★PSPゲームファーストインプレッション★
圧倒的な作り込みと進化で登場する最新作! インターネットマルチモードも実現し、体験版からボリューム十分! 「ファンタシースターポータブル2 スペシャル体験版」 |
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株式会社セガより12月3日発売予定のシリーズ最新作、PSP用ソフト「ファンタシースターポータブル2(以下、『PSポータブル2』)」のスペシャル体験版のファーストインプレッションをお届けしよう。スペシャル体験版はPlayStation Storeからダウンロードできるほか、店頭でもPSP本体もしくは、PSP専用ソフトを購入するとUMD版をもらえる。
スペシャル体験版では、ストーリーモードのプレイのほか、アドホック通信によるマルチモード、さらにインフラストラクチャー通信によるインターネットマルチモードのプレイが可能。キャラクタ作成からレベル15までの育成が可能で、そのデータは製品版に引き継ぐことができるということで、いわば豪華な体験版であるとともに、発売前にいち早くプレイを開始できる入口にもなっている。
“5つの超進化”と題した魅力を盛り込み、モードもボリュームも充実した「PSポータブル2」の、今作で進化したポイントや、アドホックマルチ、インターネットマルチモードなどの魅力を体験版のプレイレポートを通じてお伝えしていこう。なお、プレイにはスペシャル体験版のダウンロード版、本体はPSPgoを使用した。
■ 前作とはガラッと変わった変更の数々“5つの超進化”
「PSポータブル2」では前作から様々な点が改良され、進化している。それを“5つの超進化”と題してアピールしている。まずはその5つの進化について触れていこう。
・ストーリー超進化 ―― シリーズ未体験の人も大丈夫な完全新作のストーリー
今作ではリゾート型コロニー「クラッド6」を拠点とする、民間軍事会社「リトルウィング」が中心になる |
世界観は前作や「PSU」のものだが、登場キャラクターを一新。ストーリーも完全オリジナルになっている |
シティロビーやマイルームは3D化。シティは「クラッド6」1カ所に統一され利用しやすくなった |
今作は「ファンタシースターユニバース(以下、『PSU』)」の「エピソード3」から3年後の世界が舞台。プレーヤーはある出来事を境に、リゾート型コロニー「クラッド6」を拠点とする、民間軍事会社「リトルウィング」のメンバーとなって、様々なミッションに挑んでいくという物語だ。
「PSU」の世界観をベースにした「ポータブル」、今作はその続編であり最新作だという位置づけだけに、“過去作をプレイしておかないとのめり込みづらいのでは?”と感じてしまうところがあるかもしれないが、プレイした限りその心配はほとんどいらないだろう。
今作ではメインキャラクターを一新、ストーリーは完全オリジナルになっている。「PSU」やシリーズ作品をプレイしているとより深く世界観を理解できる部分はあるが、未プレイの人でも存分に楽しめる内容となっている。
ロビーの役割をするシティエリアが1カ所に統合され、3Dグラフィックスのエリアになったのも嬉しい変化だ。シティはリゾート型コロニー「クラッド6」に統一されている。クラッド6のシティ部分は5角形になっていて、民間軍事会社「リトルウィング」、バトルショップ、スタイルショップ、カフェ、マイルームと施設が囲む作りになっている。無駄な移動時間がかからずアクセスしやすい。中心にはミッションを開始するマイシップへの転送装置があり、準備が整い次第すぐにミッションを始められるようになっている。
ミッションの舞台になるフィールドエリアは前作のフィールドに加え、「PSU イルミナスの野望」のフィールドも追加。さらに「ファンタシースターオンライン(以下、『PSO』)」をモチーフにしたフィールドも登場するほか、まったく新規のフィールドも登場する。
スペシャル体験版では、主に惑星パルムのミッションがプレイ可能で、ミッションには惑星パルムと言えばお馴染みの草原フィールドのほか、新フィールドの海底レリクス、「PSO」を彷彿とさせる海底プラントが登場する。
・アクション超進化 ―― 新アクション「緊急回避」や新武器「シールド」など、防御方法がついに登場!
新アクションのひとつ「緊急回避」。横っ飛び中は無敵時間がある |
新武器のひとつ「シールド」。構えることで敵の攻撃を防御できる! |
プレイ感に大きく関わるアクション部分の変化も非常に大きい。特に、これまでシリーズであまり見られなかった防御のアクションが加わったのが重要な変化だ。
1つ目は「緊急回避」。「ファンタシースターZERO」に搭載されていたアクションで、○ボタンを押すとPP(フォトンポイント)を消費して回避ができる。回避中は無敵時間があって敵の攻撃を避ける目的に多用するのはもちろん、攻撃後の硬直時間をキャンセルすることもできる。これだけでかなりアクションの幅が広がったと実感できる新機能だ。
もう1つは、武器のカテゴリーに新登場した「シールド」の存在。シールドは片手に装備可能で、Rボタンを押すと防御の態勢になってダメージを軽減できる。また、敵の攻撃にタイミングを合わせてガードすると「ジャストガード」になり、PP消費とダメージが0になるという効果がある。さらに、防御自体はシールドを使わずとも、ロッド以外の両手武器でも可能になっている。
防御以外にもアクション面に変化がある。「PSU」シリーズでは、武器固有の必殺技・「フォトンアーツ」を繰り出すPP(フォトンポイント)が武器ごとに設定されていたが、今作ではプレーヤーキャラクターに設定されるポイントになった。PPは前述のように緊急回避や防御にも使うため、より重要なポイントになったわけだ。
射撃武器にも「チャージショット」が加わった。△ボタンを押しっぱなしにして溜めることで、PPを多く消費するが威力の大きい攻撃が繰り出せる。
既存のシステムにも変化が加わっている。種族ごとに異なる特殊能力は、ヒューマン・ニューマンは「ミラージュブラスト」、キャストは「SUVウェポン」、ビーストは「ナノブラスト」を使用できる。自らの体を獣に変化させる「ナノブラスト」には新形態が追加され、キャストの「SUVウェポン」にも新しい種類が追加されている。
ヒューマンとニューマンにも特殊能力「ミラージュブラスト」が登場!キャストやビーストのブラストも種類が増え、パワーアップしている |
・やり込み要素超進化 ―― レベル200まで、ミッション3倍、アイテム2,000個!
3倍というミッション数。体験版ではストーリーミッションを1st Universeまで、フリーミッションを4種類、バトルミッションとエクストラミッションを1種類ずつプレイできる |
ボリュームの大幅な増加も進化のひとつ。キャラクターレベルは200までとなっており、スペシャル体験版では15まで育成が可能になっている。前述のように体験版のキャラクターデータは製品版へと引き継げるため、序盤のゲームになじんでくるまでの期間を先行してプレイしていける。
ミッションの数も大増量されていて、その数は前作の3倍。また、種類も増加していて、ストーリーを進めるストーリーミッションや通常の敵を倒すフリーミッションのほかに、色々なルールでプレーヤー同士の対戦が楽しめる「バトルミッション」、制限されたレベルと装備で挑む「チャレンジミッション」、さまざまなクリア条件を持つ協力型ミッション「エクストラミッション」がある。「PSO」ゆかりのミッションや新規のミッションが加わり、対戦、協力の様々なモードが楽しめるようになっている。
スペシャル体験版では、ストーリーモードでストーリー序盤をプレイできるほか、フリーミッションを3種類、さらにマルチモード(アドホック、インターネット両方)では、フリーミッションにもう1種類加えた4種類と、エクストラミッション1種類、バトルミッション1種類をプレイ可能だ。色んな遊び方をフォローする「PSポータブル2」の魅力を体験できるようになっている。
アイテム収集も楽しいシリーズだが、アイテム数も大増量されている。その数は2,000種以上で、武器だけでも1,200種類を超えるという。「PSU イルミナスの野望」から前作の「PSポータブル」までに登場したアイテムはほぼ全て収録されるほか、新規のアイテムが追加されている。
・マルチモード超進化 ―― インターネットマルチモードが実現!
ついに実現したインターネットマルチモードのプレイ! |
目玉の進化がこのマルチモードの進化だ。マルチモードは、アドホック通信による「マルチモード」のほか、ついにインターネット経由のインフラストラクチャー通信による「インターネットマルチモード」が可能になった。
マルチモードはルームを作成して4人までが参加できる形式。シリーズでお馴染みの吹き出し型にテキストが表示される方式で、チャットの入力はPSP本体側のものではなく専用のシンプルキーボードで行なう。キーボードには携帯電話ライクな絵文字も多数収録されているのも嬉しいところ。
“ロビーではまだしも、ミッション中にちまちまとタイプしていられないのでは?”と思う方もいると思うが、そのあたりもしっかりフォローされている。あらかじめ登録しておいたチャットを呼び出す「チャットショートカット」を搭載している。
さらに、行動に対して自動的に登録しておいたチャットを発言する「オートワード」という機能もある。ミッションが始まったときには「よろしくお願いします!」と入れておくといった使い方ができる。他にも、自分や仲間のレベルアップ時、戦闘不能になった時など、いろんなシチュエーションに自動で発言できるよう細かに設定しておける。携帯ゲーム機でも快適なコミュニケーションができるよう、とても良く考えられた機能だ。
シティが互いのキャラクターの動きが見える3D画面になったことで、ロビーアクションも可能になった。まったりとチャットを楽しむときに、ロビーアクションで座ったり、一緒に踊ったりといった動きでも楽しめる。
・コラボレーション超進化 ―― イベントも順次実施
最後は進化というか、魅力的な展開というところと思うが、今作では様々な外部の題材とコラボレーションが行なわれる。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」、「Fate/stay night」、「VOCALOID 初音ミク」のキャラクターコスチュームが登場するほか、「まいにちいっしょ」のトロとクロがパートナーキャラクターとして一緒にパーティを組んでくれたり、そのほかにも週刊「少年ジャンプ」や「ピザハット」、「モバゲータウン」、「ファンタ」といったコラボレーションも発表されている。
また、11月7日に開催された「ファンタシースターポータブル2」先行店頭体験会にてプロデューサーの酒井氏へ行なったインタビューでは、まだ発表されていないコラボレーションもあるほか、ダウンロードコンテンツの配信も長期間行なっていきたいとのことだった。そちらにも期待したい。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」、「Fate/stay night」、「VOCALOID 初音ミク」をはじめ、様々なコンテンツや企業とのコラボレーションが実現 |
■ 実際にスペシャル体験版をプレイ! 新アクションの追加でプレイの幅が広がったことを実感
キャラクタークリエイト画面。細かに顔や体型、コスチュームを選んでいける |
身の回りをサポートし、パーティーも組んでくれるパートナーマシナリー |
ストーリーは海底プラントの調査から始まっていく。場所に似つかわしくない少女エミリアと共に行動することになる |
プレイ感はシリーズ作品同様。だが、新アクションの追加により立ち回りやリズムはだいぶ変わっている |
ここからは、実際にスペシャル体験版をプレイしての模様を紹介していこう。スペシャル体験版でプレイできるモードは3種類で、「ストーリーモード」、「マルチモード(アドホック)」、「インターネットマルチモード」となっている。
まずはキャラクター作成から。前作の「PSポータブル」および「PSU」に準拠した作成画面で、顔の作りから髪や体型、顔つきからまゆげなど、細かなカスタマイズが可能になっている。今作のタイプは、「ハンター」、「レンジャー」、「フォース」、「ブレイバー」の4種類だ。体験版ではタイプセレクト(メセタを払ってタイプを変更すること)ができないが、製品版では自由に変更できる。
キャラクター作成の次は、「パートナーマシナリー」の選択。マシナリーは自分のキャラクターをサポートしてくれる存在で、一緒にパーティーを組むこともできる。マシナリーはメイドタイプ、ダンサータイプ、ウェイトレスタイプ、マジシャンタイプ、ボーイタイプ、バトラータイプ、ペットタイプがあって、それぞれに特徴や外見が異なる。
キャラクター作成と「パートナーマシナリー」を決定したら、いよいよゲームスタート。冒頭のシーンは新フィールドの海底レリクスより始まる。海底レリクスには調査隊に参加しようと腕利きの傭兵たちが集まっているのだが、その中には場所に不釣り合いな少女がいて、この場に留まるのを嫌がっている。少女の様子を眺めていると、突如巨大な振動が起きてプレーヤーと少女は閉じこめられてしまう。
エミリアという名前の少女とパーティーを組み、出口を探して奥へと進んでいくこととなった主人公。ここから操作が可能になる。操作は方向キーが視点操作、アナログパッドで移動、□ボタンで通常攻撃、△ボタンでフォトンアーツやチャージショット、○ボタンは調べるアクションのほか、アナログパッドを入れながら押すと緊急回避になる。
Lボタンがカメラリセットで押したまま移動するとステップ、押し続ければ敵のロックオンになる。Rボタンは片手武器の切り替えやガードとなっている。スタートボタンでメニューの表示、セレクトボタンはチャットショートカットやショートカットオーダーというパーティーメンバー(NPC)の行動を支持する機能を呼び出す。
操作感は非常に良好だ。キャラクターはスムーズに動くし、NPCのエミリアも動きまわりながら吹き出しチャットでいろいろと話しかけてくる。敵が複数入り乱れても処理落ちは少なく、快適にプレイできる。さすがに、かなりの数のキャラクターが入り乱れてくると、若干は処理落ちするが、ハードウェアを考えると相当にがんばっているという印象だ(あと、そのような状況では処理落ちしてくれたほうがプレイしやすいという意味でも、悪い印象はない)。
敵モンスターの中には「エビルシャーク」の姿が見えた。シリーズタイトルをプレイしてきた人には非常にお馴染みのモンスターだ。
戦っていると、緊急回避の存在が大幅にゲーム性を変えたことを実感する。これまでは、攻撃コンボを最後まで繰り出すと硬直時間が発生して敵の攻撃を確定的に喰らうような場面があったが、攻撃後に緊急回避で硬直をキャンセルすることで、反撃を避けられる。
緊急回避で硬直をキャンセルし、敵の攻撃を避ける |
シールドで防御。防御方法が加わったことで大幅にゲーム性が変わったと感じた |
とは言っても、緊急回避の終わりには短めの硬直があるし、連発しているとPPが切れてしまう。いざという時に緊急回避するPPが無かったり、回避した先で別の敵の攻撃を喰らったりということには気をつけたい。
緊急回避の使い方はこのようにポイントがいくつかあるが、プレーヤーの操作次第で回避ができるというのは、非常に嬉しい。これまでのシリーズでは、足を使っての回避がメインで、互いにダメージを喰らいながら回復をドンドン使って消費しつつ、ゴリ押ししていくしかない状況もあったが、今作では敵の攻撃をタイミングよく緊急回避で避けるという選択ができる。これは非常に大きな変化だ。
ちなみに緊急回避は戦闘以外にも、フィールド状の罠を避けて進むのにも使用する。普通に進むとダメージを受けてしまう場所を、緊急回避で飛び越えるというわけだ。ほかにも緊急回避をうまく活用するギミックも製品版にはあるのかもしれない。
敵のドロップアイテムで新武器の「シールド」を入手したので早速使ってみた。片手武器を切り替えるRボタンを押すと、グッとシールドを構えて防御態勢になる。ワンボタンで発動できるぶん、緊急回避よりもとっさに反応しやすいと感じた。こちらも、前作までに無かった防御のアクションが増えたところは非常に嬉しい。操作の幅がぐっと広がったという印象だ。
画像のように、マップ上のトラップを緊急回避で避けて進む場面もある |
体験版ながら、このようにアイテム収集ができるのも嬉しいポイント。序盤で手に入るランクまでのアイテムに制限されてはいるが、多彩な種類の武器を集めて試していくことができる。
フォトンアーツやチャージショットはどれもかっこよくて威力も抜群! |
射撃武器はボタンを押しっぱなしにすることで溜め撃ちのチャージショットが使えるようになった |
射撃武器のツインハンドガンを手に入れたので、パレットに入れ、切り替えて使ってみる。射撃武器の変化は「チャージショット」だ。△ボタンを押し続けると銃の先端が光ってエネルギーがチャージされていく。ボタンを離すとキャラクターが後方に宙返りしながらショットを放つ。動きがとてもかっこよく威力も高く、爽快感も高い技だ。
その他の武器のフォトンアーツも非常にかっこいい技が多い。例えば、両手にセイバーを構える「ツインセイバー」のフォトンアーツ「ブレードデストラクション」は、発動するとキャラクターの周囲に円状にセイバーを回転させ、続けて発動すると回転を縦に変えて上空へジャンプする。見た目も派手で威力も多段ヒットするので高威力だ。
プレイや操作のリズムは、基本的に「PSU」などのシリーズタイトルに近い印象だ。攻撃のモーションが長めのものが多く、言い換えると、シリーズ作品のリズムそのものとは言えるが、もう少しキビキビしたほうが爽快感が上がる気がする……のだが、今作では硬直を緊急回避などでキャンセルできるため、遊んでいる途中で少し操作のリズムが変わってきた。
敵の攻撃は発動までは振りかぶったりする予備動作はややゆったりしているが、発動してからは速い。ボスの多段攻撃を喰らったときは、ダメージの蓄積も速く、対応が間に合わないぐらいのときもあるため、こういった戦況になると、スピード感はこれぐらいがちょうどいいと感じられるようになった。こちらの攻撃を置いておくように入力しておきつつ、相手の攻撃が来るタイミングを予測しておいて、回避や防御をする、という感覚だ。
ちょっと気になったのは、Lボタンでのステップ移動や敵をターゲットする操作で、多用するうえに押し込みながら他の操作を行なうことになるため、デフォルト操作では指が多少疲れた。オプションでL/Rボタンを入れ替えたり、ロックオンをホールドで行なうかクリックで切り替えるかといった変更が可能なので、好みに合わせて設定したほうがいい。
ツインセイバーのフォトンアーツ「ブレードデストラクション」。セイバーを周囲に回転させ、敵に突っ込んでいく。2段階目は縦回転に変化させて上空へジャンプ! モーションが非常にかっこよく、爽快感も抜群だ |
体験版ながら基本的な武器種は全て試すことができる |
体験版でプレイできる範囲のストーリーが一区切りしたあとは、シティの施設を利用したり、フリーミッションをプレイすることができる。
シティのバトルショップには、武器やユニットの売買ができるショップのほか、タイプの設定を行なう「タイプカウンター」がある。体験版では「タイプセレクト」はできないが、使用可能な武器を増やせる「タイプエクステンド」が利用できる。今作では使用武器はタイプや種族に限定されず、この「タイプエクステンド」でポイントを割り振れば使用できるようになっている。自由なキャラクターを育成できるというわけだ。この体験版の時点からポイントを稼いでいろんな武器をとりあえず使えるようにしておく、というのも良さそうだ。
また「タイプカウンター」では「アビリティカスタマイズ」も行なえる。アビリティはタイプごとの固有の能力で、例えば最大HPを上昇させたり、射撃武器のチャージショットを2段階に増やしたりなど様々な種類がある。コスト枠のぶんだけ装備可能になっていて、こちらでも自分のキャラクターの個性を作っていける。
そのほかにも、「パートナーカード」を交換した相手とアイテムをやりとりできる「アイテムトレーダー」やマイルームグッズやコスチュームの販売を行なう「スタイルショップ」などがあるのだが、体験版ではそれらのほとんどは利用できない。だが、どんな機能があるのかをNPCが説明してくれるので、製品版でもスムーズに扱えるだろう。
タイプは4種類になったが、自由に武器を扱える「タイプエクステンド」や、アビリティによって、育成の自由度や奥深さは増している | ||
体験版では画像左のエステ以外は基本的に利用できない。だが、各施設の解説は聞けるので、製品版前に理解を深めておくとよさそうだ |
ショートカットオーダーでパートナーキャラに指示を出すこともできる |
体験版のフリーミッションでは、あのボス敵とも戦える! お馴染みのボスではあるが、緊急回避などの新アクションによってプレイ感は違ったものになっている |
■ アドホックマルチモード/インターネットマルチモードも体験できる! いろんな遊び方が楽しめる
体験版のインターネットマルチモードではユニバース(サーバー)が2つ開放されている |
ルーム一覧の画面。ルームが作成されてからの時間などが見える |
ルームの詳細画面。コメントをはじめ、どんなプレイ目的のルームなのかが細かくわかるようになっている |
「ストーリーモード」を遊んだあとは、「マルチモード」だ。アドホック通信の「マルチモード」と「インターネットマルチモード」は、基本的には遊べる内容は同じ。最大4人でのプレイが可能だ。空き人数には「パートナーマシナリー」などのパートナーキャラを参加させることもできる(ただし、ミッションによってはパートナーキャラが不可のものもある)。
「マルチモード」には「ストーリーモード」ではプレイできないミッションがあるのがポイント。「フリーミッション」には難易度の高いミッションが1つ増えているほか、プレーヤー同士で対戦する「バトルミッション」が1種類、ダンジョンのギミックを協力して解除し時間内にゴールを目指す「エクストラミッション」が1種類プレイできる。
アドホックの「マルチモード」では1人がパーティーを作成し、あとのメンバーがそれに参加する形式。「インターネットマルチモード」ではルームに、主にプレイするミッション、主にプレイするエリア、パスワードやコメント、参加人数、プレイスタイル(効率を重視するか、楽しく遊ぶか)、「パートナーカード」所持制限のありなし、募集レベルを設定できる。
実際に「インターネットマルチモード」がどんな様子か見てみると、時間帯にもよるが、けっこうな数のルームが作成されていて盛り上がっている印象を受けた。ミッションにどんどん挑むというルームもあれば、ミッションは行かずにチャットをメインに楽しむというルームも見かけた。PSPソフトの体験版の時点であり、なおかつ接続環境に多少敷居がある「インターネットマルチモード」でこれだけ活発なユーザーがいることに驚かされた。製品版での盛り上がりにも十分期待できそうだ。
通信を同時に行なう「マルチモード」、「インターネットマルチモード」では、通信環境によってラグが起こることがある。それでも、キャラクターがワープするようなことにはあまりならなかった。特に、「インターネットマルチモード」でこれだけ動くのなら十分と感じられる。
シティ画面でロビーアクションを混ぜながらチャットのやり取りをし、ミッションに挑んでいく流れは、シリーズタイトルを体験したことのある人にはわかりやすい、本シリーズの良さそのもの。実際にプレイした中ではオートワード機能が非常に優秀で、これをしっかり設定しておけば、基本的なコミュニケーションは十分という印象だ。
フリーミッション「多脚兵器破壊指令」。他のミッションよりガラッと難易度が高くなる。歯ごたえのあるミッションだ |
巨大兵器のボス敵「レオル・バディア」。圧倒的なサイズと脚の攻撃、ミサイル攻撃が脅威 |
バトルミッションの「カタパルトジャンプ」。2対2のチーム対戦が楽しめる |
エクストラミッションの「ブルース・ダンジョン」。協力してギミックを解除し、制限時間内にゴールを目指す |
「マルチモード」でプレイできる「フリーミッション」――「多脚兵器破壊指令」は、「PSO」を彷彿とさせるプラントのフィールドに挑むミッションで、「ストーリーモード」でプレイできるミッションの数段上を行く高難易度ミッションになっている。
他の「フリーミッション」はある程度慣れてくれば簡単にクリアできるが、このミッションは本作の本気を感じられる難易度になっている。道中には激しい攻撃をしかけてくる原生生物や兵器、こちらの攻撃にあわせて属性を変化させてくる「ジェリス」など、強敵がひしめいている。さらに、最奥では巨大兵器のボス敵「レオル・バディア」が待ち受ける。歯ごたえのある戦闘になるだろう。
バトルミッションの「カタパルトジャンプ」は、2人対2人で行なうチーム対戦。マップ内に設置されている「エナジーポール」を占拠して、スコアを競うゲームだ。「エナジーポール」は占拠するまでに少し時間がかかるほか、相手に奪われることもある。プレーヤー同士で戦うことができて、倒されるとリスタートまで少しの間行動不能になる。
マップにはカタパルト装置が設置されていて、これで地形を移動できる。びょーんと飛んで移動する姿はちょっとユニークだ。また、時間が経過するにつれてモンスターが登場したり、残り時間が1分になるとスコアが増加するチャンスタイムが始まる。息抜き的な遊びではあるが、手軽に盛り上がれる面白いミッションだ。
「エクストラミッション」の「ブルース・ダンジョン」は、複数のプレーヤーと協力してダンジョン内の仕掛けを解除しつつ先へと進んでいく協力型のミッションだ。制限時間20分以内にゴールを目指すという、「フリーミッション」とは異なるルールになっている。
ダンジョンの仕掛けは例えば、赤、青、緑、黄色の4つのスイッチがあって、その上に立つと道を塞ぐバリアが解除されるようになっている。1人がスイッチを担当し、別のメンバーが道を塞いでいる色を伝えて解除してもらいながら先へ進んでゲートを開くキーを手に入れる、といった具合だ。単なるギミックだけでなく、スイッチを担当している側にモンスターが出現したりと、一筋縄ではいかない作りになっている。
このミッションも難易度が高く、ドロップアイテムに期待がかかる。体験版の時点から、様々な遊び方のミッションが用意されていること、そして、アイテム収集の面白さを実感できるのが「マルチモード」で体験できるミッションといえるだろう。
■ 長く続くシリーズを集大成的にまとめあげた良作! まずは体験版をプレイしてみよう
体験版から遊びごたえ満点!集大成的なボリューム、長く続いてきたシリーズだけに熟成されているシステム、それをさらに進化させた新アクションなど、とてもいい仕上がりになっている |
「PSポータブル2」は、「PSO」、「PSU」、「PSポータブル」と続いてきたシリーズの集大成的なところがあり、そこに新たな進化を加えてゲーム性をさらに広げた作品だ。それらはこの体験版の時点から十分感じることができる。プレイできるモードも豊富で、協力はもとより対戦も楽しめるなど、「マルチモード」で実現して欲しいものを全部入れ込んだような作り込みようだ。非常に楽しくプレイできたし、とてもデキのよさを実感した。
特に大きいのは、やはり「インターネットマルチモード」の存在。いつでもたくさんのプレーヤーと一緒に遊べるという魅力は「PSO」以来の「ファンタシースター」タイトルには是が非でも欲しかった機能だけに、携帯機で実現できた意義は大きい。体験版でそれが遊べたのは非常に魅力的なことで、既にけっこうなユーザーが「インターネットマルチモード」に常駐していたのはその表われといえるだろう。
繰り返しになるが、このファーストインプレッションでまとめた様々な要素は、ただ体験するばかりでなく、そのデータを製品版に持ち越すことができる。これだけ遊べる、体験できるというのも十分魅力的だが、さらにそれが無駄にならないというのも嬉しいところ。逆を言えば、この体験版を遊びこめば遊びこむほど、製品版をやらないわけにもいかなくなるという、嬉しいトラップでもあったりする。気になる方はぜひこのトラップに飛び込んでみてもらいたい。その先には、遊びすぎて眠れぬ夜が待っているかもしれない。
(C) カラー
(C) 2002-2006 TYPE-MOON
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※VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。
(C)SEGA
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□「ファンタシースターポータブル2」のページ
http://phantasystar.sega.jp/psp2/
(2009年 11月 27日)