろう

 まず皆の話を取り上げる前に、「ESO」のスキルの豊富さに触れていきたい。俺がプレイしている攻撃と特殊魔法を得意とする「ソーサラー」を例に取ると、ソーサラーならではのスキルとしては、「闇魔法」、「デイドラ召喚」、「嵐の召喚」の3種類がある。

スキルは色んな種類がある。しかもパッシブスキルもあって、どれを上げていこうか迷ってしまう
ソロプレイ、パーティプレイ、対人戦でスキルの使い勝手は変わってくる。どのスキルを育てていけば良いか、考えていくことになる
今回の座談会は、俺たちのギルドではお馴染みの「ケナーシズルーストの祠」前にメンバー全員が集まってトークした

 さらに回復系の「テンプラー」と共通の杖のスキル、「回復の杖」と「攻撃の杖」にそれぞれスキルがあるし、さらに魔術師ギルドに所属することで利用が可能になる「魔術師ギルド」のスキルもある。それにさらに防具のスキル、種族スキルまであって、本当に目移りするほど多いんだ。

 俺はレベル40に到達し、メインクエストのストーリーも佳境に入ろうとしているが、ここまでのスキル選びに実は不安がある。今の俺は「闇魔法」から「クリスタルの一撃」という強力な遠距離攻撃魔法をメインで使い、長い詠唱時間をカバーするために、「デイドラの召喚」から2種類の召喚魔法を取得して、常に2体の召喚獣を配備して戦わせつつ魔法を使う。武器には「回復の杖」を選ぶことで、杖を使っていると利用できる回復スキル「高速再生」も併用し、ちょっとしたヒーラーのようなアクションもとれるようにしてある。

 ただ、特に攻撃魔法については他にも選択の余地があったんじゃないのか? と疑問を抱いているんだ。「クリスタルの一撃」は確かに与えるダメージが大きいが、それでもボスクラスの敵を相手にするにはちょっと不足だし、発動までの時間が長い。もっと効率よく戦える攻撃魔法があったんじゃないか? と思い、最近ではサブクエストなど気軽にやれるクエストではあえて攻撃魔法を「嵐の召喚」にして、今まで試していなかった攻撃魔法を色々試しているところだ。

 ただ、こうした別のスキルを試すことにも不安を覚える。「ESO」ではスキルを使うほどそのスキルのレベルが上がり、スキルレベルが上がることで、スキルの威力は上がっていく。そのため、「嵐の召喚」という別の種類のスキルを使うことで、せっかく上げてきた「闇魔法」スキルの成長が止まってしまってはもったいないのではないだろうか?

 今回皆にスキルを聞いてみようと思ったのは、Glainの言葉がきっかけだったんだ。彼は最初期のスキルをひたすら上げていて、追加で弓を上げているものの、戦い方が単調になってると言うんだよ。みんな悩んでいるんだと思った。俺達より少し強い人達はどうなんだろう、そして高レベルの人達はどうなのか、今回はギルドのみんなに話を聞いてみたんだ。

 こういうときに、皆で話ができるのが、ギルドの良いところだ。幸い我がVFAには始めたばかりの初心者から、英語版からプレイしているようなベテランまで色んなメンバーがいる。彼らのキャラクターの思いや、経験談、そして俺自身の思いも語ってみたぜ。キャラクタービルドは、ホントにMMORPGの醍醐味だな!

【ソーサラーの魔法】
俺の現在のメインスキルは「闇の魔法」の単体攻撃魔法「クリスタルの一撃」だ。スタート時に最もダメージが高かったことから使い続けている。使い続けることでダメージも上がっているが、最大の弱点は詠唱時間が長いこと。グループダンジョンなどで使おうとすると、撃つ前に敵が死んでしまうことも多々ある。ソロでプレイしている時はこの詠唱時間の間に敵に寄られてしまうので、「デイドラ召喚」の「闇の黄昏」の召喚と「グランフィア」の召喚で計2体の召喚獣を呼び出して前線で戦わせている

スキルは広く深く!? みんなに聞いて見えてきたスキルの選び方

 そこでギルドで呼びかけて、今いるメンバーを集めて“座談会”を開催してみた。この時集まったのはレベル47から20くらいの8人。初心者から俺よりちょっとやり込んでいる人たちだ。ここで疑問点やプレイスタイルを聞いてみて、皆のこだわりや、方向性を聞いた。共感できるところも、驚くところもあったし、駆け出しの冒険者の意見も聞けた。みんな悩んで強くなってるんだなあと、改めて思ったぜ。今回の座談会では俺とGlainを入れて8人、そしてさらに上級者2人に話を聞くことができたぜ。

座談会に集まったメンバーでグループダンジョン「追放者の監房」に挑戦することにした。メンバーはナイトブレイドとドラゴンナイト、ソーサラー2人というパーティ構成で、テンプラーがいないので、若干ヒーラーが不足するが、そこは俺がフォローしつつ、あとは勢いで押し切る戦略だ
ダンジョン内での戦闘はナイトブレイドがタンクとして先陣を切り、弓専門のドラゴンナイトとソーサラー陣が後方から攻撃するという展開が多かったな。ただし、敵の数が多く、タンクが1人だと足らないので、そこはソーサラーの俺が割と積極的に前に出て戦うようにしていた

 びっくりしたのは、猫型種族「カジート」への愛が強すぎて、1度レベル50まで成長させたハイエルフのテンプラーを削除してまで再度カジートのテンプラーを作り直したというメンバー。俺も絶対ハイエルフの魔法使いで行く、と決めてたが、1度作ったのにわざわざ削除するって言うのはすごかったな。

 俺が共感したのはやはりソーサラーだった。話を聞いた8人のうち3人がソーサラーというのは、やっぱり攻撃型魔法使いが人気があるんだろうか。スキルの傾向としては、電撃で範囲を攻撃する「嵐の召喚」より、ターゲットにダメージを与える「闇魔法」を重視する人が多かった。闇魔法は与えるダメージが大きいのが人気の理由だと感じた。俺も含めて、保険として回復の杖のスキルを取っている人が多かったが、1人はあえて回復スキルは使わない、という強者もいた。それでも冒険はちゃんとできるのか、というのは驚きだった。

 戦士系は弓を重視する人が多かったが非力さに悩んでいるようだ。1人は弓と両手剣の攻撃力特化でスキルを構成していたが、ダンジョンで盾役がいなくて困ったため、弓を鍛えるのを止めて片手武器と盾のスキルを上げ始めているとのこと。そして戦士系は武器や防具を調達するため生産系にスキルを割り振る人が多かった。一方で、装備は必ずドロップアイテムか取得品、という人もいた。ギルドで装備強化は協力できるので、ここはうまくギルドを活用してもらいたいところだ。

 俺も符呪と裁縫、木工は一応一通り素材集め用のスキルを取ったりしているし、たまに暇を見つけてはこれらのクラフトをやりに行く程度だ。だが、クラフトをやり込んでいるプレーヤーはもっと気合いを入れてクラフトスキルのレベルを上げまくり、それに合わせてスキルも上げているようで、こうしたプレーヤーの中にはポイントが足らないと感じている人もいた。

 スキルに関しては、本当に皆暗中模索だ。「ESO」では、1種の武器でアクティブスキルが5スロット分、2つの武器を切り替えることで10種のスキルが使用できる。この10種に何を入れるのかが鍵となる。スキルは使用していくと基本スキルが上がり使用できるスキルが増えるのだが、初期スキルもかなり便利なため、迷いが大きくなってしまう。俺自身は、結局初期に習得したスキルを使い続けてしまっている。

 話を聞いてみると、俺と同じように、初期に習得できるスキルを使い続けるという人がほとんどだった。しかし、2人ほど複数のスキルを並行して使っていき、戦争やダンジョンなど状況に応じて使いわけている人もいた。新しいスキルは、スキルポイントを使わなくては開放されないので、俺はもったいなくてできないというのも正直なところだ。あえてそこでポイントを使い、色んなスキルを試してみるというのは、チャレンジャーだなーとも思ってしまう。

 やっぱり他の人と話すのは面白い。思い入れやロールプレイを意識してキャラクタービルドをしている人もいれば、効率を考えて模索している人もいる。特にまだ成長しきっていない俺達くらいのレベルでは、とりあえず突っ走っていき、今使えるスキルを磨き上げる、という人が多いのがわかった。みんな考えつつ、悩んでいるのがわかったよ。一方上級者はどうなんだろう。メインクエストを終えたレベル50以上のプレーヤーのスキル事情はどうなんだろうか?

【役割を活かして戦ってみる】
暗殺系のスキルの多いナイトブレイドだが、タンク寄りのスキル構成のようだ。瞬間的に敵との間合いを詰めるスキルを使って、先陣を切り、以降は敵が死ぬまで常に最前線で敵の攻撃を受け止めていた。赤い球状のバリアを張るスキルでダメージを軽減するが印象的だった
炎系の攻撃スキルが多いドラゴンナイトは弓専門のアタッカーとして活躍。今回はひたすら後方からの援護射撃が多かった印象だ。複数の矢を同時に放つスキルを連打して全体的に敵を削るほか、ボス相手には高ダメージを与える矢がリズミカルに飛んできた。敵に使われると厄介なスキルだが、味方だと頼もしいことこの上ないな
もう1人のソーサラーも基本的なスキル構成は俺と近いが、今回はスキルよりも「攻撃の杖」を直接使用した攻撃で後方からダメージを与えていた。ボス戦になると「嵐の召喚」のアルティメットスキル「オーバーロード」を駆使して、敵に大ダメージを与えているあたりは俺とスタイルが近い
俺は今回メインの攻撃魔法を「嵐の召喚」の範囲攻撃魔法「稲妻の飛散」を試していたんだ。瞬時に発動し、範囲内の敵全てにダメージが与えられて、見た目も派手だが、肝心のダメージがあまり高くない。使い始めて間もないというのもあるが、常用するのはちょっと厳しい。もちろん、今回はヒーラーの役目も担当していたので、思い出したら一所懸命「回復の杖」のスキル「高速再生」を使って周囲のメンバーを回復させて回ってたぜ

ベテランプレーヤーからの一言「当たって砕け散れ」!

 「ESO」はレベル50が一旦の句切りになる。メインクエストの終了の目安がレベル50なんだ。それ以降はサブクエストやDLCでレベルを上げることになる。さらに、他の勢力のクエストも進められるようになるんだ。

アルドメリ・ドミニオンの場合、エルデンルートの祠近くにある「ステンダールの祠」にいくことで、スキルポイントを割り振り直すリセットが行なえる。レベル40の俺の場合で、3,800ゴールドくらいかかるようなので、スキルポイントを無駄なく割り振り直したい場合は来てみるといいぜ
課金用のクラウンストアでも、700クラウンで「スキル再配分の巻物」が購入できる。最大のメリットは移動する手間がかからないことと、ゲーム内のゴールドがいらないことだな

 しかし、実はスキルポイントの確保は難しくなる。50を越えるとレベルアップで得られていたスキルポイントはなくなる。こうなると各地にある「スカイシャード」を取ってポイントを得ることになる。プレーヤーは世界各地を周り、スカイシャードを集めていくことになる。これまで歩いた各所で探してみたり、DLCで新地域を回ってポイントを集めることとなる。つまりこれまで以上に“やり込み度”でポイントに差がついてしまうかもしれないわけだ。

 今回上級者は2人に話が聞けた。スキルポイントをどうすれば良いか? 話を聞いた1人は、ずばり名言を放った。

「当たって砕け散れ!」

 彼は「スキルポイントは、使い切れないほど余る」と言いきった上で、なんでもやってみろ、ドンドン試せ、思うままにスキルを取り、そしてそこから自分のスタイルを導き出せと語ったのだ。正直目からウロコがとれたと思った。悩んでいるよりやってみろ……うーん、かっこいいな。こういうプレイスタイルと主張は実にアリだ、憧れる。

 一方、もう1人の上級者プレーヤーは「いやーかつかつですよ、全然余らない」と語った。これは頭が混乱した。こちらのプレーヤーはメインストーリークリア後はDLCのみをプレイしているので、まだ回っていない地域、スカイシャードも多いとのこと。その上で、必要なスキルを取っていくと、自分が必要なスキルを満たすと、ほとんど余らないのが現状だ、というのだ。

 彼はソーサラーで、「嵐の召喚」を中心に魔法を取り、杖は回復の杖用のスキルのみ、そしてパッシブスキルに重点を置いて能力の底上げを考えた割り振りにしているという。生産は料理と付呪に力を入れており、他は分解用にしているとのことだ。基本的に使用するアクティブスキルは2種の武器で計10個だが、この10個を慎重に選び、特化しているとのこと。ある意味効率的なスキルポイントの使い方を極めていると言えるだろう。

 「ESO」では“スキルの振り直し”のシステムもきちんと用意されている。俺達アルドメリ・ドミニオンの場合、グラーウッドのエルデンルートにある「ステンダールの祠」に向かうことでゲーム内マネーでできるが、かなり高価だ。課金アイテムとして700クラウンで購入できる「スキル再配分の巻物」も用意されている。今回話を聞いた上級プレーヤーは色々試行錯誤をしてから、スキルリセットで、自分のベストな組み合わせにセッティングし直したとのことだ。

 ということで、俺なりに考えた理想のスキル上げは、最初のうちにこれと決めたスキルでまずはガッツリやりこむということだ。まず悩まず、色々なスキルを使ってみて、メインのスキルとして使いこなせるようになったところで、それを維持しつつ、さらに他のスキルを色々試していく。その中でメインのスキルを上回るような使いやすいスキルを見つけたら、乗り換えるためにそのスキルで再度やりこむ。

 そして見えてきたところでスキルの再分配を行ない、自分のスタイルを極めていこうと思う。戦争用、パーティ用で役割は違うが、ある程度の汎用性を持たせたセッティングにしていくつもりだ。とりあえずメインクエストを終えたらスカイシャードを探して世界を回ろう。そして自分のプレイスタイルを磨こう。今回色々な話を聞いて、より一層「ESO」をやり込みたくなったぜ!

世界各地にあるスカイシャード。3つ見つけると1スキルポイントになる
戦争時は仲間への支援スキルが重要だ。接近戦を行なう戦士でも仲間を守ったり、仲間の防御力を上げるスキルもある。レベルが上がり選択肢が増える中、どんなキャラクターにしていくかはずっと追い求めるテーマである