PS3/Xbox 360/Wii U用ゲームレビュー
バットマン:アーカム・ビギンズ
サイドミッションに、チャレンジ、オンラインと、やり込み要素たっぷり
(2013/12/5 00:00)
サイドミッションに、チャレンジ、オンラインと、やり込み要素たっぷり
「バットマン:アーカム・ビギンズ」はメインストーリーだけを追っていくと思ったより早くエンディングを迎えられる。これはあえて幹となるストーリーと、他のヴィランを分けたためだと思う。メインストーリー以外でもたっぷり遊べる要素があるのだ。
ペンギンや、スナイパーのデッドショット、女暗殺者のシヴァなど多数のキャラクターのためのサイドミッションが用意されている。あえてメインストーリーから外れ彼らのストーリーを追うのも面白いし、メインストーリーのクリア後に挑戦しても良いだろう。
リドラーのサイドミッションは収集要素の強いものになっており、マップ中にばらまかれた「通信アンテナ」を破壊したり、「脅迫ファイル」を探し出すことになる。様々なミッションをこなしていくことで、コンセプトアートなどがアンロックされていくのも楽しい。メインストーリーはテーマ性を強くし、サイドミッションでたっぷりとゴッサム・シティを楽しむ、というのが「バットマン:アーカム・ビギンズ」のコンセプトのようだ。
「チャレンジモード」では格闘戦闘が楽しめる「コンバット」と、1つのマップを舞台にステルス戦闘を繰り広げる「プレデター」の様々なマップに挑戦できる。アップグレードはストーリーモードを引き継ぐので、ストーリーモードを進めてからの方が有利だ。ストイックに記録に挑戦するのにぴったりのモードで、ひたすらやり込むことができる。
今回のチャレンジモードは全国のプレーヤーとスコアを競えるほか、いくつかのマップを連続で挑戦する「キャンペーンモード」もあり、より挑戦する楽しさが増している。コンバットはコンボ数や、バリエーションを多くするのが楽しいし、プレデターはいかに効率を重視するかとか、よりバットマンらしいシチュエーションを追求するところに楽しさがある。
そして今作の目玉の「オンラインモード」がある。TPS的なギャングか、ヒーローでプレイでき、ヒーローはストーリーモードのバットマンそのまま、銃を持たず、ステルスで戦っていかなくてはならない。対するギャングは銃を乱射して戦う。ゲームに参加して資金を稼ぐことで、装備や能力をアンロックできるようになる。さらに特定の状況下ではジョーカーやベインが使用できるようになるという。
日本でのサービスは発売開始からを予定しており、まだオンラインプレイそのものはできなかった。ちなみに、「バットマン:アーカム・ビギンズ」日本語版もサーバーはグローバルサーバー対応を予定しており、世界中のプレーヤーと戦えるとのことだ(パッチのバージョンなど、条件によっては対応できない可能性あり)。
「バットマン:アーカム・ビギンズ」はこれまでのシリーズの決定版と言える作品だ。メインストーリーのボリュームや、パワーアップした戦闘システムでファンの評価は多少分かれるかもしれないが、コミックの知識のあるファンや、バットマンが好きという人、もちろんアクションゲームファンにも強い印象を残す作品になっているのは間違いない。今作のテーマの扱い方、ストーリー手の描かれ方で、筆者にとってはシリーズで最も好きな作品となった。ぜひ多くの人にプレイしてもらいたい。
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