山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第57回

日本のタイトルが海外でも軒並み高評価連発! 来週は「ドラクエXI」の発売日発表会がついに来る話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

新年度の4月を迎えまして、昨年からものすごい勢いで続いていたタイトルリリースラッシュもついに一段落というところです。

それにしてもこの数カ月の間に、期待以上にクオリティが高く、楽しんだ記憶が長く残るような名作が次々に発売されました。

個人的には「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」、「NieR:Automata」、「人喰いの大鷲トリコ」、「ペルソナ5」あたりが特に印象深いのですが、それら良作は海外でも高く評価されています。

「ゼルダの伝説 BotW」は海外でも同時発売されて世界中から一斉に賞賛され、メタスコア(レビュー集計型サイト「Metacritic」による評価)も97と、さすがというか、圧倒的だったわけですが、

日本での発売から約2週間遅れで海外で発売された「NieR:Automata」はレビュー解禁当初はメタスコア93! 現在は少し落ち着きましたがそれでも89という高い評価。

4月4日に海外版が発売となった「ペルソナ5」は現在なんとメタスコア94!

と、日本のゲームタイトルが次々に驚くほど高いスコアを獲得しています。

「仁王」先輩もしっかりと高スコアを維持しておりまして、日本産のタイトル、いわゆる和ゲーが上スコアランキングの上位に並んでいます。

世界最大手と言っていいレビュー集計サイト「Metacritic」のメタスコア。ゲーム部門では「ゼルダの伝説 BotW」、「ペルソナ5」、「NieR:Automata」、「仁王」など、日本のタイトルが軒並み高いスコアでランキング上位に並んでいます

「ゼルダの伝説 BotW」はその丁寧さと遊び心、作り込みと手触りの良さ、オールラウンドに優秀なゲームと思えますが、

一方で「NieR:Automata」と「ペルソナ5」の高スコアは、日本ならではなオリジナリティの高さであり、溢れんばかりのセンスが、世界でも刺さった結果ではないでしょうか。

特に「NieR:Automata」は前作同様ですが、クリエイター&開発陣のセンスがそのまま凝縮されているゲームであり、ある意味では異様なゲーム。それだけに、ハマれる人と合わない人もいるゲームだとは思うのですが、海外でもこの高評価には正直驚かされました。

ですが、逆にそうしたタイトルが高く評価されるというのは、ゲームそのものがまず面白かったのは当然として、どこかゲームというものに似たり寄ったり感、行き詰まり感、閉塞感を感じているところを、バチーンと平手打ちで頭をクラクラさせつつ目を覚ましてくれるような、そんな鮮烈さと強烈さが、「NieR:Automata」と「ペルソナ5」にはあったから……なのかもしれません。

僕は日本人ながらも、あんまり“日本びいき”っていうところがない性格なのですが、それでも、自分も心ゆくまで楽しんだ日本のコンテンツが世界中のゲーム好きを熱狂させているというのは嬉しいものです。

「ゼルダの伝説 BotW」はオールラウンドに優秀で、何よりも遊びやすさが光る、無敵の優等生と言った印象
「ペルソナ5」は、まさに日本ならではなオリジナリティでありセンス、スタイリッシュさの光るRPG。他にない色を持っているゲームと思えます
「NieR:Automata」は前作もそうでしたが、ただ面白いというのではなく、作り手のセンスが叫びながら弾幕をばらまきつつ暴れ狂っているような、突き抜けたタイトル。個人的には「ゼルダの伝説 BotW」とは対極の位置にあるような存在であり、こちらも驚くほどの高評価です

そんな奇跡的なタイトルラッシュの反動もあってか、今現在は、ちょっと今後の発売予定が寂しく感じられるところもあるにはあります。

ですが、まだ発売日が確定していないタイトルもいろいろとありますし、今年も6月に開催されるE3をピークに見据えて、少しずつあれやこれやが発表されていくことかと思います。

今はしばし休息の時……忙しくて遊び損ねていたタイトルに手を伸ばしてみるもよし……といったところでしょうか。

桜も南の地方から順に見頃を迎え、関東は今週がピークなようですので。花見の席にNintendo Switchを持っていって、「1-2-Switch」で盛り上がってみるというのもいいかもしれません。ただ、飲み物をこぼしたりなどして、壊さないようにご注意を。

都内某所にて夜桜を撮影。お花見の席で「1-2-Switch」というのはなかなか良さそうですけど、本体を壊さないようにご注意下さい!

さてさて、そんなのどかな新年度の春ですが、来週4月11日には、いよいよ「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」の発売日が発表されます。

おそらくは今年の話題作の代表となるタイトルであり、シリーズ初の据置のPS4、携帯の3DSと2機種リリース。そこにやっぱり、「Nintendo Switchはどうなるのー?」というのも気になるところですよね。

GAME Watchでも速報や発表会レポートをお届けすることと思いますが、当日に見られる人はぜひ発表会の配信もチェックを。

『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』 発売日発表会の配信ページはこちら

http://sep.jp.square-enix.com/info/20170411000376.html

ではでは、今回はこのへんで。また来週。